△ 「インヴィジブル・ファイア」シーン25


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字幕『四倍文殊作戦』明転すると、上手奥灯り。石倉と愛が上手の台上に出て来る。

「ここが屋上の一番高い場所ね。」写真
石倉 「ここを中心に直径5キの結界ドームを作る。行くぞ!」

石倉、愛、両手をそらに上げる。

石倉・愛 「はっ!」

ゴゴゴゴという地響きのような音がする。照明が下手奥のみに。トモエと上底が出て来る。

トモエ 「とうちゃ〜く!」
上底 「ここがサテライトシステムの中?」
トモエ 「お兄ちゃん、私のパワーを底上げして下さいな。」
上底 「よしきた!」
トモエ 「ただし、ちょことずつね。」
上底 「おお、ちょことずつ。」
トモエ 「パワー上げ過ぎるとレーザーが反応しちゃうからね。」
上底 「こえーな…」

照明、上手手前。ネットの世界。中央から瀬名、御厨、里子、麻耶、角田が出て来る。

麻耶 「これがマードレの作った壁?」
瀬名 「はい。ここを開けないとマードレと話す事ができません。」
里子 「結界とは全然違う…玉砕刀じゃびくともしないわね。」

後から宇崎が入って来る。

宇崎 「これがネットの世界か…」
瀬名 「御厨さん、早速。」
御厨 「おうよ。えっと…こんな感じで…進もうとすると、うまく進めなくて…」

御厨、フラフラ動き出す。急にスピードが出る。

御厨 「おおおお!来た来たこれだ!」

御厨、あちこち回ってマードレの壁に突進。

御厨 「うおりゃあああ!」

御厨が猛スピードで上手にハケると、壁が破壊される音。

瀬名 「壁に穴が開きました!思った通りだ。」
里子 「御厨さん凄い!」
瀬名 「早速入ってそれぞれの場所へ!」

全員上手ハケ。照明が下手台上に変わるとダブの施設の廊下。曽田と大久保が出て来る。

曽田 「火元は?!」
大久保 「電線が切れて数か所ショートしてるようです!」
曽田 「消火装置もスプリンクラーも故障してる。消火器で消そう!」
大久保 「了解!」

曽田、大久保ハケる。照明下手手前のみ。めぐみの入った結界の塊の前。
里子、麻耶、宇崎が出て来る。

麻耶 「これが結界の塊。」写真
宇崎 「この中にめぐみが?」
里子 「結界を斬ります。離れて下さい。」

麻耶、宇崎離れる。里子、玉砕刀で結界を斬る。

里子 「はっ!」

かなり硬い。

里子 「何これ?!とんでもなく硬い!」

里子、もう一度斬るが全く歯が立たない。

里子 「信じられない!全く歯が立たない!」
宇崎 「めぐみ!!めぐみ!!聞こえるか?!」

照明上手手前のみに。マードレの部屋。御厨が出て来て走りまわる。瀬名も出て来る。

瀬名 「マードレ!マードレ聞こえる?!」

御厨止まる。

御厨 「よし、止まった。」
瀬名 「マードレ、返事をして!」
マードレ 「エミリ…」写真
瀬名 「マードレ!あなたこれからどうする気?」
マードレ 「めぐみさんを利用して、消防隊の活動を続けるつもりでしたが。めぐみさんのパワーの大きさは、想定をはるかに超えていました。」
瀬名 「そのせいで衛星レーザーによる被害が出たわ。」
マードレ 「はい。私の判断が甘く、大きな事故を起こしてしまいました。本当に申し訳ありません…」
瀬名 「マードレ、あなたは自分の失敗を理解できるのね?」
マードレ 「はい…しかも、解決策が見いだせない…私はもうだめです…」
瀬名 「マードレ?」
御厨 「凄い。スーパーAIは落ち込む事もできるのか?」
瀬名 「マードレ、まだあなたにはできる事がある。私たちを助けてほしい。」
マードレ 「エミリ。あなたたちを騙した私を信用してくれるんですか?」
瀬名 「あなただけが頼りなの!お願い!」
マードレ 「…わかりました。」
瀬名 「まず、めぐみさんの結界を消して!」
マードレ 「はい。結界を消します。」

(作:松本じんや/写真:はらでぃ)

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