ハブベアリング交換

 ハブベアリングを交換するには、まずハブからベアリングのアウターレースを抜かなければならない。ハブの内側にはベアリング打ち抜き用の切り欠きが有るので、その部分に貫通ドライバーやフラットポンチを当てて、レースを叩くと容易に抜くことができる。
 新しいアウターレースを打ち込むには、専用のベアリングインストーラー等が有れば、それを使うに越したことはない。だが、SST無しでもレースの打ち込みは簡単に行うことができる。その方法とは、まあごく一般的な手法だが、打ち抜いた古いアウターレースを当てがって、古いレースを介して打ち込む。こうすると、新しいレースに傷を付けることもなく、ピッタリサイズの治具で叩かれるので斜めに入ったりすることも無い。古いレースも一緒に圧入されてしまうが、テーパーが付いているので裏側から叩いて簡単に外すことが出来るので大丈夫だ。この時、古いレースの向きを反対にして叩いていると、抜くときに叩くべき段差が無くなるので抜けなくなってしまう、気を付けよう。完全に圧入されたかどうかは叩いた時の音で判断する。完全に圧入されると「カンカン」と芯の通った音がして、ハンマーへ伝わる手応えも跳ね返りが大きくなる。

レース打ち込み
新しいレースに古いレースを重ねて打ち込む

 今回のフロントベアリングセットは、ミッドアメリカから購入した物だ。オリジナルはTIMKENのベアリングが使ってあるが、ミッドアメリカの物は、アウター(小さい方)はオリジナルのTIMKENで、インナー(大きい方)はmade in CHINAのKMLとか言うメーカーのベアリングだった。見たところ冷間鍛造では無いようで、少々作りが荒い。だが、削ってサイズを調整しているので問題は無いだろうが、やはり中国製と言うことで交換には少々躊躇した。現状のベアリングは傷も摩耗も無く、交換の必要性は無かったかも知れない。だが、中国製と言えど新品は新品。少々心配だが新品を使うことにした。
 中国やインド製のベアリングは玉やレースが割れるとよく聞いている。新品に交換することで不安材料を増やしてしまっては元も子もないが、一応新品なので試してみる事にした。

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