渡辺 健 先生 (英語 H14.4〜 )
クリスチャンとなって15年、高等部の教員となって7年がたつ今となっては、礼拝は1日の中でも楽しみかつ大切な時間となっているものの、高等部生であった当時は、貴重な睡眠時間となることが多かったと思います。そんな私にとってもクリスマス礼拝だけは何か特別なイメージがあり、ふだん部活動を中心に回っていた私の心になにか神聖な気持ちを宿してくれた気がします。当時のクリスマス礼拝のイメージを簡単に言うと、赤、暖かさ、神聖さ、という感じです。赤はきっと舞台にポインセチアがおかれていたのでしょう。暖かさは、アドベントキャンドルなど、明かりが普段より多かったことによるのでしょうか。またハンドベル部の演奏や聖歌隊の歌声に神聖な思いを抱いたのだと思います。いずれにしろ、当時はイエス・キリストが生まれてくるという意味よりもただ純粋にその礼拝がかもしだす雰囲気を味わっていたのだと思います。
クリスチャンになってからは、12月は教会では一番忙しい時期なのであわただしく過ごすことが多いのですが、クリスマスそのものがもっと意味のあることとなり、ワクワク感とともに一人でも多くの人とクリスマスを祝いたいと思わされている今日この頃です。高等部の教員になってからは宗教委員という役割の中、クリスマス礼拝などでは企画側に回っています。第2部の祝会では現在、生徒有志の参加の年(クリスマスをテーマにバンドや演劇部など)と外部からのゲスト讃美を交互にしています。その中で印象深く思い出に残っているのは、ゴスペル界の先駆者的存在ラニー・ラッカー氏率いるゴスペルクワイヤの迫力ある讃美と、ABFが中心となって行った降誕劇です。特にABFの降誕劇は準備の大変さやハプニングがあった分、忘れられません。先生方も巻き込み、ミュージックベルで始まり、ヨセフ、マリヤ、イエスの他に預言者もあり、途中博士の衣装が脱げてしまうハプニングもありました。ピアノを担当してくれたのは絶対音感を持つオルガン部の女子で、難しい現代アレンジをした讃美曲をものの見事に弾いてくれたのには、感動しました。生徒たちの底力を垣間見る時でもありました。
このように私にとってクリスマス礼拝は、様々な嬉しいことを経験させてくれる場となっています。これからも神様の祝福の中、素晴らしいクリスマス礼拝が持たれていくことと思います。ちなみに高等部の今年の祝会ではハープの佐々木冬彦氏をお招きしてクリスマスの音色を奏でていただくことになっています(同窓生や保護者の方に聞いていただけないのが残念)。
最後になりましたが、今年も皆様のクリスマスが神様の祝福で満たされたものとなるようお祈りしております。
ところで、この“今月の一言”という企画は今回が最後ということですが、先生方の思い出や、生徒たちの「ときには率直」で「ときには意外」な思いを知ることができたことは、とても有意義なことでした。今後も同窓会の企画の中で、高等部の伝統が刻まれていくことを期待しています。
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