もう一つのカンパリ コーディアル・カンパリ

 

 

今回は、かの有名なイタリアのリキュールメーカー、カンパリ社が

販売している「もう一つのカンパリ」、コーディアル・カンパリを紹介したいと思います。

 

       

カンパリは以前ご紹介しました通り、イタリアの苦味酒(ビター)系リキュール

の代表銘柄として、全世界で飲まれています。また、カンパリのカクテル

も有名で、スタンダードに名を連ねるおなじみのものになっています。

この食前酒用ビター系の赤いカンパリに対して、食後酒としてフランボワーズ

(英語でラズベリー、日本語では木いちご)をベースに造られているのがコーディアル・カンパリです。

創業者ガスパーレ・カンパリの息子で2代目のダヴィデ・カンパリによって造られました。

リキュールを英語にするとコーディアルになります。また、コーディアルには元気付ける飲み物という意味もあります。

 

フランボワーズのリキュールの製法には二通りあり、

一方はクレーム・ド・カシスのように原料を浸漬して蒸留せずに作る方法で、

こちらの場合は浸漬によるフランボワーズの深紅色が特徴です。

(この製法で作ったものはクレーム・ド・フランボワーズと呼ばれます。カシス同様、開栓後は冷蔵保存が絶対必要です)

需要としても高く、クレーム・ド・カシスの次に人気を集めています。

もう一方はフランボワーズなど原料を浸漬したアルコールを蒸留して造る方式で、

無色透明になります。今回紹介していますコーディアル・カンパリはこれにあたります。

製法は中性スピリッツにフランボワーズとハーブを浸漬・蒸留し、シロップを加えて造ります。

蒸留していますので、冷蔵保存は必要ありません。

 

 

このコーディアル・カンパリの味に関してですが、あの赤いカンパリの

苦味を思い出してしまう方もいるかもしれませんね。

しかし、こちらには苦味などは全くなく、フランボワーズの香りが漂うとても上品な

甘味を持ったリキュールに仕上がっています。クレーム・ド・フランボワーズのような

こってりとした甘味でなく、全体的にさっぱりとした甘味のため、脂っこいイタリア料理などを

食べた後でも口がすっきりする、食後酒としてはまさにうってつけのリキュールと言えるでしょう。

飲み方としては食後にストレートか、ロックで飲むのがおすすめです。

もちろん、ソーダやジンジャーエールで割って飲むのもよいでしょう。これからの季節

でしたら、ボトルごと冷蔵庫で冷やしておけば、より美味しくいただけると思います。

ちなみに、アルコール度数は36度ありますが、あまりキツさを感じさせない風味になっています。

また、アイスクリームにかけて食べるのもおすすめです。

イタリアではアイスクリーム(ジェラート)にリキュールをかけて食べるという

楽しみ方があるのですが、このコーディアル・カンパリをかけた時が一番

美味しいという根強いファンがついているそうです。

カクテルに関してはこのコーディアル・カンパリを使ったスタンダードカクテルがありませんので、

もしレシピを紹介させていただく時は、オリジナルかクレーム・ド・フランボワーズ

の応用版になると思います。(いずれ、機会がありましたらご紹介させていただきます。)

 

このコーディアル・カンパリの定価は2770円(輸入元はサントリーです)

となっていますが、私は1680円で入手しましたので、この位の値段で売られて

いれば相応の値段だと言えると思います。

 

 

いかがでしょうか?赤いカンパリに比べると知名度が低く、デパートや

ディスカウントショップなどでもなかなか売っている所を見かけないため、

Barなどに行かない限り飲むチャンスは少ないかもしれませんが、

その上品な味わいは本当におすすめです。

見かける機会がありましたら、ぜひ一度、お試しください。

 

 

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