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え ん ぴ つ 日 記 2006年
7/31 2006年夏の展覧会。無事終了しました。たくさんの方
に観ていただきまして、心よりの「ありがとう」です。
ダンボールに入れられたたくさんの絵たちと一緒に、部屋
に戻ってきました。今回は特に、遠方の方にお送りする
作品がたくさんあるので、これからその梱包作業開始で
すね。今回もたっくさんの方に作品をもらっていただき、
感謝いっぱいです。また時間ができたら、この展覧会の
作品を少しUPできたらと思っています。ひとまずやっぱり、
「ありがとう」です。
7/30 演奏会。気持ちよかった。ほんと、いい空気でした。
お集まりいただいた皆様、改めましてありがとうございま
した。関東・関西方面から、電車を乗り継いでいらして
くださったお客さんにも、心よりの感謝です。
そして明日、展覧会最終日。早いようで短いようで、
2回とない僕の7月。忘れることのできない7月になるで
しょう。
7/27 展覧会場・ぱんとまいむさんでは、僕の部屋から何枚か
CDを持っていって、店内に流させてもらっています。なぜ
かあの空間には、戦前・戦後の日本のジャズがよく似合い
ます。そんなわけで、川畑文子、ディック・ミネなどがヘビー
ローテイション。川畑文子が流れる喫茶店なんて、かっこい
い。僕の趣味なんですけどね。
7/22 田舎に住んでいると、近所の方から季節の野菜をい
ただいたりが、とてもうれしいですね。だけど野菜がで
きる時期というのはみな同じもので、同じ野菜が集まっ
てきたりです。そんなわけで、ナス・キュウリ天国です。
なかなか料理法もたくさん知らないもので、今日は、
ぱんとまいむのマスターやお客さんに教えてもらった
ナス・キュウリレシピ、変わり種ご紹介。
ナス。
お味噌汁に入れるのももちろんおいしいですが、一度
焼きナスにして入れるとまたグレードUP。
キュウリ。
大きくなったものを冬瓜(とうがん)のように皮をむいて
煮て、あんかけなんかでいただくと、ウリの才能発揮し
ます。
他にも、おいしい料理法ご存知の方、お知らせくだ
さいませ。
7/20 ありがたいですね・そのA
下見をしにギャラリー瑠なさんに行ってきました。
ちょっと油断してましたが、2人展とはいえ結構点数
いるなあ、と思って空間みてました。2人展だからあま
りわがままなこともできないなあ、なんて言っていると、
今度の個展のときは、思い切り自分の世界でどうぞ、
みたいに店主さんがおっしゃってくれて、なんと来年の
個展まで予定を組んでいただきました。またまたあり
がたいですね。
最近は、いろいろ楽しい企画に誘っていただいて
実はもう訳わからないくらいになっていますが、うれしい
忙しさ。じゃんじゃんやるのです。
7/19 ボブ・ディランでも聴きながら。
9月号の雑誌の表紙絵、描くのです。夕焼け小焼けの
9月です。よろしかったら、散歩カメラにてどーぞ。
ぱんとまいむさんのモーニングは、いつも驚くのです。
月曜日にいただいたモーニングは、バタートースト、明太
子フランス、茹でカボチャ、バジルと卵炒め、きゅうりとワ
カメの酢の物、それから小鉢にざるそばです。名古屋は
外国です。これで、コーヒー代だけの300円。
Are you experienced?
7/17 ありがたいですね。
名古屋駅近くにある「瑠な」さんというギャラリーの方が、
DMを観て気に入っていただいて、8月に2人展をさせて
もらうことになりました。ありがたいですね。ちょっと日に
ちが間近ですが、こういう出会いはできるだけ大事に
したいと思います。自然素材で服を作られている倉井
由紀子さんとの2人展です。まだ、今日お話をいただい
たばかりで、イメージが出来上がっていませんが、何か
溶け合うような展覧会にできたらいいなと思っています。
日程は、8/24〜9/4まで。また決まりしだい、詳細
UPしますね。
ありがたいといえば、こないだ補充したTシャツ。残り
2枚となりました。昨日は最年長記録を更新し、70歳を
過ぎたおばあちゃんが、もらってくれました。ぱんとまい
むさんのお客さん、最高若い。
間に合うなら、もう一回補充しましょうか。
7/15 昨日は、展覧会場でLIVEがありました。自分の展覧会で
他の人が演奏してくれるというのは、初めてじゃないかなあ。
それを観ててなぜか、「僕の演奏会も、もうすぐなんやなあ」
と実感しました。やっとミュージシャンモードにスイッチが
入った感じ。ああ、遅い。今回はひとりポロンと弾き語ろう
と思っているのですが、考えてみればちゃんとした演奏会を
ひとりでするのは、10年ぶりくらい。だからいつも通り、と
思ってぼんやりしてるわけにいかないんですよね。大丈夫
でしょうか、自分。そろそろ、唄い始めます。
そうそう、7/29,30は名古屋・覚王山界隈で夏祭りがあ
ります。名古屋でお知り合いになったアーティストさん総動員
で繰り広げられるこのイベント、すごく面白そうです。なので
29日にLIVEに来られる予定でお時間がある方は、お昼に
でも寄られるといいかもしれません。イベントは3時から9時
までやっているようです。僕も秋の覚王山祭りには参戦し
てみたいな。
7/13 スパゲティ考
展覧会場・ぱんとまいむさんのマスターが作るスパゲティ
はとてもおいしい。どのスパゲティも、ひとひねりしてあって
季節の野菜がたくさん入っています。先日も、まかない用
に作られているというフレッシュトマトのスパゲティが、なん
ともおいしく、早速家で真似てみるのです。似ても似つきま
せんでした。マスターに聞いてみると、いろいろコツを教え
ていただき、一番のポイントはスパゲティをあげるとき、
お湯を切らないことだそうです。(少し多めに塩を入れて
おきます。)ふーん。僕の場合、見事に切っていました。
ラーメン屋さんのようにしっかりね。大体、硬めであげるの
で、食べている間にも麺はどんどん水気を吸っているんだ
そうです。なのであげたあとは、鍋のお湯を足すくらいでも
いいんだそうです。学習。
皆さんは、スパゲティのお湯、切ってませんでした?
7/11 みつあみ考
昨年の展覧会で「ふたりでみつあみ」という絵を描きました。
題名通り、ふたりがみつあみをしている絵なのですが、男
の僕にとって、ゆっくりみつあみを見つめたことも、みつあ
みをした経験もないので、勝手に頭で思い描いて描きまし
た。うまく描けたと思って持っていくと、「それはみつあみじ
ゃないよ。」とご指摘され、なるほどただ「ねじれ」ているだ
けでした。当然ですが、みつあみは3つの線の交わりなん
ですよね。学習。
名古屋で手作りアート的な情報誌・「宙(そら)」というフリー
ペーパーがあります。来月号の表紙絵を描くという大役を
おおせつかり、なぜか「ふたりでみつあみ」を描きたくなりま
した。今度は本物のみつあみを描こうとするのですが、なか
なか想像で描いていてもうまく描けないんですよね。それで
その日、ぱんとまいむさんに行ってみると、タイムリーにお
店のなおみさんが、みつあみでした。早速スケッチさせて
もらうのですが、これがまた目の前にあってもなかなかうま
く描けないんですよね。知恵の輪みたいで。そうこうしてい
るうちに、お客さんを含め店内の人みんなで、「みつあみの
上手な描き方」考になっていました。心温まる店内。皆様の
おかげで、なんとかできるようになりました。ご興味のある
お方は、来月号の「宙(そら)」にてどーぞ。
7/8 展覧会が始まってちょうど1週間が過ぎたばかりですが、
9月に同じパントマイムさんで行われる写真のグループ展
「人ってなんだろう」にも参加させてもらうことになりました。
たった1週間ですが、いろんな人に出会い、いろいろ誘っ
ていただいたりで、名古屋ではほとんど「ひきこもり状態」
だったドン・カ・ジョンにとって、心温まる1週間でした。それ
だけでも、名古屋で初めての個展を開くことができてよか
ったなあ、と思います。改めて、自分の表現を発信するこ
とって大事なんだなあ、と思いました。どこかで同じ世界を
共有する人たちに繋がっていくものなんですよね。
7/7 お世話になっているギャラリー・newnewさんが、8月末
をもって一旦休業になるそうです。残念だな。手作り作家
さんや、そんな手作り作品が好きな人たちが集まるような
場所でした。ほんの少しですが、僕も関わることができて
うれしく思っています。最後のイベント「SEE YOU
LATER MAYBE」展に僕も参加させてもらいます。
newnewさんに関わったたくさんの作家さんたちが、出展
すると思います。僕の中では、もう描く絵が浮かんでいて、
「EVERYDAY IS NEW DAY」。そんなテーマで描きた
いな、と思っています。どんな人にも、使い古された明日は
来ないんですよね。いつも誰にも真新しい明日。newnew
さんの明日が、素敵なものとなりますように。
現在、newnewさんでは、親愛なるつよしゆうこさんの展
覧会が始まりました。神戸・芦屋方面の方は、どうぞご覧
下さい。
7/4 まだ展覧会が始まって3日ですが、ありがたいことに
手描きTシャツをたくさんもらっていただいています。
予想はずれで、これでは展覧会中とてももたないので
新たに無地のTシャツをオーダーしました。今回はリク
エストにお答えしてMサイズも作ろうかなと思っていま
す。お店に入って来られたときは知らないおばちゃん
も、お店を出る頃にはいろんなお話を聞かせてもらって
僕のTシャツを着て帰っていかれる風景が、とてもうれ
しいですね。今度はどんなTシャツ描こうかな。
今週末の在廊日程を、掲示板に書いておきますね。
7/3 ウソつき
前回の展覧会のとき、期間中にもかかわらず新しい
作品をどんどん足していきました。それで、今回来て
いただいたお客さんに、「今回は新しい絵を増やさな
いんですか。」と聞かれるのですが、「増やしません」
とお答えしています。やっぱり初日や最初の方に観に
来てくれたお客さんのためにも。それで昨日、神戸か
ら来てくれたお友達と話していたら、お餅の話になり
ました。もうすっかり僕の頭の中には、お餅の絵がで
きあがり、象の話になったら象の絵ができあがるので
す。ある種の病気です。なので、帰ってから描いちゃ
いました。ウソつきで申し訳ありません。散歩カメラに
UPしときますね。
7/2 はじまり はじまり
展覧会、はじまりました。初日からたくさんの方に観
ていいただき、感謝いっぱいです。遠方より電車やバ
スを乗り継いで来られた方々にも、心よりのありがとう
です。たくさんのお花やお祝いも、本当にありがとうご
ざいます。朝の7時からはじまる展覧会というのも初
めてですが、名古屋のおいしいモーニング、楽しんで
います。
これが2006年夏のドン・カ・ジョン。この3週間に溢
れ出てきた線や色たちです。7月いっぱいやっていま
すけど、もしお近くに寄られましたら覗いてやってくだ
さい。平日も気まぐれに会場に居てると思います。
6/30 Yes。 I'm ready。
何度展覧会を繰り返しても、搬入日というのは一番
しんどいとともに、一番喜びに溢れる瞬間ですね。
僕の部屋に山積みされていた絵たちも、額装され壁
にかけられ、なんだか気持ちよさそうでした。お店の
マスターやなおみさん、ハンガー掛けを貸していただ
いたまるちゃん、犬のカリンちゃん、みなさんのご協
力のおかげで、無事展示終了しました。どうもありが
とう。
I'm ready。明日は、ぱんとまいむさんでモーニング
をいただこう。
6/28 ん。もう28日かあ。早いなあ。
頭を「ものつくりモード」にしていると、絵を描いている
さきから新しい何かが湧いてきて、次から次へそれ
てしまうのです。でも自然に湧いてくるようなものって
誰かに作らされているような感じだから、僕の場合、
大事にします。考えて作ったものと違って、言語や思
考を「ひょい」とのり超えるように思います。気付けば
ティッシュボックスにまで描いてました。かっこいいテ
ィッシュボックスのできあがり。こうなると自分で自分
がよく分かりません。あと2日、何が降りてくるかな。
6/26 部屋の中。犬のマウイと小さなボールでワールドカ
ップサッカーするのです。調子にのったので、足の指
先を角にぶつけるのです。なんで足の指先をうつと、
あんなに痛いんでしょう。
僕たちは、ものすごいスピードで日常の小さな出来事
を忘れていきます。「今、雨の匂いがしたなあ。」と思う
ようなこと。でもこんなしょぼい日記でも、毎日のように
書いていると、ささいなことも少し心に留めておこうと
思っているかもしれません。もしかしたら、音楽や絵や
写真も、僕にとっては同じような役割をしてくれている
かもしれません。小さなことを留めさせてくれるもの。
角で足をぶつけるようなこと。
6/25 僕とJ先生。
小学3年生のとき、担任の先生だったのがJ先生。
先生をされる傍ら、絵を描いておられました。先日、
先生よりDMが届いて、グループ展をされているという
ので行ってきました。分厚く塗りこめられ量感たっぷり
の油絵でした。
僕が最初に個展をさせてもらったのは小学3年のと
きで、授業中落描きばかりしていた僕に、「誕生日プレ
ゼント。」と言って、ある喫茶店の2階で展覧会を開い
てくれたのがJ先生でした。今思えば、なんて無謀な
こと。いろんな意味でね。あれから何年経ったでしょう。
J先生も僕も、全く変わっていないほどに絵を描いて
います。まるでどこまでも続く2本の線路のように。
きっと好きなことって、やめようと思ってやめるものじ
ゃないんだな。なんだかおじいちゃんになっても、僕と
J先生は、2本の線路のままのような気がします。
いい先生にめぐり会えてうれしい。
6/24 音楽は記憶。
僕は絵を描くとき、必ず音楽をかけます。今日ふとある
CDをかけたら、15年程前そのCDを買って聴いていた
頃の風景が「ふあっ」とスピーカーから出てきました。
アメリカ・アイオワ大学というところの寮の風景。窓から
見えた野生の鹿。パナマからやってきたルームメイトの
顔。キッチンの感じ。
普段は全く思い出せない風景を、その頃熱心に聴いて
いた音楽は再び連れてきてくれます。まるで映画のよう
に。音楽は記憶を隠し持っているようです。
6/21 バド・パウエル「TIME WAITS」でも聴きながら。
こういうのんを枯れた演奏って言うんよなあ。お気に入
りの1枚です。
展覧会が近いとはいえ、植木屋さんしたり、雑誌の表
紙絵描いたり、CDのことしたりな毎日ですが。少しでも
時間があれば絵の具いじっています。それでも、描いた
絵から「ひょこ」っと曲なんかが生まれて、よせばいいの
にギターに持ちかえて曲作りになってしまうのです。
こんなんで間にあうのかなあ。何か物を作るというスイ
ッチが入ると、絵や歌に関わりなく何かが降りてくるので
しょうがないのです。そんなわけで、2枚の絵と1曲の歌
ができる日もあります。
6/20 今年もやってきました。
注文しておいた無地のTシャツが「どん」、と届きました。
ドン・カ・ジョンは、毎年夏に展覧会をするのが恒例に
なってきたのですが。昨年、Tシャツに1枚ずつ絵を描
いたら、たくさんの方が着てくれたので、今年も描いて
みよう、ってなわけで届きました。Tシャツは、気に入っ
たものからもらっていただいているので、早い者勝ちみ
たいになります。ご了承下さいませ。
それから、今年も僕の好きなすずかけ作業所さんか
らお誘いいただきました。「ランプフェスティバル」という
お祭りでの演奏。9月23日。この頃には、新しいCDが
できてるかな。
6/18 すごく行きたいライブがあります。でも、遠くて行けそ
うにありません。8月16日、ロサンゼルスのハリウッ
ドボウルで、ネヴィルブラザーズとミーターズのライブ
があるそうです。ニューオリンズ好きには、たまらない
組み合わせ。このふた組の共演、今までありそうで
なかなかなかった理由はシンプルで、メンバーが重な
っているから。ネヴィル兄弟ももうおじいちゃんやし、
ミーターズも今になってオリジナルのメンバーに戻っ
たみたいやし。観たいなあ。ライブ最後に、全員でセ
ッションなんてなったら、どうなっちゃうんでしょう。
今日は5枚の絵を描きました。ひとつ載せましょう。
「ブロッコリーさんパーマ屋さんへいく」。散歩カメラで
坐っておられます。
6/13 さあ。
絵描こ。展覧会まで3週間をきりましたが、まだ何も
描いてません。これほどのんびりしているのも、今ま
でなかったかもしれません。でも、なんだか落ち着い
ています。絵を描くとき、一番つらいのは表現したい
ものがないとき。時間や気持ちはあるけど、描きた
いものが降りてこないとき。だけど、今回は最初から
表現したいものが、「ボン」とあります。あとはそれら
を外へ出してあげる、という今かな。僕は、時間をか
けて色を塗りこめるタイプでもないしね。気持ちのい
い時間があったら、あとは自然に出てくるんじゃない
かなあ。こんなんでいいんかな。どうなることでしょう。
6/12 ベン・ハーパー、2DAYS。
レコーディングが大阪だったこともあり、大阪・名古屋
とベン・ハーパーLIVEに行ってきました。今回のベン
のツアー、すごかったなあ、ほんと。
どんな爆音でロックしていても、彼の中にはどこか「風
ひとつない草原」のような「静けさ」を僕は見つけます。
きっと本当の「激しさ」というのは、「静けさ」の中にある
んだな。そんな美学に僕は惹かれます。初期の作品も
たくさんしてくれて、うれしかった。大阪はロック多めの
選曲。名古屋はアコースティック多めの選曲。特に今
回の名古屋は、お客さんのノリがすごくて、アンコール
も2回でした。でも、どちらのLIVEも「バースト」してて、
同じくらいよかったですよん。もうこれくらいのキャパで
観られるのは、最後かもしれないなあ。
ベン・ハーパー、2DAYS。宿っておりました。
6/11 あるテレビ番組に、アラン・トゥーサンが出ておられまし
た。もう、おじいちゃんやなあ。それでも、ひとたびピアノ
に指を置けば、やっぱり変わりなかったな。軽い感じ。
エルビス・コステロと一緒にしたある曲の伴奏に、プロ
フェッサー・ロングヘアの「ティピティーナ」をそのまま
マイナーに転調したものを弾いていました。同時代に
生きたプロフェスの曲をトゥーサンが編曲するというの
は、それだけでなかなか感慨深いですね。隣りに亡霊
のプロフェスが坐って笑っているようでした。
今作っている僕のアルバムには、「ニューオリンズ・
ニューオリンズ」という曲を入れました。僕なりのニュー
オリンズへの愛情を込めてね。ちょうどレコーディング
中にアラン・トゥーサンが来日してたから、ピアノ弾いて
もらったらよかった。
6/10 ただいま。
帰ってきたら季節が入れ代わったみたい。たくさんの
水の粒子が胸に入ってきて気持ちいい。
いつも「ぼー」としているドン・カ・ジョン。今回のレコー
ディング旅もいろいろでした。予定通り新幹線で新大阪
駅に降り立ったのですが、ふと気付くとリュックサックが
背中にありませんでした。新幹線にそのまま乗ったリュ
ックサック。博多駅まで旅しておられました。さいわいレ
コーディングに必要なものはほとんど入ってなく、予定
通りレコは終了しました。次の日、リュックサックも無事
ホテルにチェックインしました。そんなこんなな、思い出
深い2006年6月6日でした。
6/5 網戸から蚊取り線香の匂いがして、田んぼには水が
いっせいに張られ、空が鏡を覗き込んでいるような夕
暮れ。生まれ育った場所にある小さな神社に行きまし
た。ここは幼い頃の遊び場でもあり、野球のベース盤
代わりにしていた石もそのままでした。静かに手を合
わせていると、あの頃の子供たちの声が聴こえてくる
ようでした。僕の時間を「0」に戻すところ。
ドン・カ・ジョンは、いよいよ明日から最後のレコーデ
ィングです。ミックスダウンまでしてくる予定なので、
またタフな作業になりそうだな。
6/4 へ?
アラン・トゥーサン、今日本にいるの?まだご健在?
コステロとコラボアルバム?何でコステロ?うーん、クエ
スチョンばかりですが、田舎にいると全く世間についてい
けないですね。トホ。だけど、来日は東京だけかなあ。
関西・東海地方での公演があったりして、ご存知の方が
いらっしゃいましたら、教えてくださいませ。
ニューオリンズ好きにとっては、地元のミュージシャン来日
はワクワクしますね。特に昔のブルース関係の人は。
トゥーサンはどちらかというとポップよりだけど、生きている
うちに観られるなら、観てみたいなあ。そういえばファッツ
ドミノもまだご健在なんよね。(カトリーナのハリケーンで
一時行方不明だったと聞いたけど。)彼も観てみたい。
まだまだいるもんだな。ニューオリンズの生き証人。
6/2 洗濯物を干しに行くと、庭のアジサイが咲き始めていま
した。「もう6月ですよ。」と言いながら。ひょっとしたら、
自然はどこかにカレンダーを隠し持っているんでしょうか。
ほんとに季節をよく知っていますね。
親戚のおばちゃんから、「玉葱掘っといたから、雨降る
前に持っていってー。」と電話があって、畑に行ってみる
と、「ひとうね」全部が掘ってあり、ものすごい量の玉葱が
転がっていました。何かの間違いと思って、また家に帰
って聞いてみると、やっぱりあれ全部でした。おかげさま
で僕の家の裏は、玉葱の海です。しばらくはオニオンな
日々。
6/1 レコーディングスタジオにこもっていると、なんだか自分
という穴をどんどん掘っているようで、気付けば深ーい
穴の中にいて、外の世界ははるか上の方にポツンと
見えるような、そんな気分になります。それでもこないだ
は、お友達の子供さんに来てもらって一緒に唄ったりだ
ったので、そのときだけは外の世界と「ぽっ」と繋がった
みたいで、深呼吸でした。
最後のレコーディングは6日。少し思い入れのある日な
ので、唄の神様が降りてきてくれるかなあ、なんて思いな
がら。早く外の世界と繋がりたいですね。
5/31 ただいま。
昨日、レコーディングが終わったら帰ってくるつもりだ
ったんですが、レコーディング終了後、レストランで坐
ったとたん、「ひゅぅ」と抜け殻になってしまったようで、
もう一晩休んで帰ってきました。レコーディングっての
は、なかなかタフな作業ですね。あともう1回、6月に
して終了する予定です。どんなんになるかな。
抜け殻は、休む間もなくDM書きです。ほとんどの
お知り合いが関西方面なので、名古屋の展覧会の
ことを、どれだけの人にお知らせしようか、自分でも
よく分かってなくて、あまり出せないかもしれませんが
悪しからずです。
5/28 マイギターヒーロー、チャボロ・シュミットの新譜が届
きました。発売日より大分送れていたので心配してた
けど、1年にチャボロのアルバムが2枚も聴けるなん
て、ありがたや。今回は、ヴァイオリンが入っているせ
いか、全体にメローな感じかな。それでも、軽いのに
泥臭く、図太いチャボロのギター。とてもいい気持ちで
肉じゃが作りました。
ドン・カ・ジョンは、明日からまたレコーディングに出
かけます。車にはギターとチャボロのCDを積んで、
えっちら行ってきます。
5/26 DMができました。
ふと気付くのですが、ここ3年くらい僕のDMは、キッ
チン用品がモチーフになっていました。今回も。
2年前はポットだったし、昨年はスプーンとフォークだ
ったし。なんでしょう。でも、不思議とそれも僕の生活
と呼応している気がします。よくキッチンに立っている
ここ3年くらい。さあ、どんなサーカスにしましょう。
CIRCUS DE IN THE KITCHEN。
ちょっとバタバタしていて、DMをお送りするのがも
う少し遅れると思います。もし、僕がご住所知らない
方で、ご希望の方がいらっしゃいましたら、ご住所
など教えてくださいませ。
5/25 セルリアンブルー色した空に、飛行機雲が「つー」
っと白い線をひいていた午後。やっと、トップページ
の洗濯物が似合うような陽気になってきたな。雨が
多かった5月ですね。
以前、NHKで写真家・木村伊兵衛さんの番組をし
ていたので、録画しておいたものを観ました。かっこ
いいなあ。おしゃれやなあ。なんでもない日常から
「さらっ」と一瞬を抜き取る感じ。粋よなあ。僕も下手
ながら写真をよく撮るほうですが、本当は、伊兵衛
さんみたいに「人」を撮りたいんですよね。伊兵衛さ
んのように、ピントも露出も一瞬にできたらいいんだ
けど、もたもたしているうちにその瞬間も逃げてしま
いそうで。不器用なカメラマンは、透明人間にさせて
くれたらいいんだけどなあ。
5/23 改めて読みます。「ぶたぶたくんのおかいもの」。
この作品は、1970年土方久功さんによって描かれ
た絵本です。僕がこの本に最初に出会ったのはわり
と最近で、4、5年前ナフシャさんの本棚にあったの
を手にとりました。だけど、この味わいはいったい
なんでしょう。縁側でひなたぼっこしてたおじいちゃん
が、あまりに気持ちよくなって、なにかの出来心で広
告の裏ぐらいに描いてしまったような、そんな一瞬の
幻のようです。「描いちゃった」って感じなんよなあ。
土方さんの言葉使いも絵も、なんだか夢見心地。
物語の面白さというより、ただ観ているだけで夢見
心地です。きっと、この「うぶさ」がたまらなくいいんだ
ろな。ぶたぶた。ばあい。
5/22 半年越しの「マッチ売りの少女」。
昨年の11月頃、敬愛する絵本作家クヴィエタ・パツオ
ウスカーさんの新刊が出ることを知りました。現代美術
のようでもあるパツオウスカーさんに、古典的なアンデ
ルセン。アンデルセン生誕200年、それからクリスマス
という時期もあって、商業的な感じがしてたんですが、
なにはともあれパツオウスカーさんの新作、楽しみにし
ていました。それでクリスマスシーズンになったんですが
どこの本屋さんにも見あたりません。ある児童書専門店
でお聞きしたところ、やっぱり発売されてなく情報もない
ということでした。時は過ぎ、2、3日前。ひょこっとその
本屋さんからご連絡をいただき、発売されたということで
した。そんなわけで昨日、半年越しにその新作を手にし
たということです。
パツオウスカー版「マッチ売りの少女」。ぶっとび、かっ
こいかった。少女の心象スケッチのようでもあり、デザ
イン本のようでもあり。健康的なお母さんが見たら、
「どこがマッチ売りの少女なの?」となりそう。子供に全
く媚びることなく、ここまで思いっきり抽象表現に徹する
パツオウスカーさん。リスペクトです。
それから、何度も語り継がれてきた「マッチ売りの少
女」。改めて、物語としても「すごいなあ」と思いました。
人間の内面にある光と闇のこと、あちら側とこちら側の
こと。見事な表現力でした。いい本でした。
5/21 招待券をいただいたので、「こどものとも」を特集した
展覧会に行ってきました。西村繁男さん、西村あつこ
さん、田中清代さん、いつも絵本で見慣れたお知り合
いの絵たちも、立派な美術館に額装され飾られている
と、なんだかタキシードを着て「ピン」と背筋を伸ばして
いるよう。祝福されているようでした。やっぱり、原画は
いいですね。僕のお気に入り絵本・「ぶたぶたくんの
おかいもの」の原画を観られたのも、思いがけずで
小さな感動でした。ぶたぶた。
5/19 先日、古本屋さんで金子みすずさんの詩集を見つけ
ました。100円。ふと「こんな値段ではダメだよー。」
なんて言いたくなるのですが、やっぱり買ってしまうん
ですよね。大きな古本屋さんに行くと、本の内容に関
わりなく、合理的なシステムの中で値札が貼られて
いるみたい。買う方も、安ければいいに決まってるん
だけどね。でも、どこかにある違和感はそのまま持っ
ていたほうがいい気がするな。そんなこと思いながら、
100円払ってお店を出るのでした。
青いお空の底ふかく、
海の小石のそのように、
夜がくるまでしずんでる、
昼のお星はめに見えぬ。
見えぬけれどもあるんだよ、
見えぬものでもあるんだよ。
金子みすず「星とたんぽぽ」より
5/15 CDレビュー。
ドノヴァン・フランケンレイターの新譜を聴きました。
前作のゆるーいアコースティック・ロックから、「ロック」
になった感じ。僕も含め、きっとファーストアルバムが
好きだった人は、「あれ。」と思ったんじゃないかな。
でも思えば2年前、彼のLIVEを観に行ったとき、「こん
なんだったよなあ。」と思い出します。LIVEで観たドノヴ
ァンは、こんなふうにバンドとしてグルーヴ感があって
ロックしてた。共演してたジャック・ジョンソンよりも、
個人的には気持ちよかったな。アルバムって、そのと
きのコンセプトや気持ちでどうにでもなるから、結局
「今の自分にとって自然」なのが一番なんだろな。
変わってしまったようで、やっぱり同じなんだろな、
のドノヴァン君でした。
5/14 5月の下旬は、2回目のレコーディングがあって忙しく
なりそうで、ひと足早く7月号の表紙絵を描くのです。
今日描いた絵、「夏はアコーディオン弾き」。今僕の中に
ある夏のイメージかな。
散歩カメラにて、アコーディオン弾いておられます。
5/13 家の裏にアスパラが生えていました。スーパーで売って
るのより大分違う色と形。試しに生で食べてみたら、リン
ゴのように甘くてサクサクでした。ちょっとびっくり。ほんと
果物のようで。野菜だけに限らず、新鮮なものって共通
に独特の「あま味」がありますね。あれって、生きてるぞ
って味なんでしょうか。
家の裏にミョウガが生えていました。いっけん、緑色の
竹の子みたいで、スーパーで売ってるのとは大分違う色
と形。試しに食べてみたら、これまたおいしすぎる。
贅沢な料理ももちろんおいしいですが、きっと本当に贅
沢なものって、ただ新鮮な食材を生で食べて(もしくは、
少しのお醤油かお塩をつけるだけで)、あの「あま味」が
味わえるものじゃないかな、なんて思います。
本日も食べ物話。ごちそうさま。
5/11 1回目のレコーディングが終わったら、残しておいた宿
題です。DM作り。写真屋さんに出しておいた現像をもら
ってきて、1日DM作りです。ふう。
7月の展覧会のタイトルは、仮に「それじゃあ、フライパ
ンでいきましょう」にしておいたのですが、変えましょう。
「circus DE in the kitchen」。以前作った曲の名前
です。「DE」はなにかというと、僕にもよく分かりません。
ある日、「サーカス で イン ザ キッチン〜♪」と、僕の
中の「チンプンカンさん」が、急に唄い出したので仕方な
いのです。これで、どうぞよろしく。
5/10 ふーー。ただいま。第1回目のレコーディング、無事終わ
りました。ひとまずね。まだまだ先があるから、やることば
かりで頭がいっぱいですが、ひとつひとつ丁寧にやってい
けたらな、と思ってます。
今日は、帰りに舛次崇さんの個展も観に行ってきました。
相変わらず「おしゃれ」、だったな。
5/7 ドン・カ・ジョンは、明日から今回のアルバム1回目のレコ
ーディングに行ってきます。まあそれでも、今から急に唄や
ギターがうまくなるわけでもないので、できるだけ自然なまま
録音できたらいいな、と思っています。少しでもハートを込め
ることができればいいですね。そんなわけで2、3日留守にし
ますけど、どうぞよろしく。
ハートある音になりますように。
5/5 ハーモニカ。
ハーモニカを買い換えるのです。レコーディングが近くな
ってきたから。ハーモニカもいろいろあるけど、僕はいつも
トンボのメジャーボーイ。音が丸くて柔らかい。実は、ハー
モニカって消耗品で、リードがへたってきてキーが下がっ
たりします。ハーモニカにも当たり外れがあって、当たりを
ひくと何年ももったりします。そんなわけで、僕の引出しに
は古いハーモニカが結構たくさんあります。こういうのんっ
て捨てられない。だけど、真新しいハーモニカの音って、
やっぱりいい。今日はハーモニカ吹き。今度のアルバムで
は、1曲しか吹かないけどね。
5/2 明け方、雨の音がして、目覚めるときには雨が上がっ
ているようなこんな朝。「雨上がり写真家」は、早々に
布団から抜け出すのです。雨の日に、某メーカーのス
ニーカーを履いて歩くと、右足だけ「プシュ プシュ」と
音がします。AIRクッションが、破損しているのです。
以前、「今度の雨上がりには、あの芽を撮りに行こ。」
と決めていた場所まで行くと、すっかり成長していた姿
に気付くのです。思えばこんな春の真ん中、たった1
日でも植物は形を変えるものです。そうよね。次なる
スポットへ歩くのです。プシュ プシュ、、、、。
4/30 CDレビュー。クラーク・テリー ウィズ セロニアス・モン
クの「IN ORBIT」を聴きました。このアルバム、ずっと
探していたものですが、たまたまレコード屋さんを通りが
かったら再発されていたのでもらってきました。1曲目
「IN ORBIT」のモンクソロ。笑わずにいられないのです。
このアルバムは、あくまでクラーク・テリー名義なので、
ほとんどは彼の曲。モンクはサイドマンなんですが、モン
クファンにとっては、むしろこんな位置の方が、ハラハラ
楽しかったりします。チャーリー・パーカーのときも、マイ
ルスのときも、そんなハラハラを痛快にくつがえしてくれ、
強烈な個性そのままだったモンク。今回も文句ありませ
ん。「変な音ありました?何か文句あります?変な間が
できました?何か文句あります?」そうピアノで語ってい
るよう。リスペクトです。
このアルバム全体、どこか暖かい印象を受けるのは、
「ポワーン」としたクラーク・テリーの音色のように、彼の
人柄がよく出ているからのように思います。
4/27 犬のモーツアルトの毛がほとんど生えかわり、柔らかい産
毛で覆われていてなんだか愛らしい。あらゆる生きものたち
が、いっせいにスタートラインに立っているようなこの季節。
はじまりの季節。そんな生きものたちに混じって、僕も上着
を1枚脱ぐのです。さあ、「ヨーイ、ドン」の銃声を空に響か
そう。
4/25 先日の雨上がりの朝。FM2をぶらさげて散歩してました。
そのときの現像が今日できてきたので、散歩カメラにUP
させてもらいました。よろしかったら、あたたかいコーヒーと
ご一緒にどーぞ。
4/24 CDレビュー。
マイリスペクト、セロニアス・モンクの「ストレイト・ノーチェイ
サー」を聴きました。同タイトルの映画があって、同タイトル
のサウンドトラックもあるんですが、これはそっちじゃなくて
オリジナル盤として出された地味な方。僕は日本人なので
このアルバムを聴いたら、やっぱりあの曲について書かな
くちゃいけないかな。「Japanese folk song」と題され
た曲、滝廉太郎・「荒城の月」です。モンクに滝廉太郎。
いつもスタンダードをカバーするときのモンクは、曲をぐち
ゃぐちゃに解体して、ひっちゃかめっちゃかやっちゃうのが、
僕は楽しいんですが、この曲はわりとおとなしく演奏したな
あ、というのが印象かな。日本公演から帰ってきたばかり
のモンクにとって、日本の音階だけでかなりエキゾチックだ
ったのかもしれません。もし、モンクに日本の歌を演奏し
てもらえるとしたら、何をしてもらおう。僕だったら、「アカシ
ヤの雨がやむとき」なんていいな。無伴奏ピアノ1本でね。
4/22 パエリアを作るのだ。高山なおみさんが作った「あさり
のパエリア」をお手本にして。BGMは、ソニー・ロリンズ
の「SAXOFONE COLOSSUS」がいい。ふたまわり
くらい聴いた頃には、なんとも言えないふんわりした匂い
が立ち上がるのです。なんだか分からないけど、外国
の味がしました。スペインなんて行ったことないけど、
スペインの味がしました。
パエリア料理デビューの春の夕べ。ごちそうさまでした。
4/21 ちょうど今の季節、黄緑色に白を混ぜたような木の
芽や葉っぱたちが、いっせいに背伸びし始めます。
僕は、この様子が大好きです。「生まれたて」って言
葉がよく似合う。この色、黄緑色って書いて「もえぎい
ろ」と読んだんだそうです。もえぎいろの袈裟(けさ)
を着たお坊さんは、とても位が高いんだそうで、自然
の山でとれるこの色のお蚕(かいこ)さんが、とても
貴重なんだそうです。
もえぎいろ。はじまりの色。生まれたての色。
4/18 どうやら5月はレコーディングの月になりそう。
日程も決まってきたしね。スパゲティでいえばペペロ
ンチーニのような、そんなシンプルでおいしいアルバ
ムにしたいな。「次のアルバムは、いつできるんです
か。」なんて聞いていただけるとき、そんなささいな言
葉が、僕にとってはとても大きな支えとなっているん
ですよね。もう少し時間はかかると思いますが、これ
からも、どうぞよろしく。
僕のペペロンチーニ。おいしくできますように。
4/17 「獅子が疾走していくときに、獅子の足下に荒野はた
ちまち過ぎ去って、獅子はあるいは追っていた獲物を
も通り過ぎて、荒野のかなたへ走り出してしまうかもし
れない。なぜならば彼が獅子だからだ。」三島由紀夫
「葉隠入門」の中にあった文章です。
たくさんの雨とたくさんの光を浴びて、ここのところ植
物たちは、「ぐぐっ」と体を持ち上げているよう。それは
力強く、柔らかく、とっても清々しい。まるでこの獅子の
ように、エネルギーに満ち満ちている感じ。
僕たちは、大人になるにつれて、行動するときの判断
を、頭で決めがちになるように思います。でも、僕たち
の中にもきっとあるこんなエネルギー、どうしようもなく
突き上げてくるようなエネルギー、そんなものを行動原
理として、どこかに持っていたいな。
4/16 今日も1日絵を描くのです。最近は、ほとんど筆を使わ
ず指で描いちゃうので、恐ろしく汚れた手になります。
たまにそのまま買い物に出かけ、レジでお勘定するとき
気付くので、恥ずかしい思いをするのです。今日も。
なんか絵を描いているときって、気持ちが「ふわっ」と高
揚した感じになってるので、ちょっと変な人になってるか
もしれません。
あ。それからまだまだ先ですが、展覧会のときの演奏
会が決まりました。7月29日(土)です。
はあ、手洗お。
4/15 こんな雨の休日は、6月号の表紙絵を描くのにぴった
りです。車が通るときの水しぶきの音を聴きながら、
1日絵を描いていました。
姉が少しの間、旅行に出かけたので、姉の家のコー
ギー犬2匹が家に来ました。マウイも合わせると3匹の
コーギー。お祭り騒ぎのリオのカーニバルです。ああ、
テンション高い。3匹いれば、3通りの性格があって、
3通りの接し方があります。みんな個性的。しばらくは、
お祭りシーズンです。
4/13 わ。でか。
朝、ふと家の裏を見ると、大きな竹の子が生えていまし
た。のこのこ。きっと、もう食べるには遅すぎる。そして、
仕事に出かければ、一日青竹を使った生垣作りであり、
家に帰れば、茹でたての竹の子をいただきました。竹の
日。のこのこ。こんな日は、ぺらぺら萩原朔太郎の詩集
なんてめくりたくなるのです。のこのこ。
光る地面に竹が生え、
青竹が生え、
地下には竹の根が生え、
根がしだいにほそらみ、
根の先より繊毛が生え、
かすかにけぶる繊毛が生え、
かすかにふるえ。
萩原朔太郎・「竹」より
4/12 ダライ・ラマさんの本が読みたくなって、本屋さんに行
くのです。よせばいいのに、1冊だけでは済まないので
す。気付けばダライ・ラマさんの本、白洲正子さんの本、
「左右学への招待」なんて本、それから「ナポリタン」なん
て本(ナポリタンスパ、イタリアンスパについて調べてあ
るそう、、フムフム。)を抱えてレジに立っていました。
河合隼雄さんが名付けた本の読み方「つんどく」。いつ
までたっても、僕の本棚は「つんどく」ばかりです。
4/10 ちょうど昨年の今頃、アメリカの友達が遊びに来てくれ
ました。それで、「どうして日本人は、こんなに桜を愛
でるんですか?」って聞かれました。英語ではうまく説
明できなかったけど、In my opinion。
なんといっても、圧倒的にきれいなのがその理由だと
は思うけど、もう少し面白く考えてみたら、こんな風にも
考えられます。日本人って、天満宮の菅原道真や平安
京遷都などのように、政治的に犠牲になった人を、逆
に神様に奉る、みたいな気質があるんですよね。怨霊
を静め、鎮魂するため。それで、冬というある意味「死」
の季節が終わり、「蘇り」の季節・春にいっせいに咲き
誇る桜。怨霊を恐れた人には、この「さくら色」も、純白
に血の混じった色彩に見えたのかもしれません。再生
の春に御神木として奉るには、うってつけの樹木であっ
たように思うな。あくまで、In my opinion。
もし僕が桜の木に生まれ変わるとしたら、静かな山の
中がいい。
4/8 突然の激しい雨で、木の上の植木屋と桜の花びらは、
地上に舞い降りるのです。そんなわけで、帰ってきて熱
いコーヒーを飲むのです。こないだ買ってきたCDを聴
きながら。「ケニー・バレル アット ファイブスポット
カフェ」。うーん、この粘りあるギター、ええなあ。ドラム
にアート・ブレイキー、ピアノにボビー・ティモンズ、それ
でギター、ケニー・バレルやったら、かっこ良くないわけ
ありません。「LOVER MAN」なんてやったら、バッチ
リ決まらないわけありません。チャーリー・パーカーの
オマージュのようでもあり、ちょっと「キュン」としたな。
「いぶしぎん」という言葉がぴったりのケニー・バレル。
男の色気でした。雨上がりの春に1950年代のJAZZ。
ああ、コーヒーおいし。
4/7 古本屋さんで、三島由紀夫の「反貞女大学」なんて本を
買って読み始めたんですが、なんだか変。しばらく読み続
けてもやっぱり変。分かりました。以前すでに買った本で
した。ああ、老人な日々。こういうのんって、買うときに本を
パラパラめくるのですが、立ち読みもよくするから、最初の
うちは読んだことあっても、まだ読んでないのんって結構
あるんですよね。そんなこと言い訳にならない?はぁ。
4/5 CD作りたい。
そろそろね。ちょっとずつ打ち合わせみたいなことしてい
ます。まだ未定だけど。本当は、経済的なことさえクリア
できれば、じゃんじゃん作りたいんだけどね。表現したい
コンセプトもいっぱいあるし。曲数も、3枚、4枚作れるく
らいたまってる。それでも、なかなかね。もう少ししたら
レコーディングできたらなあ、なんて思っていますが、
どうなることでしょう。
4/2 ジャッキー・マクリーンさんがお亡くなりになったそうで、
「クールストラッティン/ソニー・クラーク」を聴くのです。
雨の4月によく似合うな。かっこいい。
ひょんなことから、ドストエフスキーの研究本をまた読
み直したりしています。ちょうど大学に入る直前、僕は
ドストエフスキーの「罪と罰」なんて読んでいました。暗
すぎる。それで大学も始まり、ロシア文学の講義なんて
出ました。そしたら第一回目の講義が、なんとも「罪と
罰」の謎解きでした。ドストエフスキーの登場人物の名
前には、何かしら暗号みたいなのがあって、この主人公
ロジオン・ロマーノヴィチ・ラスコーリニコフの解読が始ま
ったんですよね。頭文字は、ロシア語の「P・P・P」。この
頭文字は、ロシアではほとんどないほど珍しいんだそう
です。ドストエフスキー翻訳で著名な江川卓さんによると
この名前の意味を考えていたある日、「P・P・P」と書か
れた紙が床に落ちたんだそうです。それで、裏側に落ち
た紙から透けて見えた「P・P・P」が、「6・6・6」に見えた
んだそうです。つまり、悪魔的なものを象徴する暗号と
して解読したということです。まあ、簡単に乱暴に言えば、
そんなような講義だったわけですが、そのとき僕は、電
気に打たれたようなショックを受けちゃったんですよね。
「罪と罰」を読み終えたタイミングということもあったし、
なんといっても僕は6月6日生まれだから。そんな訳で
勝手に運命的に思い、学生時代はそんな暗い学問を
ズルズル引きずっていました。その頃組んでたバンドも
「カラマーゾフ兄弟」なんて名前にしたりね。今思えば、
あんなに知的欲求でワクワクしていたのんって、あれか
ら先なかったかもしれないなあ。
4/1 いなたい喫茶店 GO AGAIN。
前回、ある喫茶店に行ったとき(もちろんいなたい喫茶
店)、インディアンスパと同じく、とても魅力的なメニュー
を見つけました。「サービスパン・100円」。この感じ、
いいでしょ。皆さんでしたら、どんなパンを想像します?
友達は、「トーストかアンパンかなあ。」って言ってたけ
ど。それで先日、サービスパンがどんなものか分からな
いまま、インディアンスパとサービスパンを注文させて
いただきました。そしたら店員さん、「1枚でよろしいで
すか?」って。これは、トースト濃厚だなあと思っていた
ら、出てきましたサービスパン。それは、厚めに切った
ハムとタルタルソース風の卵が挟んだホットサンドでし
た。痛快に裏切っていただき、ホクホクめっちゃおいし
かった。もちろん、インディアンスパもね。なんか気持
ち入ってるよね、ネーミングといい中身といい。ますま
す、いなたい喫茶店LOVEのドン・カ・ジョンでした。
3/31 野球、始まりますか。
関西に長く住んでいたこともあり、僕の周りには、阪神
ファンの友達が多いんです。そんななか、小さい声で
「がんばれ、中日ドラゴンズ」なのです。向こうにいたと
き、たまに甲子園球場に行けば、99.9%阪神ファン
のなか、中日ファンは、「きゅっ」と寄り添って、蚊の鳴
くような声で応援するのです。それでも中盤戦ぐらいに
なると、阪神ファンのボルテージも高まり、球場が揺れ
出します。そうすると、「今日は阪神ファンになった方が
面白いかあ。」なんて、弱気が顔を出すのです。
街を歩けば、晩御飯の匂いと、野球の実況中継が聴
こえてくるような夕暮れ。そんな季節。
野球、始まりますか。
3/29 Indian。
以前日記にも書いたように、僕はいなたい喫茶店が好
きです。メニューに、イタリアンスパゲティなんてあった
ら、心がコロコロ喜ぶのです。(イタリアンってねえ。)
それで、こないだもいなたい喫茶店に入ったのですが、
イタリアンスパの下に、インディアンスパなんてありまし
た。コロコロコロ。(このメニューって、もしかして愛知
県だけでしょうか。)それで、インディアンスパといった
ら、ミート系のカレー味だと思うんですが、やっぱりカレ
ーだから「印度(人)の」という意味で、「インディアン」
なんでしょうね。この「強引さ」もさることながら、インデ
ィアンスパって、アメリカのネイティブ・インディアンのイ
メージないです?頭に羽根をつけたインディアンの人
達のワイルドさ=あの黄色いミートスパのイメージ。
少なくとも、僕の周りでは、ほとんど同意見でした。
そもそも、みんながこの「ちんぷんかん」を共有してい
るのは、「印度(人)の」という単語も、「アメリカ・インディ
アン」という単語も、同じ綴りで「Indian」と書くことから
始まっているんですよね。(それぞれ違う民族の総称と
して、同じ単語使ってる。なんで一緒なんやろ。)そんな
ことと、いなたい喫茶店全盛の頃の人々の持つ、外来
語や英語に対する「あやふや感」があいまって、こんな
症状が出てきたように思います。見事に僕もその患者
でした。ときおり顔を出す僕らに潜む「ちんぷんかん」、
興味深い。いなたい喫茶店は、きっと「ちんぷんかん」
のカオスです。
3/28 こないだ日記にも書きましたが、先日お亡くなりになった
増山たづ子さん。ダムの底に沈む村「徳山村」を写真に
撮り続けたおばあちゃんです。昨日の新聞に、たづ子さん
の写真が何枚か特集で掲載されていました。改めてジー
ンとしたな。およそ7万枚もの写真を撮り続けたんだそう
です。家庭用のカメラで撮られたその作品は、どれも本当
に愛らしい。ファインダーを覗くおばあちゃんの笑顔が見え
てくるようです。技術的にかっこよく撮られた写真も、たづ
子さんの作品の前では、力なく砕け散ってしまうよう。それ
は、子供や知的障害の方の描く、すばらしい絵画に出会
ったときに似て。やっぱり、写真もハートよね。ハートは
伝染するんよな、きっと。
僕も、あんな温度のある写真、撮ってみたい。
3/27 パートナー。
数えてみればもう16年。友達と会うときも、バイトに行く
ときも、ライブに行くときも、ほとんどいつも一緒にいる
パートナーがいます。それは、一澤汎布さんのバッグ。
最高丈夫で、最高使いやすい。ほんと、もう僕の一部み
たい。それでも、さすがに16年も使っていると、ボロボロ
のボロボロで。さっきバッグに空いた穴を数えたら、8個
ありました。とりわけ、てっぺんに空いた大きな穴は、
「どうして、こんなところに空くんだろ。」と思っていたら
最近分かりました。僕は、よくお水を携帯するのですが、
ふとバッグを見ると、ペットボトルのフタがちょこんとそこ
から出ていました。16年の習慣。
最近、一澤汎布さんもいろんなことがあるみたいです
が、この春から「信三郎汎布さん」という名前でカムバッ
クするそうで、よかったな。京都に行ったら、修理してもら
おう。
余談ですが、この16年、このバッグと同じ色、同じ形
のんを見たことありません。でも、おひとりだけ見つけま
した。荒井良二さん。ひとまわり大きいだけの同じバッグ。
荒井さんとお会いした帰り際になると、よくお互いが違う
バッグを持って帰りそうになるのです。僕のんはボロボロ
で、荒井さんのんはきれいだから、間違ってもらっていい
んですけどね。
3/24 SELF・SOアートギャラリーさんが復活されるんだそう
です。関西方面では、絵本作家さんやその周辺のイラス
トレーターさんの展覧会を観られる場所として、ずっと以
前からあったところ。何度か移転され、その度素敵な場
所を見つけてこられるオーナーの村上さん。今回も、京
都で素敵な空間を見つけられたんでしょうね。きっと、
関西方面の絵描きさん、喜んでるだろうな。21日から
始まったそうで、オープニングは荒井良二さんだそうです。
思えば、「荒井良二さんが選んだ12人展」に参加させて
もらったのも、村上さんの企画だったな。京都に行ったら
是非寄ってみたい。
荒井さんの展覧会、掲示板にUPしておきますね。
3/23 ベン・ハーパーの新譜を聴きました。
日本では、ちょっと前に2枚組で発売されたのですが、
輸入盤では、未発表テイク入りの3枚組があるという
ので、その発売を待って聴きました。(この未発表の
3枚目が、シンプルですごくよかったんよ。)そんなわ
けで、どっぷりベン・ハーパー3枚。ああ、ありがたや。
1曲目、「Morning yearning」。泣いたな。両手の
中の小さな祈りのようで、ジーンとしたな。音楽って
やっぱり何かを変える力があるよね。それは、聴く側
の思い込みかもしれないけど、でも無力じゃないよね。
やっぱり祈りに似てる。僕にとってのベン・ハーパー
は、好き嫌いというより「信頼できる」って感じ。言葉
を超えて、僕らが無意識で共有している大きな川の
ような感情、そんなものを体現しようとしている気が
するな。
今回は、彼自身がドラムやベース、ピアノを演奏し
ているところも特徴的だけど、個人的にやっぱり
リズムは、リズム隊にお任せした方がいいように
思ったけどな。どうでしょう。
6月には、日本ツアーもあるそうですよん。
3/22 しょうが焼きおいし。
しょうが焼きって、結構いろんな作り方ありますよね。料理
家の先生によっても大分違うように思います。きっと、大き
く分けて2つに分けられるんじゃないでしょうか。ひとつは、
お肉に片栗粉か小麦粉をまぶして、ゆっくり焼いて、最後
にさっとタレをからめる焼き方。ふんわり、柔らかいしょうが
焼きのできあがり。Yam。もうひとつは、最初にタレをお肉
に揉みこんでおいて、じゃっと焼く作り方。焦げ目なんかが
香ばしいしょうが焼きのできあがり。YamYam。
僕の場合、どちらとは決めてなくて、その日の気分で作り
分けて楽しんでいます。
先日、あるお店でしょうが焼きを注文しました。「どんなん
かなあ。」なんて楽しみにしていると、そのしょうが焼き。
醤油味で炒めた豚肉の上に、チューブのしょうががひと
ひねり載っていました。へ?ちょっと淋しい気がしてんけど
この作品もしょうが焼きと認定してよろしいんでしょうか。
もし、しょうが焼き博士がいらっしゃいましたら、ご意見く
ださいませ。
皆さんは、どんなしょうが焼き、楽しんでらっしゃいますか。
3/21 みみ。
宗教学者・鎌田東二さんによると、その昔、「耳」という漢字
は「身身」と書いたんだそうです。へぇ。僕たちの身体の声
を聞くこと、自身の心の声を聞くこと、それが世界を聞くこと
の「はじまり」なんだそうです。きっと昔の人は、普通に自分
のことを、宇宙や自然の一部と考えていたんでしょうね。
考えてみれば、音って空気の振動だから、その震えを感じ
ることが「聞く」ということなんですよね。だから、細胞ひとつ
ひとつ、体全部で感じることが「身身」なんだな。「みみ」って
かっこいい。
言霊(ことだま)を重んじた昔の人って、本当にたくさんの
事を教えてくれます。みみの時間でした。
3/20 理想のお父さん
僕が思う理想のお父さん。それはちょうどこの季節、山へ
天ぷらセットを持っていって、山菜や野草などを採ってきて、
その場で天ぷら大会なんてできちゃう人。うう、かっこいい。
将来、自分もそうなれるのかといえば、それほどのアウトド
ア派でもなく、野草などの見分けもつかず、オマケに花粉症。
どこにもその才能を見つけられませんでした。とほ。
ああ、春野菜の天ぷら食べたい。
3/19 月刊誌の絵を描いてました。5月号のん。TOPページの
絵がそれ。5月のさらっとした空気を描きたかったので、
こんな絵になりました。こんなふうに絵を描いていると、
自分の体内時計が少しズレたような気になります。窓の外
は3月の風が吹いていて、5月のことを思ってる。この2
枚の白いシャツのように、僕も光と風を全身に浴びて、
春の真ん中にぶらさがりたいな。
3/18 CDレビュー。2枚。
ベイビー・フェイス・ウィレットの「FACE TO FACE」
スリーサウンズの「MOODS」を聴きました。
ベイビー・フェイス・ウィレットを聴くのは初めてやったけ
ど、いいね。ノリノリご機嫌、ぐるぐるグルーヴでしたわん。
決めのリフが、ひとつひとつかっこええんよなあ。
それから、最近のドン・カ・ジョンのヘビーローテイショ
ンは、スリーサウンズ。「MOODS」もよかったな。スリ
ーサウンズって不思議な魅力よな。軽いのに泥臭く、
おしゃれなのに「黒い」。うーん、真似できない3人の
音空間。そう、空間よな。今宵も、ジーン・ハリスのピア
ノが、コロコロ転がります。もしも、ステレオを買い換え
るなら、スリーサウンズのアルバムを1枚持っていって、
一番聴き心地のいいオーディオを選ぶのが、きっとい
い。
3/15 介助犬・シンシアが永眠したことを新聞で知りました。
国内で3頭目の介助犬だったそうです。 神戸では
小田哲明さんの写真、太田朋ちゃんのイラストでご存
知の方もたくさんいらっしゃるでしょうね。特に、小田
さんのシンシアを撮り続ける熱情には、頭が下がる思
いでした。シンシアのことを知れば知るほど、世界は
障害者の方に優しくできてないんだなあ、って思った
ものです。
震災後の神戸。僕の周りには、そうした障害者や
被災者といった弱い立場にある人を支えていこう、
というアーティストや友達がたくさんいらっしゃいまし
た。カフェ・ナフシャさんは、そんな人たちの交差点の
ような役割でもあったように思います。
昨日読んだ本に、1の漢字「一」はマイナスにも見え、
10の漢字「十」はプラスにも見える、とありました。
震災10年。マイナスばかりだった一年目から、十年
経って、もしかして少しプラスが見えてきたかもしれな
い、そんな神戸となんだか呼応しているようです。
連鎖するように入ってくるいくつかの淋しいお知らせも
「もう、大丈夫だから。」ってことのような気がしてきま
す。1から10という数字の流れは、マイナス(一)を
プラス(十)に転化させる、不思議な自然のスパンな
のかもしれません。
介助犬シンシアについては、小田哲明さんの写真、
太田朋ちゃんのイラストで、「ありがとうシンシア」とい
う絵本にもなっています。ご興味のある方はどーぞ。
3/13 新開地行きの阪急電車に乗って、何度も何度も通い
なれた道を行くと、カフェ・ナフシャさんが見えてきます。
最終日の昨日、お皿洗いなどのお手伝いをさせてもら
いました。かえってお邪魔だったかもしれないけど。
でも、こうして一日ナフシャさんにいると、入れ代わり
立ち代わり、僕にとっても懐かしい人や親しい人がお
店に集まってきます。改めてナフシャさんのお客さんが
僕にとっても、大事な人が多いことに気付くのです。
Nafsha : ヘブライ語で、命の源、根源を結ぶも
の、みたいな意味だったように思います。初めてこの
由来を、店主の麻里さんからお聞きしたとき、「あまり
にも、あんまりよねえ。」なんて笑いあったのを覚えて
います。でも、今こうして終わってみると、不思議とぴ
ったりな由来のような気がします。樹木が根っこから
水を吸い上げるように、僕達はこのナフシャさんに来
ては、命の源をズルズル吸い上げていたのかもしれ
ません。「居心地がよくて、何時間も居られるよねえ」
ってみんなが口を揃えて言うのは、そんな訳かもしれ
ません。
夜の9時。満員のお客さんと一緒に、なんともナフシ
ャさんらしい、暖かい閉店でした。暖かい拍手。
「以前、神戸にナフシャというカフェがあってね、、、、」
こんなふうに僕は、これから何度も何度もナフシャさん
のことを伝えていくでしょう。
長い間、本当にどうもありがとう。
3/11 2月にナフシャさんで行われた、陶芸家・きもとさちこ
さんの展覧会で買わせていただいた作品が届きまし
た。「ひとつの守り」という陶版。きっと一番シンプルで
地味だったから、たくさんの作品の中にいると、あまり
目立たなかったかもしれません。でもこうして手にとる
と、やっぱりこの作品をいただいてよかったな。僕に
合ってる。
先日新聞で、増山たづ子さんがお亡くなりになった
ことを知りました。ダムの底に沈んでしまう「徳山村」を
写真に撮り続けたおばあちゃん。増山さんの愛らしい
写真や、優しくて力強い文章に出会ったのもナフシャ
さんでした。
ナフシャさんでは、ほんとにたくさんの素敵なもの、
素敵なことにめぐり会ったな。奥にある大きなテーブル
で、たくさん話したな。笑ったな。たくさんの人たちに
出会ったな。唄ったな。たくさん。明日、ナフシャさんは
幕を閉じます。人と人が握手したときに伝わる温度の
ように、言葉にはできないこと。僕たちを貫く意志のよ
うなもの。それが僕の「ひとつの守り」。忘れないように
そして伝えていけたらいいな、と今は思っています。
3/10 昨日のお話・短編集。
友達のお話。通い慣れた道を車で走っているのに、
ときどきなぜか曲がる道が分からなくなるんだそうで、
お姉さんに聞いたら、「それは、霊界の入り口にいるの
よ。」と言われたそう。
友達のお友達のお話。幼い頃、金魚の水を代えてい
たら、金魚が排水溝に落ちてしまい、排水管の出口に
流れてこなかったそう。
僕が思い出したお話。幼い頃、焚き火をしていて、木
が燃えて形がなくなり、煙となって空に上がっていくのが
なぜかとても怖かったこと。
僕らはときどき、あちら側とこちら側の間に、突然ボツ
ンと立たされることがあるように思います。境界線が
ぼんやりした感じ。そんなとき、自分の中でなにか物語
が生まれるのかもしれません。そんなこと興味あるな。
僕達の日常には、神話がコロコロ転がっているのかも
しれません。
3/8 ついにやってきましたね、この季節。花粉の季節。
花粉症の植木屋なんて、イケてない。全然イケてない。
さあ、飛んでください。花粉だって、自分の子供のた
めにがんばるんよな。人間が、ひとり勝ちの世界は
きっとよくないんよな。人間の思いも及ばない、圧倒
的な自然があったほうがいいんよな。さあ、飛んで
ください。遠くまで。ああ、それにしても眼かゆい。
やっぱり、ほどほどにしてください。
3/6 本屋さんで昨日買った本が、今日古本屋さんで売っ
ているのを見つけると、「あ。」とヘコむのです。そして
そんな小さなことで心惑う自分に、もう一度ヘコむの
です。昨日買った森絵都の「いつかパラソルの下で」。
見つけちゃいました。
文章にはきっと温度があって、彼女の文章はなんだ
か僕の体温にしっくりくるな。肌に合う、みたいなね。
森絵都の本は、いつも読み終わると清々しい。今はそ
んな気持ち。読み終わってみれば、やっぱり1400円
の本でした。580円ではいけない。1400円分の気持
ちのいい物語でした。
3/5 こんな日には、犬のマウイを乗せてドライブに行くの
です。窓から入ってくる柔らかい風を浴びて、眼を細
めるマウイ。もう春だね。植木を掘っていると、どこか
らやってくるのか、きれいな色をした鳥たちが、虫を
お目当てにやってきます。季節は、日に日に絵の具
の数を増やしているようです。
3/3 僕は、どうも間(ま)のいいものに惹かれるみたい。
間のある音楽、間のいい会話、間のいい空間みたい
にね。ケニー・バレルの「MIDNIGHT BLUE」を聴い
てたら、ふとそんなことを思いました。
「間」という漢字は、昔は「門」の中に「日」ではなく
「月」だったんだそうです。夜、家の中から門を眺める
と、ちょうどそこにお月様が見えたところから、「間が
いい」というこの漢字ができたんだそうです。おしゃれ。
植木屋さんをしていても、「間」や「余白」のあるお庭は、
やっぱり居心地がいい。かこい(口)の真ん中に(木)
が立っちゃうと、「困る」っていう字になっちゃうんです
よね。よくできてる。
ケニー・バレルは、今夜も最高かっこいいタイム感で
ギターを弾いている。
3/1 こんな雨の日には、グレン・グールドが弾いた「ゴール
ドベルク変奏曲」がよく似合う。雨の日が休日の植木屋
は、ゆっくり本を読むのです。猛烈に忙しかった2月のせ
いか、活字が体にゆっくり浸透していくようです。まるで、
乾いた土地に雨が染み入るように。座り心地のいい椅子
と雨の音。そんな3月の始まり。ホットミルク飲みたい。
2/28 足を上げて寝ると、なんだか血が逆流しそうだけど、
昨日読んだ本によると、足に血が集まって温かくなる
んだそうです。一番高いところに血が集まるという生
命現象なんですって。ふーん。
先日新聞に書いてあったんですが、名古屋の地下
街が左側通行なのは、地下生活するとき、人は心臓
を守るために右手を自由にして、左側を歩く習性が
あるところからきているんだそうです。へえー。
僕たちの中にある「自然」は、いつもシンプルで
スマートで。意識の中の自分など、簡単に飛び越え
てしまうように思えます。僕たちの中に住んでいる
「太古の自然」、かないません。
2/27 友達が「いなたい」について、調べてくれました。
もともと関西のミュージシャンが使い始めた言葉だそ
うで、「田舎くさい」「泥臭い」といった意味で使われて
るんだそうです。以外にしてなるほど。そういえば僕が
始めてこの言葉を聞いたのも、ミュージシャンの友達
からだったような気がします。でも、不思議と僕たちの
間で、音楽の話題でこの言葉を使ったことはないよう
に思うんですよね。「泥臭い」という表現はよく使うけど。
例えば、「ソニー・クラークのピアノは、ほんと泥臭い。」
なんてぴったりだけど、「彼のピアノは、いなたいな。」
だと、なんとなく拍子抜けな感があるんですが、どうで
しょう。思えば、僕の好きなミュージシャンは、みんな
どこか泥臭いので、この問題はちょっと興味深い。
2/25 先日書いた日記。どうも「いなたい」という言葉は、
標準語じゃないみたい。辞書にも載っていなかった
し。きっと関西弁なんでしょうね。でも、「いなたい」と
いう言葉を、どうやって説明しよう。ましてや、僕の
関西弁なんてインチキだしね。もし、生粋の関西の
方で、意味や使い方に詳しい方がいましたら、教え
てくださいませ。
そのお返しと言ったらなんですが。ぶっちぎりに
「いなたい」名古屋弁をご紹介しましょう。
「やっとかめ」。
この言葉の語尾に「だなも」をつけて、「やっとかめ
だなも」なんて言った日には、もうあなたもりっぱな
「おじいちゃん、おばあちゃん級」の愛知人でしょう。
でもこの言葉、外国の人に英語なんかで説明して
みると、なぜかおしゃれで美しい方言に思えてくる
のは僕だけでしょうか。「やっとかめ」とは、「80日
目」と書き、人間、80日くらい人に会わないと、久し
ぶりな感じがするので、「お久しぶり」という意味な
んです。粋(いき)でしょ。
2/23 毎年、植木屋さんで行くある学校があって、そこに
行くと毎年休憩するある喫茶店があります。スピカ
というお店。スピカとは、乙女座の中で最も明るい
星の名前。そんなおしゃれな名前はおかまいなし
の、ゲートボール帰りのおばあちゃん達が立ち寄
る、「いなたさ」満開の喫茶店です。
今日、お店に入ると店員さんはいなく、ずいぶん
経ってから、「回覧版まわしてきたのよ。」と帰って
くるおばちゃん。恐るべし、スピカ。
僕は愛知生まれですが、関西の喫茶店に慣れて
しまったのか、ときどき愛知のモーニングサービス
に戸惑います。今日のスピカでは、トーストと卵の
モーニングだったのですが、おいしくいただいて
帰ろうかなと思ったら、昆布茶が出てきました。
昆布茶もおいしくいただき帰ろうかなと思ったら、
小さなカップケーキが出てきました。帰るタイミン
グがうまくつかめません。やっぱり恐るべし、スピ
カ。お勘定を払ってお店を出ると、右手にはお店
の新聞を持ってきてしまいました。もう一度、スピ
カへ。
2/22 今日は「早春」っていう言葉がぴったりだな。「早春」
っていう日にしよう。原節子さんが、自転車に乗って走
り去ったような日。紅茶色の夕暮れは、ゴッホが初期
の頃描いたミレーの模写。絵の中でお祈りしていた農
夫達。早春という一日の終わりに、僕はなにをお祈り
しよう。
2/20 「マウイくん、今日は雨だね。」
「・ ・ ・ ・ ・ ・ ・」
「僕は絵を描くけど、マウイはなにするの?」
「・ ・ ・ ・ ・ ・ ・」
こんなふうに、僕と犬の会話は成立するのです。
開けっぴろげに上を向いて眠る犬と、絵を描く植木
屋は、こうして雨の一日を過ごすのです。外では
木の芽たちが、両手を広げて笑ってる。
2/19 すごーく久しぶりの休日。
今日は、ジャック・ジョンソンの新譜を買ってきて、
ゆっくり聴くのです。まるで一冊の本を読んだよう
な時間。今回は、絵本「おさるのジョージ」が映画化
され、そのサントラとしてのジャックのアルバムでし
た。子供向けということもあって、いつにもまして
ゆるーい感じ。まるで、雨上がりの葉っぱから水滴
が落ちてきたような、そんな時間。僕の中の池は、
ゆっくり潤いました。ベン・ハーパーと一緒に演奏し
てる「WITH MY OWN TWO HANDS」も、
原曲とは違ったピースフルなアレンジで、最高よ
かった。ベンの声はやっぱりすごいな。声という
より、美しい空気の波動でした。
はあ、気持ちよかった。
2/17 いただきます
僕たち人間は、必ず何かを食べて生きます。僕らが
「生きる」ということは、絶えず他者の命をいただい
て生きています。例えそれがベジタリアンの方でも。
「いただきます」という言葉の源には、大事な命を
「いただきます」、という意味があると僕は思ってい
ます。
最近よく「食育」という言葉を耳にします。ちょっと
気になります。僕たち大人は、大量生産、大量消費
の食文化を提示しながら、子供の食生活が乱れて
いると言います。まるで子供が一人歩きしているよ
うに。もし、本来の食生活を取り戻そうとするのなら
僕たち大人が「食べる」でなく、「いただく」ようにな
ることの方が、ぜんぜん先のような気がするんです。
そんなわけで、今夜も「いただきまーす」。
2/16 とんかつ屋さんに行きました。ごちそうさまでした。
よく話題にするんですが、ヒレ肉ってありますよね。
あれ何語でしょ。お店によっては、「フィレ」って書
いてあったり、「ヘレ」って書いてあります。僕的には
「ヒレ」が落ち着くんですけどね。もし、メニューに
「フィレ」か「ヘレ」って表記してあったら、注文する
とき発音するのがどうも気恥ずかしいのは、僕だけ
でしょうか。「フィレ」は、日傘をさしたご婦人のよう
だし、「ヘレ」は、もう「ヘレ」だけでなぜか照れくさい。
(きっと桂枝雀さんが発音したら、一番うまい。)
本日訪れたお店は、幸運にも「ヒレ」でしたが、
あなたは、ヒレ?フィレ?それとも、ヘレ?
2/14 ジム・ジャームッシュの「コーヒー&シガレッツ」を
観ました。もちろん、コーヒー飲みながらね。(僕は
タバコが吸えないので、コーヒーだけ。)
いろんな人たちが、いろんな組み合わせで、ひた
すらコーヒー飲みながら、タバコ吸いながら、会話し
ていくという、短編小説のような映画でした。トム・
ウェイツとイギー・ポップなんて組み合わせがあっ
たりね。なんでもない日常を、さらりと描いたよう
ですが、やっぱり少し変だな。ジャームッシュ風の
「変さ」。だから面白いんだろな。変なくらいがちょ
うどいい。
ああ、もう一杯コーヒー飲みたい。
2/12 本屋さんを通りがかると、今月の「こどものとも」が、
絵・元永定正さん、文・谷川俊太郎さんだったので、
思わず買うのです。
1922年生まれの元永さん、最高若いな。一度、
個展を観に行かせてもらったとき、ジーンズ姿の大き
な元永さん、こんなかっこいい80歳がいるんだ、と
びっくりしたのを覚えています。元永さんは、ご自分
のことを絵本作家とは言わず、現代美術家みたいな
言い方をされるんですよね。それって、すごくいい。
実際そうだしね。
僕は、絵を描くとき音楽を作るとき、ある種の「毒」を
表現の中に入れようとします。それは、文学性だった
り物語性だったりするのかもしれません。でも、敢え
てそうしているというより、僕そのものの表現だから、
普通で自然なことなんですよね。うまく言えないけど。
それでも、元永さんの作品を見ていると、なぜだか、
それでいいんだって思えるんです。不思議に。
2/11 オムライスを作るのだ。
特にスパゲティとオムライスを作るときは、相当の気合
いを入れて作るのは、僕だけでしょうか。シンプルな食
材なのに、作る人のセンスによって全然違ったものに
なるような気がします。不器用な僕は、卵でご飯を包む
なんてかっこいいことはできないので、半熟卵をのっけ
るだけです。ああ、おいしかった。今日もごちそうさま。
今度は、カレー粉混ぜて作ってみよ。
2/10 今、植木屋さんで行っているところは山なので、休憩に
は原っぱに布を敷いてお茶を飲みます。乾いた草の匂
いと、キーンとした空気が頬にあたって気持ちいい。
TOPページに載せた絵は、「春の胎児」というタイトル
で、こないだ描いた作品です。雑誌の表紙絵とはまた
違うものですが、気に入っているんです。
今こうしているときにも、自然は死と再生を繰り返して
いて、きっと土の中でも新しい命たちが、もう生まれる
準備を始めているんですよね。そんな春の赤子たちが
、休憩していた僕のお尻を突っついたようで。いっけん
淋しい冬の景色も、そんな「ざわめき」をはらんでいる
ように思えた、2月の昼下がりでした。
2/7 ずっと探してたCD、エリー・アーメリングさんが唄ったモ
ーツアルトの歌曲集をネットで見つけました。やっぱり生
誕250年だからかな。
最初にモーツアルトの「すみれ」を聴いたのは、このアー
メリングさんが77年に録音したもので、「なんてきれいな
曲だろ。」とびっくりしたことを覚えています。それ以来、
他の人が唄った「すみれ」を聴いても、「なんだか違うなあ
。」って感じで、やっぱりアーメリングさんの「すみれ」が、
僕の中にインプットされてしまったようです。
モーツアルトの歌曲といえば、シュヴァルツコップさんの
録音が有名だそうですが、アーメリングさんと比べると好
対照なのがよく分かります。シュヴァルツコップさんは、
理知的で叙事詩のよう。アーメリングさんは、母性的で
愛らしい。朝御飯で例えるなら、(なぜか僕の中では、
オペラやアリアはディナーで、歌曲はブレックファースト
なのです。)シュヴァルツコップさんが、ハムとレタスの
サンドウィッチにグレープフルーツジュース。アーメリン
グさんが、あつあつのパンケーキにバターを溶かして、
アールグレイティ。ってとこ。
冬の張りつめた空気にアーメリングさん。居心地のい
い冬です。
2/6 先日、小さな旅から帰ってくると、机に小包がたくさん届
いていました。ひとつは、表紙絵を描いた雑誌の2月号
が出来上がっており、ひとつは、ネットで注文していた
アーメリングが唄ったモーツアルトの歌曲集で、もうひと
つは、絵本作家・西村繁男さんから新作の絵本でした。
西村さんの絵本は、「おでんさむらい」と「チータカ・ス
ーイ」。2冊同時の発売だそうです。2冊ともとっても楽し
く読ませていただきました。特に「チータカ・スーイ」は、
2年程前に西村さんのお宅で、まだアイデアの段階で観
させていただいたので、なんだかうれしかったな。ストー
リーも西村さんなので、「ピチクル ピチクル」のときの
ような独特のナンセンスが詰まっていました。子供に媚
びない感じ。「子供はこれくらい」というふうに作るんじゃ
なくて、子供と対峙するくらいの感じ。そんな西村さん、
大好きだな。
3月には、新潟の絵屋さんにて展覧会があるそうです。
今度はいつお会いできるかな。
2/5 ぼんやりしていると、すぐに月刊誌の表紙絵の締め切り
が近づいてきて、今日は一日部屋にこもって絵の具まみ
れでした。そんな一日。「春の胎児」という絵を描きました。
3月の空気を思い描きながら。最近、木の芽が頭になっ
ているモチーフをよく描きます。僕の無意識の中にある
春が待ち遠しい気持ちが、「ピョコ」っと顔を出すんでしょ
うか。そんな絵。
明日は、速達で送らなきゃ。
2/3 幼稚園LIVEの次の日。ナフシャで行われている、きもと
さちこさんの展覧会に行ってきました。天(そら)と題され
たその展覧会は、空から降ってきたたくさんの光の粒の
ようで。雨の降る神戸の空と呼応していたようでした。
奥の大きなテーブルには、きもとさんをはじめ、たくさん
のお友達が集まりました。イラストレーターのつよしさんも
赤いチューリップを抱えていらっしゃいました。花瓶に飾
られたときは蕾だったチューリップも、あれよあれよと花
が開きました。僕たちは、きっとこのチューリップを咲か
せるために集まったんだ。みんなの真っ赤なハート。
そして、ひとりずつ「じゃあ、またね。」と家路に着きます。
きっとこんな「さよなら」があるから、お会いしているとき
が、たまらなくうれしいんだろな。散ってしまうときがある
から、チューリップもたまらなく愛らしいんだろな。
「ひとつの守り」というきもとさんの作品をいただきまし
た。言葉にはできない大切なこと。きっといつまでも忘れ
ず守ってくれそうな気がします。
2/2 幼稚園LIVEから帰ってきました。楽しかった。
今回は、はじめて自分の曲(ニューオリンズ・ニューオリ
ンズ)に振り付けをつけて、踊ってもらいました。「はさみ
ジョキジョキ しっぽフリフリ」。はちきれんばかりの子供
達のザリガニダンス、最高でした。園長先生が踊ってい
たのも、とっても印象的。ああ、今度は着ぐるみをかぶ
ってもらって、プロモーションビデオ作りたい。
それから演奏会の最後には、昨年富田幼稚園さんに
お贈りした曲「とんだよ とんだ」を、みんなが大合唱して
くれました。なんかジーンとしたな。自分で作った歌を、
子供達が歌ってくれるって、曲を作っててよかったなあ
って純粋に思いました。「次回はこの曲に振り付けを
つけてね。」とお願いしてきたので、また楽しみができ
たな。
園長先生はじめ、ご協力していただいたみなさん、
本当にどうもありがとう。それから、企画の段階から、
大変お世話になった絵描きさんのMOROさん。感謝
です。
1/29 明日から2〜3日、ドン・カ・ジョンは幼稚園LIVEのため、
関西方面に出かけます。イメージトレーニングにと、2年前
初めて富田幼稚園さんへ唄いに行ったときの、ビデオを観
ていました。その中で、ある詩を作って子供達にプレゼント
していました。たしか、演奏会の前の夜に書いた詩。改め
てその詩を読むと、今の僕の気持ちにぴったりな気がする
な。なので、今日はその詩を下に書くこととします。
まだ会っていない子供達も、昨年出会った子供達も、とびっ
きりのライブにするよ。
まだ会っていない君に「やあ」って言おう
まだ会っていない君に「やあ」って言おう
れんげ草の葉っぱのうら 小川の底の石のうら
土の中ずっと奥のほう
まだ会っていない君がたくさんいる
丸い地球のうらがわ 海の底ずっと下のほう
宇宙の知らない星の上
まだ会っていない君がたくさんいる
立ち止ってふと僕は考える
僕は誰かに「やあ」って言われたことある?
そう思ったとたん 世界中が音楽のように話しはじめた
電線の鳥さんが 「チュンチュン やあ」って
透明な風さんが 「ヒューヒュー こんにちは」って
ふでばこのえんぴつさんが 「カキカキ こんばんは」って
夜空の星さんが 「キラキラ すずしいね」って
僕は世界のひとつになったんだ
まだ会っていない君に「やあ」って言ってみて
耳をすませばきこえるよ
世界は今日もお話してる
1/28 ひゃあ。かっこいいー。
チャボロ・シュミットとアンジェラ・デュバルーの
「Memories of Django」を聴きました。こういうア
ルバムって情報がないから、いつどっから出てくるか
分かんないんですよね。たまたま見っけたドイツ盤の
ライブ録音。ジャンゴのオマージュというより、ひたす
ら二人の個性爆発でありました。
だけど、チャボロのギター。すごいな。あんなに楽器の
音から、人間味が溢れ出るって他に知りません。194
0年代のバド・パウエルみたいな、何かにとりつかれた
ようなものさえ感じます。その場で聴いてたお客さん、
さぞすごかっただろな。羨ましい。アンジェラの演奏も
肉薄していて、最後の3曲はヒートアップして、うまく
終われてない感じ。「おしゃれ」だけでは、とても片付
けられない、すごいアルバムでした。
ベタ誉めしすぎてる?だって、ほんとよかったから。
1/27 今日は、モーツアルトの誕生日だそうです。250回
目の。今の僕と同い歳でお亡くなりになったことを知
りました。あまりにも密度の違いすぎる人生。
僕の家にも、モーツアルトがいます。作曲も演奏もで
きない大きな犬です。よく食べます。
イングリッド・ヘブラーの弾いたモーツアルトのピアノ小
品集が好きで、よく聴きます。まるで子供が、冬の日溜り
の中、遊んでいるような曲たち。遠くで子供達の声が、
聴こえてくるよう。
もう一枚、シュヴァルツコップが唄った歌曲集をよく聴
いていたのですが、最近足をはやしてどこかへ行ってし
まいました。どなたか見つけられたら、ご連絡ください。
1/26 朝、霜の降りた土の上を歩くと、「サク サク」とお菓子
を食べているような音がします。もしも、朝だけ地面が
お菓子だったら、子供たちはみんな早起きするだろう
な。
幼稚園LIVEで、以前作った「ニューオリンズ・ニュ
ーオリンズ」という曲をしようと思っています。この曲、
ザリガニがスープの中で踊っている歌詞です。憧れ
の土地・ニューオリンズは、ミシシッピーリバーが海
へ流れ込む地形にあり、そのため広大な沼地があり
ます。そこで採れるザリガニを、スパイシーにケイジ
ャン料理にしていただくのです。おいし。きっと泥臭
いので、結構濃い味付けなのです。
今この曲をアレンジしなおして、ザリガニダンスを
みんなでできたらいいな、と訳のわからないこと考え
ているのです。「はさみジョキジョキ、しっぽフリフリ」。
たくさんのザリガニたちを躍らせたい。
ハリケーンで被災したニューオリンズという土地。
名前だけでも子供達に覚えてもらえたらいいな。
1/25 リッキー・リー・ジョーンズが唄った「MY FUNNY VA
LENTINE」が聴きたくなったから、今夜はこのアルバム
について書こ。
リッキー初期の作品で、あまり評判にあがりませんが、
僕はお気に入りの一枚です。このアルバムのハイライト
は、やっぱりピアノ一本で弾き語る「MY FUNNY VA
LENTINE」。リッキーのかっこよさが凝縮された感じ。
それから、ドン・カ・ジョン的もうひとつのハイライトがあっ
て、それは「RAINBOW SLEEVES」という曲。デビュー
前のリッキーに、トム・ウェイツが贈った歌です。まだ二人
がお付き合いしていた頃の作品なんだろな。いかにもト
ム・ウェイツらしい言葉ののせ方、音の散りばめ方、ロマ
ンティックだなあ。ひとつ無理なお願いを叶えていただけ
れば、バックのピアノは、ホンキートンクなトム・ウェイツ
自身の演奏で、聴いてみたかったな。贅沢。
1/24 アート・ブレイキー「バードランドの夜」でも聴きながら。
神戸方面に行くと、よくすずかけ作業所さんに寄ります。
いつも、「少しだけ。」と思って行くのですが、あつかまし
く長居してしまうのです。それも、最高スウィートなスタッ
フの皆さんが、温かく迎えてくれるから。
先日お伺いしたときも、皆さんお仕事中というのに、す
っかりくつろいじゃいました。「倉庫に信楽青年寮さんの
和紙があるよ。」とたくさん出していただいたんですが、
その中に「しがらきから吹いてくる風」という映画があり
ました。映画「まひるのほし」だったら、ご存知の方もき
っといらっしゃるでしょうが、この映画は僕も初めてでした。
で、今晩観ました。その中の、陶芸アーティスト・伊藤喜
彦さん、最高でした。(すずかけの方から、先日お亡くな
りになったことをお聞きしたんですが。)「情けない」が口
癖の伊藤さん。どんな喜劇役者も顔負けです。あのボキ
ャブラリーは、どこから出てくるんでしょう。ちょっと、日
記には書けない「味わい」ですが、とにかく伊藤さん、最
高おかしかった。
1/22 魚が焼けた匂いがふんわりして、そろそろご飯にしよう
と炊飯器を開けると、水が入ってませんでした。ああ。
それでも、失敗したときこそ創意工夫。以前、取っておい
た新聞の切抜きを引っ張り出して、お餅料理をするので
す。納豆に漬物を刻んで醤油をたらしたり、バター醤油
を作ったり、焼いたお餅をご飯にするのです。YamYam。
いろんな料理家の方が、お餅料理を考えているもので、
結構そんな新聞や雑誌の切り抜きを取っておくと、楽しい
もんです。他にもピザ餅、きな粉ハチミツ餅、梅しそ餅、
それからクリームスープ餅なんてのもあって、どれもおい
しかったですよん。
それにしても、ご飯を炊くときにお水を入れ忘れるなん
てね。とほほ。
1/21 アレハンドロ・アメナバル監督の「海を飛ぶ夢」を観ました。
2006年、始めて観た映画かな。以前この監督が撮った「オ
ープンユアアイズ」のような、乾いたダークさにもどっていて
なんかよかったな。こういう温度感の映画って、ハリウッドで
はなかなか作ることできないんですよね。すぐ絶対的な善
と悪に結びつけちゃうから。絶対的なものでなく、ひとりひと
りが心の中にいろんな善や悪を抱えていて、それを大事に
デリケートに綴っていく感じ、やっぱり僕には合ってるな。
尊厳死という重いテーマを描いた映画でしたが、あっという
間に観終わりました。
次に観たい映画は、ジム・ジャームッシュの「コーヒー&
シガレッツ」。レンタル屋さんにないんですよね。
1/20 お便り話のついでに。
先日、絵本作家のいまきみちさんからお便りが届きました。
銅版画の絵のついたきれいなお葉書き。ストーブにあた
りながらそのお葉書きを読んでいると、ふと、そのとき着て
いたセーターが、以前にいまきさんからいただいたもの
ということに気付きました。絵本作家さんからのお葉書き
が、まるで自分を絵本の中に連れていってくれたような、
そんな気分になりました。
アメリカ・アイオワ州という、冬はとても寒さの厳しいと
ころのお友達からもお手紙がきました。頭の中の文法を
必死に英語にインストールしなおしながら読みました。
その中に「THE JANUARY THAW」という言葉があっ
て、「雪解けの1月」とでも訳すんでしょうか。冬に必ず2
週間くらい暖かくなる期間があって、例えそれが12月で
あっても「THE JANUARY THAW」というんだそうです。
そしてその期間が終わると、もっと寒い時期が2週間く
らいきて、人も植物もそのことをちゃんと知っているん
だそうです。ふーん。
ちょうど日本でも、先週は春先のように暖かく、今日あた
りからしばらくまた寒くなるようで、なんだか似ていますね。
(しかも、今日は「大寒」。)
自然の暦は、地球のどこにいてもよくできていて、僕た
ちは同じ地球の上にいることの不思議さと当然さを同時
に感じさせてくれます。街に住みすぎたドン・カ・ジョンは、
こうした体が記憶しているような自然感が、稀薄になって
いけません。
1/18 WISHくん。
昨年末に、WISHくんにいただいたたくさんのお願い事、
遅ればせながら、それぞれ絵や詩にして送らせてもらい
ました。1月13日に全てのお葉書きをお送りしたので、
もしご参加くださった中で、あまりにも到着が遅い方がいら
っしゃいましたら、またお知らせください。
展覧会のページにも書きましたが、皆さんのたくさんの
お願い事を読んでいると、それだけでとっても温かい気持
ちになるものですね。そんな皆さんの気持ちが、そのまま
絵や詩になっていたらいいな。早速、何人かの方から、お
返事もいただきまして、どうもありがとう。
手紙や葉書きという伝達方法って、パソコンみたいに早
くないけど、車に乗って、郵便屋さんのカバンに入って、と
いうふうに、本当に旅をするように離れた距離をたどって
いくんですよね。やっぱりそれがいい。
皆さんのお願い事が、少しでも星に届きますように。
WISH WISH。
1/17 震災11年目の朝。風も少しふわっとしてきた朝。いつも
と同じように小鳥達が歌う朝。いつもと同じように神戸の友
達たちも目覚める朝。
今回もたくさんのスタッフの方に支えられて、司会のお仕
事、無事終わりました。改めて、どうもありがとう。なんだか
いつも以上に「ほっ」とした感じ。というのも、ずっと風邪が
治らなくてね。あまり西洋医学には頼らないドン・カ・ジョンで
すが、前の日にお尻に注射を打ってもらいました。それが
よかったかどうか、大分よくなりました。皆様も、どうぞお気
をつけくださいね。
1/14 雨がシトシト降る冬の朝。こんな感じ、久しぶりだな。
これからひと雨ひと雨、温かくなっていくんだな。
ドン・カ・ジョンは今日から2、3日、司会業で関西方面
に行ってます。メッセージを残しておいていただければ、
お返事いたしますので、どーぞよろしく。じゃあ、行って
きまーす。
1/12 初・お買い物CD その2
JAZZが好きな方には、きっと有名な1954年のクリ
スマスセッション。マイルス・デイヴィスとセロニアス・
モンクが最初で最後の録音を一緒にしたものです。
俗にケンカセッションと言われ、リーダーのマイルス
が「自分のパートのところは、ピアノ弾くのやめて。」
と言ったらしいですが、本当かな。その1曲「BAGS
GROOVE」。そりゃあ、あの二人の「間」のとり方、
ぜーんぜん違うもんね。というより、個性の塊のような
モンクを、バックミュージシャンとして起用しようっての
が僕には不思議。ああ、それにしても「BAGS GRO
OVE」のモンクのソロ。おかしすぎる、おかしすぎる。
声に出して笑いました。きっとまじめな人が聴いたら、
わざと間違えてるように弾いてるか、目つぶって遊ん
でいるように聴こえるかもしれませんね。繊細なマイ
ルスの顔が目に浮かびます。僕にとっては、最高面
白い1曲でした。
1/11 2006年、初・お買い物CDは、マイルス・デイヴィスの
「BAGS GROOVE」と「COOKIN’」でした。
思えばこの年末、ドン・カ・ジョンはマイルスをよく聴いた
なあ。ある建築家(名前は忘れちゃったけど)が、「いい
空間っていうのは、どこかに重心がある」って言ってた
のを覚えていますが、なぜかマイルスの音楽を聴くと、
そんな言葉がしっくりきます。この2枚のアルバムの聴
きどころは、なんといっても両方の1曲目、「BAGS
GROOVE」と「MY FUNNY VALENTINE」だと思う
んですが、特に「MY FUNNY VALENTINE」では、
この重心がずしり。密度の濃い空気が、ちょうどタバコ
の煙のようにゆっくり集まり、マイルスの方へ降りてい
く感じ。うーん、かっこいい。
1/10 お伊勢さん・その2
有名な「てごね寿司」のお店があるそうで、連れて行って
もらいました。小さな桶の中に、漬けたマグロののっかっ
たご飯。味がまたパンチが効いてる。味噌汁を飲むと、
これまたパンチが効いており、漬物を食べると、これまた
パンチが効いており、、、。押して押して寄り切りー、な
お味でした。
僕の好きなミュージシャン、アン・サリーちゃんは、お医
者さんでもあり、「塩分が人間にどう影響するか。」とい
う研究をしてらっしゃるそうです。うどんが名産な香川県
では、平均寿命が少し短いってことを聞いたことがあり
ますが、各都道府県の「食文化と塩分と健康の関わり」
について調べたらきっと面白い。アン・サリーちゃんに
聞いてみたい。
1/9 昨日、お伊勢さん(伊勢神宮)へ行ってきました。
すごい渋滞で、午前中に出たのに参拝する頃には夜でした。
幼い頃、一度訪れたかもしれないんですが、全く記憶になく
実質のお伊勢さんデビューでした。神様好きのドン・カ・ジョ
ン、わくわくでした。僕はどちらかというと、こういう信仰の場
所を、一歩ひいて見るのが好きなんです。どうやって人々
が神様を必要としてきたか、みたいに。お伊勢さんだけで
も、いろいろ調べたら面白いだろうな。だけど、あの広大な
森の中に、長年にわたっての人々の祈りや願いが溶け込
んでいると思うと、それだけでやっぱり謙虚な気持ちになり
ますね。森にそびえる大木たちが、そんな歴史を抱えて立
っているようで。
あと、お伊勢さんの参道って、とってもいい街並みですね。
「千と千尋の神隠し」のような家ばかり。あの映画は、初め
から外国に向けて作る用に、日本というよりは「東洋的」な
ものを詰め込んであるように僕は思ってたんですが、実際
あんな風景が日本にあったことが、なんだか新鮮で不思議
でした。もう一度、すいているときにぼんやり行ってみたいな。
1/6 今日はネールアートをしている友達のお店が、リニューアル
オープンだそうで、ご依頼をいただいていた絵を描いて持っ
ていきました。少し前、絵を飾る空間を下見させてもらったの
ですが、そこは真っ白な空間で、「この壁に青空が見える窓
みたいな絵が描けたらいいな。」と思いました。だからそん
な絵。「手のひらの中の音楽」という絵。もしネールにご興味
がある方がいらっしゃいましたら、「NAIL’S TO BE」とい
うお店にどーぞ。ついでに僕の絵も探しながらね。
それから、ドン・カ・ジョンでアコーディオンを弾いてもらって
いるパンチャックが、大阪でアコーディオン教室を担当する
ことになったそうで、その情報もHOMEからリンクしました。
ご興味がある方、ご覧下さいませ。
1/4 BOBBY TIMMONSのピアノでも聴きながら。
毎年怠け者で、僕はお年賀を一枚も書いてないんです。
演奏会や展覧会をやっていると、一年に何回かDMを出す
ので、ついついお年賀の方をサボってしまいます。ごめんな
さい。それで、いただいた方だけにでもと、今お返事を書い
ているところです。それから、お友達のイラストレーター・
たかいよしかずさんから、年賀状展というのんに誘ってい
ただいて、それも同じ絵でお送りしました。大阪・南堀江の
hokkさんというギャラリーに、たくさんの年賀状が飾られる
そうです。僕のお年賀、散歩カメラに載せましたので、HP
を観ていただいている方にも、これが僕からのお年賀でー
す。
hokkさん 問06・6535・1653 1/11〜20まで展示
予定。
1/2 僕が子供の頃、新年といえば「かきぞめ大会」でした。なので
年末は結構まじめに習字の練習をしていたものです。毎日正
座してね。でも、盲目的にお題が決められているより、大人に
なって、自分の中から湧いてくる言葉を、真新しい気持ちで書
くのが本当かもしれませんね。そんなわけで。何10年かぶり
に、「かきぞめ」してみました。僕の中に浮かんだ言葉は、
「それじゃあ フライパンでいきましょう」。今年の展覧会の仮
タイトルにしている言葉なんですけどね。散歩カメラにも載せ
ましたが子供の頃のお稽古も、あまりいかされてないことが
よく分かります。
1/1 新年あけましておめでとうございます。
今年の抱負も毎年同じですが、特別なことでなく、「ふふ」って
笑えるような小さな幸せが、1日にひとつでも見つけられます
ように。今、窓から入ってきている日溜りのような。
今年も、このHP共々どうぞよろしくお願いいたします。
皆さんにとりまして素敵な1年となりますように。