△ 「ヴァンパイア・ブリード」シーン31


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奥から結界を切る音。多少疲れ気味の里子を先頭に、ひまわり、ブラム、ネム、と続く。

ネム 「やっと5階。ここまで1時間。」
里子 「こんな複雑な結界見た事無い。いったいカーミラって何者?」
ブラム 「オ〜ウ、ダイジョブデェスカァ?」
里子 「ダイジョブデェ〜ス!」

更に結界を切る。そこにドール登場。

ネム 「私の番。」写真

みんな、先に進む。

ドール 「も〜待ちくたびれたよぉ、おね〜ちゃん。」
ネム 「あら、ごめんなさい。」
ドール 「ちゃんと作戦、考えて来た?」
ネム 「もちろん。」

ネム、サングラスをかける。

ドール 「おお、サングラス。確かに光には強いけど…ジャジャ!ピック!ポロ!」

三匹登場。

ドール 「逆に戦闘には不利だよね?」
ネム 「どうかしら?」

戦闘が始まる。やはりネムが不利。

ドール 「あれれ?どうしたのかな。」
ネム 「うるさい!」

ネム、倒され三匹に斬られる。

ネム 「きゃあああ!」

ネム、絶命。

ドール 「なーんだ。期待はずれだったなぁ。」

鬼太朗、走り込んで来る。

鬼太朗 「ネム!おいネム!くっそおお!良くもネムを!」
ドール 「ちょっと遅かったね。」

たんぽぽ、あげぱん、走り込んで来る。

たんぽぽ 「ネム!…そんな…」
あげぱん 「(泣く)ぬ〜〜ん!」
ドール 「すぐにみんなも送ってあげるよ。」

たんぽぽ、鬼太朗、あげぱんの周りを影の三匹が取り囲み攻撃。三人ともあっさり斬られる。

たんぽぽ 「強い…」
鬼太朗 「…こんなバカな…」

たんぽぽ、鬼太朗絶命。残ったあげぱんも三匹に刺される。

あげぱん 「ぬぅっ…」

あげぱんも絶命。

ドール 「やった…妖気四天王を二人も倒した…たんぽぽも…変なのも…ボク一人で倒したんだ。」

ピックが何か拾って来る。

ピック 「ピック!ピック!」
ドール 「どうしたピック?」

ドール、ピックの拾ったものを受け取る。

ドール 「これは…呪文の筒だ!!」
ピック 「ピ〜ック!(やりましたね!)」
ドール 「やった!やったよ!これで僕らの勝利だ!」

三匹も喜ぶ。ドールにスポット。

ドール 「ママ!やっと一緒に暮らせるよ!はははは!やった!ははははは!…」

ドール笑い続けるが、元の明りに戻ると三匹が倒れていて、倒したはずの全員に囲まれている。
ネムがドールに手かざしをしている。ドールの笑いが消える

ドール 「…どこから…夢?…」

後ろからネムっぽいかっこうをしたあずきが出て来る。。

あずき 「あたすに声さかげたとこからだぁ。」
ドール 「…ボクが…ボクが負けるなんて…」
たんぽぽ 「ドール。さあ、これを見て。」

たんぽぽ、また記憶の石を出し、ドールの額に触ろうとした瞬間、ドールが後ずさり

ドール 「触るな!…ボクに触るな!」

弱っている三匹もなんとかドールを守ろうと立ちふさがる。

たんぽぽ 「どうしたの?」
ドール 「ボク…血友病なんだ…」
ネム 「血友病?」
ドール 「一度出血したら止まらない病気なんだ…」
鬼太朗 「それで影を使って戦いを…」
ドール 「やっとママと…ママと暮らせると思ったのに…」
ネム 「ママって?」写真
ドール 「生き別れになったママと百年振りに会えるはずだったんだ。なのにこんな病気になったせいで会わせてもらえないんだ…やっと治せると思ったのに…」

一番奥で壁に寄りかかっていたフランクが近づく。

フランク 「ドール。この人たちは敵じゃない。たんぽぽさんの記憶を見るんだ。」
ドール 「フランク…」

ドール、大人しくおでこに触らせる。

ドール 「…そんな…そんなの…そんなのないよ…」
フランク 「カーミラを止めないと…みんな助からないんだ。」
ネム 「行きましょう。」

全員ハケる。

(作:松本仁也/写真:はらでぃ)

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