△ 不等辺じゃーなる 2004/11/21


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写真 13:00に稽古場に集合したのは、越後と福田の2名。
暖かい日差しに包まれた空間で、ボーリングにでも出かけてしまいたくなる誘惑になんとか打ち勝ち、2人でストレッチや体を動かすメニューを開始する。久々に動かした首は、翌日の筋肉痛をもたらす。
そうこうしているうちに、中澤・が登場。久々に会った林は、脱坊主頭がなにやら新鮮味を帯びていた。
4人に増えたところで、先日のワークショップで初登場した「ごみ問題」に取り組む。一人が親となり、「はげまし言葉」「あいさつ言葉」等の言葉のジャンルを選択する。残りの人間が、親に選択されたジャンルの言葉を投げかける。例えば、「はげまし言葉」が選択されたならば、「頑張って!」や、「きっと出来るよ!」など。全員の言葉を聞いて、親が一番愛を感じた人物を賞する。ベストオブ愛ある言葉を投げかけた人間は、今度親となり、ジャンルを選択する、というゲームである。先のワークショップで一度も賞されなかった林にとっては、これはリベンジ戦である。しかしながら、数回繰り返すものの、林は一向に親に愛を感じてもらえない。そこで越後が一言。「一度親やってみなよ。そうすれば何かつかめるかもよ。」林は拒む。「情けはいらん。」越後がもう一押し。「でも、やってみたら分かることもあるかもよ。」林はかたくな頑な。「実力で親になる。」
押し問答の末、林は一度親を体験することに。するとどうだろう。次の回で林の愛は親に届いたではないか。相手の立場になってみる、ということを体験し、相手の欲するものを理解するという、人生においても、芝居においても役に立つ「何か」を掴む、素晴らしいメニューであることが判明したのだった。
続いて、これまたワークショップで何度か登場している「神様」。人数が少ない場合にも楽しめるバージョンアップを加えながら。
休憩を挟み、「鼻兎」という3ページマンガを2人1組で作ってみようという試みをする。短い中に静かな笑いが含まれた本をどう表現するか。なかなかに難しいメニューだった。

夕食後、中澤が稽古場を後にし、残った3人で越後がもってきた台本のリーディング。「誰に向かってのセリフなのか」を意識し、相手に体ごと向けて発する。たとえ独り言でも、誰に伝えたい言葉なのかを考えて。
体調不良を抑えて池田が登場。再度4人となった我々は、今度は林が持参した民話のリーディングに挑む。秋田の民話で、聴き慣れない・話し慣れない言い回しが苦戦を強いる。一度通して読み合わせた後は、文節重ね回し読み(勝手に命名)。円になり、一人が二文節ずつ読んでいくのだが、二文節目は左隣が声を揃える。具体的にはA・B・C・Dの4人がいて、Aがまず1文節目を読み、2文節目はAとBが二人で、3文節目はBとCで、4文節目はCとDで、と読み回すのである。文節を区切る読点・句読点を全員で読んだり、「?」や「!」にポーズを付けてみるといったアレンジを加え、自らに負荷を増やして読み切った時には、言葉では言い表せない達成感と連帯感が生まれていた。
少人数ながらも充実した稽古内容となり、次回の稽古にも期待を抱く筆者だった。
(福田)

(写真:稽古風景)

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