△ 「迷い子なカミサマ」シーン2


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下手明かり。街中。事件現場近く。警察、消防のサイレンが鳴る中、中央から幸恵の部下
平泉麻衣(ひらいずみまい)巡査が登場。

平泉 「警部。」
幸恵 「麻衣ちゃんどうだった?」
平泉 「駄目です。所轄(しょかつ)は野次馬の整理でもしてろって。」
幸恵 「やっぱりね。」
平泉 「でも、通報通り金属片が散らばってるのは確かみたいです。」
幸恵 「また軍の飛行機が落とした部品?」

中央から幸恵の部下、熊耳志々雄(くまがみししお)巡査長が登場。

熊耳 「では無いようです。」写真
幸恵 「熊耳君、何かわかった?」
熊耳 「特捜の同期にこっそり。」
平泉 「やっぱ熊さん流石だわ。」
熊耳 「金属片は自動車の物ですね。ここ芝公園から青山近辺まで散らばってるそうです。」
幸恵 「随分広範囲ね。」
平泉 「爆発?落下物?」
熊耳 「どちらでもなく、その…突然現れたと。」
平泉 「突然って…パッて?」
熊耳 「パッて。」
幸恵 「まさか。」
熊耳 「オカルトですか?」
幸恵 「やめてよ。うちの甥っ子の小説じゃないんだから。」
熊耳 「ですね。」写真

下手からモバイルを持ったコスプレ野次馬数名と、頭を抱えた男が唸りながらフラフラ出て来る。
それを追って制服警官の鈴木仁志(すずきひとし)巡査が出て来る。野次馬たちの前に出て押し戻そうとする。

鈴木 「ちょっとダメダメ君たち!こっちは立ち入り禁止だって! 」
「あなたは誰ですか?」
鈴木 「警察官ですよ。」
「じゃ、僕は誰ですか?」
鈴木 「こっちが聞きたいよ。」
「あたたた…頭痛い…」
鈴木 「二日酔いか?」
平泉 「鈴木。」
鈴木 「あ、先輩!ご苦労様です!」
平泉 「手伝うよ。」
鈴木 「助かります!」

刑事3人も野次馬を戻そうとする。野次馬たち徐々に下手に戻っていく。

幸恵 「はい戻って戻って!」
熊耳 「写真も撮らないで!」

頭を抱えた男がフラフラ中央ハケに向かう。

鈴木 「あっちょっと君、待ちなさい!(刑事たちに)あの、皆さんそっちお願いします!あっちにもこんなのうじゃうじゃいるんで!(男に)待ちなさいって二日酔いの人!。」

鈴木、男を追いかけて中央にハケる。

平泉 「うじゃうじゃか…」
幸恵 「行きましょう、」

刑事3人下手にハケる。

(作:松本じんや/写真:はらでぃ)

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