#115 ページの大幅見直し(陰の巻)

2000/05/01

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 私はこのページの他に、自分の属する劇団のページの管理も行っている。このように単純に文章を番号順に並べているページと違って、劇団のページの方は内容も多岐に渡り、古くなった情報は削除したりもしているので、開設して2年近くもたつとファイル数も多くなり、自分でもよくわからない状態になったりする。そこで先日、久しぶりにサイト全体に渡るメンテナンスを行うことにした。

 ページのメンテナンスは、まず全体の環境のコピーから始まる。サイト全体に渡るような大幅な修正をリアルタイムでやろうとすると、収拾がつかなくなる可能性があるからだ。そのためサイト全体を別のフォルダに移し、現在アップロードしているファイルとは別の場所で作業をする。

 サイト全体に渡るHTMLの見直しは、HTMLエディタなどで一つ一つやっていたのでは埒があかない。そんな時こそ役に立つのがPerlである。HTMLエディタで1つのファイルに修正を加えて、新旧でどの部分が変更になったかを見極めたら、その部分をパターン検索して置換するようなスクリプトを書いて、あとは該当するHTMLファイルをすべてそのスクリプトに通せば、自動的に大量のHTMLを修正することができるという寸法である。

 まずページ構造の整理である。劇団のページには、更新しているうちにいろいろ建て増ししてトピックを作ったところもあるため、次第にページの親子関係が不明確になり、階層がやたら深くなっているところもあった。これらをまず整理してトピックとその親子関係を整理し、どのページも3階層以内におさまるようにした。2階層以下のページについては例えば「トップページ|Making|公演名|日付」という具合に、親ページからの階層関係がわかるようなリンクをはった。

 各トピックの冒頭には、従来と同様。別トピックへのナビゲーションボタンをつけている。このようなナビゲーションボタンはフレームに分けて管理すると言うのも一つの常套手段であるが、画面が狭くなったりサーチエンジンにひっかかりにくくなるといった弊害を考え、今までと同じように律儀に各ページに記述した。また、ページ全体の構成がわかるよう、サイトマップも作成した。

 トップページについても見直しを行った。トップページはサイトの看板でもあり、見栄えを良くすることも重要だが、それ以上に極力サイズを小さくしないと、ロードに時間がかかり、折角訪れたお客様が待ちきれなくて帰ってしまう恐れがある。また、640×480というもっとも解像度の低いディスプレイでは、ブラウザを最大表示にしても、1画面に納まるページの縦幅は295ピクセルしかない(最近のブラウザはボタンの大きさが大きくなっているので、こんなに狭い)ので、情報の優先度を決め、できるだけ大事な情報が1ページ目に来るようにしたい。

 以上のことから、タイトルや目次のほか、最新のトピックへのショートカット、さらにメールや掲示板やチャットといった訪問者とのコミュニケーションをはかる手段へのショートカットを先頭に近い位置に配置した。逆に、カウンタやコピーライトといった補助的な情報は下の方に移した。

 リンクに関するメンテナンスも重要だ。長くページを作っていると、リンクが切れていたり、どこからもリンクされていないような無駄なファイルが出てきたりするものである。これらのチェックには「Linksonar」及び「孤島発見器」というフリーソフトが役にたった。前者は外部リンク先が存在するかどうかをチェックしてくれるソフトであり、後者は内部ファイルの中でどこからも参照されていないファイルを探し出してくれるものである。(どちらも「チッチのいえ」というサイトから入手できる。)

 その他劇団のページの黎明期に作ったサイズがまちまちの画像ファイルのサイズをそろえたり、文字属性の指定を統一したり、タイトルのついていなかったページにタイトルをつけたりといったことを行った。

 最後に修正前のページをMOに保存し、現在のページを修正後のファイルにすべて置き換える。結局250近くあるほとんどすべてのファイルに何等かの変更がなされた。アップロードだけでも30分くらいかかる大仕事である。もっとも見る側からすれば、何処が変わったのかほとんどわからないような地味な変更ではあるが。


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