2021年6月の映画  戻る
1秒先の彼女 消失的情人節 MY MISSING VALENTINE
2020年 119分 台湾
監督・脚本 チェン・ユーシュン(「ラブ・ゴーゴー」「熱帯魚」
キャスト リー・ペイユー(郵便局員ヤン・シャオチー)/リウ・グァンティン(バスの運転手ウー・グアタイ)/ダンカン・チョウ(リウ・ウェンセン)
メモ 2021.6.26(土)なんばパークスシネマ
感想
映画を見ながら「どこかしら『ラブ・ゴーゴー』に似てるなあ」と思てたら、同じ監督さんやった・・・
かわいらしいラブコメ、そしてファンタジー。最後に「あーこういうことやったんやー」とお話がかみ合うねん。
よく出来てた。
 
お話の主人公はさえない郵便局員のヤン。子供の頃からダンスも水に飛び込むのもワンテンポ早い。早口やし。
「ヨーイ ド」で飛び出す兎さんみたいな女の子。
職場では右を見ればまぶしい後輩、左を見れば未来の自分がいる。
世の中とかみあわないままに三十路になろうとしていた。。。。ところに、手作りお弁当を持ってきてくれるステキな彼氏ができた!
ところが目覚めて見れば、昨日がなくなっている。しかも真っ赤に日焼けしてるねん。無くなった一日はどこに行ったん?
 
このヤンがそれほどべっぴんさんやないけど、表情が豊かでキュートなん。
 
後半は雰囲気がもっちゃり、たゆたゆに変わる。台北の101タワーも「どや!」やなく、斜め上にさりげなく絵に入れられているのに感心した。
夕日が沈む海を走るバスとか画面も表情豊かで、よかったよ。
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春江水暖 しゅんこうすいだん
2019年 150分 中国
監督・脚本 グー・シャオガン
メモ 2021.6.9(水)シネ・ヌーヴォx
感想
「山河あり」の風景も、河には大きな吊り橋がかかり、山に並ぶような高層ビル群が林立する現代の中国。
 
監督さんが山水画の『富春山居図(ふしゅんさんきょず)』(元朝末期の画家黄公望)にインスパイアされ作られた映画だそうです。
杭州市の富春江(ふしゅんこう)で泳ぐ青年を見ながら「大河は日本の川みたいに『水が冷たい。急に流れが速くなる』ってことはないのかな・・・
って思いながら見てたら、「えっ シーン長いんちゃう? 長回し(ロングテイク)?」とびっくりして、
どこまで続くのかどきどきしながら見る。 すごかった。
 
お誕生日のお祝いをしてもらったおばあちゃんには4人の息子がいるんやけど、長男夫婦は料理屋をしていて忙しい。
次男夫婦は漁師。再開発のため家が召し上げられ今は一家で船上生活、三男は離婚後ひとりでダウン症の息子を育てている。四男は独身。
親孝行の「考」の国も高血圧で倒れ認知症の症状が出始めている母の面倒を自宅でみるのがそれぞれ難しい。子供が四人いても。
一人っ子政策の結果、夫婦ふたりで四人の老親をみる時代がまもなく訪れる中国。
しかも、男の数の方が多そうで(女の子の親の方が強気に見える)結婚もなかなか一筋縄ではいかない。。
最近子供3人までOKとなったかの国。両親4人と子供3人の計7人を夫婦ふたりで面倒見れる層はどのくらいいてはるのか。
 
大河の悠久の流れが日本にない風景で。大きな国です。
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ザ・スイッチ FREAKY(フリーキー)
2020年 102分 米国
監督 クリストファー・ランドン(「ハッピー・デス・デイ」)
脚本 マイケル・ケネディ/クリストファー・ランドン
キャスト ヴィンス・ヴォーン(殺人鬼)/キャスリン・ニュートン(女子高生ミリー)
メモ 2021.6.3(木)TOHOシネマズ梅田
感想
「ラ・ドラ」という魔剣により、殺人鬼と女子高生の中身が入れ替わる。24時間以内に元に戻らないとこの先ずっとこのまま!
スプラッターホラー、タイムリミット、入れ替わり(ボディスワップ)という使い古されたネタをぶち込んだ贅沢なドタバタ映画。
 
中年の大男(ヴィンス・ヴォーン)が内股で走り女子会話をし、一方無敵のシリアルキラーは体力的にひ弱な女の子となり
獲物にはたやすくちかずけるもんの、手こずりながら殺戮するのだ(やっぱりヤルのだ)。
どうしよう。痛快な映画やねん。
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今年の恋 
1962年 82分 日本 松竹
監督・脚本 木下恵介
出演 岡田茉莉子(銀座小料理屋の看板娘・美加子)/四代目三遊亭圓遊(美加子と一郎の父)/浪花千栄子(美加子と一郎の母)/石川竜二(相川一郎)/吉田輝雄(山田正)/田村正和(山田光)/東山千栄子(山田家の婆や)/野々村潔(山田家の父・岩下志摩さんの父)/三木のり平(先生)/若水ヤエ子(相川家のお手伝い)/高森和子(清子)
メモ 2021.6.1(火)TSUTAYA DISCASレンタル
感想
年の離れた勉強も喧嘩もぱっとしない高校生の弟たち(山田光(思春期最中はなんと田村正和さん)と相川一郎)。
弟かわいさのあまりそれぞれの兄と姉が「あの子と付き合うのはやめなさい」と言い反発しながらもだんだん仲よくなっていくという「fall in love」の話。ラストは仲よく知恩院の除夜の鐘をつくというお正月映画 やったそうです。
 
会社の重役の山田家の息子ふたりを母亡きあと育てあげ、ぽんぽん言う婆やの東山千栄子さん、
 もてる兄弟にまたもや電話がかかってきたと、つっけんどんに
 
   「もしもしっ、  あーだんなさまですか。」 
 
料理屋の相川家では長男一郎の事は「オレたちは学がないから」とばかり娘の美加子に丸投げの呑気な父さん、三遊亭圓遊さんと浪花千栄子さん夫婦のかけあい。
楽しい。
 
浪花千栄子さんで思い出すのはオロナイン軟膏のCMに出てはった姿。
「本名は、なんこうきくの(南口きくの)いいますねん。
 社長さんがこの名前をえらい気に入ってくれはって、こうやってコマーシャルださせてもらってます。」(やったかな?)
何故こんなたあいないことを覚えているかというと、母が「ほんまは、みなみぐちちゃうやろか」とゆーてたから。
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