△ 「1/4 breed」シーン11


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爆弾魔が走って来る。

宇佐美 「ちっ!行き止まりか。こんなところで捕まってたまるかってんだ。」

そこへツムジとクチサケがやって来る。

宇佐美 「なんだお前ら?!」舞台写真
ツムジ 「あなたですか、ちまたを騒がせている爆弾魔は。やっと見つけました。」

宇佐美、銃を向けるが金縛りに遭う。

ツムジ 「こないだは警察署ぶっとばしたっていうじゃありませんか。すごいですねぇ。」

ツムジ、宇佐美から奪った銃をクチサケに渡す
クチサケ、奥で銃を食べる。
驚く宇佐見。

ツムジ 「あなたにまた、すんごい爆弾作って欲しいんですよ。」
宇佐美 「何?」

ツムジ、宇佐美の顔を覗き込み

ツムジ 「どうやらあなたと私の目的は同じようですね。心の声が聞こえますよ。『みんな死んでしまえ』って。」

今井登場

今井 「動くな!人質取るとは卑怯だぞ、宇佐美!警部、警部、宇佐美を見つけました!廃工場の前の路地です!」
ツムジ 「クチサケ。」
クチサケ 「はい。」
ツムジ 「よろしくね。」
クチサケ 「はい。」

クチサケ、今井の前に出る。

今井 「もう大丈夫ですよ」
クチサケ 「私、きれい?」
今井 「きれいですよ。」
クチサケ 「私、きれい?」
今井 「きれいですよ。」
クチサケ 「これでも?(といってマスクを取る)」
今井 「んが!ポ、ポ、ポマード!」
クチサケ 「…ごめんなさい、それ、効かないの」

クチサケ、今井の銃をかじる
卒倒する今井

ツムジ 「さ、行くわよ。」

角田警部登場。

警部 「宇佐美敏!」舞台写真

ツムジ、ゆっくり振り返る。

警部 「…お前は…」

ツムジ、にやりと笑って手を振り、威嚇して消え去る。

警部 「待て!…こいつはやっかいなことになったな。まさか本当にあいつが…」
今井 「知っているんですか、あいつらを。」
警部 「今井君…大丈夫か?」
今井 「すいません。せっかく追い詰めたのにクチサケ…いや、その…口が裂けた女がいて…」
警部 「見ちまったか。」
今井 「警部、今のやつらのこと、何か知っているんですよね。」
警部 「…」

今井、土下座する。

今井 「教えて下さい!お願いします!」

警部、今井に手をかざすがやめる。

警部 「…敵討ちか?」
今井 「どうしてもこの手であいつを捕まえたいんです!」
警部 「今井。」
今井 「はい。」
警部 「何があっても私を信用すると誓うか?」
今井 「…はい。」
警部 「ついて来なさい。」

二人去る。

(作:松本仁也/写真:広安正敬)

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