#118 めざせ満点のHTML!

2000/05/18

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 先日来ページ構造を見直したり画像に効果を加えたりと、ページ全体に渡りあれこれ細かい修正を加えてきたが、もう一つ前から懸案になっていたことがある。それは、今のページをできるだけ正しいHTMLに修正したいということである。

 以前も言ってたことだが、WYSIWYGの形でHTMLファイルを作成してくれるHTMLエディタ(またはオーサリングツールと呼ぶ)は、概して正しくないHTMLを吐き出す。わたしもそのことを重々承知の上で、しかしやはり便利であることから、とあるオーサリングツールを使ってページの作成や更新を行っている。実際の見栄えをほぼ忠実に再現しつつ編集できるし、リンク先のファイルをクリックすればそのファイルを開いて編集できてしまうという便利さは、やはり捨てがたいものがあるからだ。

 だが作られるHTMLは、DOCTYPE宣言はないわブロック化はいい加減だわで、文法的には目茶苦茶だったりするのである。もちろんこれは私だけの問題ではなく、ほとんどのWebmasterがページ作成に際しこういったオーサリングツールを使っているため、程度の大小はあれ、ほとんどのHTMLは間違いだらけになっている。以前にも紹介したAnother HTML-lint gatewayでチェックしてみると、結構惨憺たる点数がついて愕然としてしまう。

 もっとも現実問題としてNetscape Navigator(以下NN)なりInternet Explorer(以下IE)なりのブラウザで見たらほぼ意図したとおりに見えているのだから考えようによっては問題ないと言えばないのだけど、分かっていながら文法違反のHTMLを作っているのは、こういったページを作っている者としてはちょっと恥ずかしい気持ちがある。まあ気持ちの問題なのだが。

 そこで、オーサリングツールの便利さと、文法的に正しいHTMLを両立させるために、オーサリングツールの作ったHTMLファイル群を読み込んで、正しいHTMLになるよう直してくれるスクリプトを作成した。と言っても中身はたいしたことはなくて、HTMLファイルをまるごと読み込んで、パターン検索と置換を行い、正しいHTMLに直してから同名のファイルに上書きするというものだ。読み込んだHTMLファイルがオーサリングツール作成のものかそうでないかを判断して、そうでないなら処理をスキップしたり、修正済みのファイルを更に修正してもちゃんと元のファイルに戻るように工夫はしてある。

 こうしてすべてのHTMLについて修正を行なった結果、最終的には(減点されないエラーはいくつか残るものの)すべてのHTMLファイルについて満点のHTMLファイルに修正することができた(はずであるが、そうでなかったら連絡していただきたい)。ちなみに減点されないエラーはスタイルに関するものがほとんどなのだが、これについてはスタイルシートの導入の検討も含め、今後の課題である。ともかく今後は、オーサリングツールを使ってHTMLファイルを作ることがあっても、先のスクリプトを使えば簡単に文法を修正してくれるようになったので、頗る便利である。

 こうした文法の修正などを行っても見る側には余り違いはないように思えるかも知れない。しかしそれでも段落構造が明確になることでNNとIEの違いによる微妙な表示の差が小さくなったり、文字コードの指定を入れたことでブラウザ側の設定による文字化けがなくなるなどのメリットはある

 それにしても今までやってきたHTMLファイルや画像ファイルの修正は、どうしても個々のファイルサイズを少しずつ大きくする傾向にある。一つ一つの増加分は微々たるものでも、ファイルが何百も集れば、全体の増加量は結構馬鹿にならない。当然ながら、個人が使えるサーバのディスクスペースには限りがあるわけだが、画像を含めた私のサイトにあるファイルサイズの合計はすでに8Mbyte近くになり、第1サイトの方では上限値の10Mbyteに到達しそうな勢いだ。

 そのような時に、救世主のようなソフトをまたまた発見してしまった。Jpegファイルには、実はサムネイル情報や予備スペースなど、通常の画像表示には必要のないデータ領域があるのだが、それらの情報を削除して、画像の品質を変えずにJpegファイルのサイズを縮小するソフトがあるのだ。似たようなフリーソフトは他にもいろいろあったのだが、私はJPEG Cleanerというフリーソフトを使わせてもらった。複数のファイルのサイズ縮小をバッチ処理で一度に行ってくれるので楽である。

 これにより400近いJpegファイルをバッチ処理ですべてサイズ縮小を行った結果、全体で1.5Mbyteものファイルサイズを縮小できた。ファイルサイズが小さくなれば見ている側もロードの時間が短くてすむし、Webmaster側も限られたディスクスペースを有効に活用することができて一石二鳥である。

 こんな具合で3度に渡りページの見直しをしては些細なことに日々気を配りつつ、それを楽しんでいたりする私であった。そんなことよりももっと内容を充実させなさいってば。


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