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上手サスにミー。
ミー 「結局私は肋骨にひび程度で済みました。事故の原因は管理班のミスという事でしたが。どうも不穏な空気を感じます。そしてこの後次々に…」
全体明かり。下手から早乙女、松木、納谷が出て来る。
早乙女 「ミートちゃん!大変だったわね〜。」
ミー 「私はたいしたことないんだけど…」
松木 「ほんとなのか?トマトちゃんが辞めるって。」
ミー 「私もさっきスマートさんから聞いて…」
金沢 「ごめんなさい。」
下手台に金沢が現れる。金沢階段を降りて来る。みんな金沢の元へ。
ミー 「トマトちゃん!辞めるってほんとなの?」
金沢 「ほんとです。」
早乙女 「事故のせい?」
金沢 「まあ…」
納谷 「あれは管理係のミスでトマトちゃんにはなんの責任も…」
金沢 「違うんです。…どうしても頭から離れないんです。ミートちゃんを撃ってしまったあの感覚が…」
ミー 「トマトちゃん…」
金沢 「この仕事に未練はないんです。超能力のせいでまともに就職もできないから「仕方なく」でしたけど、元々向いていないって思ってたんです。それにやりたい仕事もあるので。」
早乙女 「やりたい仕事?」
金沢 「保育士です。資格もとったし、今は人手不足だからなれると思うけど。今までは自分の超能力が怖くて踏み出せなかったんです。でも、ここでみんなと関われて、自信がつきました。」
松木 「でも、記憶消されちゃうよね…」
金沢 「角田さんに記憶を改ざんしてもらえるそうです。みんなの事も、どこか別の場所で知り合った事に。」
ミー 「さみしいよ…」
金沢 「私も。でも決めたから。」
ミー 「うん…あれ?…角田さんって…みんな知ってるの?」
みんな急にぎこちなくなる。
松木 「え?あ、うん、前に世話になった。」
早乙女 「そう、ここを勧めてくれたのも角田さん。」
納谷 「あ、僕もです。」
金沢 「とりあえず角田さんが帰って来るまでここから出してもらえないから、それまで、シクヨロ。」
みんな 「シクヨロ。」
みんな下手にハケながら
松木 「同期の女子が一人になっちゃうなぁ。」
早乙女 「私がいるじゃない。」
松木 「それはどうよ?」
早乙女 「どうよって?」
松木 「どうよ?」
(作:松本じんや/写真:はらでぃ)
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