コイル&プラグコード

 イグナイターにMSDを導入したついでに、点火系の総合的な強化をするために、イグニッションコイルとプラグコードも変更した。コイルはハイパーテックのパワーコイルを、コードはスプリットファイヤー(どうでも良いことだが、よく”スピリットファイヤー”だと勘違いしている人がいる。正しくはスプリット)のツインコアケーブルの装着を試みた。
 コイルはノーマルより40%も発生電圧が上がり、ノーマル38,000Vのところ53,000Vを発生することができるという。ディスキャップとローターが付いており、両方を新品に交換できるというメリットもある。
 古いディスキャップと交換するだけなので、交換作業はいたって簡単だ。ローターを固定するネジもナイロン製の物が付属しており、それを使うことで微少であってもリークパスを減らすことが出来る。取り外したデスビ内部の電極を見てみると、火花が飛んだところに筋が付いており、電極の角が丸くなっていた。

デスビ電極
パワーコイル
摩耗したデスビ電極
ハイパーテック・パワーコイル

 プラグコードの方は、線材が二本通っていて、それぞれはケブラー繊維にステンレスワイヤーとカーボンラテックスを導体として巻き付けてある。低抵抗がウリで、普通のハイテンションコードは5〜10kΩ/mのところ1kΩ/mと非常に抵抗が低い。

Twin-Core

 車種別にプラグブーツが組み立てられた物が売られているので、GMのHEI用を選択すればよい。そのままでも問題なく装着できるが、コードが長すぎてスマートに処理できない。
 そこで、一度ターミナルを分解してコードの長さを調整する必要がある。また、長さ調整をすることで、更に抵抗を下げることが出来、8本あるコード全ての抵抗値を近づけることが出来る。調整前後で抵抗を比較してみると、一番長いコードでは約1kΩだった抵抗が約730Ωと低抵抗化ができる。切って余ったコードはバイクなどに流用すればよい。

コードの長さ
長いコードをカットして調整

長いコード 短いコード
左が調整前。右が調整後の抵抗。

 MSDの効果と相まって、プラグギャップを1.6mm取っても失火することはないほどパワーアップした。ノーマルコイルではギャップ1.2mmくらいが限界だろう。低回転で問題がなくても高回転で失火してしまう。その点、コイルのパワーアップと低抵抗コードによる点火パワーアップとMSDのマルチスパークのお陰で、低回転は安定し高回転でも失火することなく回るのだ。

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