FAI

 エアクリーナーがエンジンルーム剥き出し、しかもラジエターの直後にあり相当な熱気を吸い込んでいる。コンピュータの吸気温度では11月の日中で140度F(約60度C)。センサーがプレナムに付いているので、センサーが加熱されどうしても高めに出てしまうのだがそれにしても高すぎる。外気温は10度C程なのに、ラジエターの排気を吸って60度C以上になる。空気の体積は常温20度Cから10度C上がると約10%膨張する。よって吸気温度が常温より20度Cも上がっているので、20%も膨張した密度の低い空気を吸っていることになる(周囲の空気に囲まれて単純にそうとも言えないが)。吸気温は冷たければ冷たい方がよい。鉄則である。
 というわけで極力冷たい空気を吸いたいわけで、どうしたらいいかというとエアクリーナーを高温部分から隔離して外気を積極的に取り入れるしかない。ラジエターの後ろに隔壁を設けたりしてみたが、吸気温度は殆ど変化無し。結局エンジンルームの熱気を吸ってしまう。次にラジエター上部の隙間を抜けてくる空気をかき集めるようにフードにフィンを付けようとしたが、隙間が狭いので効率が悪そうなので却下。やはりフレッシュエアインテーク(FAI)を採用するしかない。
 ホームセンターをウロウロしていたらアルミのダクトがあったので、これを使ってみた。直径はエアクリとほぼ同じ150mm。これをエアクリに被せてフロントメンバーの隙間から開口部をフロントに向けてみた。


アルミダクト装着


ダクト開口部

 効果の程は、まあまあなのだ。なぜまあまあかと言うと、ダクト自体がラジエターの排気で加熱され、ダクトのリブがヒートシンクとなって中の気温を上昇させてしまうのだ。スロットルを開ければ、ダクト内の空気も換気されて幾分温度が下がるのだが、クルージングであまりスロットルを開けないと40度Cくらいに落ち着いてしまう。これを回避するには完全に熱的に遮断するか、別の通路を開拓するしかなかろう。

 2005年2月12日。ダクトの吸気口を変更した。振動などですぐにボロボロになってしまうのと、吸気口付近が負圧エリアにあり効率が悪いことなどがあったため。ラジエターのトップカバーに穴を開けてそこにダクトを通すことにした。将来的にはここにエアクリーナーを作って、ダクトをFRPで成型するつもり。


新型ダクト

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