#349 HDDレコーダ三代目へ

2013/08/26

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 今更ながら、HDDレコーダというのは、テレビ番組の録画に革命をもたらしたと思う。それまでのレコーダはビデオテープにしろDVDにしろ、メディアの交換が必要であったし、録画したあとの編集もほとんどできなかったが、番組を内蔵のHDDに一度ため込むことで、録画したあとの番組の編集も可能になり、その上でDVDなどの別のメディアに整理して保存することができるというのは、テレビ番組の録画・保存の利便性を飛躍的に高めたと言える。

 我が家にHDDレコーダを導入したのは2004年で、ちょうど息子が生まれた頃である。乳幼児がいては好きな時間にテレビを見ることができないので、いろんな番組を録画して見ることになったのが直接の理由であった。もちろん、一度見たら消してしまう番組も多いが、DVD-Rなどのメディアも安価になると、嵩張らないこともあって、DVD-Rに焼いて保存しておく番組も増えた。やがて子供もテレビを見るようになり、子供番組などが録画のレパートリーに入ってくると、DVD-Rに保存する番組の数も増えてくる。DVD-Rをまとめて保存できるケースを100円ショップなどで買い込み、ジャンルごとにまとめて、どのディスクにどんな番組があるのかという目録をパソコンのファイルに記録するようになった。

 二代目のレコーダを購入したのは、地上デジタル放送が始まる頃であったが、地上デジタル化が直接の理由ではなく、レコーダのDVDの再生機能がおかしくなってきたからであった。その顛末は前にも書いたとおりであるが、地上デジタルが気に入らないとか何とかいいつつも、予定通り2011年に地上デジタル化してしまったので、当然ながら日々の録画もこちらのレコーダで行いつつ、必要なものはDVD-Rにせっせと焼いている。これら2台のレコーダで録画し、DVD-Rに保存した枚数は、先日数えてみたら、あっぱれ1000枚に達しようとしており、DVD-Rの保存ケースは、本棚の一角を占めている。

 この二代目のレコーダは、買ってきた時から気にはなっていたのだが、DVD-Rに焼く時に、ものすごい音と熱を発するようである。それが原因なのかわからないが、高速ダビングを繰り返していると、突然電源が落ちるということが時々あった。熱暴走の一種なのかもしれないので、あまり機器に負担をかけないように、ダビングも時間をおいてぼつぼつやるようにしていたのだが、最近になって、ダビング以外の時にも突然電源が切れるということが相次ぐようになった。

 HDDレコーダの困ったところは、万一レコーダが壊れてしまうと、内蔵のHDDに保存していた録画もすべてパーになってしまうことである。今後このレコーダで番組を録画しDVD-Rを保存していくのは難しいと判断し、早々に新しいHDDレコーダを手配するとともに、古いHDDレコーダの中身のサルベージにとりかかる。幸い、高速ダビングにしなければ、時間はかかるが途中で止まるということはないようなので、夜中や不在中にダビングをしかけて、DVD-Rにダビングしていくということを繰り返す。

 かたや、三代目となる新しいHDDレコーダは、それまでのものに比べ、サイズもだいぶ小さくなり、操作画面もわかりやすくなった。CMの前後でチャプターマークを入れてくれたり、ネットに繋いでYouTubeなどが見れたり、ネット経由でパソコンに接続して、パソコン上で番組名などが編集できるなど、いろいろ便利な機能が盛り込まれている。レギュラーで録画している番組もすべて新しい方で録画するようになり、どうにか無事移行が完了した。

 新しいHDDレコーダは、Blu-rayにも対応している。HD-DVDとの標準規格争いも終結し、いよいよ普及段階に入ってきたのか、巷ではセルでもレンタルでもBlu-rayがDVDと並んで一般的になってきたし、記録メディアとしても、DVD-Rなどと比べ、記憶容量単価で言えばむしろ割安なくらいである。あるいは、こうしたメディアに記録する方法のほか、USB接続で外付けHDDに記録する選択肢もある。大容量のHDDにまとめて記録してしまえば、あれこれ編集してダビングする手間が省けるというメリットもあるし、こちらも記憶容量単で言えば、DVD-Rと遜色ないくらい安くなってはきている。一方、こうした大容量のディスクは、ひとたび調子が悪くなると、ほかのコンテンツも含めてすべてパーになってしまうということもあり、躊躇する部分もある。今のところこれまで通り、こまめにDVD-Rに焼いていくということを、今後も続けていく予定である。


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