△ 「1/4 breed」シーン7


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激しい雷鳴と叫び声がして明転。里子は舞台袖で目が覚める。

里子 「…ここは何処?」

里子が辺りを見回すと、四天王と大王の対決の場面に来ている。

里子 「ネムさん?…あれは…お父さん?」
大王 「あなた達ですか、私の目覚まし止めたりしたのは!ちゃんと1999年7月にセットしておいたのに、おかしいなと思ったんですよ!おかげで2年以上寝坊しちゃったじゃないですか!」
ネム 「本当はもう少し眠ってて欲しかった…」
里子 「ネムさん、どういう事なの?」
大王 「ノストラダムスさんの顔潰して悪いと思わないんですか?」
里子 「お父さん!聞こえないの、お父さん!」舞台写真
ハカバノ 「ひるむな!集中しろ!」
大王 「ちょっと、本気で私を消す気ですか?」
ツムジ 「本気よ。」
大王 「あなた達みたいな妖怪ごときに、私を消すなんて出来っこ…」
トドメ 「もっと集中させて!」
里子 「お父さん!私よ、里子よ!返事をして!」
大王 「あぁ…もう、分かりましたよ。それじゃあ遅刻の責任、取ってもらいますからね。」

大王、ファイティングポーズ。

ハカバノ 「みんな行くぞ!」
四天王 「うおぉぉぉぉっ!」

再び、激しい雷鳴と閃光。四天王が吹き飛ばされ、里子もまた飛ばされる。
四天王のうち3人は立ち上がるが、ハカバノが立ち上がれずにもがいている。
みんながハカバノに駆け寄る。

四天王 「ハカバノ!」
ハカバノ 「ちくしょう足をやられた!」
ネム 「やっぱりまだ早かったのよ!もう少し私が食い止められれば!」
大王 「4人合わせてこんなものですか?気が抜けちゃいますね。」
トドメ 「待ってろ俺が何とかしてやる。」
ツムジ 「トドメ?」
里子 「お父さん?」
トドメ 「私にはまだ必殺技が残っている。」舞台写真

トドメ、1人で大王に向かって行く。

ハカバノ 「よせ、トドメ!」
里子 「お父さん!」
トドメ 「刃の使い手トドメの命にかえて、お前を倒す。奥義・玉砕波!!」

トドメが剣を左右に振り、大王を斬る。が、大王は全く変わらぬ様子。トドメが倒れ込む。

大王 「びっくりしたぁ。何ですか、今の?全く効いてな…」

大王の身体が突然、震え出す。

大王 「何だこれは!何をした!うわぁぁぁ!」

大王の身体が4つの光に分かれる。

ハカバノ 「トドメ!」

ネムとツムジが、トドメに駆け寄る。

トドメ 「くそぉ…4つにしか切り刻めなかったか…」
ツムジ 「トドメ!」
トドメ 「あの光が元に戻る前に、本当のとどめを刺してくれ…」
ネム 「嫌だよ、トドメ!死んじゃ嫌だ!」
トドメ 「妻と…娘を…頼む…」
ネム 「妻と娘?」

トドメ、息をひきとる。

ネム 「トドメ!」
里子 「お父さん…」

ツムジが立ち上がり、4つの光に向かって行く。

ハカバノ 「よせ、ツムジ!」舞台写真
ツムジ 「4分の1ずつなら倒せるさ。」
ネム 「ツムジ!」
ツムジ 「トドメの死を無駄にはさせない!」

ツムジ、4つの光につっこんで行く。格闘するが4つの玉に囲まれてしまう。

ハカバノ 「ツムジ!」
ツムジ 「消してやる…この命にかえても!」

大閃光と共に、爆発音。

ハカバノ 「ツムジ〜っ!」

暗転。

(作:松本仁也/写真:広安正敬)

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