というようなわけで、これまでの時計とは違うため苦労しました。特に、組み立て時に下構造と上構造を正しく噛み合わせるあたりに時間をとられました。間接中三針式のほうが、歯車が多くなるので時間が合いづらいという話は、どこかのサイトで読んだことがありましたが、今のところ、ちゃんと時間もあっています。ただ、油ぎれなどは起こしやすいのかも知れません。
話は少し飛びますが、エニカの分解をしている時に、裏蓋に刻み込まれたメンテナンス履歴にビックリしました。35年、36年、37年と3年続けて、毎年やっているメンテナンス記録が刻み込まれていました。分解していても想像していたのですが、インカブロックと呼ばれる耐震装置が施される前の時計は、保油機能が低い印象があります。最近の時計は、3年〜5年は油ぎれの心配をすることはないようですが、昔の時計は、2年くらいしか持たなかったのではないか? と想像していましたが、やはり、そうなのかも知れません。エニカの方は、3年間続けてメンテして、買い替えたか、メンテ代を払うが馬鹿らしくなったかのどっちかなのでしょう。その頃も耐震機能付き時計発売されていたはずですし、クォーツが登場したりしたのも、その頃か、ちょっとあとくらいなので、そちらに乗り換えたのかも知れません。
※耐震と保油は直接関係ないのですが、耐震機能がつくと、その構造に余裕が生まれるためか、ルビーの根元がカップ状の軸受けとなり、そのカップに油を貯められる構造になっています。耐震機能がない軸受けは、ルビーに小さなが穴が空いているだけです。油を差す時にも、そこに、ホントにちょびっとつける程度なんです。
ま、とにかく組み立ては完成。見た目はそれほど変わりませんが、細部はキレイになっています。
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