2013年4月の映画  戻る


天使の分け前 The Angels' Share
2012年 101分 英国・仏国・ベルギーイタリア
監督 ケン・ローチ(「マイ・ネーム・イズ・ジョー」)
脚本 ポール・ラヴァーティ
撮影 ロビー・ライアン
キャスト ポール・ブラニガン(ロビー)/ジョン・ヘンショウ(社会奉仕活動の指導員でウイスキー愛好家・ハリー)/ガリー・メイトランド(アルバート)/ウィリアム・ルアン(ライノ)/ジャスミン・リギンズ(モー)/ロジャー・アラム(タデウス)/シヴォーン・ライリ(レオニー)/チャーリー・マクリーン(ロリー・マカリスター)
メモ 2013.4.27(土)シネ・リーブス梅田
あらすじ
スコットランドのグラスゴーで、ロビーは喧嘩に明け暮れていた。親からの因縁の敵同士との抗争という、貧が貧を生む生活。しかし恋人に赤ん坊が出来たことから、生活を立て直したいと思い始める。裁判所から命じられた300時間の社会奉仕活動の中で、ウイスキーの愛好家ハリーと知り合い「鼻が利く、味がわかる」という才能を見出す。
感想
「天使の分け前(エンジェルズ シェア)」とは、ウイスキーが樽の中で熟成中に年に2%ほど蒸発して失われる事だそうです。
暴力が子供の頃からの日常で、取り返しの付かない事もしでかしてしまったロビー。教育も満足に受けていない。恋人の親からは嫌われている。そんなお先真っ暗な青年が、自分の頭と仲間の力とスコッチウィスキーで道を切り開いていくすったもんだの痛快な人間劇。ハラハラどきどき、クスクス笑える。「マイ・ネーム・イズ・ジョー」では、お酒は「キ●ガイい水」やったけど、この映画では人生を豊かにしてくれるものとして描かれているのかと、面白かったな。
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舟を編む
2012年 133分 日本 松竹
監督 石井裕也(「川の底からこんにちは」
脚本 渡辺謙作
出演 松田龍平(馬締光也)/オダギリジョー(西岡正志)/小林薫(前任の編集長・荒木)/加藤剛(監修の松本先生 /伊佐山ひろ子(契約社員・佐々木)/宮崎あおい(香具矢)/渡辺美佐子(タケさん)/黒木華(新しい編集者・岸辺みどり)/池脇千鶴(西岡の彼女・三好麗美)/鶴見辰吾(村越局長)/ 八千草薫(松本先生の妻)/宇野祥平(紙屋さん・宮本)/又吉直樹(戸川)/波岡一喜/麻生久美子(ポスター)
メモ 2013.4.20(土)大阪ステーションシネマ
あらすじ
三浦しをん著舟を編むの映画化。
玄武書店で辞書「大渡海(だいとかい)」24万語を15年の歳月をかけて力を注ぎ、世に送り出す人々のお話。
感想
気持ちのいい映画だった。原作に忠実でしっとりしている。日本の良さを感じる作りだ。
 
オダギリジョーのイタイ役のイタイ演技や、池脇千鶴の蓮っ葉に見えながら純なところ、伊佐山ひろ子さんのブスっとしながら気持ちの良い人達が映画をしっかり支えている。はっきり言ってジャニーズが出ていないのが何より好感を持つ。海外に輸出できるんではなかろか。
 
ITの現場では、ドッグイヤーとかで速さを追求し、作るより借りる(クラウド)が上のトレンド。日々があぶくのようだ。会社は自分を見失い流行を追っかけている 様子。手書きをなおざりにし、物作りをしなくなったら国が滅ぶんじゃなかろかと思う。という昔型のさぼてんには、寄り添える映画。
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