文房四宝(硯)

ここでは硯について説明します。
       
 
硯は固形の墨を磨って、きめの細かい良い墨汁を得るために必要です。硯は墨液を入れて筆を研ぐためだけの器ではありません。
硯には鋒鋩(ほうぼう)といって石英などの細かい粒が入っていますが、その粒の大きさや密度によって墨おりの具合が違ってきます。当然、粒が細かくて密度が濃いほど、きめの細かい墨汁を早くすることが出来ます。
学書をしていると墨をする時間がもったいなく感じて、早く紙に書きたくなるものですが、良い硯を使うと短時間で墨を磨ることが出来ます。また、墨磨りの音や、磨ったときの墨の香りで気持ちを落ち着かせる精神安定剤の役割もあります。
硯は壊さない限り永久に使えるので、少しくらい値段が高くても大き目のものを買い求めて下さい。又、ホームページで硯の製造工程等紹介している硯工房の勧める硯は品質に間違いはないと思います。
 
 
上でも述べましたが、墨が早く磨れるためには鋒鋩の良いものが望まれます。中国産の端渓硯(たんけい)など鋒鋩はすごく良いですが、古い時代に採れた硯石に限ります。最近生産された端渓では、それほど良いものはありません。使ってみるとわかりますが、最近の端渓は、陸(おか、墨堂ともいう)の削りと仕上げが粗末なものが多く、微妙に凹凸が感じられるものが多いです。墨を磨っていてもストレスを感じることがあります。
日本で作られる硯は職人さんの技術が良いため、陸(墨堂)は平らで、仕上げも丁寧で、気持ちよく墨を磨ることが出来ます。
書家の仲間では、買ってあった端渓をわざわざ日本の硯職人さんに削りなおしに出す人もおります。
 
 
硯作りの工程などが詳しくわかります。必見です。
 
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Last updated: 2008/1/23