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頭の後ろの高い位置で纏めたポニーテール。黒くつややかな髪が風を受けてなびく。 首に巻いたマフラーは風の緑。風のように自由にみえるも、彼女を護るようにたなびくそれは風が彼女を護る様に在る証。 左右違う色の宝石の付いた金のガントレットは、戦う象徴。 スカートに付いたフリルは女の子らしさを、素足を隠すサイハイソックスの黒は大人の女性らしさを表現している。 「ど、どうかなミューゼル? 似合ってる?」 自信なさげな声で、自分の前にいる天使に話しかける麻莉亜。 「大丈夫ですわ麻莉亜様。フレイア様から頂いた服、ちゃんと着こなせていますわ」 自信たっぷりに答えを返すシルバーブロンドの少女。 今は背中の羽根をしまっているが、麻莉亜に仕える優秀な天使の一人、ミューゼル。 麻莉亜とは対照的に、ぴっちりとアイロンをかけられたブレザータイプの白い学生服を着ている。 天使として若いためどうしても残る外見の幼さから、私服やスーツを着るとちんちくりんになってしまう。しかし、学生服は外見年相応で、きちんと着こなせば清廉な印象を与えられる、彼女の性格にあったベストな服なのだ。 「神々へのお披露目は先日行われましたが、今日は「風の王」と直接お会いする日。粗相の無いように気をつけて下さい。第一印象は大事ですから!」 「お、おーけー。任せて」 そう言いながらも、緊張が取れない麻莉亜。 「麻莉亜様、ミューゼル。時間ですよ」 扉の向こうからもう一人の天使クロの呼ぶ声がした。 「じゃ、いこっか。ミューゼル」 平静を取り戻したとアピールするようにウィンクする麻莉亜。 「上出来ですわ」と小さく微笑むミューゼル。 ……この後、麻莉亜が「風の王」の秘書に抜擢されるとは未だ誰も想像すらしえなかった。 |
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(勇者屋キャラ辞典:,麻莉亜、ミューゼル) | |
文:若菜綺目羅 | |
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