2022年9月の映画  戻る
渇きと偽り THE DRY
2021年 117分 豪州
メモ 2022.9.29(木)シネ・リーブル梅田
監督 ロバート・コノリー
原作 ジェイン・ハーパー『渇きと偽り』
キャスト エリック・バナ(連邦警察官・アーロン)/ジュネヴィーヴ・オライリー(グレッチェン)
あらすじ
20年前、4人の高校生ルーク、アーロン、エリー、グレッチェンはつるんで遊んでる仲間だった
エリーに惹かれているアーロンは川に誘うが、エリーは来ない
家に帰った傷心のアーロンを待ち受けていたのは川で女の子が見つかったとのニュース
エリーの死は事故か自殺か殺人なのか
医者の父は町の人々に関与を疑われるアーロンを救うため、全てを捨て町を後にする
感想
豪州オーストラリアと言えば若い国で資源が豊富、出生率も高い、で明るい未来が待っている
と思われがちやけど、干ばつと相次ぐ山火事でたいへんみたい。年間40日くらいしか雨が降らない地域もあるらしい。
10年に及ぶ日照りで湖も川も干上がり、人々も日干しになりかけ、広大な農耕地帯は人も大地もささくれ立っている。
 
そんな苦境の折、農場主のルークが一家心中事件を起こし、グレッチェンから連絡を受けたアーロンは葬儀に参列するため20年ぶりに町に戻る。
町で唯一の新人警察官とアポリジニの血をひいているのかなと思う身重の奥さんがよかった。希望になっている。
 
コロナ禍のちょっと前からかな、オーストラリアは山火事でえらい事になっているというニュースを見て、
顧みて日本国はどのくらい山火事があるのかと検索してみた。時々山焼きから延焼したって記事になるから年間3件くらいなのかなと思って。
ところが、年間1300件も発生していた! 一日あたり3件! びっくりしました。
ありがたい事に気候が多湿であり乾燥による自然発火は少なく、大事にはいたってないらしい。 原因は失火と放火、煙草が多いとか
日本は地震台風と自然災害の多い国やけど生命の源、水には恵まれているなと思った次第です。
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彼女のいない部屋 
2021年 97分 仏
メモ 2022.9.27(火)シネ・リーブル梅田
監督 マチュー・アマルリック
キャスト ヴィッキー・クリープス(クラリス)/アリエ・ワルトアルテ(マルク)
感想
マチュー・アマルリック監督作品
「彼女は家族を置いて家出した」という以外、何も知らない方が身のため
という映画評を読んで、ふたつのストーリーを想像して見に行く
・・・まったく違ってた。
 
ガソリンスタンド(かな)の女の人に「金曜日で二か月(三か月やったかも)」と話すところで「そういう話やったの!」
とわかる。思ってたのと視点が違っていた 待ってたのは取り残されたのは彼女の方やったの 「喪失」をこういう風に描くとは
 
映像が過去現在未来とランダムに現われ、前のショットと次のショットは連続とは限らない。
「服を見るねん」と自分に言い聞かす。
「彼女のいない家」ではなく、「彼女のいない部屋」とした邦題はいいんちゃうかな。
原題は「強く抱きしめて」らしい。
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ギャング・カルテット 世紀の怪盗アンサンブル 
2019年 122分 スウェーデン
メモ 2022.9.16(金)シネ・リーブル梅田
監督 トーマス・アルフレッドソン(「ぼくのエリ 200歳の少女」「裏切りのサーカス」
キャスト ヘンリク・ドルシン(“シッカン”)/アンデシュ・ヨハンソン(ラグナル)/ヘッダ・スティールンステット(ドリス)/ダーヴィド・スンディーン(ハリィ)
あらすじ
スウェーデンの人気シリーズ金庫破りの“シッカン”を元にした映画(リブート)とか。
「それ行けスマート」とか「アダムス・ファミリー」みたいなのかな。
4人のちょっとまぬけな怪盗団がフィンランド伝説の王冠と石を盗もうとする大騒動
感想
長く厳しい北欧の冬が終わり、『釣りに行こう』(やったかな)の調子いい音楽で始まる盗み
でも失敗して捕まって90日の刑務所暮らしの後、夏至祭での金庫破り。
ここで、オーケストラが演奏する「夏至の徹夜祭(スウェーデン狂詩曲第一番)」(と思う)が重要な役割を果たす。
 
スウェーデンの人には楽しいと思う。
スウェーデン人やないけど、盗みの仕掛けが機械式というかアナログで。謎の大富豪の監視装置も『サンダーバード』みたいで楽しかった。
 
最近、「英国のエリザベス二世がおなくりになった」という日本のニュースを読んでいると、英国と英連邦のクィーン・エリザベスUというより世界のクィーン・エリザベスUみたい。
世界では「おらが国にも王様、女王様 いたらよかった」なんかなあ と思っていたら、この映画では、北欧4国(デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド)の内、唯一王族がいないフィンランドの王様復活がネタになっていて。
フィンランドの人たちが笑って済ませられるなら、懐が深い人たちと思う。よくネタになるんやろか。
「夏至祭」はヘニング・マイケルの刑事ヴァランダーシリーズの『背後の足音』にも描かれていた。短い夏を狂い楽しみ倒すみたいなお祭りみたい。
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