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屋敷前明かり。上手台から鬼塚と愛。鬼塚マックシェイクのカップを持っている。
鬼塚 「やっぱり頑丈だね結界って。妖怪ってすごいな〜。」
下手からしろが出て来る。頭に白狐のお面を乗せている。
しろ 「お客様。ノックはもっと上品にお願い致します。」
鬼塚 「出た!妖怪だ!」
しろ 「中にお通ししましょうか?」
愛 「見え透いた罠のお誘いありがとう。」
しろ 「では外で出待ちを?」
鬼塚 「出待ちはつまんないな。」
しろ 「なんなら私が外でお相手しましょうか?」
鬼塚 「君を倒せば結界消える?」
しろ 「半分だけは。」
愛 「充分ね。」
鬼塚 「じゃ、それで。」
しろ 「わかりました。」
しろ、狐のお面を顔にかぶり、数歩前に出る。鬼塚、すかさず手かざし。
鬼塚 「とお!」
ド〜ン!という音。しろ、まったくダメージがない。
鬼塚 「あれ?全然効かないの?」
しろ 「いえいえ、ちゃんと当てれば結構効きますよ。ちゃんと当てればですが。コ〜ン!」
愛 「もしかして実体じゃない?」
しろ 「ご名答。」
上手台から白狐のお面をかぶった人影がのぞく。
狐1 「コ〜ン!」
鬼塚 「そこか!」
狐1が引っ込むと、下手台から狐2がのぞく。
狐2 「コ〜ン!」
鬼塚 「お?」
狐2が引っ込むと、上手台の下から狐3が。すぐに下手台の下から狐4が。
狐3 「コ〜ン!」
狐4 「コ〜ン!」
次々に狐が「コ〜ン!」と出ては引っ込む。鬼塚楽しそうに
鬼塚 「うわぁ〜!もぐらたたきみたいだぁ〜!」
最後にあらゆるところから狐のお面が出る。
全狐 「コ〜ン!!」
愛、鬼塚大喜び。
愛 「すごいすご〜い!92て〜ん!」
鬼塚 「ひゅ〜ひゅ〜!」
しろ 「さて、どれが本物でしょう?」
鬼塚 「ははは!全然わからないや!」
トラックのエンジンの音。
鬼塚 「あ!車出て来たよ!」
愛 「ははは、車で逃げる気?」
しろ 「自衛隊の高機動車をチューンナップしたものです。」
鬼塚 「かっこいい!」
愛 「追いましょう。」
プロペラの音がする。
鬼塚 「お?今度は何だ?」
愛 「あ、変な飛行機。」
しろ 「オスプレイです。」
鬼塚 「あれ飛ぶんだ!」
しろ 「あれもチューンナップしてあります。」
愛 「二手に分かれたって事ね?」
しろ 「どちらを追います?」
愛 「どちらも。」
しろ 「でしょうね。お気をつけて。」
鬼塚 「あれ?阻止しないの?」
しろ 「したくてもできません。」
鬼塚 「なんで?」
しろ 「だって私は、ここにいませんから。」
全狐 「コ〜ン!」
しろ、全狐と共にハケる。一つだけ狐の面が落ちている。鬼塚それを拾う。
鬼塚 「あ!これ!式神だよ式神!すっげ〜!!」
愛 「ははは、楽しませてくれるわ〜。95て〜ん。」
鬼塚 「どっち先に追う?」
愛 「速い方。」
鬼塚 「オッケ〜」
2人、下手にハケる。
(作:松本じんや/写真:はらでぃ)
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