△ 「心海のサブマリナー」シーン23


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竹内が焦りながら出て来る。そこに倉内が清々しい顔で出て来る。

倉内 「おはようございます。」写真
竹内 「倉内。」

竹内、倉内を引っ張って端へ。

倉内 「どうしたんですか?」
竹内 「川口さんがいないの。」
倉内 「え?」
竹内 「昨日の深夜に連絡を取ッた後、携帯もつながらない。」
倉内 「一体どこに?」
竹内 「きっとあの牝狐が…」
倉内 「牝狐?」
竹内 「あたしが深入りし過ぎたせいで…」
倉内 「竹内さん、詳しく説明して下さい!」

竹内の携帯が鳴る

竹内 「川口さんだ!」
倉内 「ほんとですか?」

竹内電話に出る。川口、二元舞台で反対の端に現れる。竹内、ワイヤレス・イヤホンを倉内に渡す。

竹内 「川口さん!」
川口 「(苦しそうに)竹内、すまん、やつら、予想以上に手が早かった…」
竹内 「無事なんですか?!」
川口 「まだなんとかな。だが時間の問題だ…まんまとやられた…」
竹内 「浜崎警視ですか?!」
川口 「恐らく…だが今直接オレを狙ってるのは小澤だ…」
竹内 「小澤が近くにいるんですか?!」
川口 「奴が逃げていたのは罠だ。追われていたのはこっちだったんだ…」
倉内 「応援を!」
川口 「無駄だ…警察内部も信用できない…」
倉内 「そんな…」
川口 「竹内、今回のデータは死守しろ…それを持って逃げろ…」
竹内 「川口さんどこです?どこにいるんですか?!」
川口 「言えない。GPSは切ったが、恐らく盗聴はされている…」
竹内 「暗号です!」
川口 「暗号?…そう言えばそんなのもあったな…5…22…0だ…」
竹内 「5、22、0ですね!」
川口 「来やがったか…」

川口、正面に銃を構え、銃を撃つ。電話が切れ、川口側の照明も切れる。

竹内 「川口さん!!川口さん!!」
倉内 「今の…」
竹内 「倉内!行くよ!」
倉内 「はい!!」

二人、走り去る。

(作:松本じんや/写真:はらでぃ)

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