△ 「ガールズ・イン・ザ・クライシス」プロローグ4


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中央にサス。まほろばとささがにが入って来る。

まほろば 「とんでもなく由々しき事態が発生してしまいました…おっと、これは失礼。初めまして…あ、お久しぶりの方もいらっしゃいますね。私、天国のエージェント、まほろばと申します。」写真
ささがに 「地獄のエージェント、ささがになのね。」
まほろば 「ここは霊界。霊界の中でも天国と地獄の間の世界。死んだ魂が集まりここから天国行きと地獄行きにわけられます。みなさんは…まだ生きていらっしゃるのでどちらに行くかはわかりませんが、心配な方はこれから良い行いをたくさんすれば天国に来られる事でしょう。」
ささがに 「(客席の一部を指して)あの人は手遅れっぽいのね。」
まほろば 「し〜っ!!」
ささがに 「お待ちしてるのね〜!」
まほろば 「うるさい!(咳払い)失礼、そんな事よりも!とんでもない事態なんです!悪魔達が住む魔界の魔獣達がこの霊界に入り込んで来たのです!奴らは今まで何万年もの間この霊界を脅かして来たのですが、神様や閻魔様に比べれば力は劣るので、撃退に手を焼く事はほとんどありませんでした。ところが!」
ささがに 「空間に穴開けて魔族が侵入したなんて史上初なのね!」
まほろば 「これには流石の神様も驚いた様で、霊界に戒厳令をしいてしまったんです。え?わからない?神様が霊界の門を閉めてしまったのです。つまり死んだ魂が霊界に入れず、成仏できないまま彷徨う事になってしまいました。一時的に三途の川の手前に魂の避難所を作りましたが、そう長くはもたないでしょう。」
ささがに 「成仏できない魂は、そのうち悪霊になってしまうのね。」
まほろば 「そこで私、神様から、前代未聞の力を持ったあのペリルという魔物を探し出し調査する役目を承りました。」
ささがに 「あの娘の担当だったんだから仕方ないのね。ま、せいぜい頑張るといいのね〜。」

ささがに、去ろうとする。

まほろば 「あんたもですよ、ささがに。」
ささがに 「へ?」
まほろば 「あんたも担当だったでしょ。」
ささがに 「うそ、やだ、丁重にお断りするのね。」
まほろば 「神様から情報が入りました。」
ささがに 「ガン無視なのね?」
まほろば 「まずいですね、どうやらあの魔物達、今度は下界に侵入した様です。さ、行きますよ。」
ささがに 「組合通してほしいのね。」
まほろば 「時間がないんです!つべこべ言わないで行きますよ!まずは適当な人間を探して体を借りないと!」
ささがに 「めんどくさいのね…」
まほろば 「急いで!」写真

2人、ハケかけた所でまほろばが止まり、客席へ

まほろば 「そうそう、今回も皆さんのいる時間とこちらの時間は少々ずれております。(懐中時計を見て)現在こちらは2026年10月です。ではまた。」

まほろば、ハケながら暗転。軽快な音楽がかかりオープニング。
映像「不等辺さんかく劇団 プロデュース公演2015」「ガールズ・イン・ザ・クライシス」

(作:松本じんや/写真:はらでぃ)

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