#303 やっぱり地デジは気に入らない(前編)

2009/11/29

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 いよいよ地上デジタル放送への完全切り替え期限と言われている2011年7月まであと2年を切ったところであるが、いまだに我が家には地上デジタル放送受信機器が1つもない。ワンセグ対応の携帯電話すら持っていない。

 ところで先日、HDDレコーダの機能のうち、2層式のDVDが読めなくなるという症状が発生した。DVDソフトには、片面1層式と片面2層式のものがあるのだが、収録時間が長いものについては、容量が多い後者の方式で記録されているものが多い。当然ながら、その名の通り片面の異なる層にそれぞれ記録しているので、読み取り制御が複雑であることもあり、その辺のコントロールが効かなくなってしまったのであろう。

 単にDVDが見られなくなっただけであれば、修理をお願いするという手もあるが、一方でHDDレコーダ内のHDDには、毎日のように録画しているタイトルがいくつも入っており、おいそれと修理のために手放してしまうと、それらが録画・再生できなくなってしまって不便であるし、サービスマンを呼んで修理をするくらいであれば、値段的には、単なるDVD再生機を買った方が安くつく。

 そこで、折角なので地上デジタルチューナーがついたHDDレコーダを1台買うことにした。いずれ2年たって地上デジタル放送への完全切り替えがなされたら、アナログチューナーしかない現在のHDDレコーダは再生専用機となってしまうため、いよいよ引退せざるを得なくなる。それであれば今のうちに地上デジタル放送対応のHDDレコーダを買い、日々の録画番組も徐々に新しいHDDレコーダの方で記録するようにしながら、徐々に役割を移行していった方がよいだろう、と考えたためである。

 前回HDDレコーダを買って使い始めて思ったのは、チューナーはやはり2つ欲しいということであった。HDDレコーダを買うと結構録画したい番組というものは増えるもので、そうすると時には録画したい番組の放送時間がバッティングして、泣く泣く片方を諦めなくてはならなかったり、ビデオでの録画を余儀なくされたりすることがあったためである。

 また、可能であればビデオも再生でき、HDDやDVDに録画できるとありがたい。昔撮ったビデオなどは嵩張るし耐久性にも問題がありそうなので、特にビデオをたくさん持っている妻は昔ビデオに録画したコンテンツをせっせとHDDに録画しなおして、最終的にはDVDに焼いているところである。そういった作業はそれぞれの機器を繋いでもできないことはないが、作業が頻繁にあるのなら1台でできると便利である。ついでながら、ビデオからHDDに録画すると、複数の番組が1つのタイトルとして保存されてしまうので、タイトルの分割機能もほしいところである。

 そういう条件を満たすものとして新たに購入したのは、ビクターのDR-HX250という機種であった。チューナーはアナログとデジタルのそれぞれ1つずつあり、ビデオ・HDD・DVDの再生と録画、およびそれぞれのダビングが可能となっている。

 ところで、地上デジタル対応の機器を買ってきたのであるが、果たして我が家では地上デジタル放送がもう受信できる状態になっているのか、実は確認していなかった。我が家は集合住宅であり、一応UHF放送も受信できているようである。テレビのアンテナは同軸で1本来ているだけだが、とりあえずこれをVHFとUHFに分波してそれぞれに接続すれば、受信はできるのではないだろうか、と適当な推測でやってみたら、本当に受信できてしまった。それにしても、我が家は集合住宅なので、アンテナも個人の負担なしに更新などしてくれたのであろうが、これが一戸建てで、アンテナから何からすべて自前で更新しなくてはいけないとなると、こりゃ大変なことだろうと想像する。

 地上デジタル放送が入ると、時刻は勝手にあわせてくれるわ、チャンネルも適当に検索して、受信できる放送局を選んで設定してくれるわで、確かに便利ではある。実際には、地上デジタル放送の場合は、同じ放送を流しているチャンネルが2つとか3つとか同時に入っているようであり、それらを間引く作業があったりするのは面倒であったが。(続く)


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