胸部X線・血液検査について

胸部X線検査
   AI技術を用いて開発された病変検出 ソフトウェアの導入

8月10日、AI技術 で開発された胸部X線画像病変検出ソフトウェアを導入しました。
通常の読影に加え同ソフトウェアの結果を参考とし、診断の向上と見逃し防止に努めて参ります。

<検出される病変>
 結節・腫瘤影(がんを含む腫瘍など)
 ・浸潤影(肺炎など)
 ・気胸 製品名

:FUJIFILM 胸部X線画像病変検出ソフトウェア CXR-AID( 添付文書(PMDA) )

※添付文書に専門医、非専門医における同ソフトウェア併用時の有効性が記載されています。
※ご興味のある方はFUJIFILMの CXR-AID」HPをご参照ください。

血液検査
   精度管理の問題のため専門機関に外注(※血糖値を除く)

 血液検査は、外部の専門機関(衛生検査所)に委託しています。
 衛生検査所では、法律により検体検査の精度確保が義務づけられています。
 このため検査結果のご報告は至急の場合を除き翌診療日のご報告となります。


精度管理の必要性について

<例:HbA1cの場合>
HbA1cは1~2か月間における血糖値の平均を示し、糖尿病のコントロール指標になっています。
HbA1cのコントロール目標は
・合併症の進行予防の目標:HbA1c7.0%未満
・血糖正常化の目標:HbA1c6.0%未満
となっています。

機械による測定誤差による変動は、HbA1c値が6.5%において
1.測定誤差が±20%の場合、測定値は6.6±1.32=5.28~7.92%
   →コントロールの指標に用いるには不適
2.測定誤差が±10%の場合、測定値は6.6±0.66=5.94~7.26%
   →コントロールの指標に用いるには不適
3.測定誤差が± 5%の場合、測定値は6.6±0.33=6.27~6.93%
   →どうにか利用可能

簡易臨床検査機械の性能は日々改善されています。
より新しく高額な機械ほど精度が高い傾向にあります。

測定機械の誤差だけではなく、日々の精度管理も必要です。
当院では外部の専門機関に委託し、お急ぎの場合は翌診療日にご連絡しています。


2023.9.11 血液検査、精度管理について追加
2023.9.1