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みゃーの良品

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No.121 2002/10/05 靴
V-Tip Alden Modified Last

チャールズ・H・オールデン(CHARLES H. ALDEN)により1884年米創業のオールデン。

ここの靴で真っ先に思いつくのが、ハンディキャッパー用の靴製作で 培われた履き心地の良い木型「モディファイド・ラスト」とアッパーに使用される美しい光沢の「シェルコードバン」

創業間もない1905年頃からオーダーメイドや受注生産を手がけ、現在でも微修正のみで使用されている木型は、1930年代にはほぼ完成されていました。

問題のある足の均整回復を可能にする整形法のデザインを確立し、1952年からはハンディ・キャッパー用オーソペディック・シューズ (矯正靴)の製作を開始します。

Orthopedic ShoesをルーツとするModified Lastは、5年以上の歳月をかけて改良が施され、この原型は1963年に完成

バランスよく体重を支え、また、用途が広いこの木型を採用し、グッドイヤー・ウェルト製法で仕上られた「Six eyelet Algonquin Blucher Oxford」、通称、Vチップは、その履き心地から日本で人気になり、ビジネス・シューズとしてもよく履かれています。

ただ、残念な事に、コードバンを使用したVチップは、現在は完全に日本向けになってしまい、個人輸入などで海外から安く購入する事はできないようです。

No.122 2002/10/27 ファッション
Down Jacket PatagoniaのM's Down Jacket

パタゴニアのダウン・ジャケット。10年ぶりに復活したそうです。
(ハイテク素材のアウターは、毎年ラインナップされていましたが、ダウンのものが無いのは意外でした。)

700フィルパワー(Fill Power)の上質なホワイトグース・ダウンは圧縮率が高く、付属の防水スタッフ・サックに詰め込んでコンパクトに収納することができます。

復元力にも富むのでバックパックに入れっぱなしにしておいても、取り出して直ぐ着用可能。

また、652gと軽量であるため、重ね着にも適しています。

シェル(表地)部分は防水加工を施した2オンス・マイクロデニールのリップストップ・ポリエステルで雪山のクライミングやスキーなどにも対応。

もちろん、本格的なアウトドア使用はもちろん、見た目あんまりモコモコしていないので街着としても◎です。

モンクレールのパリスに比べ着丈が短いので、スポーティに着こなすにはこちらです。
(値段がパリスほどしないところも魅力です。)

色はこの●Blackの他、●Hot Lava●Viking Blueがあり、同じ色のラインナップでダウン・ベストもあります。
(ただ、ダウン・ベストは、どうも、『Back To The Future』を思い出しちゃいます。)

No.123 2002/11/09 時計
COSMONAUTE

ポルコ・ロッソとは、宮崎駿監督作品「紅の豚」の主人公。
「戦争後自らに魔法をかけて豚になったマルコ・パゴットが真っ赤な試作戦闘艇『PICCOLO SAVOIA S-21』を駆って、アドリアを荒す空賊を相手に賞金稼ぎとして活躍する。」というストーリーです。
(ちなみにポルコはイタリア語の豚、ロッソは赤です。)
BREITLING COSMONAUTE FLYBACK 「PORCO ROSSO」

航空用回転計算尺を搭載したブライトリングのフラッグシップ・モデルであるクロノグラフ「NAVITIMER」。

このナビタイマー・ラインナップの内、デザイン的に初代ナビタイマーの直系に当たる「OLD NAVITIMER」、「NAVITIMER HERITAGE」、「COSMONAUTE」は、ダイアル・デザインが良いと思う反面、ちょっとうるさい感じもしていました。

よくよく思い返すと、これらのクロノグラフ・ダイアルは、視認性を高めるため、必ずと言っていいほど、別の色で抜かれています。

これがかっこいいという人もいるのでしょうが、私は、全部同じ色の方が好み。初代ナビタイマーのファーストモデルもオール・ブラックのダイアルでした。

で、見つけたこのコスモノートは、この部分を含めて●オール・ブラックになっています。
また、視認性をあげる為か、クロノグラフ針は、●レッドになっているところも気に入りました。

ブライトリングは、1884年レオン・ブライトリングによりスイスに創立され、1915年には、世界初の腕時計クロノグラフの開発に成功します。

1952年ブライトリングが発表した史上初の航空用回転計算尺搭載モデル、初代ナビタイマーは、各国の空軍や世界的なパイロット協会であるAOPAの公式時計として採用されました。

また、このコスモノートは、1962年のNASAマーキュリー計画のために、昼夜を区別するために、ナビタイマーの文字盤を24時間表示にした手巻きモデル(宇宙空間では重力が無いため自動巻きは使用できない為)として開発され、宇宙飛行士スコット・カーペンターが、使用したことで、その適用範囲を宇宙にまで広げました。

その後、ブライトリングでは唯一の手巻きモデルとして製造されてきましたが、2001年には生産終了。

この理由としては、『レマニア製Cal.1874ベースのムーブでは、振動数の関係等でクロノメーター化は難しく、ブライトリングが1999年に宣言した、全製品をスイス公認クロノメーター協会(COSC)公認クロノメーターにする計画に支障がある。』、『ヌーベル・レマニアがスウォッチ・グループの一員になったため、ムーブメントが供給されなくなった。』など諸説があります。

で、世界初、自動巻きコスモノートの第一弾として、フライバック機能を持つ自動巻きキャリバー、「ブライトリング35」を搭載して発表されたのが、日本限定300本のスペシャル・エディション「ポルコ・ロッソ」なのでした。
もちろん、クロノメーターです。

ダイアルには、アドリア海の青い空を飛ぶ、ポルコ・ロッソの愛機「ピッコロ サボイア S-21」が描かれ、ケースバックには、宮崎監督がこの時計のために書き下ろしたポルコ・ロッソとシリアルナンバーがエングレービングされています。

強度に定評があるSSケースで、直径43.0mm。
30m防水で、風防には両面無反射コーティングサファイヤガラスを採用しています。

No.124 2002/11/16 鞄
genten gentenのウェストバッグ

ゲンテンは、アナスイ、アンクライン、ベネトン、ゲス等のライセンス・ブランドを手掛けるクイーポが1999年に立ち上げたプライベート・ブランド

ブランド名の通り、もの作りの原点に立ち、

  1. 環境に配慮する。
  2. 限りある資源を大切にする。
  3. 長く愛着の持てるモノ作りを目指す。

といったコンセプトで製品を企画、製作しています。

皮革部分には使い込むほどに味が出る植物タンニンなめしの革を、また、布部分にも綿、麻、シルク、ウールなどの天然素材を使用しています。
(布地を染める際にも天然草木染めで行っているとのこと。)

金具を使う場合も、メッキは施さず、そのまま自然に戻せる状態で使っています。

飽きのこないデザインに加え、作りが丁寧なので、長く愛着を持って使っていけるというのも頷けます。

で、このウェストバックは、革部分には柔らかい仔牛の革を採用、また、内側のライニングには麻が用いられています。

ファスナーは、ヨーロッパのスタンダード、スイス製「riri」のものが使われています。

サイズは、230 x 150 x 40ぐらいで、女性がお財布とちょっとの化粧品を入れ、手ぶらで出かけたい時にはピッタリ。
ベルトを緩く腰に巻く感覚で、ちょっと斜めにつけるとお洒落です。

前面はフラップで開閉できるポケット、背面の仕切りポケットには、切符(「パスネット」や「するっと関西」)など直ぐに取り出したけれど、無くすと困るものを入れることができます。

革の手入れはちょっとが難しそうですが、うまくつきあっていけば、きっと味がでてくると思います。

持ち帰る時に入れてくれたショッピング・バックが、写真でウェストバッグの下に敷いてあるもの。
こちらもデザインが良く、作りもしっかりしているので、普段使いできそうです。

gentenでは、バッグの他、小物、ベルト、靴などもラインナップ。女性向けのデザインが多いのですが、メンズの鞄なども手掛けているようです。

No.125 2002/12/14 小物
S8670 ホワイトハウス・コックスのコインケース付き2つ折りウォレット

元々は堅牢なヴィンテージ・ブライドル・レザーの財布にしようと考えていました。

でも、この●ハバナ(Hav)と呼ばれるダークブラウンのブライドル・レザーと●タン(Tan)のロンドンカーフのコンビネーションを見た時、そのかっこ良さから、即購入を決めてしました。(まあ、衝動買いと言うことなのですが...。)

Whitehouse Coxは、ジョン・ホワイトハウスとサミュエル・コックスの手により1860年英国に創業された馬具メーカー。
現在では、馬具に用いられる強く耐久性に富むブライドル・レザーを使った革小物やバッグなども手掛けています。

外側のブライドル・レザーはその加工工程に3ヶ月以上を要して作られます。
フルグレイン・カウハイドを6週間以上かけてベジタブルタンニングし、天然染料で染色した後、1ヶ月かけてタローという獣脂に漬け込み、これを皮革の深部まで染み込ませます。

この工程を経て作られる革の表面には、白いブルームという脂分の結晶が浮びます。

一方、内張りに使われているロンドカーフは、セミアニリン鞣ししたカーフにピグメントという吹き付け着色を施し、型押ししたもの。

独カール・フロイデンベルグ社製でエルメスにも採用されるほど良質でエレガントな革です。
(残念なことにCarl Freudenberg社は、皮革生産をやめるとのことで、今後この革にお目にかかれる機会は少なくなりそうです。)

で、このウォレットですが、普段あまり見かけないので、別注品なのかも知れません。
デザイン、使い勝手は○ですが、内側のロンドンカーフが厚いので、ちょっと型崩れが気になります。
(なるべく厚くならないように気を使っていましたが、折り曲げてシワになる部分が、最近、破けてしまいました。)

ブライドル・レザーは、ブラッシングする事でブルームがさらに深部に入り込み、表面がコーティングされるので、今では美しい光沢を放っています。
結構いい味なので、先日ショップの店員さんにも誉められました。

No.126 2002/12/28 生活
クラスボルスのピュアリネン製グラスタオル

麻は、拭いた後に食器にケバが残らない布が埃になりにくいことから、キッチンやテーブル周りのファブリックとしても使われる素材です。
また、長持ちするとのことから、前々から麻でできた布巾を探していたのですが、中々見つかりませんでした。
(最近では、雑貨屋さんが扱うようになり、比較的手に入れ易くなっています。)

で、やっと見つけたのがクラスボルス製の亜麻(リネン)だけで織り上げられたピュアリネンのグラスタオルなのでした。

1970年からスウェーデン王室にリネンのテーブルファブリックを提供しているKlassbols。テーブルクロスやナプキンはノーベル賞の晩餐会や世界各国のスウェーデン大使館でも使用されているとのことです。

で、このグラスタオルもピュアリネン製で、サイズは70 x 50cm。

ただ1つだけ勘違いしていたのは、私が探していたのは、キッチンタオルであって、グラスタオルではなかったこと。
麻は吸水性が悪いので、お皿の水気を取るためのキッチンタオルとしては不向きです。
逆にシャリ感があるので、グラスを磨くとピカピカになります。(こちらが本来の使用方法。)

キッチンタオルとしては、綿麻混紡のものがでているので、実際には、こちらの方がGoodかも知れません。

ちなみに、ヨーロッパでは、昔からリネン製のテーブルファブリックやベッドファブリックを嫁入り道具として送る習慣があり、Swedenでも、テーブルクロス、ナプキン、テーブルマットなどが嫁入り道具として受け継がれています。

No.127 2003/01/04 小道具
ISBN4-592-76096-4 しばわんこの和のこころ

このホームページのコンセプトは、ツール(道具)を紹介すること。

と言う事で、今まで書籍、食品については、載せてきませんでした。
(ツールとして使える地図や辞典、サプリメントなどは一部載せてきましたが...。)

で、今回その掟?を破り、今回は、川浦良枝さんの著書を載せることにしました。

数年前、とあるイギリス人に、英国の靴に興味があると言う話をしたところ、日本には良い靴がないのか、という疑問を投げ返されました。

もちろん、日本にも良い靴はあるのですが、その時に感じたのは、靴云々ではなく、自分自身、日本の習慣や文化について、あまり興味がなかった、と言う事でした。

少しづつ和に興味を持ち始めたそんな折、偶然出会ったのが、この本でした。

主人公のしばわんこが日本の行事などを四季を通して紹介してくれる、言わば歳時記です。

新年にお参りに行った人も多いと思いますが、参拝の際、「何回拍手を打ち、何回礼をしたら良いのだろう?」と、疑問に思った人はいませんか?(私がその一人...。)

そんなことについて書いてある本です。

で、何と言ってもしばわんこがかわいいところが最大のポイント。
(でも、私はいつもしばわんこの脇にいるみけにゃんこの方が好きかも...。)

追伸:

最近、「しばわんこ和のこころ2」が発売になりました。

No.128 2003/01/26 靴
73225 REEBOKのトラベル・トレーナー

名前の通り、旅先まで小さく丸めて持って行くシューズというコンセプトで開発された「TRAVEL TRAINER」。

私は苦手なランニングですが、好きな人は旅先でも欠かさないので、そんな人には、片足(USサイズ9の場合)わずか128gというのは、魅力的ではないでしょうか。
しかも、専用の携帯ケースも付いています。

この軽さと携帯性を実現したのが、リーボックのオリジナルの「3Dウルトラライト」という新素材。柔軟性に加え、衝撃吸収性にも優れているとのことです。

ただ、いまいちだったのが、ファッショントレンドを意識したというカラフル過ぎる色と、アッパーのナイロン・メッシュ素材が水に弱そうなところ。

で、思った通り出てきました。シックなレザー・バージョンが...。
(実際には、シンセティックという人工皮革です。)

色は、この●BLACK/GOLD(見た目オールブラックですが...。)とWHITE/CARBON(ソールがグレー)、そして2002年クリスマス・バージョンの●REEBOK RED/WHITE(ソールがホワイト)。

これで、ビジネストラベルに挟まれた休日のお出かけにも対応可能になりました。

また、ナイロン・メッシュ素材のものも、2ndカラーは落ち着いた色のラインナップが登場したので、雨さえ気にしなければ、こちらも○です。

幅は細めとのことで、ハーフ大きいのが良いようです。

蛇足ですが、リーボックの前身、J.W.フォスター社は、1900年ジョセフ・ウイリアム・フォスターが自分のために作った手作りの靴を販売したことにより誕生したのでした。

No.129 2003/02/22 小道具
#5360 New York Hat & Cap の Corduroy Stroller

フェルトのソフトハットやストローハット、キャップ、ニット帽などほとんどの帽子を手掛ける、ニューヨーク・ハットは、アーノルド・アッカーマン(Arnold Ackerman)とその夫人バーバラ(Barbara)の手により、1982年、その名の通り、米ニューヨークに設立されました。

若者にも伝統的なスタイルの帽子を理解してほしい、という願いを持ち、始めたニューヨーク・ハットは、たちまち、1000を超えるショップで扱われるまでに成長。
現在は子供たちも経営に加わり、ファミリーで、品質が良い新しいスタイルの帽子を提案しています。

Stroller シリーズは、『ぶらぶら歩く人』と言う意味の通り、お散歩や旅先で、気軽にかぶるための帽子。Wool(ウール)、Antique Plaid(チェック)、Herring Bone(ヘリンボーン)など、様々な素材を使ったものがあります。

アイレットがポイントのコーデュロイ・ストローラーは、ずばり、コーデュロイ素材でできており、カラーは、この●タン以外に、●ブラックがあります。

で、なぜ私がこの帽子を購入したか...。それは、作りがしっかりしていること(帽子に芯が入っている)と、デザインが気に入ったこと。まさに、ニューヨーク・ハットのコンセプトに惹かれてしまったわけです。

バーゲンシーズンなのに定価のものを衝動買いしてしまいました。

No.130 2003/03/08 小道具
前原光榮 前原光榮商店の傘

デパートを数件回って見つけたお気に入りの値段は3000円。10年ぐらい使ってきた傘がとうとう壊れてしまいました。
こだわりは、手元と中棒に加え、露先が木製であることと、●ダークグリーンの傘布の周りが●ブルーと○ホワイトのチェック生地でトリミングされていること。

残念ですがめでたく現役を引退してもらい、新しいもの(同じく手元と中棒が木製のもの)を探すことにしました。

Swaine Adeney Briggも捨てがたかったのですが、 Peerlessの折りたたみ傘の件もあったので、日本の雨には日本の傘をと、今回候補に考えたのが前原光榮商店のもの。
(丸善オリジナルの傘も良かったのですが、こちらはまたの機会に...。)

1948年創業の前原光榮商店は、三代に渡って手作りの傘にこだわり、1965年からは皇室の傘も手掛けています。

美しいフォルムの16本の骨のものが特に有名。
普通の傘よりも風に強く、それでいて、スリムにできているので折り畳んだ時にもきれいにまとまります。


私見ですが、和の雰囲気を持っているところも気に入っています。
(最近ちょっと、『Made in Japan』にもこだわっています。)

手元には、マラッカ籐、ヒッコリー、桜 、椿、寒竹、籐、エゴなどの木が用意されています。

また、中棒には、曲げやねじれに強い国産の樫が使われており、精度を高めるため、その製作にはステッキ職人が携わっているとのこと。

負荷が集中するロクロ(内側の骨を支える中棒に取り付けられている部品)は、通常のプラスチック製に替えて真鍮製のものを採用。

ハジキ(名前の通りバネになっていて、開いた時、閉じた時にロクロを留める部分)には、手作業で加工された燐銅線のものが用いられ、用途に応じ、上下で強度、形状の異なるものが使われています。

また、パターンオーダー(生地や手元を選択可)により、自分だけの傘を作ることができるところも魅力の一つです。

Swaine Adeney Briggも修理可能とのことですが、日用品ですので、より身近で修理できるのもポイントです。