TPI計画4
9月22日、TPI化に着手した日から丁度今日で丸一年。あの日が懐かしい・・・なかなか更新できないのだ(^^ゞ
今回は司令官を制御するソフト「コマンダー950」について簡単に触れてみよう。コンピュータ本体にデフォルトで付いてくるソフトで、ウインドウズ上で動作する。MAPを基本としたスピードデンシティ(D−ジェトロ)またはTPSを基本としたアルファーNで制御できる。基本的に動作に必要な入力はMAP、水温、TPS、吸気温、O2センサー、クランク角の6種。オプショナルでエアコンリクエスト、パークニュートラルがある。出力はIAC、2グループのインジェクター、フュエルポンプ、イグニッション。オプションでクーリングファンなどがある。このソフトのバージョンアップ版があり、燃料カットやO2フィードバックをきめ細かく設定できたりといった機能が追加されている。しかしこれを使うにはコンピュータ本体をホーリー本社に送ってファームウェアをアップデートしないといけない。
まず、エンジンパラメータ入力。シリンダー数とかO2フィードバックの有無、電動ファンの制御温度、フュエルポンプのプライミング時間、レブリミット、などなどを入力。この辺は予め用意されているファイルを雛形にして作成する。
エンジンパラメータ次にフュエルマップ。添付画像は2003年9月7日現在の数値である。ここらへんは乗るたびにセッティング変更されるのだ。横軸は回転数、縦軸が負荷(負圧)を示す。数値は8ビット制御で0〜255までの値が入力できる。コンピュータ本体とPCの電源が入っていれば希望の場所にカーソルを持っていきリアルタイムで上下キーで値を上下できる。コンピュータ本体とPCが繋がっていなくても、ファイル転送で書き替えも出来る。
フュエルマップフュエルマップをグラフにしたフュエルグラフ。3次元で数値を見ることが出来、数値のディップなどが容易に見れる。画像はいろんな角度から見られる。ここでもカーソルを使って編集することができる。手前が回転数、奥行きが負荷、縦軸が噴射量を示す。左端の中央あたりにディップした部分があるが、このへんがアイドル回転域である。ディップしているのはアイドル燃費を稼ぐのと、排ガスの清浄化のために薄くしているからだ。その左、回転が下がっているのに噴射量が増えている。これはN−>Dにシフトしたときのトルク変動に対応するため、燃調を濃くしている。
フュエルマップ同様にタイミングマップ。横軸は回転数、縦軸が負荷、数値が点火タイミング(BTDC)角度を表す。
タイミングマップこちらはタイミンググラフ。フュエルマップと同様3次元で見ることが出来る。画像は見やすいように約90度左回転してある。手前が負荷(左:大、右:小)奥行きが回転数、縦軸がタイミングである。高負荷領域でリタードしてある。
タイミンググラフデータロガーも充実している。ログ開始のトリガーも手動や回転数、O2センサー、水温など色々な値をキーとしてログ開始できる。結果はグラフとして表示可能。ただ、一度に表示できるデーターは4種類のようである。まあ、それ以上表示させてもぐちゃぐちゃになって見にくくなるだけなのでいいのだが。カーソルでクリックした位置のデータを表示したり、一部の拡大も可能。
データロガー上のログデータは、回転数と点火時期とO2センサーの電圧を示している。O2センサーの値が行ったり来たりしているが、これで正常。ちゃんとフィードバックがかかっている。
余談だが、この画面を見ると昔仕事で使っていた回路シミュレーションの結果を見ているようで懐かしいのだ。まだまだ設定する画面はあるのだが、ちょっと時間がないのでこの程度の説明で一旦終了(^^ゞ これらの画像でどの程度の物かわかる人にはわかろう。フリーダムのような学習機能もなく、他の有名コンピュータよりパラメータは少ないが、まあ十分満足なのだ。もっと詳しく知りたい人はマニュアルをどうぞ。