2008/07/11
現在の住み家に引っ越してきてすぐ、フレッツADSLを申し込むと同時に、デスクトップPCを更新。買って1年であちこち調子が悪くなるたびに部品をとっかえひっかえ、ついでにOSをWindowsMeから2000に替えて、その後は比較的安定稼働するようになった。その後、妻のパソコンと共通で使えるようにルータを整備し、その後ADSLから光回線に切り替えるとともにルータも更新。というのが、我が家のインターネット環境の大まかな変遷である。
プロバイダには基本的にルータを介して接続しているため、PCは電源を消してもルータはネットに繋ぎっぱなしである。基本的にはその状態で特に問題はないのだが、1か月に1回くらい、何かの拍子で接続が切れてしまうこともある。そんな時は、ブラウザでルータにアクセスし、設定画面から再接続すれば、無事に繋がる場合が多い。たまに設定画面も出ない場合もあるが、そんな場合でもルータとデスクトップPCの電源を切ってしばらくしてから繋ぎ直すと、大抵の場合うまくいく。
そんな具合なので、7月9日の夜、おもむろにPCの前に座ってネットに入ろうとして入れなかった時も、最初はいつもの接続切れと信じて疑わなかった。ルータの設定画面も出ないので、しばらくルータの電源を切ってから試せば、また繋がるようになるだろう、くらいに思っていた。
が、何度試みてもなかなかネットに再接続できない。妻もPCでメールチェックしたいので繋がったら教えてねと言われたが、なかなか繋がらず、今夜の解決は無理そうだと告げる。まあ最近は妻は携帯電話を与えて以降、メールのやりとりはすっかり携帯電話中心になったので、それほど困っていないようだが。
いよいよダメそうなので、ルータをリセットしてみたりしたが、やはりルータの設定画面にすらたどり着けない。どうも様子が変である。その日は結局、ネットに繋ぐ必要がない作業だけして寝ることにしたのだが、寝る前に試みとして、普段はネットに接続していない別のノートPCをルータに繋げてアクセスしてみたら、ルータの設定画面にたどりつき、無事に接続ができた。
別のPCからだとたどり着けるのだから、ルータが悪いわけでもなさそうだ。また、その後デスクトップPCに戻ってみると、ブラウザやftpクライアントはダメだが、別のプロトコルを使っているらしい一部のソフトはネットに接続できている様子である。となると、PCそのものがダメなわけでもない。ネットワークの設定がおかしくなったとか、ソフト的な原因と考えられるが、接続の設定は特に変えた覚えはない。
あと考えられる原因としては、何か別のプログラムがアクセスを拒否している可能性がある。具体的には、デスクトップPCにはファイヤウォールとしてフリーのZoneAlarmを入れている。試しにこれを終了してみると、ブラウザでもネットに繋ぐことができた。どうもこいつが原因らしい。しかしファイヤウォールの機能を無効にしたまま繋ぐのも気持ちが悪い。念のためZoneAlarmをアンインストールしてから、最新版をインストールしてみたが、症状は同じ。やはりZoneAlarmが有効だとブラウザではネットに繋げないようだ。
ZoneAlarmの設定をいろいろいじってみたら、「インターネットゾーン」の項目を「中」にすると、繋がることがわかった。ということで、ようやく繋がったネットで情報収集したところ、ZoneAlarmを利用しているWindowsXP/2000について、9日にリリースされたWindowsの修正パッチ「MS08-037」を適用すると、インターネットに繋がらなくなるという問題が発生していたことがわかった。確かに不具合が発生したのは、そのパッチを当てた後のことであった。7月11日現在では、英語版・日本語版ともこの不具合に対応したZoneAlarmがリリースされている。
ただ私の場合、初期の段階では修正パッチを当てる前であった妻のパソコンでもネットに繋がっていなかったので、恐らくいつもの「接続切れ」の症状も出ていたのだろう。これに加えて、修正パッチのおかげでルータにもアクセスできなくなってしまったので、原因究明に時間がかかってしまったわけである。
幸いにして復旧までの間に行った余計な作業は、ルータの初期化と再設定、及び、ZoneAlarmの再インストールだけで済んだので、ましな方だったと言えるだろう。たまたま別のノートパソコンがあったから解決の糸口が見いだせたものの、ネットによれば、プロバイダのサポートに電話をしたり、OSの再インストールまでやったりして、泥沼にはまってしまった人もいたようだ。普段は便利に使っているPCではあるが、陥穽はどこに潜んでいるかわかったものではない。