2005/02 熊本 阿蘇 - 2日目

2日目は曇り時々雪で厳しい寒さの一日になる予報でした。 その天気で阿蘇山火口まで登るのは辛いと思い、阿蘇山をぐるっと一周することにしました。 阿蘇山一周といっても、阿蘇カルデラは巨大なので、中心にある阿蘇五岳を一周です。 コースのほとんどは阿蘇カルデラの中でした。


朝食前(7:30ごろ)に宿の近所を少し歩いてみました。 天気予報と違い、空の半分以上に青空が広がっていて、まずますの天気でした。 これなら気持ちよく走れそうな感じです。 ただ、朝の冷え込みは厳しくて氷点下5度ほどだったようです。


ペンションばあどこーるの朝食はなかなかボリュームのあるものでした。 パンは焼き立てのロールパンです。 苺と一緒に並んでいる橙色のものは 「金柑」 です。 珍しいですね。 この金柑はあまりすっぱくなくて意外に甘味がありました。


この日は宿を9時少し前に出発しました。 この時間でも地面は霜で白いままでした。 寒いので防寒の装備をしっかりして走り始めました。

ペンションばあどこーるの隣には公園のような所があります。 そこからは阿蘇山を一望できました。 意外に青空が広がり、日向はぽかぽかしていて気持ち良いスタートになりました。


ところが30分ほど走るうちに、どんどん雲が広がってきて雪が降り出してしまいました。 ちょうど標高900mの大戸ノ口に登っている最中にです。 結局、大戸ノ口から箱石峠まで雪の中を走ることになってしまいました。 この区間は、根子岳が外輪山に接している箇所を国道265号線が通っていて、 標高が最も高くなっています。 路面も一部が凍結していて、最初から厳しい走行になってしまいました。


根子岳の東側は草原になっていました。 牧草のようです。 きっと夏は綺麗でしょうね。

箱石峠は阿蘇山を東側から一望にできるポイントですが、 残念ながら雪雲に覆われていて視界はあまり良くありませんでした。 ここからのダウンヒルは気温が高ければ気持ち良かったと思うのですが、 寒すぎて休み休みゆっくりと下りて行きました。


下る途中の道路のすぐ脇で牛が放牧されていました。 ここで育てられているのは肉牛で、良く見かける黒牛の他に赤牛もいました。 肥後の赤牛で、和牛の風味はたっぷりで脂肪は少なめということです。


JRの豊肥本線を越えたところで右折して 「古閑の滝」 に寄りました。 国道からすぐかと思ったら意外に離れたところにありました。 車の場合は500mほど手前の駐車場に停めて遊歩道を歩いて行くようになっていましたが、 自転車ではもう少し近く(急坂の手前)まで行けました。 滝は2つあって、 右側の目立つほう(高さ100m)が女滝で、左側の目立たないほう(高さ80m)が男滝です。


滝は完全に凍結しているのではなかったのですが、 無数のつららで覆われていて、なかなか綺麗でした。 寒い中を行っただけの価値はありました。 (通常の大きさの写真ではつららが判別不能になったので特別に大きくしました)


国道265号線が国道57号線に突き当たる少し手前を豊後街道(旧道)が通っていたので、 車の通行の多い国道57号線は止めて、そこを走りました。 坂梨宿として栄えた所で、一部にその面影が残っていました。 途中の小さな川を越える所には天神橋という石造りの眼鏡橋がありました。


昼食は宮地駅の近くの 「あ・膳」 で食べました。 「あか牛丼」 と 「くろ牛丼」 が有名で、私はヘルシー指向の赤にしました。 あっさりした味で、美味しくいただけました。


昼食後は、まず、肥後の国の一の宮である 「阿蘇神社」 に行きました。 巨大な大楼門が有名です。


阿蘇神社の周辺には 湧水がたくさん ありました。 街中のいたるところにあるという感じで、商店の店先や銀行の駐車場脇にもありました。 ちょうどボトルが空になったところだったので、湧水で補給しました。 気温が低いこともあって少し温く感じ、僅かに甘味を感じるような優しい味でした。


阿蘇神社近くの肉屋 「とり宮」 では馬肉が入ったコロッケ 「馬ロッケ」 が食べられるということなので、昼食後すぐだというのに寄ってみました。 「馬ロッケ」 と 「畑のメンチカツ」 があるのですが、 どちらも注文を受けてから揚げるので、必ず熱々を食べることができます。 コロッケは挽肉にして入れてあるのかと思ったら、中心に小さな塊で入っていました。 メンチには野菜がたっぷり入っていました。 どちらも美味でした。 これで1個100円なので、絶対にお薦めです。 ちなみに、このお店の脇にも湧水がありました。


阿蘇神社からは中通にある古墳群の中を抜けて、象ヶ鼻という所から再び外輪山に登りました。 標高差300mほど登るのですが、途中からは田圃の中にぽつんぽつんと古墳があるのが見えました。 また、これから向かう大観峰方面の眺望も素晴らしかったです。 阿蘇山も見えるのですが、ほとんど雲に隠れている状態でした。


外輪山の上に出ると、そこには牧場が広がっていました。 また、遠く、久住連山も見えました。

外輪山上に出てからはミルクロード(県道45号線)を経由して大観峰に向かいました。 ミルクロードはメインの観光ルートなのでシーズンオフにもかかわらず車の通行が多く、 大観峰にも多くの観光客が来ていました。 大観峰からは阿蘇山を一望できるのですが、やはり雲が多くて、いまいちでした。

予定よりも遅くなっていたので、大観峰の後は寄り道なしで宿に戻りました。 大観峰からは国道212号線で内牧温泉に、さらに南下して国道57号線というルートを選んだのですが、 国道57号線はちょっと失敗でした。 交通量がとても多いうえ、意外にアップダウンがあって、走り難い道でした。 そのため、途中の赤水駅の付近から細い裏道で九州東海大学の側を抜けるルートに変更しました。


九州東海大学の前の坂を下ると高森に向かう国道325号線に突き当たります。 その近くにコンビニがあったので補給休憩した後、夕日の中を高森に向かいました。 国道325号線も交通量は多かったのですが、 途中から綺麗な歩道(自転車通行可)が整備されていて気持ち良く走ることができました。

宿に帰着したのは午後7時を少し過ぎてしまいました。 この日の夕食は宿の隣の郷土料理店で外食する予定にしていたのですが、 シーズンオフなので早仕舞したらしく既に閉まっていました。 そのため、宿の人のアドバイスで、 高森の街のほうに少し戻った所にある 「田楽の里」 という店に行きました。 この店もラストオーダーが7時半で少し過ぎていたのですが、頼んで入れてもらいました。 本来は高森名物の田楽の店なのですが、田楽は時間が掛かるということなので、地鶏焼にしました。 田楽と同様に炭火の上で自分で焼いて食べるもので、 しっかりとした歯応えがあって、噛むほどに味が出るものでした。 ちなみに、地鶏も高森名物のひとつです。