19日目                 出会い  お接待

2017年5月2日   晴     4:55〜17:02   30.9Km    51,009歩    国民民宿 古岩屋荘
 岩屋寺の参道に悲鳴
 
   
今日のコースは短いが、いきなり山間部なので、暗いうちの出立は避けたい。しかし、最悪の宿を早く出たい気持ちと、遍路に出て初めての温泉大浴場でゆっくりするため、5時に出発する。落合トンネル、下坂場峠、鴇田峠コースは暑さも加わり予想外に厳しかった。R379道中に廃屋が多いのが、気になった。人が住んでいると思われる住居は殆どない。R379を“皆、来る”とか“皆、苦しい”と元気づけて一人で進みます。県道42号には、一寸テンションが下がりました。鴇田越え下坂場近道と大きな石柱があった。近道より楽道の表示が欲しいといつも思っています。
7.8Kmを3時間半かかりました。下坂場峠と鴇田峠の途中で県道?を横断します。その時に、この日初めて人間に会いました。野宿遍路の方だが、比較的軽量な装備で工夫されているのだと思いました。廃屋の多い山間部を歩いてきただけにホッとするものです。
44番をクリアして、峠御堂の山道はシャガの花いっぱいでした。シャガをみると、かって西国の壺阪寺で群生しているのを見て、名前を覚えたことを思い出します。やっと山道を抜け、峠御堂トンネルの入口で自動車道と合流です。この時45番から打ち戻る男性と眼が会い、なんとも言えない笑みを浮かべ、お互いに近づきました。この山の苦しさを体験した者同士の絆だと思います。この後、八丁坂の入口でご夫婦らしい外人カップルが休憩していました。旦那はハードだと言う。奥さんはそれほどでもないと言う。『時間は2時を過ぎている。下ってきた人が休んでいる。早く温泉に入りたい。』色々と頭の中で自己討議した結果、自動車道を選択する。宿には3時に到着、意外に早く着いたので、これならば八丁坂でも良かったと、少し後悔した。荷物だけ預けて45番を打ち戻りに出かける。お寺の駐車場に着いてから本堂まで30分ほどの坂道である。本堂脇の岩には梯子が掛かっていたが、登る気にはなりません。往復5.2Kmだが、2時間かかりました。八丁坂ならばもっとかかっただろうと思えば、避けて正解である。
宿は良かったです。部屋に髭剃りはなかったが、フロントに50円で売っていたので、購入しようとすると宿泊者は無料の様で、代金は結構ですと言われた。これはお接待ではなく、経費節減の施策だろうと思う。
温泉は気持ちよく、食事は美味しく、明るく清潔な広い空間で旅の疲れを癒すことが出来た。昨日は散々で7,000円、今日はニコニコ6,600円である。
夕食時に少し離れた場所で大阪のTさんが先に食事をしていました。部屋番号ごとに席は指定されているが、お願いしてTさんの前に変更してもらい、会話をしながら食事をしました。彼は明日45番へ私は46番へ向かうので、明日からは会えなくなるから結願したらメールで連絡することを誓った。
昨日は京都のお姉さんと同宿だったとか、農祖峠はそれほどでもなかったとか、この先の宿の話などをしました。彼は4日の宿が取れないと困っていて、私が一時考えたように、ネットカフェでも探すと言っていた。やはり連休中の松山は宿を取るのが大変である。