2011年11月の映画  戻る


RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ
2011年 日本 松竹 123分
監督 蔵方政俊
脚本 小林弘利/ブラジリィー・アン・山田
撮影 柳田裕男
音楽 ニック・ウッド
主題歌  松任谷由実 『夜明けの雲』
出演  三浦友和(滝島徹)/余貴美子(よきみこ)(滝島佐和子)/小池栄子((滝島の娘)麻衣/塚本高史(麻衣の夫)/中尾明慶(小田)/吉行和子/岩松了/徳井優/中川家礼二/仁科亜季子/清水ミチコ/立川志の輔/米倉斉加年/西村雅彦
メモ 2011.11.22(火) ABCホール試写会
あらすじ
鉄道運転士として定年を間近にひかえた滝島徹。まだまだ働ける気もするが、定年後は妻とゆっくりすごすつもりだ。ところが元看護師の妻佐和子は、看護師に戻り終末医療にたずさわりたい。六十間近になって、これからの生活設計がすれ違うふたり。
感想
2両編成の列車が、線路の上をひた走る姿を見ていると、「人生楽ありゃ苦もあるさ♪涙の後には虹も出る♪歩いてゆくんだしっかりと♪自分の道をふみしめて」の曲が頭ぐるぐるし、「人生とは、重い荷物をもって遠き道をゆくがごとし」という言葉が浮かぶ。
 
この一家は恵まれてるんだよ。大過なくお父さんは仕事をまっとうし、一人娘にはいい婿もいて、もうすぐ孫も生まれる。親も見送り、そしてみんな健康だ。それなのにすれ違う心。まだまだ若い、気力があるって事なんやね。
元気な内は、働けって言われているような気もするなぁ(国策映画か)
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猿の惑星:創世記(ジェネシス) RISE OF THE PLANET OF THE APES
2011年 米国 106分
監督 ルパート・ワイアット
脚本 リック・ジャッファ/アマンダ・シルヴァー
撮影 アンドリュー・レスニー
視覚効果監修 ジョー・レッテリ
音楽 パトリック・ドイル
編集  コンラッド・バフ/マーク・ゴールドブラット
キャスト:ジェームズ・フランコ(ウィル・ロッドマン)/フリーダ・ピント(キャロライン)/ジョン・リスゴー(ウィルの父チャールズ・ロッドマン)/ブライアン・コックス(「ボーン・スプレマシー」「マッチ・ポイント」ジョン・ランドン)/トム・フェルトン(ドッジ「ハリー・ポッターと賢者の石」ドラコ・マルフォイ)/アンディ・サーキス(シーザー)/タイラー・ラビン(飼育係フランクリン)
メモ 2011.11.12(土) TOHOシネマズ梅田
あらすじ
サンフランシスコの製薬会社で「アルツハイマー病」の治療薬を研究しているウィル(ジェームズ・フランコ)は、治療薬ALZ-112を発明し動物実験を行なっていた。チンパンジーに投与すると驚くべき知能の発達が見られたのだ。が、人間への臨床実験への目前、チンパンジーは暴れだしあえなく警備員に射殺される。彼女は子供を産んでおり、子供を守るため防衛だった。研究は封印されたが、子供を始末するのは忍びない飼育係フランクリンは、ウィルに子供を託す。子供のチンパンジーは母親のDNAを受け継ぎ、おそろしく知能が高い。ロッドマン家の生活にもなじみ、運動神経抜群以外は、人間の普通の子と同じだ。ただ秘密に育てられていて、家から出ることはできない。 男3人ぐらしのロッドマン家。ウィルの父(ジョン・リスゴー)は、アルツハイマー病をわずらっており、治療薬の開発はウィルの悲願だった。
感想
106分目が釘付け。衝撃的。地球という惑星の新しい世界への幕開けの物語。人は「パンデミック」で自らを滅ぼし、とても恐ろしく哀しい話なんよ。
人でもなければ、普通のチンパンジーでもないシーザは愛してくれる人たちがいるとはいえ「世界にたったひとり」の種だった。しかし、施設で知能の高いオラウータンと出会い、家に帰れない事を悟ったシーザは、描いた「窓」を消し、怒りと共に過去に決別する。そして自分が自由に生きる場所を、自ら切り開くために行動を起こす。
アメリカという国の映画なんだな。
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ミッション:8ミニッツ SOURCE CODE
2011年 米国 93分
監督 ダンカン・ジョーンズ(「月に囚われた男」)
脚本 ベン・リプリー
撮影 ドン・バージェス,ASC
編集 ポール・ハーシュ
音楽 クリス・ベーコン
キャスト:ジェイク・ギレンホール(コルター・スティーヴンス大尉)/ミシェル・モナハン(クリスティーナ「イーグル・アイ」)/ヴェラ・ファーミガ(グッドウィン大尉「マイレージ、マイライフ」)/ジェフリー・ライト(ラトレッジ博士)
メモ 2011.11.4(金) TOHOシネマズ梅田
あらすじ
アフガンでヘリコプターを操縦していたはずのスティーヴンス大尉(ジェイク・ギレンホール)が、はっと目覚めると走行する列車の中。向いの席のきれいな女性が「ショーン」と親しげに話しかけてくる。訳がわからない。夢か?
あたふたしている内に列車は、爆発炎上。
そしてまた目覚めるとそこは鋼鉄製のポッドの中。コックピットのようだ。そして声が聴こえる「コルター・スティーヴンス大尉 。こちら”包囲された城” 応答せよ。」
スティーヴンス大尉は、「ソース・コード」というパラレル・ユニバース(平行宇宙)に送り込まれていたと教えられる。今朝、テロリストに爆破された列車の乗客のひとりの意識に入っていたと言う。爆破までの8分間に犯人をみつけろという使命(ミッション)。それは、次のテロ行為を阻止するためだった。
感想
タイムリミットサスペンスのエンターティメントムービーやねんけど、物悲しい。 「ジョニーは戦場に行った」を思い出させるからかな。
同じ時間を何度も繰り返す映画は数あれど(「恋はデジャブ」 「Re:プレイ」 「バタフライ・エフェクト」 「タイムアクセル12:01」)、この映画の特徴は「起こった事は変えられない。起こった事を変えるためではなく、これから起こるだろう事を変えるために行動させられる」ところ。
 
解説でテレンス・リーと言う人が、
 いささか乱暴な言い方だが、可能性の現在と未来は私たちの意識で簡単に変えることが出来る。簡単に変えられるからこそ選択に苦慮する。もしもの架空現実は私たちの胸三寸で現実化するからだ。(中略)主人公のコルター大尉のみならず、スクリーンを観るすべての人たちが同乗する列車が、パラレル・ユニバースを旅した果てに辿り着くのは、まぎれもなく自らの意思で選択した終着駅であるはずだ。
と書かれていた。
 
自己責任ね。うーん厳しい。色々な人の思惑が絡むからそう単純ではないと思うけど。(思うようにいかへんのが人生やねん)。それに7回もくりかえせないし。こうなったのは運命(さだめ)と思ったほうが気は楽かも。
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