#287 iPod shuffleをWindows2000で使う

2008/08/06

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 オーディオプレーヤーはここ最近かなりな勢いで値段が下がっている。私が最初に買った時には、それなりの容量で結構な値段がしたものだが、相当に普及した現在では、次から次へと安価で大容量のものが出てきている。

 オーディオプレーヤーの普及を間違いなく牽引したと思われるiPodにしても、今年2月の価格改定で、最も廉価なiPod shuffleの1Gbyteのものは、9,800円から5,800円にまで値下げされた。一気に半額近くまで値下げされたのではそれまで持っていた人にとっては複雑な思いだろうが、これから買おうという人にとっては嬉しいには違いない。

 妻が合唱の練習に必要だからということで、以前に秋葉原で怪しげな廉価プレーヤーを買ってあげたのだが、さすがに音が悪く、使い勝手もよくないというので、もうちょっとましなものを買ってあげようと思い、このたび、この安くなったiPod shuffleを買ってあげた。

 今更ではあるが、オーディオプレーヤーの分野でその地位を不動のものにしたAppleのiPodである。少なくともデザインやパッケージは非常にセンスがいい。いかにも所有欲をそそるように仕上がっている。アクリル製の箱の中身は、本体のほかには、イヤホンとドッキングステーション。そして簡単な取扱説明書とクイックマニュアルだけ。シンプルなものである。

 取扱説明書の最初には「AppleのページからiTunesをダウンロードしてインストールせよ」となっている。ただし、現在のiTunesは、WindowsXP以降のOSにしか対応していない。私のPCはWindows2000なので、その時点でまずダメである。ネットで調べたところ、ある程度以前のバージョンのiTunesであればインストール可能なようであり、そちらをインストールする。

 インストールすると、ユーザ登録のために個人情報をいろいろ入れられる。それだけならまだしも、決済用のクレジットカードの番号まで入力を求められた。ご存じのようにiTunesは、音楽ファイルや映像ファイルを一元的に管理し、かつ必要に応じてサイトから楽曲等を購入できるようになっており、そのための決済用ということであろう。とりあえずその場ではクレジットカードの登録はやめたのだが、セットアップを終えると、iTunesはiTunesStoreに接続し、画面には、現在人気のある楽曲のリストが並び、200円で買えますよ、と出ている。

 成程うまい商売だと思う。メモリーオーディオプレーヤーは保存のための物理的な媒体を別に必要としないし、ブロードバンドの環境になればダウンロードにもほとんど時間がかからない。対応するPCとiTunesとネット接続環境があれば、店に足を運ぶ必要もなく音楽が手に入る。1曲あたりの金額も200円程度であれば、CDを買ったりレンタルするのと比較しても、それほど高いという気がしない。同様のサービスに比べてiTunesの偉いところは、言われるとおりにインストールすれば、それだけで音楽が買える環境を整えてくれることだ。

 ただ私の場合は、最近はあまり新曲を追いかけるということもなくなり、20代のころの流行歌とか語学スキットとか、妻の場合はクラシックなどを、図書館などでCDを借りてはリッピングしてMP3化して聞くという具合であり、こういうところで楽曲を買う必要性はいまのところあまりない

 そういう使い方なので、iTunesは単にiPodに音楽を転送するためのソフトとしてしか利用しない。そうなると、その他のオーディオプレーヤーのようにエクスプローラを使ってコピーすればOKという具合にいかないiPodはかえって不便に感じてしまう。

 ちなみにこれもネット情報なのだが、Windows2000の環境では、iTunesで編集>設定>iPodで「ディスクとして使用する」をチェックしないと充電できないらしく、またそれによって充電できるようになったとしても、充電終了を示すLEDが緑にならないらしい。いくらMicrosoftのサポート対象外になりかけているとは言え、Windows2000を対応OSから切り捨ててしまうのもいけすかない。

 がまあ、持ち物としては妻のものであるから、文句ばかり言っていても生産的ではない。本体そのものの使い勝手や音質については妻も満足しているようだし、大事に使ってもらえばいいと思う。


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