△ 「悩める王子の惑星」シーン49


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照明がつくと城のシェルター。メリールー、ミルシュミット、ベル、コルセア、ファルコがいる。

シュミット 「ここでは必ずベルと一緒に行動してね。」
メリールー 「ごめんなさい…」

チヌーク、アーモンドを連れて入って来る。みんな驚く。

チヌーク 「みんな大人しくしてて下さい。」
コルセア 「チヌーク?おめえ…」写真
ベル 「生きてたんですか?!」
メリールー 「アーモンドさん?」
チヌーク 「いいから静かに!こちらチヌーク、ジモラス、応答して下さい!」
コルセア 「なんか様子がおかしいぞ。」

ダグラス、ハヤブサ、クレセント、ジャスミン出て来る。

ダグラス 「みんな離れて!」
コルセア 「何だどうした?」
クレセント 「チヌークが全ての事件の犯人だったんだ。」
コルセア 「え?」
チヌーク 「ハヤブサ、裏切ったか。」
ハヤブサ 「裏切られたのはこっちだ。」
チヌーク 「残念だがもう終わりだ、もうすぐ総攻撃が…」

ライム、グラマン出て来る。

ライム 「来ないよ。総攻撃。」
チヌーク 「何?」
ライム 「今連絡が入った。ジモラスで内乱が起こった。」
チヌーク 「何だと?」
グラマン 「戦争反対派が政府を抑えた。ジモラスにも平和主義者はいたってわけだ。」
チヌーク 「うそだ…騙されるか!」
ライム 「ウソだと思うなら連絡してみな。」
チヌーク 「こちらチヌーク!ジモラス!応答してくれ!おい!」
ライム 「調査団も先にジモラスにまわったわよ。」
ジャスミン 「チェックメイトね。」
チヌーク 「こんな…ばかな…」

隙をみてアーモンドがチヌークを肘打ち。

チヌーク 「うっ!」

アーモンドチヌークから離れる。

ダグラス 「動くな!」写真
チヌーク 「くそっ!」

チヌーク、近くにいたファルコを人質に。

ファルコ 「わあ!」
クレセント 「ファルコさん!」
チヌーク 「悪いが私は捕まらない。エッグを一機頂いて行く。」
グラマン 「可哀想に…」
ジャスミン 「そうよ、ファルコさんを離しなさい!」
グラマン 「いや、可哀想なのはチヌークの方だ。」
ジャスミン 「は?」

ファルコ、チヌークをの腕をひねり、仕込み銃の腕を折り押さえつける。

チヌーク 「うあっ!」
全員 「凄い。」
チヌーク 「何だこれ?」
グラマン 「腕は落ちてないな相棒。」
ファルコ 「鍛えてますから。」
ジャスミン 「相棒ってじゃあ…」
グラマン 「そう言う事だ。」
ライム 「あんたノースロップか?」
ファルコ 「はい。」
ライム 「でもお前ら3人組だったんじゃなかった?もう一人は確か女性で…」
グラマン 「彼女は…残念ながら…」
ライム 「そうか…」
ハヤブサ 「まだ終わっていません。」
クレセント 「え?終わっていないって?」
ハヤブサ 「今頃こっちに向かっている兵器があるはずです。」
チヌーク 「黙れハヤブサ!」
ハヤブサ 「核爆弾です。」
クレセント 「何だって?!」
シュミット 「こんなシェルターじゃ意味が無い…」
クレセント 「ダグラス。船を用意してくれ。この人達を出来るだけ遠くに逃がすんです!」
ダグラス 「分かりました!」

ダグラス、ハケる。シェルター内が騒然となる。ライム、モバイルを見て。

ライム 「待て、一機エッグが戻って来るぞ。」写真
クレセント 「キャリアエッグ!ランセントだ!通信できますか?」
ライム 「ああ。」
クレセント 「ランセント!聞こえるか?」
ランセント(声) 「兄さん!助けて!ミサイルに追われている!」
クレセント 「ミサイル?」
グラマン 「核か?」
ライム 「いや、通常ミサイルだ。20基。」
クレセント 「シャーロットは?」
ランセント(声) 「つかまった!僕だけ逃げて来たんだ!」
クレセント 「ランセント?…何かおかしい…」
ジャスミン 「とにかくランセントを助けに。」
クレセント 「ミサイル20基なら僕とカーチスでなんとか。」
チヌーク 「カーチスなら来ませんよ。」
クレセント 「なに?」
チヌーク 「さっき私が殺しました。」
グラマン 「ウソだろ?!」
ハヤブサ 「本当です。」
グラマン 「貴様なんて事を!」
クレセント 「待てよ…何か大事な事を…」
ジャスミン 「なに?」
クレセント 「「ランセント」「シャーロット」「救助船」「罠」…兄さん!」
ジャスミン 「何かのヒント?」
クレセント 「…そうか、これは罠だ!核爆弾は救助船の中だ!」
全員 「え?!!」
クレセント 「そして恐らくランセントは催眠術をかけられてる!」
ジャスミン 「それじゃ誘導できない!」
クレセント 「僕がなんとかする。」
ハヤブサ 「一人では無理です。」
コルセア 「俺も行こう。」
クレセント 「コルセアさんはエッグには…」
コルセア 「エッグじゃねえ。俺の飛行機だ。」
ジャスミン 「複葉機でミサイルを?」
シュミット 「あなた…」
コルセア 「俺の腕をなめるな。」
ベル 「私も操縦できるよ!」
コルセア 「お前は戦闘は無理だ、二人乗りの奴で誰か乗せて先に島に逃げろ。」
ベル 「わかった。」
アーモンド 「もう一機には俺が乗ろう。」
コルセア 「アーモンド君?操縦できんのか?」
アーモンド 「ソッピースキャメル。俺の愛機だ。」
コルセア 「え?」
ジャスミン 「ヴォルド。」
アーモンド 「大丈夫。アーモンドは傷つけない。」
ジャスミン 「私も行く。」
クレセント 「ジャスミン。」
ジャスミン 「私もエッグに乗れるんですけど。」
コルセア 「あ、そう言えば…」
クレセント 「乗れても操縦にはかなりの訓練がいる。」
ジャスミン 「私にはエースパイロットの血が流れてる。伝説の女性パイロット、ホーク・アイのね。」
コルセア 「え?マジで?」
クレセント 「気を付けて下さい。あなたが一番無茶しそうだ。」
メリールー 「王子!」写真

メリールー、一人指切りのポーズ。

メリールー 「絶対負けニャイ。」
クレセント 「絶対負けニャイ。」
ジャスミン 「あ、それ知ってる。」
クレセント 「行くぞ!」

クレセント、ジャスミン、アーモンド、コルセアハケる。ベルも行こうとして。

メリールー 「ベル。」
ベル 「なに?」
メリールー 「お願い、あなたの飛行機に乗せて。」
ベル 「え?…わかった乗って。」
メリールー 「ありがとう。」

ベル、メリールーハケる。ダグラス戻って来る。

ダグラス 「皆さん、船の手配ができました!荷物は最小限でお願いします。」

全員ダグラスに着いて行く。

(作:松本じんや/写真:関口空子・はらでぃ)

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