2003年12月の映画  戻る


青いドレスの女 DEVIL IN A BLUE DRESS

1995年 アメリカ
監督・脚本 カール・フランクリン
原作 ウォルター・モズレイ「ブルー・ドレスの女」
撮影 タク・フジモト
音楽 エルマー・バーンスタイン
美術 ゲイリー・フラットコフ
出演 デンゼル・ワシントン(イージ・ローリング)/ドン・チードル(マウス)/トム・サイズモア(オルブライト)/ジェニファー・ビールス(ダフネ)/メル・ウィンクラー(酒場の主人ジョッピー)/テリー・キニー(政治家カーター)/モーリー・チェイキン(テレル)
メモ レンタルDVD
あらすじ
第二次世界大戦後間もないL.A.の街で実直に生きていたイージーは失業する。たちまち困ったのは大事にしている家のローン。イージーの窮状を見てもぐり酒場の主人ジョッピーはオルブライトという男を紹介する。オルブライトの依頼はダフネという女を捜す事だった。
感想
夏ごろ見た映画。を、今ごろなにゆえ感想を書くかといえばドン・チードルが忘れがたいから。テキサスからイージ(デンゼル・ワシントン)の助っ人として幼馴染のマウス(ドン・チードル)がやってくるのね。ところがこの男、地雷みたいなヤツなの。友達思いで悪いヤツやないんやけど、正邪の基軸が他の人と違ってかなり斜めになっているというかもはやどこにもそんなもんはナイというか。イージが善良な小市民なのに対し頭のねじがはずれているアナーキーという実に魅力的なヤツなのだ。ドン・チードルって役者さんは「トラフィック」でサンディエゴのおとり捜査官だった人。「青いドレスの女」で1995年LA批評家協会賞助演男優賞を受賞してはるみたい。スタッフもその演技にほとほと感心しはったらしくDVDにはドン・チードルのスクリーン・テストが収録されている。
 
で、映画はと言うと50年前のL.A.の雰囲気を再現し、まったりしながら窮地に陥るといったレトロなフィルム・ノワール。まぎれもなく通ごのみの映画。監督さんは「運命の引き金」のカール・フランクリン。製作総指揮にジョナサン・デミ。撮影はタク・フジモト。原作はウォルター・モズレイの「ブルー・ドレスの女」。
おすすめ度★★★1/2
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ドリームキャッチャー DREAMCATCHER

2003年 アメリカ 134分
監督・脚本・製作 ローレンス・カスダン(「白いドレスの女」「再会の時」「偶然の旅行者」「わが街グランド・キャニオン」)
脚本 ウィリアム・ゴールドマン
原作 スティーブン・キング
出演 トーマス・ジェーン(精神分析医・ヘンリー)/ダミアン・ルイス(助教授・ジョーンジー)/ジェイソン・リー(大工のビーヴァー)/ティモシー・オリファント(車のディラー・ピート)/トム・サイズモア(オーウェン)/ドニー・ウォールバーグ(ダディッツ)/モーガン・フリーマン(カーティス大佐)
メモ 2003.12.28 レンタルDVD
あらすじ
ヘンリー、ジョーンジー、ビーヴァー、ピートの4人組は幼馴染。年に一度は雪の降り積もる山小屋に集う。20年後もずっと続く友情を信じて。彼らには少年時代もうひとり仲間がいた。その子の名はダディッツ。
感想
観る側を選ぶ映画だな。
ネタバレ
純で個性的な4人の少年たちの現在と過去、そしてかわらぬ友情しかも不思議な能力に引き込まれる。人間かくありたい、、、
 
パクリーまくりやんー。親玉エ○○○ンがしょぼいぞー。○○4にまさるとも劣らず。腰がくだけた頭にすがはいった。軍人の影が薄いぞー。狂気がたらんー。ダディッツは生きてたんかいー。後半ながいッ
のどちらかの感想を持つと思う。 
 
さて、さぼてんがどっちだったかと言うと結構楽しんだ派。なにしろトイレでのたうちまわるツチノコとのバトルのおぞましさが、、、、。いやー神経逆なでするね。つまよう枝にそこまで執着するとは、さすがやね。「捻挫してもやっぱりとってきたんかいっ」と執着したビールをらっぱのみしているピートの後ろで、雪の中もぞもぞもシーンがコミカル。と言うわけで4人組ではメガネのビーヴァーと足の速いピートがいい。記憶倉庫の螺旋構造もぐるぐるしていて爬虫類的。巣みたいかな。
 
なにが不満かと言うといいもんわるいもんの判断があやふやなとこかな。なんでエ○○○ンが侵略者ってわかるねん。不時着して困ってはるんかもしれんやん。反対にカーティス大佐の言うように全てを殲滅せんと人類は助からないかもしれんし。中途半端と思わんか? ダディッツかて様子を見にきた斥候やないって言い切れる? そこを「あーなるほどなあ」と思わせるものがなかったんよねぇ。まあ全編「救う」って話なのよね。
おすすめ度★★★
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四月怪談

1988年 日本 99分
監督 小中和哉
助監督 山本英史
脚本 小中和/関顕嗣
原作 大島弓子
出演 中嶋朋子(国下初子)/柳葉敏郎(弦之丞)/角田英介(夏山登)/寺田農(初子の父)/山口果林(初子の母)
メモ 2003.12.27 図書館でレンタルしたVHS
あらすじ
高校一年生の国下初子は死んで幽霊になった。が、それは初子の勘違いだったのである。天国の門でイズコのような弦之丞に引き返すように説得される初子。ところが初子は遊園地に遊びにきた幼稚園児のように「帰るのいやー。もう少しここにいるー。」と駄々をこねなかなか体に戻ろうとしない。通夜がすみ葬式へとタイムリミットはチクタク進む。
感想
もうすぐ焼き場だというカウントダウンサスペンス・・・・・・・ではなくて、平凡な女の子が日常と違う世界に来てワクワクしながら第三者的に自分が生きていた世界を眺めるというファンタジー・・・・・・なのかな。原作は大島弓子さん。原作と映画は結末が違うらしい。大島弓子さんの本は「ほうせんか・ぱん」しか持っていないけれど、大島弓子さんは「自分の人生・命は誰のもの?」「それは自分のもの」 「自分がする事は誰のため?」 「それはどんなに自己を犠牲にしているとしても・・・自分のため」という激しさを感じる。ふわふわした綿菓子みたいなお話ばかりなのにね。自分の道は自分が決める事なのよという凛としたものがあるのだ。自己責任の世界なのだ。
おすすめ度★★★
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KILL BILL vol.1

2003年 米国 113分
監督・脚本 クエンティン・タランティーノ
撮影監督 ロバート・リチャードソン
音楽 THE RZA
美術監督 種田陽平/デヴィッド・ワスコ
武術指導 ユエン・ウーピン
アニメーション プロダクション I.G
出演 ユマ・サーマン(ザ・ブライド”ブラック・マンバ”)/デヴィッド・キャラダイン(ビル)
THE DEADLY VIPER ASSASSINATION SQUAD ルーシ−・リュー(オーレン・イシイ”コットンマウス”)/ダリル・ハンナ(エル・ドライヴァー”カリフォルニア・マウンテン・スネーク”)/ヴィヴィカ・A・フォックス(ヴァニータ・グリーン”コッパーヘッド”/マイケル・マドセン(バド”サイドワインダー”)
IN TEXAS マイケル・パークス(保安官)
IN JAPAN 千葉真一(服部半蔵)/栗山千明(ゴーゴー夕張)/ジュリー・ドレフェス(ソフィ・ファタール)/ゴードン・リュー(ジョニー・モー)/國村隼(田中親分)/北村一輝(小路親分)/魔赤兒(小澤親分)
メモ 2003.12.6 動物園前シネフェスタ
あらすじ
結婚式の最中に襲われ頭をバン・バンされたxxx(ザ・ブライド)は4年間の昏睡状態から黄泉がえる。そしてビルとその一党4人を血祭りにあげるため旅立つ。
感想
すごうございました。圧巻の青葉屋騒動ではバラバラになった手が舞う足が舞う首が舞う。血柱があがり、血しぶきが飛び重力を無視して人が飛ぶ。日本人がブロークン英語をしゃべり、中国人とアメリカ人がカタコト日本語会話をするというザ・ミステリーワールドでございます。多国籍映画というか無国籍映画というか。
 
「はーん こういう曲に監督はハートが揺さぶられるのか」という音楽ですな。ワタクシ断言できますがタランティーノはこの映画を完成してから百回は見てはるしこれからも数百回は見られると思いますよ。ここにも「俺様による俺様のための」映画監督が。ジョン・カーペンター、ティム・バートンの三大”俺様”巨匠。よろしいですな。鎖つきゴーゴーボールをぶんぶん回すゴーゴー夕張(栗山千明)が得している。雪景色に死装束のオーレン・イシイ(ルーシー・リュー)もよろしいですな。反対にカワイソウなのはソフィ(ジュリー・ドレファス)。ザ・ブライドは体をはって生きているブルーカラーらしく、手を汚さないホワイトカラーはもっともお嫌いと見える。沖縄のすし屋のシーンは笑えない落語のようだ。
映画ははじげているというより渋いな。さぼてんが好きなのはザ・ブライドが車いすで駐車場を走るシーン(・・・・・手の筋肉は萎えてなかったんかいと一応つっこむ)。
おすすめ度★★★★
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