△ 「心海のサブマリナー」シーン27


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山田、光彦は機関室に。根本、岡田はコックピットへ。コックピットにはまほろば、ささがにも。

光彦 「うわ!水だ!」写真
山田 「まずい浸水してる!神くん閉めるぞ!」
光彦 「はい!」
岡田 「第17区画、浸水です!氷に捕まった時の傷が、心深度100の時に広がっていた様です!」
根本 「第17区画、閉鎖!」
山田 「今閉鎖しました!しかしエンジンの出力が足りません!このままじゃ沈みます!」
まほろば 「「気」が足りませんね。みんな閉じ込めちゃいましたから。」
岡田 「しかし今みんなを出せば…」
根本 「艦がめちゃくちゃになります!」
ささがに 「出しちゃう?だしちゃう?」

艦のきしむ音。

岡田 「艦が沈んでいます!心深度90!」

山田が暴れ出す。

山田 「うわあ!」
光彦 「山田さん!」
根本 「どうした?!」
山田 「今度は僕に魔族があ!」
根本 「なんだって?!」
岡田 「心深度92!まずいぜよ!!」
まほろば 「いよいよ一巻の終わりですかね。」
根本 「なんてこった…」

機関室にほおずきと川藤が飛び込んで来る。

ほおずき 「山田はん!これを食べてくんなまし!」

ほおずき、クッキーの様な物を差し出す。

光彦 「ほおずきさん?」

ほおずき、山田の口に放り込む。山田飲み込む。

山田 「フンガッフングッ…うっ!!」

山田の動きが止まる。

光彦 「山田さん?!」
山田 「…うまい!!」
川藤 「成功です!」
ほおずき 「川藤はん!みんを解放してくんなまし!」
川藤 「了解!」

川藤ハケる。

根本 「機関室!」
ほおずき 「みんな元に戻りなんした!」
根本 「ほおずきさん?元に戻ったって?」
ほおずき 「今は時間がありんせん!直ぐに復旧を!」

営倉の布施、紀之、有沢、救護室の石川も戻って来る。最後に川藤も。

根本 「君達大丈夫なんですか?」写真
石川 「大丈夫!」
山田 「紀之さん!」
紀之 「さあ!バルブ締めるよ!」
山田 「はい!」

機関室では紀之、山田、光彦がバルブを閉める。

布施 「ソナー直します!」
有沢 「手伝うわ!」

ほおずきが入って来る

根本 「魔族の手口がわかったんですか?」
ほおずき 「はい。」
岡田 「心深度97!まだ沈んでいます!」
ほおずき 「今はこっちでありんす!」
根本 「ええ!心を一つに!」
紀之 「エンジンの出力は上がってますが、スクリューが!」
岡田 「スクリュー三機動きません!心深度100越えます!」

船がきしむ音

石川 「限界心深度は120。越えれば圧壊だ!」

ドンと言う音と共に艦が揺れる。

根本 「今のは?」
岡田 「13区画も浸水です!」
根本 「13区画閉鎖!」
紀之 「13区画閉鎖!」
岡田 「心深度110!」
根本 「未知の領域だ…」

ブシュウ!と言う音と共にコックピットの壁から海水が噴き出す。

クルー 「うわっ! 」
石川 「くそ!ここにも海水が入ってきやがった!…あれ?…この海水…これは!…」
根本 「どうした?」
石川 「とびすけ…」
根本 「え?」
岡田 「心深度117!」
ほおずき 「川藤はん!」
川藤 「やってみます!うりゃあ!!」

川藤、両手を広げて力む。ドンと言う音で艦が揺れる。

根本 「なんだ?」
川藤 「超能力で水圧を支えます!」
有沢 「超能力?使えないんじゃ…」
川藤 「後で説明します!」
岡田 「心深度120!圧壊します!」
川藤 「させるかあああっ!」

ドンという音で艦が揺れる。

岡田 「心深度122!限界をこえてます!」

スクリュー音。

紀之 「スクリュー!動きました!」
根本 「よし!出力最大!」
紀之 「出力最大!」
岡田 「心深度125!」
川藤 「うりゃあああ!」
根本 「上がれえ〜っ!!!」写真
クルー 「上がれえ〜っ!!!」

艦がゴゴゴゴと震え出す。

岡田 「心深度120!浮上しています!」
石川 「よし!いいぞ!」

艦の頭が急角度に上がる。

岡田 「心深度102、100、98、96、安全深度まで浮上!」
根本 「よし!微速浮上!アップトリム10!」
岡田 「微速浮上!アップトリム10!」

艦の傾きが戻る。みんなホッとする。川藤、へたり込む。

岡田 「心深度90。」
石川 「切り抜けましたね。」
根本 「ええ。総員、休憩室に集合して下さい!」
クルー 「了解!」
岡田 「自動操舵に切り替えます。」

(作:松本じんや/写真:はらでぃ)

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