△ 不等辺ワークショップ第77回 (2011/07/24)


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写真  進行役を務めた林です。暑中お見舞いを申し上げます。いま私は夏休み中でして、長野県松本市の松本市美術館の2階ロビーでこれを書いています。もうすでに1時間半ぐらいパソコンに向かっています。松本市美術館はきれいな美術館で、青年団の「東京ノート」を思い出します。私は誰かを待っているわけではないけど。今日の松本市はそんなに暑くないです。最高気温27度。昨日の上田市も涼しかった。でも7月24日の東京は暑かったですね。あの日のワークショップをレポートします。

写真  えっと。なにをやったかな。開始前、早く来てくださった方々と輪になってフリートーク。ひとり5秒でなにか一言しゃべるというルールでぐるぐる何回転もしたのでした。私は経堂の大丸ピーコックのコピー機にノートを置き忘れた話を。実話です。このワークショップのときはいつも自転車で会場に来る途中、ノートのコピーをとります。ワークショップの進行表のコピー。会場ロビーで土田くんと落ち合って打ち合わせを始めたところ、私のノートがないことに気づきました。写真 私はすべての仕事を同じノートで処理しているので、パソコンや携帯電話よりもノートが大事です。打ち合わせを中断させてもらって大慌てで自転車をとばしました。経堂までは小田急線で2駅分の距離です。冷や汗をかいたし、大汗をかいた。もうねー。嫌になりますね。どうしてこんなにがんばっているんだろう。この前日は福岡県で3時間、その前日は下北沢で6時間のワークショップをやっていて、今日がまた4時間。注意力が散漫になったのは疲れがたまっているせいだ。目黒区の図書館で借りた本をうっかり世田谷区の図書館に返しに行って注意されたりしたのも、疲れのせいだ。私は働きすぎなのだ。…あぁ、また愚痴になってしまった。会場に早く来てくださるとその分、得するように工夫しています。ぜひ早めにおいでください。

写真  ウォーキングのなかでひさしぶりに「座骨歩き」をやりましたね。見た目はコミカルだけど、運動としては少々ヘビーでした。ウォーミングアップでギブアップしてしまうね。会場内を歩きまわりながらお互いに目と目を合わせて挨拶。写真 今回はさらに肩と肩で挨拶したり、ひざとひざで挨拶したりもしました。触覚じゃなくてあくまで視覚。目の働きを肩がやったりするわけです。これはおもしろかったな。「右肩と左ひざ」のときはツイストを踊っているみたいな挨拶になりました。かわいいね。こんど高校の授業でもやってみよう。ちなみに挨拶はなんとなく「こんにちは」でした。こないだ別のワークショップで、私と目を合わせてくれた人がいて嬉しかったので「ありがとうございます」と私が言ったのをきっかけに、全員で「ありがとうございます」と挨拶してみました。それ、おもしろかったです。全員で接客のアルバイトをしているみたいだった。手と手を合わせて全員でクンズホグレツするの。今回は最後にひとりずつ抜けてもらいました。だんだん人数が減っていって最後はひとりが残る。あれを遊びとしてもっと工夫したいな。「抜けた人からお休み」みたいな感じになっちゃいました。会場が暑かったし運動量も多かったので無理もないです。でも、やっぱり抜けた人がもっと「自分の抜け殻」をまるで彫刻作品を眺めるかのように観てほしい。なにか仕掛けが必要だ。どうするのがいいかな。

写真  じつはこのレポート、ゆうべ上田市内のホテルで書き始めまして、ひとつ上の段落を書くのに一晩かかっています。たった一段落で一晩。いつ書き終わるのだ。今日は8月2日です。書いたあとから文章をどんどん上書き修正しているので、地理的にも時間的にもごっちゃごちゃです。この段落は長野県の「しなの鉄道」の車内で書いています。上田市には「べんがる」というおいしいカレー屋さんがあります。私の好きな欧風カレーのお店です。私は「べんがる」目当てで上田市には年に一度ぐらいは来るのです。上田市に来ると「あぁ、私の夏休みだなぁ」と思う。今年は4月から7月までの4ヶ月間が目一杯忙しく、ほとんど休みらしい休みがありませんでした。8月に入ったらまとまった休みをとろうと思っていて、ようやく休みにたどり着いた。のですが、7月31日までに完了できなかった仕事がいくつかあり、このレポートもそのひとつです。うーん…。じつはこのレポートを書くのが私にはかなり負担で、特に今回はなかなか筆が進みません。ワークショップがいっぱいあっていくつもの記憶が混在している。なんとか一気に書いてしまう。

写真  松本市美術館では「土門拳の昭和」展をやっています。素敵だなぁ。写真を使ったワークショップをまた考えてみよう。特別編集された映像のBGMがロビーにも聞こえてきました。バッハのプレリュードですね。とても居心地がいい。15秒スピーチのお題は「もういちど観たいテレビドラマ」。7月24日は地デジ完全移行の日でしたので、お題をテレビに絡めてみました。私は「池中玄太80キロ」について15秒語る。スピーチ内容をもとにこの日のニックネームを決めました。「コネタ」「チャゲアス」「タイムスリップ」「聖書」「イソップ」「極悪」「だいこん」「さかなや」「堤」「断食」「ドーナツ」「反抗期」。最後のが私です。今回はテンポよくニックネームが決まっていった印象があるな。ちなみにもうひとつ考えていたお題がありまして、それは「印象に残っているテレビCM」でした。もしこっちだったら、私は缶コーヒーの「J.O.」のCMについて語りました。東京シティブレンド。94年ごろ、そういう銘柄があったんです。甘さ控えめの缶コーヒーで、CMで泉谷しげるが「東京はそんなに甘くねぇんだ!」って言って私たち視聴者を叱りつけるんですよね。あれにはしびれたなぁ。いろいろあって大変だった時期で、あのころよくこの東京シティブレンドを飲みました。このスピーチだと私のニックネームは「ジョー」だったでしょうね。

写真  このあとはグループ創作を2つ。まずは創作劇「コネタくんに会いに」。コネタくんというのは土田くんのことです。四角舞台の内側をメンバーがおしゃべりしながらぐるぐると歩く。目的は私から預かった手紙をコネタくんに届けることです。写真 1周するごとにおしゃべりを展開させていくのですが、その構成をグループであらかじめ相談してから臨みます。「話題カード」をいつになく適当に準備したので、話の流れを組み立てるのがいつも以上に難しかったかもしれません。「なでしこジャパン」が「東ローマ帝国」に勝ったりしたのはおもしろかったですね。今回の最後は創作劇「コネタくんの沈黙」。コネタくんに手紙を届けに来た面々がコネタくんから歓待され、コネタくんの部屋でコーヒーをご馳走になることになりました。そのお湯が沸くまでのひと時を2分間の演劇作品にします。なにかがあって、コネタくんは何もしゃべらなくなってしまう。コネタくんが沈黙してしまったその理由をつくることがキモです。この創作は難しかったですね。進行が尻切れトンボになってしまったのは私の不手際でした。登場しない人物に言及したり、セリフをしゃべらず状況も知らされていない人物に役割を与えたり光を当てたり、うまく行けば演劇の醍醐味を満喫できる課題だったと思います。ルールを整理してまたいつかやりましょう。

写真  篠ノ井からJRに乗り換えて、もうすぐ電車が松本駅に到着します。そろそろお腹も空いてきました。松本市にもおいしいカレー屋さんがあります。「おきな堂」や「デリー」も素敵ですが、私の一押しは「けんすけ」。メガスパイスキーマは女性にもおすすめです。今回のレポートは内容が薄いですね。もっと参加者の方々を描写しないと。もっとおもしろおかしく書かないと。次回はがんばります。次回は10月ごろを予定しています。「俳優を目指さない演劇ワークショップ」です。日程が決まり次第「不等辺演劇倶楽部のブログ」でご案内します。私はもっと休まないとだめだ。夏休みを満喫します。今週は香川県まで足をのばして高校演劇の全国大会を観ますし、その帰りには兵庫県で高校野球の全国大会を観ます。高松市のカレー屋さんも神戸市や西宮市のカレー屋さんもチェックしてあります。読みたい本もたくさんありますし、試験勉強もします。夏休みなのになんだか忙しいな。みなさんもよい夏をおすごしください。じゃ、ちょっと松本市のマチをお散歩してきます!

 不等辺演劇倶楽部 林成彦(はやしなるひこ)


写真  アシスタントを務めた土田です。参加者の皆さん、林さん、お疲れ様でした。
 この日は暑かったですね〜。前半は運動系の内容が多く、部屋の中も熱くなりましたね。皆さんの飛び散る汗が素敵でした(笑)。
写真  今回は写真をたくさん撮ろうと思いゲームに参加しないことも多かったのですが、それでも楽しめたのは不思議ですね。

 今回の後半は集団創作。アシスタントに手紙を届けたり、沈黙した理由を皆で考えたりと、思わず参加者側に立ちたくなる面白い内容でした。今回アシスタントの役得が一個あって、それは参加者の方全員と共演できたこと。これはアシスタント冥利につきるご褒美です。創作では皆さんの個性が光ってましたね。

 私はグループワークが苦手です。意見をまとめたり、何かを決めたりするのが苦手なのと、煮詰まった時の沈黙が耐えられないんです。でも、今回のワークショップでの相談風景を見たり林さんの話を聞いたりして、グループワーク面白いかもと思いました。これからそういう機会があったら積極的に参加してみようかなと思います。

 とても充実した時間がすごせました。その後の打上げ→林さんとの振り返りも楽しく、個人的にも気づくことがたくさんありました。また、一参加者として遊びに行くと思いますので、その時はよろしくお願いします。


★アンケートより

写真 ○とても和やかなムードだったので、緊張せずにすごせました。
○5秒自己紹介とか15秒スピーチは短い時間でできて、その人の人となりや魅力が見えておもしろかったです。
写真 ○目であいさつゲームは、前回もやったけど、部位が鼻のあたままで来ていて、やってみておもしろかったです。背中あいさつものけぞったりして、イナバウアーみたいに(笑)。
○手と手を合わせて体を動かすゲームが楽しかったです。
○手のひらを合わせていく動きはアイスブレイクの後はいいですね。
○創作劇のルールが多くてワタワタしました。負荷が掛かった方がおもしろいのですが。
○大人数すぎたり、アブノーマル(?)すぎるといやだなぁと思うときもあるのですが(他のワークショップで)、今日は本当に楽しく、またいろいろなことを学べました。このくらいの人数でやるとアットホームでいいですね。
○人生初のワークショップでとても心配だったし緊張していたんですが、初めてがこのワークショップでよかったです。
○前回参加したときより人数が少なかったので、アットホームな気持ちで参加できました。
○今回思ったことは、皆さんとつくることでのバランス、どこまで自分が仕切ってしまっていいのか。これまではできるだけ周囲の声を聴くことに徹していたのですが。
○もう1時間、とは言わないまでももう30分やりたい!(不満ではなく、やわい希望)
○夏なので塩分がもう少しほしかった。カラムーチョごちそうさまでした。

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