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アンサンブル・アメデオ 第11回定期演奏会
パンフレットより

Ensemble Amedeo The 11th Regular Concert
1994年12月3日(土)
於:昭和女子大学人見記念講堂
 



ごあいさつ

 ピーター・メイルの「南仏プロヴァンスの12ヶ月」が世界中でベストセラーになり、最近は、ちょっとしたプロヴァンスのブームです。都会の喧騒からすっかり解き放たれて、のんびりと非日常の空間に身を任せたいというのは作者だけの願望ではないはずです。あふれるような陽の光り。乾ききった赤色の土。オリーブの樹の木陰には心地よい風が吹いています。肥沃な自然風土に加えて、州一帯に鏤められた村々の、それぞれの歴史と文化こそが、この土地の魅力の源といえましょう。まさにこだわりのプロヴァンス。そこにはまったく異質な時間が流れているのです。
 プロヴァンスに吹きあれる北風を、この土地の人たちはミストラルと呼んでいます。かつては、この強い風を利用して風車を回し、粉を挽いたのだそうです。文豪アルフォンス・ドーデの名作「風車小屋便り」はここで認められました。
 アルルの女性はたいそう美しいといいます。祭りの日には、色物の長スカート。そのうえに黒い「エソ」というブラウスをはおり、白いレースの襟や肩かけを纏って、刺繍を施したリボンを頭に乗せます。ファランドールは地中海地方特有の激しい踊りで、民族楽器タンブーラン(長太鼓)とカルベ(横笛)によって奏でられます。
 アルルといえば画家ゴッホが色に開眼したところです。まばゆいばかりの黄色が印象的な「ひまわり」や長閑な風景画「跳ね橋」などの作品はこの地で生まれました。

 というわけで、アンサンブルアメデオでは今回「プロヴァンス」をとりあげることにいたしました。
 このところ、どうしても大曲指向、迫力追求型の選曲に終始してきましたが、第10回目の演奏会を節目として、すっかり置き去りにしてきてしまった「優しさ」とか「安らぎ」の音楽、柔らかく蕩けるようなメロウなサウンドに取り組むことにいたしました。肩ひじ張らずに、ふわっとさりげなく、それでいておもわずジーンと泣けてしまうような清らかで透き通った音づくりを目指しています。一部は季節に因んで、久々のクリスマスステージ。そして全編を貫くキーワードは「メルヘン」、すなわち少年少女時代の仄かな憧れ、その初々しさそのものであります。そして隠し味は「鐘」。その曲も、つねにどこかで「鐘」が鳴りわたります。鐘の響きにはとこか祝典的で厳粛な趣があります。それは人生の歓びを司っているかのようでもあります。
 さて、プロヴァンス料理の醍醐味といえば、なんといってもブィアベースにちがいありません。この地中海風寄せ鍋はあらゆる魚介類、野菜をまぜこぜにして煮詰めるんだそうです。今宵、アメデオ特製のブィアベース、篤とご賞味あれ。
 どうぞ、こころゆくまで、ごゆるりとご鑑賞ください。
 本日は、遙々ご来場下さいまして、有り難うございました。

アンサンブル・アメデオ団員一同

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