2025年3月の映画
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ミッキー17
MICKEY 17
2025年 米国 137分
監督・脚本 ポン・ジュノ
原作 エドワード・アシュトン 『ミッキー7』
キャスト ロバート・パティンソン(ミッキー)/ナオミ・アッキー(恋人ナーシャ)/スティーヴン・ユァン(元ダチのティモ)/トニ・コレット/マーク・ラファロ
メモ 2025.3.31(月)TOHOシネマズ梅田
あらすじ
借金取りに追い込まれたミッキーは、宇宙へ逃げる。
仕事は危険ってだけではなく『亜人』の様に人体実験されては、死ぬ。そして炉に放り込まれる使い捨て。その後遥かに進化した3Dプリンターにより「リプリント」されナンバーが繰上り今はミッキー17。
DNAが一緒でも瓜二つとは限らない一卵性双生児と同じく、性質は各ミッキーにより異なっているみたい。誰も気にしちゃいないけど。
感想
面白いねんけどね。この監督さんってこうだっけ?
『ほえる犬は噛まない』『殺人の追憶』『グエムル −漢江の怪物−』『母なる証明』『パラサイト 半地下の家族』と、もっとブラックでスラップスティックやった様な気がするんですけど。
中盤からスピルバーグ監督が憑依したみたいに甘くなってちょっと残念。物語は前半が良くて、後半はダイナミックな映像が見どころ。
★★★1/2
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教皇選挙
CONCLAVE
2024年 米国/英国 120分
監督 エドワード・ベルガー
原作 ロバート・ハリス
脚本 ピーター・ストローハン
キャスト レイフ・ファインズ(主席枢機卿ローレンス)/イザベラ・ロッセリーニ(シスター・アグネス)/スタンリー・トゥッチ(リベラル派ベリーニ)/ジョン・リスゴー(トランブレイ)/セルジオ・カステリット(テデスコ)/カルロス・ディーツ(ベニテス)/ルシアン・ムサマティ(アフリカ系の枢機卿アデイエミ)
メモ 2025.3.24(月)キノシネマ
あらすじ
ダン・ブラウンの「天使と悪魔」でも描かれたバチカンシスティーナ礼拝堂でのローマカトリック教皇選挙(コンクラーベ)
事務方にはパソコンも設置されているが、コンクラーベは中世と同じ手続きで行われている。投票のたびに投票用紙が燃やされ、未決の時は黒い煙決まった時は白い煙が昇る。
教皇急死から三週間後、世界各地から103名の枢機卿が集まりコンクラーベが始まろうとしていた。そこにアフガニスタン・カブールからひとりの枢機卿がやってくる。
亡くなった教皇が秘密裏に枢機卿任命をしていたらしい。メキシコ人とか。選挙を取り仕切る主席枢機卿のローレンス(レイフ・ファインズ)は受け入れ、第一回の投票が始まる。
新教皇の名前はインノケンティウス
感想
「どうなるんやろ」と目まぐるしい展開で目を丸くしてみる。面白かった。
映画館の予告編を見ただけで見に行ったのがとっても良かった。あまり感想を読まずに見るのがおすすめです。
黒
と白と
赤
の色調がとても美しい。システィーナ礼拝堂はセットとか。
イザベラ・ロッセリーニ(シスター・アグネス)は頬の線とかあごとか雰囲気がお母さん(イングリット・バーグマン)に似てきたなあ。
映画を見終わって心斎橋ビッグステップのEVに乗ったら、ゆっくりとカップルが乗って来られて男の人の方が「割と面白かったな」というと女の人の方が
「5人だけで、あとの人はどうなったん」との感想を言われる。
・・・・・・
頭を絞っても意味がつかめない。
104人の内、第1回目の投票は6人ほどが複数票入って、31人が1票づつやったと思うけど、その31票のことをゆーてはんねんやろか。
31人はまだ決めかねてて自分に投票したけど、2回目からはほぼ6人に絞られていったんと違うやろか。
それとも映画技法として6人に絞るのはおかしいということなんやろか。よくあることやと思うけど。。。。わからない。
★★★★
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トロフィー・ブライド
2024年 ベトナム 114分
監督 ヴー・ゴック・ダン
メモ 2025.3.22(土) ABCホール
感想
第25回大阪アジアン映画祭(2025)の作品をひとつ選び中之島のABCホールで見る。(一番心惹かれた作品「6時間後に君は死ぬ」は売り切れでした)
ファッションに疎く「あの裏が赤い靴ってルブタンって名前やったかな」とか「どこの国の話だっけ?」と頭の中が???しながら見る。
中国語に似ているけど違うみたいやし台湾は違うな。タイでもないしベトナムだっけか。と思っていたらアオザイが現れる。ここで切り札を出す監督さん。
(アマプラやネトフリのドラマを見ているとどこの国かわからない作品が多いと感じる。スペイン語みたいやねんけど、ここはスペイン?それともメキシコ?
そういう無国籍ドラマが好かれるのか、世界が同一化しつつあるのか。同一化しているのに何故こんなに戦争しているんやろ といらんことを考えてしまう)
このアオザイの出現とラストの上下の位置関係でセンスの良さを感じる。ベトナム版「半地下の家族」みたい(少しだけ)。社会主義国なのにな。
ひとつ置いた隣の席の人が業界の人みたいで、もうひとりの業界人らしき人に「どのくらい見た?」と聞かれたらしく「10本くらい」と話をしてはった。アジアン映画祭で見た本数かな。
この人が声を出さずに笑う人でペコペコの座席がよく揺れた。
★★★★
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アノーラ
ANORA
カンヌ国際映画祭パルムドール 米アカデミー作品賞
2024年 米国 139分
監督・脚本 ショーン・ベイカー(「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」)
キャスト マイキー・マディソン(踊り子アニー/アノーラ)/マーク・エイデルシュテイン(富豪の息子イヴァン)/ユーリー・ボリソフ(荒事担当イゴール「
コンパートメントNo.6
」)/カレン・カラグリアン(正教会のトロス)/ヴァチェ・トヴマシアン(子分ガルニク)
メモ 2025.3.13(木) 大阪ステーションシティシネマ
感想
三部構成になっていて、第一部はストリップダンサーのアノーラのお仕事とオリガルヒのボンとのランデヴー、第二部は冬のニューヨークであほボンを探す4人組(
「ロボット・ドリームズ」
と同じく冬のコニー・アイランドが出てくる)が笑える、そして短い第三部。
吉原の遊女はキスをしなかったと読んだことがあるけど、やっぱりしないのか。と、小説や映画でしか知らないセックスワークについてわかったような口を利くのもなんなんですが、第一部でアノーラの美しい姿態とテクニックの数々を長い時間見せられるとこのグレーな仕事について「私はどう思っているんやろ」と考えてしまう。問われているようだ。
「プリティ・ウーマン」を見た時はホテルマンのヘクター・エリゾンドが楽しく、大金持ちは
変人
懐が深いというか並みの人間とは違うんやとしか思わなかったけど。
セックス産業は需要と供給のある一大産業であり、覚悟があるなら美しい体と技術で稼ぐ仕事として自慢はできないやろうけど卑下する仕事でもないんちゃうかなと思う。ただ賢くないと危険で搾取されるしすぐにブラックになるし、若いうちにやめないといけないとは感じる。そしてその身に着けたテクニックは次の生活や仕事に活かせるんやろかとも思う。
アノーラは仕事の時は愛想を振りまいているけれど、仕事を離れるとあまり幸せそうではない。ほぼ私生活がないみたい。生い立ちが恵まれていなかったのかもしれない。
活きのいいアノーラはお目付け役や大金持ちのぼんの母親から売春婦呼ばわりされると「わたしは売春婦やない!」と怒鳴りかえす。その一線はどこなのか。恋愛やったら売春にならなかったのかもしれないな。
最後の
アノーラの涙は、色々あるやろうけどお礼にこういう事をしてしまう、そうしかできない自分への涙と思う
。
★★★★
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シンパシー・フォー・ザ・デビル
SYMPATHY FOR THE DEVIL
2023年 米国 90分
監督 ユヴァル・アドラー
脚本 ルーク・パラダイス
キャスト ニコラス・ケイジ/ジョエル・キナマン
メモ 2025.3.10(月) TOHOシネマズ梅田
あらすじ
妻が出産まじかなので、幼い息子を妻の実家にあずけ、男は病院に急ぐ。
最初の子供を亡くしたこともあり、妻も自分も神経質になっている。立ち会わなくては。
やっと病院の駐車場についたところ男が車に乗り込んでくる。銃を突きつけ、車を出せという。
感想
巻き込まれた人たちが可哀そうすぎるんやけど、ニコラス・ケイジが赤毛をツンツンたてた派手な悪魔っぷりなので許す。いっちゃっている。
妻を気遣う男が映画「三秒間の死角」、ドラマ「オルタード・カーボン」のジョエル・キナマンなのでこれまた許しちゃう。
似合わないへんな髭なんかはやしてるけど、かっこいい。
★★★1/2
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