Last UpDate (10/01/01)
「明けましておめでとう〜。今年も宜しくね」
今年もいつもと変わらない挨拶から始まった。
毎年毎年変わらない、新年で一番最初に聞く言葉、一番最初に言う台詞。
それは大晦日から新年に明けた瞬間と、初日の出も登り切り、食卓に用意されたおせち料理を前に家族と対面した時に誰もが口にする新しい一年の挨拶。
「単調」と、「変化がない」と、いつもと変わらない言葉やいつもと変わらない光景に「新鮮さ」が無いと、飽きられていくイベントは数多く存在する。
しかし新年、お正月だけはいつまでも飽きずに迎えられる行事だと、私は思う。
「お祝い事」という意味ではなく、「おせちが食べられる」とか「お年玉がもらえる(すでに上げる側だけれど)」とかでもなく。
「新年を迎える」というのは、誰でもどこでも飽きられる事のない、何度も何度でも、新しい気持ちで迎えられる。
「クリスマスとか、正月とか、もう飽きたよ。いつも通りで良いじゃん。特番とかつまんねーし」
っていう人が、時々いるらしい。
「ああ、その人は損してるな」って私は思うの。
だってそれはずっと、いつからか「新しい年」を迎えなくなってしまった人だから。
季節の節目ともちょっと違う。衣替えするわけでもない、時期で言えばそう、とっても中途半端な時期。
ここに「一年」の節目があるの。年末年始。
子供の頃はずっと不思議だった。
昔の人はなんでここに年末年始を持ってきたのか。
春分、夏至、秋分、冬至、太陽の周期を一年ってするならもっともらしい日は他に在るのに。
辞書を調べれば、なんとなく納得できる、それらしい理由が書いてあるけれど、私は私なりに考えてみた。
春も夏も秋も冬も過ぎて、ちょっと落ち着いてきた頃、一年を振り返るの。
公転周期が一年って考えれば、まぁ365日ね。
あんな事あったなこんな事あったな。あれが良かったな、これが悪かったな。
良しじゃあ、こうしよう、ああしよう。「来年」から頑張ろうって。
毎日毎日考える人も居ると思うけれど、毎日じゃ疲れちゃうし、目標が延々と拡大していっちゃう。
だからとりあえずこの「一年」で。振り返ったり、先を考えるの。
で、なんでこの時期か。
季節の変わり目じゃ衣替えや体調管理で忙しすぎるし。春や秋は種まき収穫、夏はその世話(昔の人が決めたからね)。
冬のこの時期なら、「ここだ!」って区切りを付けやすかったんじゃないかな。
まぁ、区切った所為で「師走」っていうほど忙しくなったかもだけど。
だけど、「その日」を迎えれば、一年を振り返って、来年の自分は……って考えるようになるじゃない。
少なくとも、私はそう。
「いつも通り」に過ごすにはもったいない。ちょっと前の自分を探して、新しい自分を始めるチャンスだもの。
だから、新しく目を醒ました私に、新しく目を醒ました貴方に。
「明けましておめでとう」
さ、祝杯を挙げましょう?
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