硯は固形の墨を磨って、きめの細かい良い墨汁を得るために必要です。硯は墨液を入れて筆を研ぐためだけの器ではありません。
硯には鋒鋩(ほうぼう)といって石英などの細かい粒が入っていますが、その粒の大きさや密度によって墨おりの具合が違ってきます。当然、粒が細かくて密度が濃いほど、きめの細かい墨汁を早くすることが出来ます。
学書をしていると墨をする時間がもったいなく感じて、早く紙に書きたくなるものですが、良い硯を使うと短時間で墨を磨ることが出来ます。また、墨磨りの音や、磨ったときの墨の香りで気持ちを落ち着かせる精神安定剤の役割もあります。
硯は壊さない限り永久に使えるので、少しくらい値段が高くても大き目のものを買い求めて下さい。又、ホームページで硯の製造工程等紹介している硯工房の勧める硯は品質に間違いはないと思います。