ごあいさつ
本日はアンサンブル・アメデオ第15回定期演奏会にお越しいただきまして、ありがとうございます。団員一同、心より御礼申し上げます。
今宵は「日本の響」と題しまして、すみからすみまで、すっかり日本音楽の特集です。「がんばれニッポン」そういう願いも込めて、日本の美しさ、日本のこころ、そういうものを見直してみようという試みです。日本には歴史があります。長い時間をかけて育まれてきた独特な文化があります。その日本らしさをみなさんと一緒に探しにでかけてみようではありませんか。グローバル、グローバルと盛んに言われていますが、真の国際人とは、自らのアイデンティティをきっちり主張できることに違いありません。
さて、マンドリンはイタリアで生まれた楽器ですが、日本に渡来して以来すっかり日本人の心をとらえてきました。およそマンドリンがこれほどまでに盛んに聞かれる国は日本ぐらいのものかもしれません。マンドリンのトレモロはどことなく哀愁を帯びており、もの悲しく、その清らかな音色には、たしかに日本人の魂に共鳴するものがあるのでしょう。
日本でのマンドリンの発展に貢献した人は、枚挙にいとまがありませんが、今宵は、とくに服部正氏、鈴木静一氏両名の代表作をとりあげてみました。作風はそれぞれ個性的なものですが、いずれもマンドリンオーケストラのために作曲されたもので、さすがに楽器の特徴がいかんなく発揮されています。
そして今年は光和小学校の合唱団がふたたび共演します。相変わらず、子供達のうた声は透き通っていて天に抜けるよう。なつかしい日本のうた、四季の唱歌や童謡を歌います。みなさんも、おなじみの曲ばかりだと思いますので、どうぞご一緒にうたってください。
それでは、最後まで、ごゆるりとご鑑賞下さい。本日は、本当にありがとうございました。
平成11年1月30日
アンサンブル・アメデオ 一同