△ 「迷い子なカミサマ」シーン26


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暗いうちから「んばんば」声が聞こえる。明転すると街中の路地裏。術にかけれた魔族3人うごうご。
そこにスーザンが到着。

スーザン 「無様(ぶざま)な。」写真

3人、んばんばうごうご。

スーザン 「勝手な真似するからこうなる。愚か者めが。」

スーザン、3人に手かざしをする。ヒュウという風の音で術は解けるが中途半端な解け方。
なんとか動けるがまだ「んばんば」言っている。

スーザン 「悪いな。この世界じゃこの程度しか力が出せん。後は徐々に回復するのを待てで、奴らはどこだ?。」

精一杯のジェスチャー。

3人 「んばんば!」
スーザン 「あ?」
3人 「んば!んば!」
スーザン 「ちっ!こういう時、魔族同士の心が読めんのは不便だ。」

納谷がハッと思いつき前に出る。マリオブラザーズの地下のBGMを真似る。

納谷 「んばんばんば。んばんばんば。」
スーザン 「なんだ?」

石倉、鈴木もそれに気づき一緒に

3人 「んばんばんば。んばんばんば。」
スーザン 「え?…あ、地下か?」

3人喜び、マリオのクリアのBGM(ラストの部分)

3人 「♪んばばば〜っ!」
スーザン 「入口は?」

3人、壁を示す。

3人 「ばんばん。」
スーザン 「この壁?…これは呪文が必要なやつだな。」

鈴木が手を上げる。

鈴木 「んばんば!」
スーザン 「リヴァ、呪文わかるのか?」
鈴木 「んば!」
スーザン 「さすが地獄耳だな。」

鈴木、スーザンを自分の横に立たせる。

スーザン 「ここに立つのか?」

鈴木、呪文を唱える。♪「ドリフのいい湯だな」

鈴木 「♪ババンババンバンバン!」

鈴木、次の言葉を指示。

スーザン 「え?」
鈴木 「♪ババンババンバンバン!」写真

鈴木、また次の言葉を指示。

スーザン 「なに?続きを言えって?」
鈴木 「ばんばん!(そうそう!)♪ババンババンバンバン!」

鈴木、また次の言葉を指示。

スーザン 「…は〜…びば、のんのん?」

ギイイというドアが開く音

スーザン 「開いたよ…」

3人、バンザイをして喜ぶ

3人 「ばんば〜ん!」

バチン!という音でスーザンの手に何か当たる。

スーザン 「痛っ!」

ランゼ、ミルキーが出て来る。

ランゼ 「スーちゃん!」
スーザン 「後は任せた!」

スーザン、入口に飛び込む。

ミルキー 「待ちなさい!」

ミルキー、撃つが当たらず、入口が閉まる。

3人 「んば〜〜!!」
ランゼ 「逃げられた!」

3人、ランゼたちと対峙。

3人 「んばばばば〜…」
ミルキー 「あまり体を傷つけないように。」
ランゼ 「めんどくさ〜い。」

3人襲いかかる

3人 「んば〜!!」

ランゼ、ミルキー3人を撃つ。3人倒れる。

3人 「んば〜…」
ミルキー 「どんな具合?」

3人、起き上がる。

石倉 「うううっ…ん?おい言葉が戻ってるぞ。」
ミルキー 「ちょっと弱すぎたか。」
納谷 「体もさっきより動く感じ。」
鈴木 「プラズマがいい感じに術を解いてくれたでやんす。」
納谷 「でもこれ、全然本調子じゃないよ。」
ランゼ 「調整めんどくさい〜。」
鈴木 「今度は俺がやらせてもらうでやんす。(前に出ながら)俺様はリヴァ。この技は切り札に取っておこうと思たでやんすが、ここでお前らを蹴散らすことにするでやんす。」
納谷 「大丈夫?まだ本調子じゃないよこれ?」
石倉 「こいつは百体の分身を操る事ができる。」
鈴木 「果たして君たち2人で、百体も相手にできるでやんすかね?」
ミルキー 「楽しそうじゃん。」
ランゼ 「殺っちゃう?」
ミルキー 「殺っちゃおう。」
鈴木 「さあ!分身たちよ!思う存分切り刻むでやんす!!」写真

鈴木、ポーズをとるとビュウウウという突風の音。ランゼ、ミルキー銃を構える。
風の音が止むと、やる気なさそうな分身が2人(イーガールとイーボーイ)出て来る。

ガール・ボーイ 「…イー。」
鈴木 「ん?…あれ?え?他は?」

分身2人、知らないというジェスチャー。

ガール・ボーイ 「イーイー。」
鈴木 「え?うそ、二人?」
ボーイ 「イー(多分)」
石倉 「おい、リヴァ…」
納谷 「めちゃくちゃやる気ないじゃん。」
鈴木 「なんでもいい!奴らを切り刻むでやんす!」

分身2人、行かない。

鈴木 「早く行くでやんす!」

ボーイ、ガールに「お前行け」と指示。

ボーイ 「イーイー。」

ガール拒否。

ガール 「イー。」

ガール、ボーイの手を引っ張り「お前が行け」という。

ガール 「イー!イー!」
ボーイ 「イーイー!俺はいい!」
納谷 「今「俺は」って言った!」
鈴木 「何もめてるでやんすか!とっとと…」

ランゼ、ミルキー撃つ。イーガール、イーボーイ逃げ去る。

ガール・ボーイ 「イ〜〜!!」
鈴木 「おい、逃げるなでやんす!!」
ミルキー 「やる気あんの?!!」
ランゼ 「つまんな〜い。」
納谷 「だから言ったのに。」
鈴木 「無念でやんす…」
石倉 「こうなったら我々も地下に行くぞ。」
納谷 「そうしましょう。」
鈴木 「わかったでやんす…」

3人並んで

石倉 「せ〜の!」
3人 「♪ババンババンバンバン!」

バチバチバチッ!という音で3人倒れる。

3人 「うげっ…」
ミルキー 「あれ?」
ランゼ 「ミルキー撃った?」
ミルキー 「私撃ってない。」

新任神様がスーザンの銃を構えて出て来る。

新任神様 「私が撃ちました。」
ミルキー 「神様。」
ランゼ 「あ、スーちゃんの銃。」
新任神様 「銃の威力の調整、難しかったけどこのくらいがベストかな?」
ミルキー 「スーの銃を一回で使いこなすなんて…」
ランゼ 「神ってる。」
新任神様 「アモンは?」
ミルキー 「この壁に。」
新任神様 「追いましょう。」

新任神様、壁の前に立ち、深呼吸してから

新任神様 「♪ババンババンバンバン…」
ミルキー 「神様どうしました?!」
ランゼ 「大丈夫?」
新任神様 「いや、あのこれ、入口を開ける呪文なんで…」写真
ミルキー 「なんだ呪文か。」
ランゼ 「びっくりした〜。急に頭おかしくなったかと思った〜。」
新任神様 「私も結構恥ずかしいんですが、やります。♪ババンババンバンバン、は〜びばのんのん!」

入口が開く。

ランゼ 「あいた〜!」
新任神様 「行きましょう。」

3人中ハケ。暗転。

(作:松本じんや/写真:はらでぃ)

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