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V.鳥 取 牧 場

目次

1.地域概況 2.調査方法 3.調査結果
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1.地域概要

(1)地形、地質、土壌の概要

1)地形及び地質

鳥取県西部に広い面積を占めている大山火山の山体は、その裾野を周囲にのばして北方は日本海に達している。この範囲を更に細かくみれば地形の急しゅんな山地地形(標高300〜400m以上)があり、数々の有名な山岳が並んでいる。次にこれより少し緩やかな地形で山地地形を囲むように占めている山麓台地(標高200m以上)がある。山麓台地の傾斜勾配は比較的緩やかであるが、小さい谷に侵食されており面積も狭い。山麓台地の更に下流部には厚い大山火山灰層のある台地(所によっては殆ど海岸まで達している)が広く分布し、平坦な丘陵を作っており、主に畑や果樹園としての産業の基盤となっている。この台地を侵食して冲積平野が細長く分布し、この奥部には河岸段丘が小規模に発達している。

地質は、大山火山群の一部及びその山麓によって形成されているため、火山活動の歴史をそのまま反映している。大山山体の東部、西部などには中生代末期と考えられる花崗岩が広く分布しており、これは山陰型のもので大山の基盤としてもこの花崗岩があると想像されている。

大山は形成過程から極めて大きい複式火山であり、外輪山体が陥没したときに山頂及び山腹から、おびただしい土砂が運ばれて砂礫層を堆積し、その後続いた噴火によって厚い火山灰を降下している。

大山火山灰は、火山本体から東方に特に厚く堆積しており、火山灰台地では厚く地形面を覆い、その順序も規則正しい。

2)土壌の概要

土壌は、大山火山灰(火山噴出物)は紫蘇輝石含有黒雲母角閃石安山岩を母材とし、火山灰に有機物が集積した黒色火山灰土壌(黒ボク土)で、軽い土となっている。しかし一般の黒ボク土壌と異なり、土壌を構成する粘土鉱物組成では、アロフェインが少なく、14Å鉱物(Al−バーミキュライト)がかなりの割合で含まれる非アロフェイン質黒ボク土である。これは、珪酸に富む安山岩が母材であることに加え、黄砂(レス)などからの外来の14Å鉱物の影響等によりアロフェインが生成し難かったことによると思われる。

粒径組成は、全体としてはHCないしLiCの細粒な土性であり、風化を受けやすい。

一般化学性は、母材、雨量の多い気候条件を反映して塩基飽和度が低く酸性化が進行している。非晶質無機成分(特にアルミニウム)は、有機物と複合体を形成している形態あるいはアロフェイン様と言われる活性の高い形態で、これらの形態のアルミニウムが鳥取県の黒ボク土の礬土性を特徴づけている。

表層の有機物含量は、全国平均並の21.3%で、集積している腐植は黒ボク土壌特有の黒色味が極めて強いいわゆるA型腐植酸である。

(文献資料:鳥取大学農学部、赤碕町史)
表32 地形、地質、土壌の概要
地形・傾斜 標高 堆 積 様 式・母 材 有 効
土層厚
障害物
の多少
起 伏 状 況 土地
現況

波状台地
河岸段丘

最高:355m
最低:243m
平均:300m





大山上部火山灰
姶良Tn火山灰
大山中部火山灰
大山下部火山灰
大山最下部火山

40〜60cm


波状台地で侵食に
より谷を形成し、
東向き平均斜度は
約30度、西向き平
均斜度は約20度



母材:大山火山噴出物
注1.大山火山噴出物は、紫蘇輝石含有黒雲母角閃石安山岩である。
2.大山の火山活動は、第四紀更新生後期(約1万年前)に終了しており、鳥取県の火山灰土壌は全国的にみれば古い。

(2)気象概要

鳥取牧場における気象の概要は表33に示したが、ここは裏日本気候区に属し、冬季には大陸からの強い季節風とこれによる降雪がある。

気温は平均15℃(最高35℃、最低−4℃)。初霜は11月下旬、終霜は3月下旬で、無霜期間は250日である。初雪11月下旬、初結氷12月上旬、最終結氷3月下旬である。

日照時間は1日平均3時間(年間約1,300時間)で、山陽側の55〜60%と少ない。

雨量は毎月100mm以上で、年間2,000mm以上に達する。冬期は積雪が稀に1,000mmを超すことがある。

風向は、夏は北東または西、冬は西の風が強い。年間を通じて風の吹く日が多く、風の少ない日は90日内外にとどまる。

表33 気象表
気温
(9時
(度)
最高
気温
(度)
最低
気温
(度)
降水量
(mm)
最多
風向
無降
水日
(日)
1 月 2.7 5.8 - 0.1 204.8 西 4.7
2 月 3.6 7.0 0.1 173.5 西 6.5
3 月 6.6 9.6 2.3 136.9 北東 13.5
4 月 13.0 16.0 6.6 184.4 北東 15.0
5 月 17.2 20.3 10.6 132.8 西 17.3
6 月 21.6 24.1 15.9 145.7 北東 15.3
7 月 24.3 27.4 19.8 257.4 北東 15.0
8 月 23.0 27.4 20.2 132.3 北東 16.3
9 月 21.5 24.4 17.4 198.3 北東 15.0
10月 16.2 18.9 11.3 183.5 北東 16.5
11月 11.5 14.8 6.6 143.6 西 15.0
12月 6.3 9.2 2.8 193.5 西 11.5
計/平均 14.0 17.1 9.5 2086.7   161.6
    
最大日降雨量 313.0 mm
初雪 最早降雪日 昭和30年11月 6日
最遅降雪日 昭和29年12月31日
終雪 最早降雪日 昭和34年 2月10日
最遅降雪日 昭和29年 4月20日
初霜 最早降霜日 昭和21年10月29日
最遅降霜日 昭和30年 2月14日
終霜 最早降霜日 昭和33年 2月11日
最遅降霜日 昭和30年 4月 5日
注1. 気温、降水量、無降水日は当場中山放牧地4か年(平成元年10月〜5年9月)平均
2. 他のデータは「赤碕町史」による。


(3)植生概況

船上山山麓の植物は主にアカマツ〜コナラ林で、林床には主にチマキザサ群落があるが、他にも数多くの低木・草木をみることができる。

元来、この地域はタブノキ、スダジイ、クスノキ等も自生した混交林と考えられるが、現在ではその多くが針葉樹人工林となっており、一部高原や台地では果樹園・牧草地として利用されている。山地では古くから天然林として残っている落葉広葉樹が薪炭材、シイタケ原木として利用されている。

他には、ホウノキ、ヤマザクラ、ヌルデ等の高木やヒサカキ、アセビ、イヌツゲ、ヤマツツジ等の常緑広葉樹の低木類が混生している。

(4)災害、虫害等の発生状況

1)風水害等
a. 平成2年

夏季の降水量は、空梅雨の影響により、干ばつの状態となった。

9月中旬から山陰沖に秋雨前線が停滞し、台風19号が19日に日向灘から四国沖を北上して紀伊半島に上陸した影響により、鳥取県地方は台風の北上に伴って秋雨前線の活動も活発となり、19日には日降水量が300mmを突破する集中豪雨に見舞われ、表土の流出・土砂崩れの被害を受けた。

b. 平成3年

梅雨期間の募照とオホーツク海高気圧の勢力拡大による前線の活動が活発で、寒気の影響も加わり局地的な集中豪雨や曇雨天の日が多く、短い夏となった。

また、台風が相次いで接近・通過したことにより、風害を受けた。

c. 平成4年

梅雨前半は“空梅雨”気味で経過し、梅雨明け後も少雨状態が続き、残暑も厳しい夏となった。相次ぐ台風と台風から変わった低気圧の影響で、局地的な豪雨と強風により表土の流出・土砂崩れ・樹木の倒伏等の風水害を受けた。

また、10月14日夕方より15日朝方にかけて集中豪雨となり、表土の流出が若干見られた。

d. 平成5年

6月上旬には台風並に発達した低気圧が日本海を通過したため、強風が吹き荒れ樹木の倒伏や生育中の牧草葉部先端に擦傷状の被害を受けた。

梅雨も長期にわたり、日照不足となり根腐れも発生し、9月中旬まで低温・長雨が続いた。

また、台風が7月下旬から相次いで接近・通過し、土砂崩れ・樹木の倒伏等の風水害を受けた。

2)虫害等

平成2年11月29〜30日(調査1の播種後約1か月)にかけて175mmの集中豪雨があり、その直後バッタの異常発生により、初期生育中の牧草に食害が見られたほかは大きな被害はなかった。

2.調査方法

(1)実証圃場の概要

実証圃場は当場の中山放牧地に設置した。ここの地形、植生、土壌等については表34のとおりである。

表34 実証圃場の概要
圃場
区分
地形・傾斜
度等の概要
標 高 植 生
最 高 最 低
1〜3区 平均傾斜度
約20度
西向き斜面
320 m 310 m ササ(約30%)、ジシバリ(約10%)
サンショウ、クサギ、ミズナラ、ニセアカシア、
フジ、ジシバリ、ウバメガシ、ノシバ、
アケビ、ヘクソカズラ、サルトリイバラ、
ウツボクサ、タンポポ、スミレ、アジサイ、
ヤマブキ、ヨモギ、アザミ、タラ、ノイチゴ、
イネ科、シダ類、ラン類
4〜12区 平均傾斜度
約30度
東向き斜面
330 m 300 m


表34付表 土壌成分分析値
分 析 項 目 測 定 値 分 析 項 目 測 定 値
PH 5.4 塩基飽和度% 36.2
EC 0.1 Ca/Mg 3.63
燐酸(mg/100g) 25.0 Mg/K 3.65
燐酸吸収係数 1,820 EX

CA
TI
ON
CaO(mg/100g) 90.0
CEC(me) 12.0 MgO(mg/100g) 17.7
石灰飽和度% 26.8 2O(mg/100g) 11.4
分析機関:家畜改良センター新冠牧場


(2)調査圃場、実証圃場の区分と管理状況

1)調査1(平成2年播種)
a. 傾斜方位

傾斜方位が東の傾斜草地及び西の傾斜草地の2区分とした。

b. 前植生処理

肉用牛による放牧を実施するとともに、発芽後に刈払いを行った。

c. ペレットの区分

シードペレット(100kg/10a)、マクロペレット(50kg/10a)及びこれと対照するための慣行法として種子のみ(6kg/10a)播種した区を設けた。なお、マクロペレット区は翌年における定着株数が少ないことに鑑み前年と同量(50kg/10a)の追播を行った。

d. 施肥

基肥については、慣行区では、化成肥料(16,16,16)40kg/10aを施用した。

一方、シードペレット及びマクロペレット区には既にペレットに肥料成分が含まれていることに鑑み、基肥は施用しなかった。

追肥については、各区とも下記の時期に行った。なお、追肥量は各回、全区とも化成肥料(16,16,16)20kg/10aを施用した。

平成3年2回4月15日、10月24日
平成4年2回6月26日、10月22日
平成5年1回6月10日
e. 管理

全ての調査区において年1回冬期間にブッシュクリーナによる刈払いを行った。

f. 放牧

平成3年〜5年の3年間、平成2年に設置した実用規模の調査区(10a/1区)を対象に、生育調査・放牧による早期草地化調査を実施した。生育調査から、野草の勢力が大きく、牧草の構成割合が非常に少ないこともあり、平成3年度は採食量調査を断念し、放牧による草地化・維持管理の調査のみ行うこととし、翌年の放牧利用に備えた。

平成3年度の放牧は、野草放牧地(10.9ha)として利用する形態をとり、調査区を特別に囲うことをしなかった。放牧は7月23日から9月30日までの間の24日間に延べ1,023頭(黒毛和種成雌牛)を入牧させた。放牧頭数は0.39頭/10a/日であった。

平成4年においては、東向き斜面の調査区を6月29日から7月3日、西向き斜面の調査区を7月3日から7月6日に実施した。調査区には電気牧柵を設置して野草区と区分した。この間の放牧延べ頭数(黒毛和種成雌牛)は112.5頭であり、東向き斜面の調査区(3牧区)では5頭を3.5日入牧( 延べ52.5頭)、西向き斜面の調査区(3牧区)では5頭を4日間入牧(延べ60.0頭)した。2回目以降の放牧は電気牧柵を撤去し、野草放牧地の一部として利用した。

平成5年の放牧においては、東向き斜面の調査区(3牧区)では4月26〜28日、6月1〜6日、7月13〜16日の13日間に延べ43.3頭/10a を入牧させた。4回目以降の放牧は電気牧柵を撤去し、野草放牧地の一部として利用した。西向き斜面の調査区(3牧区)では6月7〜8日、7月17〜18日の4日間に延べ40頭/10aを入牧させた。2回目以降の放牧は電気牧柵を撤去し、野草放牧地の一部として利用した。

2)調査2(平成3年播種)
a. 前植生処理

播種前後の放牧及び冬季の刈払いを行った。

b. ペレットの区分、散布量

調査2ではペレットの種類はシードペレットのみとし、散布量を100kg/10aと150kg/10aの2段階設定し、加えて試験1同様の慣行区を設けた。

c. 播種時期

播種時期を2回とし、前期播種区は9月24日に、後期播種区は10月25日に播種した。

d. 施肥

播種時には、慣行区では、化成肥料(16,16,16)を40kg/10a、熔成燐肥80kg/10a及び苦土石灰100kg/10aを施用したが、シードペレット及びマクロペレット区には試験1同様に基肥は施用しなかった。

追肥は各回、全区とも調査1と同様に下記により実施した。追肥量についても各回、全区、化成肥料(16,16,16)20kg/10aを施用した。

平成4年2回7月13日、10月22日
平成5年1回4月28日
e. 管理

全ての調査区において年1回冬期間にブッシュクリーナによる刈払いを行った。

f. 放牧

平成4年及び翌5年には、平成3年度造成した実用規模の調査区(10a/1区、3牧区)を対象に、生育調査・放牧による早期草地化調査を実施した(前期播種及び後期播種の調査区双方とも同様に実施した)。調査区には電気牧柵を設置して野草区と区分した。

平成4年は6月下旬の3日間(前記播種区:6月24〜26日、後期播種区:6月26〜29日)に、それぞれ延べ45頭(15頭/10a)を入牧させた。2回目以降の放牧は電気牧柵を撤去し、野草放牧地の一部として利用した。

平成5年には、4月26〜28日、6月1〜6日、7月13〜16日の3回、それぞれ13日間に延べ43.3頭/10a(前記播種区)、43.3頭/10a(後期播種区)を入牧させた。4回目以降の放牧は電気牧柵を撤去し、野草放牧地の一部として利用した。

表35 調査区分とその概要 (面積単位:a,播種・施肥量単位:kg/10a)
調





ペレット
の区分



処 理 区 分
前植生
処 理
播 種 追 播 基 肥 追 肥
播種
月日
ペレット
散布量
播種
月日
ペレット
散布量
施肥
月日
基肥量 追肥
月日


調


1 U(S・P) 10a 放牧及
び発芽
後刈払
2.10.18 100         3. 4.15
3.10.24
4. 6.26
4.10.22
5. 6.10
20
20
20
20
20
2 T(M・P) 10a 50 3.10.25 50    
3 V(慣行) 10a 6     2.10.18 40*
4 U(S・P) 10a 100        
5 T(M・P) 10a 50 3. 9.24 50    
調


6 V(慣行) 10a 6     2.10.18 40*
7 U(S・P) 10a 播種前
後放牧
及び冬
期刈払
3. 9.24 100         4. 7.13
4.10.22
5. 4.28
20
20
20
8 U(S・P) 10a 150        
9 V(慣行) 10a 6     3. 9.24 40*
80**
100**
10 U(S・P) 10a 播種前
放牧及
び冬期
刈払い
3.10.25 100        
11 U(S・P) 10a 150        
12 V(慣行 10a 6     3.10.25 40*
80**
100**
注1. 基肥量の欄:*=化成肥料、**=熔成燐肥、***=苦土石灰。
2. 追肥に用いた肥料は化成肥料である。
なお、基肥、追肥に用いた化成肥料の成分は全て窒素(N)16%、燐酸(P2O5)16%、加里(K2O)16%含有のものである。
3.管理として、全ての調査区について、年1回冬期間にブッシュクリーナによる刈払いを行った。


(3)ペレットの仕様

今回の調査に使用したペレットの仕様は表36のとおりである。

表36 ペレットの仕様
ペレット
の区分
成 分 種 子 備 考
肥 料 成 分 含有量
(g/kg)
肥料以外の成分 含有量
(g/kg)
種 類 含有量
(g/kg)
T
(M・P)
窒素(N)
燐酸(P2O5)
加里(K2O)
原料
CDU
UF
重過燐酸石灰
熔成燐肥
硫酸加里
珪酸加里
炭カル
泥炭
70
75
35
    オーチャードグラス
(アキミドリ)
トールフェスク
(フォーン)
シロクローバ
(フィア)
20

20

20
楕円偏平形
1個12g
播種直前、
に溶いた洗
糊により種
を接着
U
(S・P)
炭酸苦土石灰
熔成燐肥
CDU
過燐酸石灰
KCl
FTE
150
100
100
30
10
10
ベントナイト
ゼオライト
ピートモス
シルバーライト
タルク
接着剤(メチセル)
殺菌剤(オーソサイド)
140
150
50
100
150
5
5
オーチャードグラス
(アキミドリ)
トールフェスク
(フォーン)
シロクローバ
(フィア)
ペレニアルライグラス
(キヨサト)
10

10

10

10
球形
ダイス径 1
V
(慣行)
        オーチャードグラス
(アキミドリ)
トールフェスク
(フォーン)
シロクローバ
(フィア)
417

417

167
非ペレット


3.調査結果

(1)発芽及び生育状況

1)調査−1(平成2年度播種)
a. 造成初年(平成2年)

播種当日降雨があり、播種後6日目に発芽が確認された。また、播種後15日目には全区の発芽を確認した。

発芽状況は慣行区が最も良好でイネ科、マメ科とも均一に生え揃った。M・P区も発芽は良好であったが、雨水により種子が流され分散したものが多く、また逆に肥料が下方に転がり落ちているものもあった。

S・P区は当初マメ科の発芽が僅かに見られたもののイネ科の発芽はかなり遅れて生え揃った。越冬後、イネ科の発芽も確認されたが、マメ科の個体数は非常に少なかった。

生育初期の草勢は、M・P区が最も良く、次いで慣行区、S・P区の順で、S・P区は全体にひ弱な感があった(表37)。

播種時の処理と牧草の発芽および初期生育との関係は、発芽および発芽初期の段階では処理項目が多いほど、表層破砕が顕著なほど生育が優れていたが、播種後約1か月目の集中豪雨の後、バッタによる食害の発生とともにその効果は逆転し、播種後2か月では明らかに処理項目が少ないほど生育が優れ、越冬後の草勢にも影響している。

全調査区とも、播種後15日目より発芽を確認したが、S・P区は慣行区、M・P区と比較して5日程度発芽が遅れた。

どの区においてもイネ科、マメ科とも発芽状況は良好であり、草生密度も慣行区、M・P区、S・P区の順に高く、草勢はM・P区、慣行区、S・P区の順に良かった。

暖冬の影響もあり、初期生育も順調で播種後1か月の草丈が10cmに達しているものも見受けられた。12月に入り、気温の低下とともに牧草の生育が停止した。

表37 初期生育状況(調査−1)
種子の
種類
発芽の
良否
草 丈 草生密度(本/m2) 草勢
OG TF WC OG TF WC
S・P 2 4.4 4.8 23.1 22.3 14.4 3.0
M・P 4 4.0 4.7 8.4 8.8 15.8 7.2
慣 行 4 5.0 5.2 48.3 55.4 22.3 6.4
注1.発芽は12月10日調査、その他は3月7日調査
2.それぞれ5か所平均値である。
3.発芽良否と草勢 1(不良)〜9(良)


b. 利用1年目(平成3年)

越冬後の生育はイネ科、マメ科とも順調であったが、5月中旬以降気温の上昇とともに野草の生育が旺盛となり、牧草の割合が徐々に低下した。牧草の中で特にマメ科は殆ど見受けられず、イネ科もオーチャードグラスが主体で一部にトールフェスクが見受けられる程度であった。

しかし、7月下旬以降の放牧により野草と牧草が採食され、時期的にも野草の生育が衰退してきたこと、牧草の生育が野草を上回るようになり、徐々に牧草の割合が増加してきた。

さらに、短期間ではあるが9月下旬に放牧を実施したことから野草の被度が減少し、再生も殆ど見られず牧草の生育が旺盛となり、草地化が進行しつつある。

ただし、雑潅木の2次再生樹は放牧牛の採食が少なく生育も旺盛なことから、被度は依然として高いため12月中旬に人力による刈払い処理を行った。

【S・P区】

越冬時の草生密度は慣行区の1/2程度であったが、野草の生育が旺盛となりはじめた時期での個体の減少は緩慢であり、放牧開始時には慣行区とほぼ同程度の構成割合となった。

放牧後の再生は良好で、徐々に牧草割合が高まるとともに、分けつが進み株を形成してきた。特に2回目の放牧後は生育が旺盛となり、草地化が伺えた。

【M・P区】

越冬後の草生密度が低かったこともあり、他区に比較すると牧草の構成割合も低いが、それぞれの株の草勢は野草と充分競合できており、放牧後の草地化過程では疎らであるが大きな株立ちが見られ、定着率が高い。

なお、株数が少ないことから追播試験として、西側斜面に9月下旬、東側斜面に10月下旬造成時と同量の追播を行った。

9月播種区は気候に恵まれたこともあり、播種後6日目に発芽がみられ、その後イネ科、マメ科とも順調な生育状況である。

【慣行区】

越冬後は草生密度が高く、草勢もM・P区に次いで良好であったが、野草の生育が旺盛になるに従い個体数が激減した。放牧後の再生状態は良好で株化も進んだが、他区に比較するとやや小ぶりの株であった。

草地化については、S・P区とほぼ同程度の進度である。

表38 平成3年における草勢(調査−1)
種子の
種類
草 勢
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 平均
S・P 5.0 5.5 5.0 5.0 5.5 5.5 5.3
M・P 7.0 7.0 7.0 5.5 7.0 7.0 6.5
慣 行 5.5 5.0 4.0 4.0 4.5 4.5 4.6
1.1(不良)〜9(良)
2.調査は各月始めに実施した。8月は放牧中の2区画の平均である。


c. 利用2年目(平成4年)

本年4月に造成後1年半を経過した牧草は、直径15〜20cm程度の株を形成し、一定の定着を見た。この時の牧草の被度は60〜70%に達した。

牧草の草生密度はS・P区、慣行区、M・P区の順に高かったが、株の充実度はM・P区、S・P区、慣行区の順に高かった。

その後の生育は順調であったが、5月中旬以降気温の上昇に伴い野草の生育が旺盛となり、野草の構成割合が徐々に増加した。6月上旬頃より牧草に出穂が見られ、7月上旬の放牧開始時には結実株も見られた。

放牧により野草、牧草ともにやや草勢が衰えたように思われたが、追肥の効果と梅雨時期の降雨もあり、再生は旺盛であった。

しかし、梅雨明けとともに牧草の生育は停滞し、夏枯れの状況も僅かにみられ出穂した牧草の立ち枯れも生じた。反面野草の生育は旺盛で、9月上旬には野草の被度が60%程度となり、優劣が逆転している。

なお、気温の低下とともに立ち枯れした株の中より再生草が芽吹き始め、徐々に牧草の勢力が盛り返しつつある。

一方、前年M・P区の草生密度を高めるため追播試験を実施し、4月には幼苗の確認を行い、初回の放牧時には順調な生育を示していたが、放牧後は既存草の旺盛な生育とともにその存在は確認できなくなった。

放牧後、結実した牧草の落下種子の発芽が僅かに見られたが、前年度追播したM・P区の牧草同様その後の存在は確認できなくなった。

9月末における牧草の状況は草生密度では4月と同順位、株の充実度は調査区間の差が殆どなくなった。

また、雑潅木の多い西向き斜面は、マメ科のクズと木本類の繁茂が著しく、東向き斜面は雑潅木が少ないが、ススキ、アレチノギク等の草本類の繁茂が著しかった。

10月上旬の状況は、西向き斜面で雑潅木に牛の行動が妨げられたことによる採食の偏りが部分的に見られた。東向き斜面では採食が均一で、草本類の雑草は放牧圧と時期的な要因からその後の生育は見られなかった。

放牧終了後も牧草の生育が見られたが、11月上旬には生育を停止し3月中旬に萌芽を迎えた。萌芽は西向き斜面がやや遅れ気味であった。

表39 平成4年における草勢(調査−1)
種子の
種類
草 勢
4月 5月 6月 7月 8月 9月 9'月 10月 11月 平均
S・P 6.0 7.0 7.0 6.0 4.5 5.5 6.0 5.5 4.5 5.8
M・P 6.5 7.0 7.0 5.5 4.0 4.5 6.0 5.0 4.0 5.5
慣 行 6.0 7.0 7.0 6.0 4.0 5.0 6.0 5.0 4.0 5.6
1.1(不良)〜9(良)
2.調査は月始めに実施、ただし「9'月」はこれとは別に放牧前に調査した2区画の平均である。


2)調査−2(平成3年度播種)
【全調査区】

冬枯れもなく順調に越冬した牧草は、3月中旬頃より生育を再開し、その後も旺盛な生育を示したが、6月上旬頃より野草の生育も旺盛となり、牧草の個体数の少ない区では野草が優占種となった。

6月下旬の放牧時には、牧草の一部に出穂が見られたが、多くは葉部割合の高い株化していない個体であった。放牧後は追肥と梅雨の効果で再生も良く、盛夏でも生育の衰えは見られず、立ち枯れ、夏枯れは無かった。

気温が低下し、野草の生育に衰えが見え始めた9月上旬より牧草の生育が旺盛となり、牧草の密度が高まっていった。

2回目の放牧時の牧草の草姿は春季と殆ど変化なく、直径5cm程度が最大の葉部割合の高い株となっている。

マメ科牧草は、慣行区に僅かに見られるが、他区では確認できなかった。

【前期播種】

越冬後の生育は順調で、5月には被度70〜80%に達した。特に慣行区は旺盛な生育であった。その後、6月下旬の放牧までに野草の生育も旺盛となり、牧草の被度は徐々に低下し、S・P150kg区、慣行区で50%程度、特に牧草の個体数の少ないS・P100kg区では被度が30%程度まで低下した。

放牧後は、やや野草の生育が停滞したこともあり、牧草の被度は回復していった。

9月下旬の放牧時の牧草の被度は、各区とも60〜70%程度で、草丈の高い野草が目だつものの牧草の構成割合は高かった。



【後期播種】

越冬後の牧草の草姿は、前期播種に比べ草丈が低く、細身でひ弱な感があったが、4月から6月上旬にかけての旺盛な生育を示し、放牧時には前期播種に比べ草丈は劣るものの草生密度が高く、被度もやや優っていた。

放牧をやや少な目に抑えたことから、その後の生育も良好で、夏季を過ぎても野草に抑制されることは無かった。特にS・P150kg区の草生密度は高く、9月下旬の放牧時には80〜90%の被度に達していた。

表40 平成4年における草勢(調査−2)
区 分
(播種時期)
種子の
種類
草 勢
4月 5月 6月 7月 8月 9月 9'月 10月 11月 平均
前期播種
9月24日
S・P100 7.0 8.0 8.0 6.0 6.0 7.0 7.0 5.0 4.0 6.4
S・P150 7.0 8.0 8.0 6.0 6.0 7.0 7.0 5.0 4.0 6.4
慣 行 7.0 8.0 8.0 6.0 6.0 7.0 7.0 5.0 4.0 6.4
後期播種
10月25日
S・P100 6.0 7.0 8.0 6.0 6.0 7.0 7.0 5.0 4.0 6.2
S・P150 6.0 7.0 8.0 6.0 7.0 7.0 8.0 5.0 4.0 6.4
慣 行 6.0 7.0 8.0 6.0 6.0 7.0 7.0 5.0 4.0 6.2
注1.種子の種類欄
 S・P100:シードペレット100kg/10a
 S・P150:150kg/10a
2.調査は牧草、飼料作物系統適応性検定試験実施要領( 2. 3.14 改案)による。
 1(不良)〜9(良)
3.調査は月始めに実施、ただし「9'月」はこれとは別に放牧前に調査した2区画の平均である。


(2)収量及び牧養力
1)調査1
a. 平成3年

野草類の最盛期に調査を実施したところ、全体草量では慣行区が最も多かったが、牧草収量はS・P区が最も多かった。牧草の生産量が多くなるほど、野草の生産量が減少している。野草には採食不可能なササの茎や雑潅木の木質部が含まれており、可食草総量は牧草の構成割合が高くなるほど増加していると思われる(表41)。

表41 平成3年における収量と草丈(調査−1)
種子の
種類
生 草 収 量 (kg/10a) 乾 物 収 量 (kg/10a) 草 丈
牧草 野草 合 計 牧草率 牧草 野草 合 計 牧草率
S・P 190 804 994 19.1 110 391 501 22.0 76
M・P 178 861 1,039 17.1 102 361 463 22.0 83
慣行 104 996 1,100 9.5 52 498 550 9.5 96
注1.牧草率の欄の単位は%である。
2.7月23日調査 3か所平均 草丈はオーチャードグラスで、1区10個体、2区画平均


b. 平成4年

放牧前に2回坪刈調査を実施した。全体の草量はM・P区が最も高く、S・P区、慣行区はほぼ同量であった。牧草の草量はS・P区が最も高く、M・P区、慣行区はほぼ同量であった。また、全体に占める牧草率ではS・P区>慣行区>M・P区の順で、最も高かったS・P区では40.1%となっている(表42)。

表42 平成4年における収量と草丈(調査−1)
傾斜
方向
種子の
種類
草種 生草収量(kg/10a) 乾物収量(kg/10a) 草丈(cm)
6.29 9.18 割合 6.29 9.18 割合 6.29 9.18




S・P 牧草 242 242 484 32 98 67 165 30 128 75
野草 527 495 1022 68 183 196 379 70    
769 737 1506 100 281 263 544 100    
M・P 牧草 232 203 435 24 94 56 150 23 125 76
野草 922 447 1369 76 320 177 497 77    
1154 650 1804 100 414 233 647 100    
慣 行 牧草 115 189 304 19 47 52 99 17 128 84
野草 747 568 1315 81 259 224 483 83    
862 757 1619 100 306 276 582 100    
西



S・P 牧草 330 426 756 48 152 157 309 53 127 83
野草 521 310 831 52 204 73 277 47    
851 736 1587 100 356 230 586 100    
M・P 牧草 331 157 488 29 153 58 211 35 131 85
野草 658 558 1216 71 257 132 389 65    
989 715 1704 100 410 190 600 100    
慣 行 牧草 322 307 629 44 148 113 261 50 130 84
野草 439 373 812 56 172 88 260 50    
761 680 1441 100 320 201 521 100    
注.割合の欄は収量全体に占める牧草、野草それぞれの比率である(単位:%)。


c. 平成5年

放牧前に坪刈を行い、生産量を調査した。

東向き斜面では、M・P区が全体草量、牧草割合、牧草乾物収量の全てにおいて最も優れていた。一方、西向き斜面では、全体草量はM・P区、慣行区が同程度で、牧草生産量はS・P区、慣行区が同程度であった。牧草割合はS・P区が最も優れていたが、慣行区を4ポイント上回った程度である(表43)。

表43 平成5年における収量と草丈(調査−1)
傾斜
方向
種子の
種類
草種 生 草 収 量 (kg/10a) 乾 物 収 量 (kg/10a) 草 丈 (cm)
4.26 5.31 7.12 割合 4.26 5.31 7.12 割合 4.26 5.31 7.12




S・P 牧草 242 631 492 1365 71 72 153 115 340 66 52 94 71
野草 35 344 172 551 29 14 105 58 177 34      
277 975 664 1916 100 86 258 173 517 100      
M・P 牧草 375 708 439 1522 76 98 167 100 365 73 56 95 72
野草 51 263 175 489 24 13 67 56 136 27      
426 971 614 2011 100 111 234 156 501 100      
慣 行 牧草 275 438 384 1097 56 80 112 121 313 53 43 96 68
野草 48 539 266 853 44 16 168 92 276 47      
323 977 650 1950 100 96 280 213 589 100      
西



S・P 牧草   738 381 1119 85   208 80 288 86   110 66
野草   137 64 201 15   35 11 46 14      
  875 445 1320 100   243 91 334 100      
M・P 牧草   479 325 804 56   133 80 213 58   106 69
野草   319 310 629 44   82 71 153 42      
  798 635 1433 100   215 151 366 100      
慣 行 牧草   718 454 1172 81   201 98 299 82   110 71
野草   131 140 271 19   38 26 64 18      
  849 594 1443 100   239 124 363 100      
注.割合の欄は収量全体に占める牧草、野草それぞれの比率である(単位:%)。


2)調査2
a. 平成4年

放牧前に2回坪刈調査を実施した。全体草量では前期播種慣行区が最も高く、牧草の草量および牧草率は後期播種S・P150kg区が最も優れていた(表44)。

表44 平成4年における収量と草丈(調査−2)

種子の
種類
草種 生草収量(kg/10a) 乾物収量(kg/10a) 草丈(cm) 摘 要
6.22 9.21 割合 6.22 9.21 割合 6.22 9.21



S・P
(100kg)
牧草 53 249 302 33 16 87 103 31 69 90 播種後放牧
野草 338 266 604 67 109 115 224 69    
391 515 906 100 125 202 327 100    
S・P
(150kg)
牧草 171 433 604 40 50 151 201 38 80 78
野草 528 369 897 60 171 160 331 62    
699 802 1501 100 221 311 532 100    
慣 行 牧草 299 426 725 40 88 148 236 37 85 94
野草 732 371 1103 60 236 161 397 63    
1031 797 1828 100 324 309 633 100    



S・P
(100kg)
牧草 65 383 448 35 23 126 149 31 61 94  
野草 466 374 840 65 194 138 332 69    
531 757 1288 100 217 264 481 100    
S・P
(150kg)
牧草 151 879 1030 58 54 288 342 53 64 96
野草 374 386 760 42 156 142 298 47    
525 1265 1790 100 210 430 640 100    
慣 行 牧草 49 454 503 34 18 149 167 30 75 89
野草 533 459 922 66 222 169 391 70    
582 913 1495 100 240 318 558 100    
注1.播種月日:前期播種=9月24日、後期播種=10月25日
2.割合の欄は収量全体に占める牧草、野草それぞれの比率である(単位:%)。


b. 平成5年

放牧前に3回坪刈調査を実施した。全調査区とも前年に比べ、産草量が増加し牧草割合も著しく増大している。

全体草量では、後期播種慣行区が最も高く、牧草草量においても後期播種慣行区が最も優れていた。牧草割合は77〜86%で、全調査区とも前年に比べ牧草の生育が旺盛になっている(表45)。

表45 平成5年における収量と草丈(調査−2)

種子の
種類
草種 生 草 収 量(kg/10a) 乾 物 収 量(kg/10a) 草 丈 (cm)
4.26 5.31 7.12 割合 4.26 5.31 7.12 割合 4.26 5.31 7.12



S・P
(100kg)
牧草 437 323 416 1176 77 129 84 101 314 75 48 87 70
野草 29 281 48 358 23 11 74 17 102 25      
466 604 464 1534 100 140 158 118 416 100      
S・P
(150kg)
牧草 418 514 390 1322 81 107 132 95 334 80 57 87 76
野草 47 225 32 304 19 14 57 12 83 20      
465 739 422 1626 100 121 189 107 417 100      
慣 行 牧草 559 547 449 1555 82 144 122 96 362 81 57 91 75
野草 25 275 46 346 18 8 65 13 86 19      
584 822 495 1901 100 152 187 109 448 100      



S・P
(100kg)
牧草 632 566 432 1630 79 161 148 114 423 76 61 86 75
野草 9 218 195 422 21 3 59 72 134 24      
641 784 627 2052 100 164 207 186 557 100      
S・P
(150kg)
牧草 507 664 557 1728 86 128 143 142 413 84 52 95 79
野草 16 173 91 280 14 4 42 30 76 16      
523 837 648 2008 100 132 185 172 489 100      
慣 行 牧草 831 963 743 2537 84 205 202 147 554 80 52 92 77
野草 28 345 116 489 16 6 94 39 139 20      
859 1308 859 3026 100 211 296 186 693 100      
注1.播種月日:前期播種=9月24日、後期播種=10月25日
2.割合の欄は収量全体に占める牧草、野草それぞれの比率である(単位:%)


(3)投下労力

調査に投下した労力(造成労力)を表46に示したが、圃場区分7および10(いずれもU(S・P100))が、最も省力的であった(表46)。

表46 投下労力単位:分*人/10a
作業区分
圃場区分
播 種 作 業 追 播 作 業 管 理 作 業 合 計
種子
付着
施肥 播種 小計 種子
付着
播種 小計 刈払い 追 肥 小 計
1 U(S・P)     65 515       1回目
270
2回目
421

691
50
10*5回
741 1,256
2 T(M・P) 98   34 582 65 40 105 1,428
3 V(慣行)   23 33 506       1,247
4 U(S・P)     53 503       1,244
5 T(M・P) 92   32 574 72 39 111 1,426
6 V(慣行)   17 29 496       1,237
7 U(S・P100)     55 624       421 30
10*3回
451 1,075
8 U(S・P150)     115 684       1,135
9 V(慣行)   120 64 753       1,204
10 U(S・P100)     60 629       1,080
11 U(S・P150)     96 665       1,116
12 V(慣行)   107 55 731       1,182
注.圃場区分欄
 U(S・P100):シードペレット播種量100kg/10a
U(S・P150):シードペレット播種量150kg/10a

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