△ 「スパイシー・エージェンツ」シーン8


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字幕「フロリダ コールドスリープセンター」サイレンが鳴る。明転するとコールドスリープセンターの廊下。非常燈。下手から患者衣姿の女が息を切らしフラフラと出て来る。一度中央で隠れ

「中々…スパイシーな状況ね…」写真

辺りを気にしながら上手に走り去る。銃を持った男「スカイ」が患者衣の男「トカゲ」に肩を貸しながら中央から現れ、しゃがみ込む。

スカイ 「しっかりしろ、もう少しだ。」
トカゲ 「ううっ…」
スカイ 「専用機はこの裏だ。なんとか自分の足で歩いてくれ!」
トカゲ 「んががが…」
スカイ 「なんだ?」
トカゲ 「がががげっが…」
スカイ 「腹が減った?」

トカゲ、うなずく。

スカイ 「いいね。驚異的な回復力だ。すぐに機内食たっぷり食わせてやるよ!」

トカゲ、それを聞いて気合を入れ、歩き出す。

トカゲ 「ぐおおおお!!」
スカイ 「よし!その意気だ!」

二人上手にハケる。下手から角田が走り出て来る。後ろから鬼塚が現れる。角田、銃を構える。

角田 「お前は…」

中央からムーンが現れる。

ムーン 「角田!どうなってる?!」

ムーン、鬼塚に気づき銃を向けるが

角田 「撃つな!…弾が自分にあたるぞ。」
ムーン 「物質転移能力者か。」
角田 「ならば。」写真
ムーン 「目には目をだ。」

角田、ムーン、鬼塚に手をかざす。ブオッ!という風の音で鬼塚が波動をくらうが踏ん張る。
角田、ムーン、パワーを上げる。押し切るように

角田・ムーン 「はああっ!」

ドンという音で鬼塚倒れる。角田、ムーン、息を切らせている。

ムーン 「やったか?」

前に出ようとしたムーンを角田が止める。何者かが出て来て鬼塚に触れる。鬼塚が立ち上がる

ムーン 「なんだ?」

しゃがんだ者が立ち上がると、石倉愛。

ムーン 「石倉愛?!どういう事だ?!」
角田 「ムーン、行け。」
ムーン 「なに?」
角田 「こいつらが組んだら桁外れだ。」
ムーン 「しかし…」
角田 「できるだけ食い止める。行け。」

ムーン、状況を察し、振り切るように去る。

鬼塚 「この気は…」
「妖気よ。」
鬼塚 「妖怪?初めて見た。」
「懐かしい。妖怪どわすれ。」写真
角田 「…誰だ…お前は?」
「今度こそ、100点取らせてもらうわ。」
角田 「100点?…まさか…お前…」

鬼塚、愛、角田に手をかざすと強風の音。角田、波動を食い止めようと踏ん張るが上手に押されハケる。
鬼塚と愛も手かざしのまま上手にハケ、奥で爆発音。

(作:松本じんや/写真:はらでぃ)

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