サティパッターナ・スッタ (Satipatthana Sutta) 大念住経 又は 大念処経


四 心の中味のサティパッターナ

4. 七つの悟りの要因 (気づき、探求心、努力、歓喜、平静、精神統一、平安)  [ENGLISH]

修行者は、七つの悟りの要因は七つの悟りの要因にすぎない、わたしのものでもなく、わたしでもなく、自分でもなく、現象にすぎない、といつも感じて生きるのです。

では、どうすれば、七つの悟りの要因は七つの悟りの要因にすぎない、といつも感じて生きることができるでしょう。

気づき (mindfulness)
悟りの要因である気づきが自分の中にある時、 「悟りの要因である気づきがわたしの中にある」 と自覚するのです。悟りの要因である気づきが自分の中にない時、 「悟りの要因である気づきがわたしの中にない」 と自覚するのです。また、まだ生じていない悟りの要因である気づきが、どのようにすれば生じるかを自覚するのです。そして、どうすれば生じた悟りの要因である気づきを高めて完成させられるかを自覚するのです。

探求心 (investigation of phenomena)
悟りの要因である探求心が自分の中にある時、 「悟りの要因である探求心がわたしの中にある」 と自覚するのです。悟りの要因である探求心が自分の中にない時、 「悟りの要因である探求心がわたしの中にない」 と自覚するのです。また、まだ生じていない悟りの要因である探求心が、どのようにすれば生じるかを自覚するのです。そして、どうすれば生じた悟りの要因である探求心を高めて完成させられるかを自覚するのです。

努力 (effort)
悟りの要因である努力が自分の中にある時、 「悟りの要因である努力がわたしの中にある」 と自覚するのです。悟りの要因である努力が自分の中にない時、 「悟りの要因である努力がわたしの中にない」 と自覚するのです。また、まだ生じていない悟りの要因である努力が、どのようにすれば生じるかを自覚するのです。そして、どうすれば生じた悟りの要因である努力を高めて完成させられるかを自覚するのです。

歓喜 (rapture)
悟りの要因である 歓喜 が自分の中にある時、 「悟りの要因である歓喜がわたしの中にある」 と自覚するのです。悟りの要因である歓喜が自分の中にない時、 「悟りの要因である歓喜がわたしの中にない」 と自覚するのです。また、まだ生じていない悟りの要因である歓喜が、どのようにすれば生じるかを自覚するのです。そして、どうすれば生じた悟りの要因である歓喜を高めて完成させられるかを自覚するのです。

平静 (tranquility)
悟りの要因である 平静 が自分の中にある時、 「悟りの要因である平静がわたしの中にある」 と自覚するのです。悟りの要因である平静が自分の中にない時、 「悟りの要因である平静がわたしの中にない」 と自覚するのです。また、まだ生じていない悟りの要因である平静が、どのようにすれば生じるかを自覚するのです。そして、どうすれば生じた悟りの要因である平静を高めて完成させられるかを自覚するのです。

精神統一 (concentration)
悟りの要因である 精神統一 が自分の中にある時、 「悟りの要因である精神統一がわたしの中にある」 と自覚するのです。悟りの要因である精神統一が自分の中にない時、 「悟りの要因である精神統一がわたしの中にない」 と自覚するのです。また、まだ生じていない悟りの要因である精神統一が、どのようにすれば生じるかを自覚するのです。そして、どうすれば生じた悟りの要因である精神統一を高めて完成させられるかを自覚するのです。

平安 (equanimity)
悟りの要因である 平安 が自分の中にある時、 「悟りの要因である平安がわたしの中にある」 と自覚するのです。悟りの要因である平安が自分の中にない時、 「悟りの要因である平安がわたしの中にない」 と自覚するのです。また、まだ生じていない悟りの要因である平安が、どのようにすれば生じるかを自覚するのです。そして、どうすれば生じた悟りの要因である平安を高めて完成させられるかを自覚するのです。

このように、自分にとって心の中味は心の中味にすぎない、わたしのものでもなく、わたしでもなく、自分でもなく、現象にすぎない、といつも感じて生きるのです。 他人にとっても 心の中味は心の中味にすぎない、といつも感じて生きるのです。 自分にとっても他人にとっても 、心の中味は心の中味にすぎない、といつも感じて生きるのです。 心の中味が存在する原因 と、実際に心の中味が出現するのを、いつも感じて生きるのです。心の中味が存在する原因と、心の中味が実際に消滅するのを、いつも感じて生きるのです。心の中味が実際に出現し、実際に消滅するのを、 原因 とともに、いつも感じて生きるのです。

つまり、魂でもなく、自分でもなく、わたしでもなく、心の中味のみが存在するという事実を、はっきりと自覚するのです。この自覚が、洞察や気づきを着実にもたらすのです。修行者は、渇望や 間違ったものの見方 から距離を置き、世の中の何ものにも執着しないで生きるのです。 * (注 )

これが七つの悟りの要因は七つの悟りの要因にすぎないといつも感じる方法なのです。

(七つの悟りの要因 了)



次項の 5. 四つの真理  はこちらからでも入れます。






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