2014年6月の映画  戻る


超高速!参勤交代
2013年 119分 日本 松竹
監督 本木克英
脚本 土橋章宏
撮影 江原祥二
編集 川瀬功
出演 佐々木蔵之介(殿・内藤政醇)/伊原剛志(忍者・雲隠段蔵)/ 西村雅彦(城代家老・相馬兼嗣(かねつぐ))/寺脇康文(家臣・荒木源八郎)/六角精児(槍使いの家臣・今村清右衛門/上地雄輔(家臣・秋山平吾)/柄本時生(菊千代様を連れた二刀流の家臣・増田弘忠)/知念侑李(弓使いの家臣・鈴木吉之丞)/深田恭子(お咲)/市川猿之助(徳川吉宗)/石橋蓮司(松平輝貞)/陣内孝則(老中・松平信祝)
メモ2014.6.18(水)御堂会館試写会
あらすじ
1万5千石の磐城(いわき)の国湯長谷(ゆながや)藩は、参勤交代を終えてやっとこ国元に帰ってきた。大根の漬物を食べながらしみじみ幸せを感じる殿(佐々木蔵之介)のところに、早馬でお家の一大事の知らせがはいる!!  湯長谷(ゆながや)藩に隠し金山の疑いあり、さっそく江戸おもてにまいれというお達しであった。それも準備に半年、江戸まで8日かかるところを5日で来いとのご無体ないいよう。
感想
親会社や得意先の無理難題に四苦八苦、右往左往する宮仕えの悲哀に満ちたエンターテイメント。
徳川吉宗(市川猿之助)の物言いや立ち居振る舞い、「死して屍ひろうものなし」のセリフといい往年の時代劇みたい。城代家老をはじめとした6人の個性溢れるサムライが見どころ。チャンチャンバラバラもあるしね。「悪霊退散!」には笑った。殿の剣術が居合なのも楽しい。
城代家老に向かって「一番碌をはんでいるのであろう。智恵を出せ!」ってセリフ。私も上司連中に言ってみたいわ。(言ってしまってろくでもない智恵がでてくるのも、こっちの首を締めることになるわな)
 
「プリティ・ウーマン」の時も思ったけど、コールガールも委細構わずってのは金持ちとか殿様っていうのは変人 懐の広い人が多いんやわ。
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グランド・ブタペスト・ホテル THE GRAND BUDAPEST HOTEL
2013年 100分 英国/独
監督・脚本 ウェス・アンダーソン(「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」)
撮影 ロバート・イェーマン
編集 バーニー・ピリング
キャスト レイフ・ファインズ(コンシェルジュ・ムッシュ・グスタヴ・H)/トニー・レヴォロリ(ゼロ)/F・マーレイ・エイブラハム(ミスター・ゼロ・ムスタファ)/エドワード・ノートン(軍警察ヘンケルス)/マチュー・アマルリック(セルジュ・X)/シアーシャ・ローナン(ゼロの恋人アガサ)/エイドリアン・ブロディ(マダムDの息子ドミトリー)/ウィレム・デフォー(刺客ジョプリング)/レア・セドゥ(クロチルド)/ジェフ・ゴールドブラム(弁護士コヴァックス)/ジェイソン・シュワルツマン(ムッシュ・ジャン)/ジュード・ロウ(作家)/トム・ウィルキンソン(作家)/ティルダ・スウィントン(マダムD)/ハーヴェイ・カイテル(ルートヴィヒ))/ビル・マーレイ(コンシェルジュ・ムッシュ・アイヴァン)/オーウェン・ウィルソン(ムッシュ・チャック)
メモ2014.6.14(金)TOHOシネマズ梅田
あらすじ
山の上の由緒あるグランド・ブタペスト・ホテル。作家(ジュード・ロウ)は若い頃に癒やしに訪れたその斜陽なホテルで、オーナーのミスター・ゼロ(F・マーレイ・エイブラハム)に出会う。ミスター・ゼロは作家にこのホテルのオーナーとなったいきさつを語る。
それは1932年、伝説のコンシェルジュ、ムッシュ・グスタヴ・Hとベルボーイ・ゼロの冒険譚であった。
感想
おもちゃ箱のような色がついていて音のでる、サイレント活劇。
そして、懐かしのスクリューボール・コメディ。ゼロとムッシュ・グスタヴを軸として様々な人が交差するグランドホテル形式でもある(かも)。
ほんまに様々な人がでてはった。ジェフ・ゴールドブラムにはエンド・クレジットまで気付かんかったわ。
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ぼくたちの家族
2013年 153分 日本
監督・脚本 石井裕也
原作 早見和真「ぼくたちの家族」
撮影 藤澤順一
編集 普嶋信一
出演  妻夫木聡(長男・若菜浩介)/原田美枝子(母・若菜玲子)/池松壮亮(次男・若菜俊平)/長塚京三(父・若菜克明)/黒川芽以(長男の嫁)/ユースケ・サンタマリア(長男の同僚)/鶴見辰吾(紹介してくれた医師)/板谷由夏(医師)
メモ2014.6.12(木)大阪ステーションシティシネマ
あらすじ
ごく普通の平和な家族に爆弾が落ちる。母(原田美枝子)の言動がおかしいと医師に見せれば、脳腫瘍で余命一週間の宣告。そして母のサラ金の借金が発覚し、父(長塚京三)は会社の借金、家のローンで実家の家計は逼迫。父はお家の一大事にうろたえるばかり。次男(池松壮亮)は留年中の大学生。将来の事も考えているのかいないのか、母にこずかいもらっているすねかじり。今はまっとうな勤め人で結婚して妻の妊娠がわかり順風満帆の長男(妻夫木聡)にも中学時代ひきこもりの過去があった。今まで家族で話し合わず、目をそらしてきた事があきらかになり、家族それぞれの隠れていた性格が現れる。案外ちゃら男の次男は使える男であった。へたれの父もそれなりにがんばる憎めない男ではある。そして、今ここにある危機は母の命。
感想
「舟を編む」「川の底からこんにちは」の監督、女優満島ひかりのムコの石井裕也監督作品。
映画の前半に、お母さん(原田美枝子)が「わたしの家族、だいじな家族」と連発する場面を観ていると「家族って、、、あなたにとってどこまでが家族?」という疑問がわく。
 
ここで「まあ長男の嫁の両親は家族には入らないわな。おヨメさんも彼女の家族には入らないかも。」と感じさせ、最後のシーンに繋がる。うまいと思う。
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