「エッセンシャル・オイルの小事典」の第13回はメリッサです。
アロマテラピーを始めたころ、メリッサを希釈した香水を常に持ち歩いていました。私にとって精神安定剤としてとても大切なもののひとつだったのです。
レモンバームの花で作られた典雅な香りをかぐと、まるでフカフカのタオルに包まれているような気持ちになり、メランコリーな気分もすっと消えてゆきます。憂鬱には最も効果のある精油と言えるでしょう。



メリッサ
(アイコンをクリックすると大きな画像が開きます)
学 名 Melissa officinalis

科 名 シソ科

種 類 草本

産 地 原産地は地中海沿岸で、現在ではフランスが特に有名

製 法 葉と花を水蒸気蒸留法

成 分 主成分は、ゲラニアールとネラール(アルデヒド)で、シトロネロル、リナロールなどのアルコールが少し加わっている

香 り 甘いレモンのような香りで、フローラルでいてフレッシュグリーン

歴 史 メリッサはギリシャ語で「蜜蜂」を意味する言葉。ギリシャ神話では、神々の王ゼウスの母レイアは、父クロノスから息子のゼウスを隠し、山羊の乳とメリッサのハチミツで養ったと言われている
11世紀にアラビアの高名な医師アウィケンナ(イブン・シーナ)が出版した薬草辞典『医学規範』には、「メリッサは心を明るくし陽気にさせる。さらに生気を強める」と記されている
錬金術師としても有名なルネサンス期のスイスの医師パラケルススは、心臓に対して鎮静作用があることから、メリッサを「生命のエリキテル」(不老不死の霊薬、万能薬)と呼んで珍重した

注 意 妊娠中は使用を避けること
また、敏感肌の方は刺激に注意すること

効 能 (ただし、精油の効能は個人によって差があり、絶対ではないことに注意)

精神への働き
ヒステリー、ショック、悲観、憂鬱などの緩和

身体への働き
高血圧、消化不良、吐き気、月経不順、発熱などに有効



    実際の使用例 (利用方法とブレンド例など)

         ただし症状によっては、必ず診察を受けて原因を明らかにし、
         あくまで医師と話し合いながら治療に付随するかたちで使用すること

ストレスに参って、ちょっとした精神安定剤がほしいときに
メリッサを希釈した香水をつくり、精神的に不安定なときに嗅いでみる
ブレンド例
ベースオイル10mlに対して、メリッサ20滴

ヒステリックになってる自分に嫌になっちゃうときに
心を和らげる香りをアロマポットなどで香らせる
ブレンド例
メリッサ2滴、ラベンダー2滴、ローマンカモミール2滴

ショックから立ち直れなくて、何にも手につかないときに
心を和らげる香りをアロマポットなどで香らせる
ブレンド例
メリッサ1滴、ラベンダー1滴、ネロリ4滴

更年期障害でイライラ、とにかく心を落ち着けたいときに
アロマバスをつくり、何も考えずにゆったり入浴する
ブレンド例
(ただし、精油はお湯には溶けないので、塩、蜂蜜、生クリームなどで混ぜて使う)
メリッサ1滴、ゼラニウム2滴、ラベンダー2滴

慢性の不眠症をなんとかしたいときに
ブレンドオイルをつくり、寝る前に顔や手、足などを簡単にマッサージする
ブレンド例
ベースオイル30mlに対して、
メリッサ1滴、ローズ1滴、ラベンダー2滴、シダーウッド2滴

花粉症などで鼻をかみすぎて、鼻が乾燥したり、痛いときに
ブレンドオイルをつくり、鼻の周りを小さく、頬の周りを大きく、円を描くようにやさしくマッサージする
ブレンド例
ベースオイル5mlに対して、
メリッサ1滴、ラベンダー1滴

過剰なダイエットやストレスのせいで無月経になってしまったときに
アロマバスをつくり、何も考えずゆったり入浴する
(ただし、妊娠中は避けること)
ブレンド例
(ただし、精油はお湯には溶けないので、塩、蜂蜜、生クリームなどで混ぜて使う)
メリッサ1滴、ジュニパー2滴、ローズマリー3滴

PMS(月経前症候群)によりイライラしてしまうときに
ブレンドオイルをつくり、やさしく全身をマッサージする
ブレンド例
ベースオイル30mlに対して、
メリッサ1滴、ゼラニウム3滴、ローズマリー2滴



TOP  What's New  Salon  about Aroma  Other  Profile  Link


Copyright (C) 2002-2005 C's House Salon All rights reserved.  mayumi@the.hot.co.jp