ごく普通の平和な家族に爆弾が落ちる。母(原田美枝子)の言動がおかしいと医師に見せれば、脳腫瘍で余命一週間の宣告。そして母のサラ金の借金が発覚し、父(長塚京三)は会社の借金、家のローンで実家の家計は逼迫。父はお家の一大事にうろたえるばかり。次男(池松壮亮)は留年中の大学生。将来の事も考えているのかいないのか、母にこずかいもらっているすねかじり。今はまっとうな勤め人で結婚して妻の妊娠がわかり順風満帆の長男(妻夫木聡)にも中学時代ひきこもりの過去があった。今まで家族で話し合わず、目をそらしてきた事があきらかになり、家族それぞれの隠れていた性格が現れる。案外ちゃら男の次男は使える男であった。へたれの父もそれなりにがんばる憎めない男ではある。そして、今ここにある危機は母の命。
感想
「舟を編む」、
「川の底からこんにちは」の監督、女優満島ひかりのムコの石井裕也監督作品。
映画の前半に、お母さん(原田美枝子)が「わたしの家族、だいじな家族」と連発する場面を観ていると
「家族って、、、あなたにとってどこまでが家族?」という疑問がわく。
ここで「まあ長男の嫁の両親は家族には入らないわな。おヨメさんも彼女の
家族には入らないかも。」と感じさせ、最後のシーンに繋がる。うまいと思う。