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今月の一言

バックナンバー/2005年

2005年#8 テーマ:クリスマス

  坂上 三男 先生 (聖書 S63.4〜 )
 今年もクリスマスが近づきました。高等部のクリスマスは、第1部礼拝、第2部祝会という形で毎年行なわれます。
 第1部の礼拝は、クリスマス特別説教の他、聖歌隊、ハンドベル部の賛美が加わり、厳粛なうちに行われます。
第2部の祝会は、各年毎に生徒によるクリスマスの祝いとプロのゴスペルシンガーや演奏者等によるクリスマス賛美の時を持っています。生徒による祝会は、5〜6グループが演奏、ダンス、コーラス、寸劇等、それぞれ個性的な企画で盛り上げます。
私はプロによるクリスマス賛美も、生徒による企画もどちらも楽しみにしています。今年の第2部は東京交響楽団首席チェロ奏者であり、宣教師でもあるベアンテ・ボーマン氏です。

  室伏 彩香 (3年HR305)

 先日、クリスマス・ツリー点火祭が行われ、いよいよ今年もクリスマスが近づいているんだなぁと感じています。今年の点火祭では、高等部代表として点火者の奉仕をさせて頂きました。クリスマスのための準備のお手伝いができたことを大変嬉しく思っています。
 去年の高等部のクリスマス礼拝の二部は、生徒による奉仕でした。私が所属するABF(Aoyama gakuin Bible Fellowship)は、降誕劇をしました。私は、讃美担当で、友達と二人でハモったり、大勢で讃美したりしました。とても緊張したし、ちょっとした面白ハプニングがあったりしましたが、本番は、それまでで一番いいできで、舞台を降りてから皆で歓声をあげて喜びました。
 普通の高校生のクリスマスというとプレゼントや美味しいご馳走のことばかり気にしがちですが、青学で本当のクリスマスの意味を学び、きちんとイェスさまの降誕をお祝いできて、とても思い出深いクリスマスとなりました。

  三宅(山脇)  (39期 HR306) (狂言師 三宅 藤九郎)
クリスマスが近づくと心が浮き立つのは、私ばかりではないはずだ。街を彩るイルミネーション、場所ごとに趣向を凝らした個性的なツリー。
 日本のクリスマスについて色々言う人もいるが、信仰のある人もない人も、それぞれが聖夜を、平和に心豊かに、笑顔に満ちた日として過ごせるのは素晴らしいことではないか!
 日本の伝統芸能を継承する家に生まれた自分が、こうしてクリスマスを自然な気持ちで祝えるのは、青山学院で過ごした16年のおかげだと思う。毎日の礼拝に始まり、アドベント、点火祭、ページェント…。楽しい思い出とともに、神様を想う気持ちが育てられた。そして、自由な校風の中で、それぞれの文化を理解し尊重することを学んだ。
 今年も、日本人らしく、青学卒業生らしく、楽しいクリスマスを過ごしたいと思う。 メリー・クリスマス!!



2005年#7 テーマ:修学旅行

  内田 徹 先生 (国語 S62.4〜 )
  今年もいよいよ修学旅行の季節がやって来ました。そこで今回は、修学旅行の舞台裏を少しご披露してみたいと思います。
 まず、修学旅行の日程は、新入生が入学する以前に既に決められています。そしてそれに合わせて、旅行代理店に宿と飛行機の予約をしてもらいます。これは、早めに予約しておかないと確保できないからです。その結果、新一年生が発足した後、学年は旅行代理店と度々連絡を取り合います。これはまったくの偶然ですが、私も一昨日、代理店の担当者と会って情報交換をしたばかりです。
 二年になると、代理店の担当者と会う機会が飛躍的に増え、生徒諸君が計画を立てる過程で、様々な情報を提供してもらいます。学年の担任たちも、何度も学年会を開いて、旅行の細かいことをつめて行きます。そして夏休みには、学年主任・学年担当教諭・代理店担当者で、下見に行きます。宿も複数ですし、見学地もHRごとに様々ですので、まわる場所が多く正直言って大変です。また、そこで不適当と判断された宿や見学地は、早急に変更しなければなりません。旅行が近づくと、キャンセル料の発生する期限に合わせ参加人数の最終的な確定をしますが、参加するか否かはっきりしない人もいてこれがかなり難航します。この間、宿の部屋割りや栞の作成、保護者会の準備や添乗員と教員との顔合わせ等の準備にも手間がかかります。旅行本番を迎えるころには、もうかなり疲れています。
 旅行から戻ると、「報告集」の作成等の仕事が待っていますが、中でも大変なのが支払いです。代理店への支払いは大口を旅行前に済ませ、残りの差額を旅行後に支払うことによって微調整します。高等部の場合はHR中でも他の人と違う行程をとった人(例えば阿蘇には登らなかった人)は他の人と異なった請求書が来ます。それらをいちいち担任・学年主任・事務所経理係でチェックします。この作業が3学期まで続き、ようやく支払いとなるのです。
 以上のような流れで修学旅行は進行して行きます。皆さん、この旅行が高等部の行事の中でも最も大規模なものであるということが、ご理解いただけたでしょうか。
 

  久原 優生 (3年HR308)

 あんたがたどこさ、肥後さ、肥後どこさ、熊本さ。
早起きで、寝惚けまなこの第一日目。熊本城の見学を終え、僕たちは高千穂峡へと向かった。深く切り立った渓谷は、阿蘇の溶岩が長い年月をかけて侵食したもの。間近で見る滝に魅了された。移動の疲れも吹き飛んだ。紅葉の笠の下、友だちと味わうヤマメの塩焼き。自然の恵みに感謝した。九州の旅が始まった。
 2日目、柳川の川下り。船頭さんが挿す竿のポツンと言う音だけで船がすうっと静かに進む。なつかしい北原白秋の詩歌を想いながら、穏やかな時を水面に刻んだ。秋日和の午後、長崎原爆資料館を見学。
 3日目の夜、平和講演会が開かれた。ヨシダカツジさんから、被爆体験談を聞くことができた。語り部のヨシダさんの被爆による悲痛は、同じ空気を伝わり、確かに僕たちに届いた。ヨシダさんは最後に、13画の「平和」という字に込められた意味を、僕たちに問いかけた。60年間、日本に戦争がなかったということで、少なくとも平和な日本の、幸せだといわねばならないだろう僕、並びに僕たちは、それぞれに世界をじっと見つめていく。
 「学問の神」「至誠の神」として名高い太宰府天満宮へ、旅は最終日を迎えた。みんな、なにをお願いしたのだろうか。思い出いっぱいの修学の旅だった。

  永倉 康裕 (38期 HR308)

 私の机の上には、長崎でチャイナ帽を被って腕を組んでいる高校生3人組の写真がある。それは、紛れもなく、今から17年前、高等部2年生の時に、九州へ修学旅行に行った時の、私とクラスメイトの写真である。
目を瞑ると、あの時の楽しかった思い出が鮮明に浮かんでくる。
柳川の川下り、オランダ村、グラバー邸、大浦天主堂、阿蘇山など、様々な場所へ仲間と行った思い出から、移動中の新幹線の中や夜の宿舎で、仲間たちと将来の不安や恋の悩みを語り合った事・・・。
そう言えば、最近仲間たちと会っていない。社会に出て早10年強。
みんな、それぞれの立場で活躍し、多忙でなかなか会えない。
でも、この原稿を書くのも何かの縁。久々に仲間に連絡してみる。
会って、あの時の思い出を語ってみたいと思う。



2005年#6 テーマ:文化祭

  鈴木 秀和先生 (理科 S63.4〜 )
  私にとって文化祭といえば、やはり「ビールケース」でしょう。文化祭でビールケース? 就任したその年、私は文化祭のお祭り広場パートを担当しました。このパートの仕事は中庭でのイベントの企画、出演者との調整、舞台の設営などです。その舞台の基礎部分としてビールケースを使用しました。これは数代前のパート長の発案で、PS講堂の前に並べたその上に2年生の教室の教壇をパズルのように載せて作りました。顧問はそれを業者から借用し、運搬することが役目でした。それまでは恵比寿にある某ビール工場から運搬していたのですが、その年、工場がなんと千葉県へ移転。普通免許で運転できるレンタルトラックに載せられる数は限られています。文化祭前日、大渋滞の首都高湾岸線を2往復しました。もちろん借りたものは返さなくてはいけません。代休の日、また葛西まで2往復。その後は千歳烏山の業者とのやりとりになりましたが、お祭り広場を担当した数年間はトラック運転が常となりました。また舞台は手作りなので欠陥も多々もありました。当時の中庭は煉瓦敷きではなかったので、当然ガタガタです。ある年のチアーリィーデング部出演の時、敷かれた教壇間の段差で足を挫いてしまう事故が起こってしまいました。痛さをこらえて懸命に踊っていた部員の顔は忘れられません。本当にごめんなさい。野外なので雨にも困りました。せっかくの出演が無くなってしまう団体にとっては、悔しいの一言です。PSの屋根の下に移動して、傘をさしての見物という苦肉の策もありました。とにかく文化祭のメイン広場です。みんなで盛り上げようとパート長と奔走していました。今にして思えば、「若さ」でやれたのでしょうが、苦労なんて考えもしませんでした。とにかく生徒と一緒に楽しんだ思い出です。
 

  多田 彩夏 (3年HR306)

 高等部文化祭・・・毎年約1万人ものお客様が訪れ、高等部生もお客様も最高に盛り上がることのできる3日間です。1年生の時からクラスのチーフなどで文化祭に関わってきましたが、3年生になった今年、私は副実行委員長をやらせていただいています。
みんなで1つのものを作ること。それに必要なのは協力、団結だと思います。各HR,クラブの展示や発表、試合はひっぱる人がいてみんなで団結するからこそすばらしいものが生まれます。文化祭はその協力、団結の大切さを学べるいい機会となるのではないでしょうか? この文化祭を通して皆さんの絆が深まってくれれば嬉しいです。
さて、今年の文化祭テーマは「圧倒的笑利」。パワーあふれる高等部生の作るどこの文化祭よりも圧倒的にすばらしい文化祭に一度足を運んでみてください。みなさんの笑利をお約束します☆

  奥井(村岡) 小百合 (37期 HR34)

 早いもので間もなく8月も終わろうとしている。 短いNYの夏が終わる。もうすぐ秋だ。秋、といえば、楽しみが沢山あるような気がする。食べ物、ファッション、そして、文化祭。高等部のころの文化祭はとにかく楽しかった。一番に思い出されるのは後夜祭かもしれない。3年間の間にチャイナドレスも着た。 顔をドーランで黒塗りして金髪のかつらをかぶり、シュープリームスにもなった。優勝、そのために、クラスが一丸となって、衣装をいろいろ作ったり、ダンスの練習を放課後遅くまでしたり・・・ 今思うと、その過程が一番楽しかった気がする。いつもと違う、放課後。あんなに一生懸命に何かに夢中になれていた自分が懐かしい。あんな風に回りも気にせず、踊れるような、一生懸命の気持ちは持ち続けていたい、と、目の前でお母さんと一緒を見ながら踊る息子を見ながら考えている。             


2005年#5 テーマ:夏休み

  佐藤 隆一 先生 (社会地歴 S62.4〜 )
 
 多忙な私にとって、唯一夏休みこそが行ってみたい所へ行ける、読みたい本を読める絶好の機会となっています。クラブ合宿・引率・会議・日直等も日程に入るわけですが、一方で“教師は授業が命”と考える私はその準備のための有意義な研修もできるように計画を立てます。昨年度は日本史特講B(幕末維新史)で孝明天皇が攘夷を祈願した石清水八幡社をとりあげたので、猛暑の中現地へ足を運んでみました。桂川・宇治川・木津川の合流点を眼下に見下ろす現地に立つと、遠く京都市街を一望できる等多くの新発見をしました。昨年10月末に心筋梗塞という大病に襲われた私はこの夏は養生が必要ですが、できる限り新発見への努力は続けたいと思っています。

  大原 万理恵 (3年HR309)

 「夏休み」は春休みや冬休みと違って、特別だ。大人は子供時代を語るときに、“夏休みの思い出”についてよく話す。それは、彼らが夏ならではの貴重な体験をしていたからではないだろうか。夏休みは、自分のやりたいことをする絶好のチャンスだ。やりたいことは、勉強でも部活でも遊ぶことでもいい。学校がない分一日一日の手応えを大切にして過ごすべきだ。毎日ぼーっとしていて無気力に過ごすなんて考えられなかった。約一ヵ月半という長い時間をどうして無駄にできるだろうか。1、2年生の時の夏休みはほぼ全て、チアリーディングの練習に明け暮れた。朝起きて、部活に行って、家に帰ってご飯を食べて、眠る。それを繰り返すだけの日々。しかし、無駄だと思ったことは一度もない。こんな風に、一つのことにひたむきになった夏と言うのは、振り返ってみるとやはりいいものである。人それぞれの「夏」がある。今年の夏、あなたは何をしたいだろうか。 

  板垣 克彦 (36期 HR31)

 私が「夏休み」の言葉の響きから想うことは、プールで遊ぶ子どもたちの笑顔です。公立小学校では、夏休みに夏季プール指導を実施しています。まぶしい太陽の下、小麦色に日焼けした子どもたちは一目散にプールに飛び込み、友達と水をかけ合って遊びます。子どもたちの瞳は澄んだみなもにキラキラと輝き、満面の笑みの美しさは時を忘れさせます。瑞々しい子どもたちの笑顔は、私にとって最高の夏休みです。

 


2005年#4 テーマ:ときめき

  神永 あい子 先生 (国語 S62.4〜 )
 
 「皮肉もしくはイヤミ」と先ず感じないではいられないようなテーマが与えられてしまった。「ときめき」…“トキメク”などという言葉は、「いづれの御時にか」で始まる『源氏物語』冒頭の「すぐれて時めきたまふありけり。」の部分を読む時ぐらいしか、縁が無くなって久しい。現代語の「ときめき」なんて、ましてや私自身が「ときめく」なんて…。
 こういう困った時には、国語辞典を開いてしまう。やはり国語の教師ということか。「期待や不安などで、胸がどきどきする。」のか…。“ドキドキ”なら時々する。そろそろ心臓の心配をした方がいいのかもしれない。そう言えば不安もいろいろあるようだ。いや、期待も無くは無い。4月から56期生HR106の担任となった。6回目の一年生担任である。密かに期するところはある。「ルンルン」と私を呼ぶ生徒達が居る。何故だろう。   

 中村 しおり (3年HR305)

 次の世代を作り出すほど大人でもなく、見境なくやんちゃできるほど子供でもない高校生にとって、“ときめき”とは何なのだろうか。気付けば誰もがこれのために泣いたり笑ったり狂ったりしている気がする。彼らはこれについて何十時間でも談笑し、歌を聴き、時には詠み、とにかく膨大なエネルギーを消費している。このエネルギーを無駄と言わず何としようか。人は無駄を嫌う。子供が無駄な行動を選択しようとすれば、大人は止めるのが自然である。しかしこのエネルギー消費に限っては、大人は止めに入ることなく、あたたかく見守っている。何故なら、皆経験してきたことだから、そして若者にとって当然なエネルギー消費だと理解しているからだ。 「限られた時間の中でこそ、よりいっそう価値があるのだ」 陳腐な言葉だが、心理である。限られた若い時間の中で、無駄に等しかったエネルギー消費は、価値ある消費へと昇華するのだ。“必要な無駄”―言葉としては成立しないが、“ときめき”とはこれに尽きる。
 だから若者たちよ、臆することなく精一杯ときめくといい。成功は未来につながる。失敗は後の酒の肴になる。無駄は、きっと楽しい。

 大塚 雄司 (35期HR20)

 早いもので私が高等部を卒業してから18年が過ぎようとしています。しかし、18年前と同じくときめく心は色褪せず持ち続けているつもりです。でも、きっとあの頃とはときめきの色が違うんだろうなと思います。野球部で日々を練習に費やし、高校球児だれもが夢みる甲子園というものを追いかけていた18歳の時のときめきの色は 現在よりもきっともっと若々しかったんだろうと思います。結婚をし、子供も出来て守るべきものが多くなった現在のときめきの色は、あの頃とは違ってもっと深みがある色になっているように思います。これから50歳・60歳となった時 ときめきの色はどうなっているのか? いまから楽しみです。 


2005年#3 テーマ:入学

  中久木 眞治 先生 (国語)
 
 今年は桜の開花が遅く、入学式が行われた4月7日には、爛漫と桜が咲き誇っていました。その下を、喜びと緊張の面持ちで、新入生とその保護者である親御さんが、式場であるP・S講堂に向かっていきました。そして、生徒と保護者が全員入場した後、緊張した面持ちで担任の先生方、理事や宗教主任など、来賓の方々が桜舞い散る中を入場して行かれました。
 私は、病気で担任を降りられた先生の後任として、37期の途中から交代をし、引き続き39期の担任を2年生から担当したので、実際に新担任としてP・Sの壇場に上ったのは、就職してなんと5年目のことでした。本当に嬉しく、晴れがましい気持ちであったことを、今でも昨日のように思い出します。人生、いつまでも初々しい気持ちを失わないように生きていきたいものです。
    

 野本 真菜(3年HR310)

 私が青山学院の校門を初めてくぐったのは、中学3年の秋、学校説明会の日でした。銀杏の葉を敷きつめた黄金色の絨毯のような舗道を歩き校内に入ると、荘厳な佇まいのPS講堂が真っ先に目に映り、講堂から流れてくるオルガンによる聖歌に厳かな気持ちを覚え、許されるならば、私もこんな環境の中に自分の身を置きたいと切望しました。そして入学式。これから始まる新しい学校生活、新しい友達、新しい自分。期待と不安で興奮気味に頬を紅潮させた新入生の喧騒から離れ、裏庭へ足を運ぶと、そこには1本の満開の桜。木の真下から上を見上げ、春の風に花びらを躍らせる桜の木の大きな懐に包まれたような幻想的な気持ちを抱き、3年間の高校生活をこの桜に見守っていて欲しいと願いました。あれから2年。青学の伝統的な数々の行事を経験し、多くの友人と充実した時間を共有してきました。そして残された1年、次の進路に向かって飛び立つ日まで、桜の木よ、もう少し私を見ていてください。

 中山 靖士(34期HR305)

 高等部へ入学。今まであった定形のスクールカバンもなくなり、制服もある程度自由になりました。また、授業では選択科目も増え、自分で自分のことを決めていく。誰しも、少し大人になったようなわくわく感と期待が大きかったのではないでしょうか。自由ということは、可能性も無限大にあるわけですが、その反面、自分の方向性も簡単に見失いやすい、そのような厳しさも持ち合わせていました。今思えば、高等部からみんなの個性が強く出始めたように思います。それをまとめられた担任の先生方は大変な思いをされていたのではないでしょうか。

あの入学の頃を思い返しながら、何かをスタートするというニュートラルな感覚を懐かしく思いました。

2005年#2 テーマ:卒業

 津村 博文先生 (数学/S61.4〜H10.3)
 
 「僕もみんなと一緒に高等部を卒業します・・・」私が最後に担任した46期HR310の三年最後のホームルーム、クラス全員でゲームをしてお菓子を食べた後、丸く座って生徒一人ひとりに高等部の思い出を語ってもらった。そのラストに先生も一言と言って私自身の高等部卒業を宣言した。驚きとともに、自分達の担任が母校にいなくなるという寂しさの言葉をもらい、申しわけない気持ちで一杯になった。突然、HR運営委員の山田君がギターを取り出し「卒業というテーマで歌を作ったので歌います」と言い、静かに歌いだした。他の生徒は一瞬の歓声の後、皆耳をすまして山田君の歌を聴いた。テレビドラマの一幕のような情景。高等部での思い出を歌った愛と優しさに満ちた歌だった。私にとって高等部での12年間の教員生活は人生の宝物である。

    

 木村 由美子 (3年HR310)

 3年前の中等部の卒業を思い出すと、今年の卒業式は重みが違う。それは、この卒業が文字通りに学校の全過程を履修し終えることだけでなく、皆との別れをも意味するからだ。中等部卒業の時は、大部分の友だちが一緒だった。時々垣間見た高等部という世界に、皆で一緒に行けた。しかし今回は見た事もない、想像もつかない世界へと、たった一人で行く。進む方向が分からない。あるいは分かったような気がしても、それが果たして正しい道なのか分からない。そんな不安を常に抱えている。しかし、青山学院で育った私には、大きな自信がある。それは、いつも神様がそばにいてくださり、支えてくださる先生や、共に泣き、笑いあった懐かしい顔ぶれ、そして帰ってくる場所がここにあることを知っているからだ。この揺るぎない自信は、私に勇気と安心を与えてくれる。この思いを胸に、この先がどんな世界であろうとも、青山学院の卒業生として堂々と過ごしていきたい。

 藤又(関口) 純代 (33期HR31)
 
 私のなかでは、高等部卒業 = “HR解散”。
 単に同じ教室で授業を受けるといったつきあいだけではなく、球技大会・修学旅行・文化祭・後夜祭など、数々の行事を共に経ることで、同じクラスにならなければ話をする機会さえあったかわからないような人とも、深い関わりを持って過ごすことができたのがHRだった。些細なことでもめたり、盛り上がったり・・・毎日が事件で、充実していた。
 卒業して20年たった今でも、当時のクラスメイトと顔を合わせれば、その頃が鮮明に思い出され、様々な話題で盛り上がることができる。そんなかけがえのない仲間達との別れであった高等部卒業は、私の経てきたそれの中で、一番寂しい気持ちになった卒業だったと思う。

2005年#1 テーマ:礼拝

 松延 素男先生 (国語/S60.4〜・25期)
 
 藤村靖一先生を思い出す。皆、先生の一言一言に耳を傾けていた。壇上から、「静かに」「私語をやめなさい」といった注意は一切されなかったし、その必要もなかった。隔世の感がある。尊敬すべき人格者として、誰もがお慕いしていたが、奨励中も、授業中も、決して生徒を高みから見下すことがなかったのが忘れられない。人格者、と直観できたのも、その公正さと、人を分け隔てることのない寛容なお人柄に接することができたおかげであった。私は信仰から遠い人間だが、イエスの示された公正・明証性は、常に自らの指針として課したいと希っている。が、時々、教師然として反りかえっている自分に気づくと、恥ずかしさを禁じ得ないこの頃である。

    

 木見塚 智己 (3年HR308)

 青山学院に入学してから早くも3年がたち、高校生活も残すところ2ヶ月となりました。最初は面倒くさいと思っていた毎日の礼拝も、今では良い習慣となっています。今まで、何人もの先生や生徒、牧師さんのお話や聖歌隊やハンドベルの演奏を聞いてきました。中でも一番私の心の中に残っているのは、青木先生のお話です。「ナンバーワンじゃなくてオンリーワンでいいなんて、現実から逃げるための言い訳に過ぎない。ナンバーワンになるための努力が大切なんだ。」この言葉からとても大きなことを学んだ気がします。三年間、礼拝を通して、普段の授業では教わることができないようなことをたくさん教わりました。このことを大切に、大学へ行っても頑張れたらいいと思います。

 渡邊 忠則 (32期HR35)
 
 礼拝の思い出、それは冬のPS講堂のあの冷たい座席の感触を思い出す。部活で疲れていた私は、いつもうとうとしてしまう。先生の話が、頭の中で、映像で流れる。あ!讃美歌だ、何番だろう?しかし番号が分からなくても歌えてしまう。初等部から毎日歌っていた成果だろうか。礼拝で、知らない間に、讃美歌が身に付いてしまったのか。今思うと大事な事は、礼拝という毎日の習慣の中で、先生の話を聞き、祈り、聖書を読み、讃美歌を歌う、そんな時間の中で自分の悩みも考え、知らぬまに、自分の中にイエス様のイメージが出来たこと。大学に進み、社会に出て、何かを選択する時に、誰も見ていなくても、イエス様が見ているというイメージが出来た事だと思う。礼拝という時間が、今の私の形成に、大事な時間であった事は、間違いない。言い換えれば礼拝は、私の人生の根っこである。


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