あーあ。
とうとう――
終わっちゃったわね!
オリンピック。
あんがいテレビもたくさん見ているのがトゥルー家族! そんなわけで、今日の日記の話題はオリンピック話でございます。
たぶんヒカルなんかは、相当食い入るように見ていたのでしょうね。ウインタースポーツなので、実際にやるにしてもあまり頻繁には出来ないでしょうし、きっといつかはやってたいなと血を滾らせていることでしょう。
さて、そんな「主にやるほう」の人はあくまで少数派であり、ほとんどの姉妹は、あくまで「見る専門」としてオリンピックを見ていたのでしょうが――さて、今日の担当であるマリーはというと。
今日に限った話ではなく、マリーって前にも、こういう時事ネタテレビの話を出してきたことがありましたよね確か。マリーアントワネットとか、姉妹で一番とっぴな嗜好を持ち合わせているように見えて、その実一番実生活らしさを感じるのもこの子からなんですよね。
ちょっと話は逸れますが、今月のG'sマガジン4月号で、「こういう子供っぽくしてるマリーが好きなんでしょ?」って言っていたのを見て、個人的にものすごくドキリとしたんですよ。ああ、やっぱこの子は、人の心のツボをごく自然に理解してしまえる子なんだなあ、と改めて。そのくせ決して「つくり」な大人らしさor子供らしさでもないんですよね。ごく自然体に、こういう真璃って子はできているわけで。そのことをマリー自身がよく自覚していて、そんな自分が大好きだと自信を持って思えている……って、そんな感じの子なんですよ。
そんなわけで、このオリンピックを見ていた感想のお言葉――
――うん。
けっこうしっかり――
マリーのことを
満足させてくれて。
なかなか――
えらいイベントだったと思うわ♥
真央ちゃんかわいかったし!
フフフ――♥
……この二つの感想のお言葉には、マリーのマリーらしさが如実ににじみ出ているなと思う次第であります。特に後ろのほうの、率直な「かわいかったし!」の直後に、「フフフ――♥」なんて、妖艶さすら帯びた笑いがこぼれているのが、もうたまりません。
マリーって子は、将来がとっても楽しみな子である反面、今のこの状態は、それはそれである種の完成系って感じがすごくします。それってどんな子供にも言えることなんですけど、マリーのそれは特に際立っているというか、他に類を見ない完成度というか。
さて、そんな未来のお話を考えていたところ。トゥルー俺にメダルを取ってきて欲しいなどと(「あのおせんべい
みたいなメダルが――
欲しくなっちゃった♥」って言い方がまた!)、いかにもアントワネッティズム漂うらしい発言だなあと思っていたら――
あ、将来一緒に
フィギュアを目指す
っていうのも――
いいかもしれないわね!
……と、微笑ましくもいかにも子供らしい……という風に取れつつも、マリーが言うと、ちょっとばかりはっとさせられるお言葉が。
いや、だって。本人自身、ただ思いつきで言ってる言葉なんでしょうけど、マリーにフィギュアって、考えてみれば実に似合うというか……。もし仮に、この子が本気でやりたいって思うようになったら、これはなんだか、本気で期待できちゃうんじゃないかとか、そんな期待がちょっと沸いてしまったんですよ。ほら、マリーって、運動神経もやる気もかなりありそうですし、フィギュアのスター選手になれそうなカリスマも今の時点ですでに持ってますし。フィギュア選手の育成にはとんでもないお金がかかりますが、トゥルー家なら問題ないでしょうし。
そんなわけで、マリーが冗談めかしく言っていることも、個人的にはなんだか夢を膨らませられるぐらいにのめり込んで考えてしまった次第です。いやまあ、トゥルー俺とペアというのはさすがに「そんなのってステキね」ってお話なんですが。
でも、もし。マリーがなんらかのきっかけで、本気でフィギュアをやってみようと決意したりしたら。……いや、これは、兄バカ思考丸出しなんですけど、本気ですごい選手になってくれそうな気がするんですよね。そう思わせるだけの何かが、この子にはあるんですよ。
あぶぅ!
……
あぶぅあぶぅあぶぅ!!!!!!!
ぶぅ―――
――っくち。
あぁっば――!?
じょ――――♥
今日はあさひさんの日記! ………………って、最後の一行から早くもクライマックスの予感を通り越した確信が。
い、いや、そりゃあさひさん赤ん坊なわけですから、この雄雄しい擬音から想像される水流的イベントが起きるっていうのは、ごくごく当たり前のことではあるんですけど! たとえ♥マークがついていようと!
実際問題、すでに姉妹とともに暮らして久しいトゥルー俺にとっては、もうこのあさひさんの「じょぼぼ」(←シグルイ的表現)イベントなど、数え切れないぐらい体験してきているのでしょうけれども、リアル俺としてはなにげにここまで直接的な遭遇って無かった気がするので、少々オタつくのも無理のない話としてきっとご理解いただけると信じる所存。
……さて、最後の行のインパクトにばかり気を取られてしまいましたが、なにげに前半部分のむずかりと、何より「――っくち」の部分をスルーするわけにはいきませんよね。季節の変わり目が赤さんにとっても風邪のシーズンであることには変わりないでしょうから。いや、むしろより深刻。……まあ、最後の行から漂うこの豪快な雰囲気からして、今の時点でそう心配することはないのでしょうけれど。たとえ尿まみれになっていようと、出したてであればまだ暖かいでしょうし、冷えないうちにキレイキレイにと。
そんな覚悟をきめたところで、トランス先生にご登場願います。
さむい!
なにがおこった!?
さむいさむいさむい!!!!!
ふゆかいだ――
――っくち。(くしゃみ)
いま、なにかにおそわれた!?
と思ったら、しっこでた――♥
………………まあ。最後の行は、まさに想定どおりとして。
やはりあさひさん、季節の変わり目で寒い思いをしていらしたご様子。しかしながら、いかに赤ちゃん視点での思考を柔軟かつユーモアのセンスをふんだんに取り入れたトランス先生の翻訳とはいえ、「ふゆかいだ――」とか、思わずこちらがひざまづきたいような発言を! いや、赤ちゃんにとっては、自分こそが世界の存在そのものであるわけですし、実に的を射た意識の表現だとも思うわけですが、ますます「さん」付けが板についてしまうなあ、とも。
そしてそのうえ、自らの放尿と自覚していない状態だったとはいえ、「いま、なにかにおそわれた!?」って意識もまたすごいなあと。範馬勇次郎の赤ちゃん時代のエピソードを思い出しましたですよ。
今日はたのしい
ひなまつり!
おだいりさまと、
おひなさま。
みんなにこにこ。
いいお天気!!
おお、のっけからさくらが非常にご機嫌で楽しげ! さすがは雛祭りといったところでしょうか。いつも今にも泣き出してしまいそうなさくらなだけに、こうして何のかげりもなく嬉しそうな顔を見せてくれていると、こちらも非常に幸せな気分になれてしまいます。お天気的にも良かったようで、みんなにこにこ、と。さくらみたいに臆病な子にとって、みんながにこにこ笑顔になっているのって、なにより安心できて幸せな状態なのかも知れませんね。
……さて。先日にもこの名前が挙がっていましたが、その……あられはいいとして。「カルピス」。……ええ、いや別に、カルピスという単語から思わず想像してしまう何かが問題だというのは、純粋に俺たち側にこそ非がある事柄でありまして、ことさらこの単語にこだわる必要はないはずです。ないはずなのですが……それにしても今日のさくらはカルピス乱舞というか、カルピスまみれというか。……い、いかんいかん、自重せねば……。
ところで、ひな祭りにカルピスって何か関係があるのかなと思ったら、なにやら公式サイトでもこんなページがあったり。まあ、白酒の代わりなんだろうなーというニュアンスは分かりますが、この日の主役である女の子たちにも、こっちのほうがいいでしょうね。ええ、女の子にカルピスは基本……ってすいません。
そんなわけで、この「あられとカルピス」という組み合わせは、さくらたちの通う幼稚園で振舞われるものだったようで、それがみんな楽しみでならなかったんでしょうね。おかげでさくらも「カルピスでかんぱ〜い!したの」と実に陽気に嬉しそう。
しろくてあまいカルピス。
さくら、カルピス――
――好き♥
………………ふぅぅ。
……と、思わず賢者的な刻(タイム)に浸ってしまいそうになりましたが、しかしながらやはり、さくらにとっても、ただただ陽気で楽しいだけなことではなかったようで。みんなより飲むのが遅いのが、ちょっと辛かったみたいですね。
とはいえ、
でも、ないちゃだめ、
さくらだってがんばって
早くのんで、すぐにぜんぶ
のみおわるんだもん、
えいえい、って――
……と、きちんとがんばってみようとする姿がもうえらくてかわいくて。さくらが陽気だったり、こうして負けん気を出してくれると、本当に心から嬉しさが滲み出てきます。
もっとも、その努力もむなしく、他のみんなに飲み干されてしまって、やはり泣き出してしまったさくら。泣いてしまったとはいえ、こうしてきちんと頑張った結果であれば、ただあやしたりするだけではなく、そのがんばりをきちんと認めてあげつつ慰めてあげたいですね。
そのあたりのフォローは、トゥルー俺が行うまでも無く、春風さんがきちんと行ってくれたようです。……ええ、またもカルピスで。いや、そりゃあ、カルピスがきっかけのことなんで、当たり前といえば当たり前なんですが――
ミルクのカルピス、だ〜い好き♥
ようちえんのより、おいしい♥
あったかいの♥♥♥
………………………………ふうぅぅぅぅ。
その夜には、青空のお誕生日パーティーの後までカルピス絵本を読んでもらったりと、どんだけカルピスまみれなんだよと思わざるを得ない一日だったようです。この分だときっと、お誕生日を迎えた青空にもカルピスが……いや、別にカルピスが乱舞しようと何の問題もないはずなのですが! カルピスが不埒だと思ったなら、それは俺たちが不埒なんだよ! そんなわけで何の遠慮も無く、さくらとの濃厚カルピスタイムを楽しもうかと。……この背徳感がどうしても拭えないリアル俺はもうすっかり汚れきっています。
うわぁぁぁぁ〜ん!!!
見て!
見てみてみてヨ――!!!!
すわ! 俺の立夏にただならぬ緊急事態が!? 日記ののっけから泣きながら、なにやら見せ付けようとしてくる立夏……これらの要素を組み合わせた答えは……ええ、多分、立夏本人にとってのみの緊急事態である可能性が濃厚です。確信といっていいほどに。
とまあ、立夏という子はこのように、常いかなるときにも超ハイテンションなので、ときに「……ぅゎぁ」と思ってしまうこともある反面、その常時パワフルすぎるノリに、トゥルー俺としてはもちろん、リアル俺の精神面でもずいぶんと救われることがあります。なんというか、立夏が日記の当番であるときの安定感とでもいいましょうか。
もっとも、最近はそんな安定感を根底から崩すかのように、いわゆる「マジ女の子モード」を繰り出してきて、こちらをとことんドキドキさせてくれることもあるわけなのですが、いずれにしても、立夏の日記からはいつだってすこぶるパワフルでポジティブな力を得られることは間違いありません。
そんなわけで、今日のいきなり困りモードな日記からも、そんな期待感からくる「ああ、いつもの立夏ですね」的な印象をのっけから覚える次第なのであります。
さて、そんな立夏の困りごとというのは――立夏の年齢や生活習慣からしてああ、なるほどと思わざるを得ない事態でありました。すなわち、ニキビ。
この――
立夏の前髪をかき分けると
見えてくる――
ツルリとカンペキで、
それでいて、思わず見てると
チューしたくなっちゃうような、
つるんとカワイイ――
最高ヒンヒツのピチピチでキラキラで
オマケにずっとずっとずーっと、
オニーチャンだけのモノ♥な――
この――
立夏のオデコに!!
……ええ。まずはそのニキビができたことよりも、この立夏の豊か過ぎる語彙による自己表現にこそインパクトが。立夏さんテンションマックスすぎですよ。……そしてそんなノリノリなラッシュに、「>ずっとずっとずーっと、オニーチャンだけのモノ♥」なる、超強烈なボディブローを加えることも忘れておりません。……こ、これ、ひそかに超効いたんですけど……女の子としてのアタック力は、姉妹の仲でもすでにトップクラスにランキングされていますよこの健康優良中学一年生女子!
さて、それはさておき、ニキビであります。
この年頃にしてはごくごくあたりまえなこのできもの。ましてや立夏の食生活を考えれば、本人自身も言ってますがなおのことです。ごく当たり前ながら、年頃の女の子にとっては最高クラスのピンチでもありますね。
とはいえ、そのわりにやたらはしゃぎまくりの立夏さん。……まあ、立夏だから、の一言でも済ませられますが、「モウ、いやぁ――んっ! ニクたらしい――!!」とか言う様さえ実に楽しそう。
こんなのできたら――
こんなのできたら――
絶対に――
ツブシたくなるジャァ〜ンッ☆♪
――気持ちは分かるけれど、だめ、それ、立夏さん!
出来たニキビを潰していいのは中学生男子までだよねーキャハハハと、某童貞ガールズばりに嘲笑することで止めてあげたいところですが、いくらなんでも女の子がそれやっちゃあいかんですよ。さっきあれだけ褒め称えた可愛いおでこに跡が残ってしまいかねません。
……とか思っていましたら。なにやらごく立夏的な理由で、ニキビも悪くないかな、とばかりに思い直したご様子。すなわち――
コレがウワサの――
思われニキビ♥♥
いやぁーんっ、立夏ちゃんってば、
やっぱりスッゴイ人気モノ〜☆
うん、実に女子中学生的。いや、こうして立夏が言ってくれるまで、「思われニキビ」なる単語をすっかり忘れてしまっていたリアル俺としては、自らの加齢っぷりを自覚せざるを得なくなりましたが、ツブすのをやめてはしゃぐ姿を見て幸福感に浸れたので良しとします。
「ニキビもなかなか――オシャンティ♪」なる新感覚な言語も、これまたリアル俺にはついていきにくい領域ではありますが、年頃の妹たちを持つ身としてがんばって学ばなければ。
しかしそれよりも切実なのは――
それにしても、オニーチャンッ♥
オクユカシイのも素敵だけど――
オンナノコにはちゃーんと、
コトバにして言う方が
キキメあるんだゾ?
クフフフフゥ――♥♥
……ぬ、濡れ衣! ……とは言い切れない部分も多分に抱えてはおりますが、妹に、それも中学一年生の女子に、こんなことを言われてからかわれる気恥ずかしさとむず痒さ――い、イイ! とてもイイ!(何度も繰り返してますがYU-SHOWさんはそういう気質の持ち主です)
それにしても、こうして防御を一切考えない無呼吸連打ばりのラブ攻撃を繰り返してくれる立夏ですが、もしいざトゥルー俺が本気になってしまったとしたら、この子は一体どういう反応を見せてくれるんでしょうね。まだまだ早い? それとも……。
とまあ、そのことについてはまだまだこの先ゆっくり考える時間があることですし、今はこの立夏の「Uのハート」や「チャオ」といった立夏センスをまったり心行くまで堪能させていただこうかと。
今日はまた急激に
気温が上がりましたね。
さくらの開花もまだなのに、
やはり冬が終わってしまうのがちょっと残念そうな吹雪を今現在のリアルHOKKAIDOに是非連れて行きたい! ええ、まだまだ積雪&日中摂氏零度未満な日々がしばしばですこちら。暖かい日もあるのですが、寒くなるたびに吹雪のことをふと思い出してしまう今日この頃であります。
さて、リアルでもトゥルーでも、まだとはいえ、あちらの方ではそろそろさくらの開花を意識する時期ではあるんですよね。我がトゥルー家族のさくらの開花はまだまだつぼみもいいところなので心配要りませんが(ふとさくらの女として開花した姿を想像して前後不覚になりつつも)、気候のほうはそうもいかず。
世間が桃色めいてめまいがする、というあたり、桜色=冬の終わりってイメージが吹雪にとっては相当強いんでしょうね。そんなこと言ったら夏はどうするんだってことにもなりますが、本人いわく、
やはり、温度変化に
弱いのでしょうか?
また――
氷柱姉に変温動物だと
言われそうですね。
フフ。
……とのこと。まあ、単純な高温以上に、急激な温度変化っていうのは吹雪みたいな子にはダメージが大きいというのはなんとなく分かります。この氷柱のからかい文句も、そんなに気にしている風はないのが幸いというべきか。さりげなく人間臭さを滲み出すところは多いですけど、こういうところは知識と同じく実年齢以上に大人びてますよね。
さて、日記の話題は、その氷柱の話に。……ええ、自分の誕生日=ホワイトデーなことがいたく腹立たしい氷柱ですからして、
当日は毎年――テレビに向かって
怒っている姿をみます。
「愛の天使キューピッドが
行きかう1日――って
いったいなんだって言うのよ!
バカじゃないの? 人の誕生日に
デカイ顔しやがって――」
――と。
ああ――
言葉遣いが悪いですね。
……と荒れるのも致し方ない……って、いくらなんでも「しやがって」は女の子としてどうかと! ほら、吹雪も指摘していますし!
とはいえ、このトゥルー家での日々を過ごすうち、氷柱がプンスカ怒ったりしている姿がもう無条件で可愛く思えてきてしまうようになってしまったので、こんな様子すらある意味微笑ましく。氷柱の不器用さと繊細さが滲み出ていますしね。
それを聞く吹雪はというと、キューピッドについてうんちくを教えてくれていたりするわけですが、この怒っている状態の氷柱にすかさず言ってたりしたら、さぞプンスカ度にバーストかかったんだろうなあと思ったり。とはいえそのへんの配慮がきちんとできるのが吹雪の魅力でもあります。
そこでふと、話は唐突にホタのことに。氷柱とは逆に機嫌が良いのはなぜかというと――
やはりこれは――アレでしょうか。
日曜朝7時半から新しく活躍し始めた
天使達のせいでしょうか――
……さすがはホタというべきか、日曜朝の戦隊・ライダーの特撮コンボは欠かしていないようですね。とりあえず、トゥルー日記で実在する作品を見ているという描写にもそろそろ慣れてはきましたが、今年のプリキュアの受けはトゥルー家族内ではどんなものかとふと気になったりも。
今日もけっこう――
寒くなっちゃったわね。
いや本当に寒いんですリアルHOKKAIDOだから身も心も温めて海晴姉さん! ……などというリアル俺の叫びはさて置いて。リアルにおいてもなかなか去る気配を見せない寒さを受けて、僕らのお天気お姉さんこと海晴姉さんがご出陣であります。
うっかりコートをしまっちゃったりしたら、というケースは、さすがにDOUMINにとってはまだ自殺行為に近いのでリアル俺はやってませんが、普通の地域に住んでいる人にはけっこう居るかもしれませんね。3月というだけでコートをしまってしまう的な。
とはいえそこはやはり職業お天気お姉さんであるところの海晴姉さん。「ついつい言いたくなっちゃうくらい」と告白しつつも、「ほーんと! やっぱり――天気予報って大事よねぇ〜♥」と。海晴姉さんが姉となってからは、天気予報の予測はずれにいちいち文句や不満を言うことがなくなったリアル俺ではありますが、しかしながらリアル天気予報に関しては、大事だとは思いつつも全幅の信頼は寄せられないであります。それこそ、海晴姉さんが読んでくれる予報であれば、その的中率に限らず全力の感謝と喜びに浸りつつ従うでしょうけれど。
この海晴お姉ちゃんみたいな
無敵な笑顔のお姉さんが、
ニッコリ笑顔で――
「今日は昨日とはうってかわって
寒い寒い1日になります!
そんなアナタの心と体を
心配している海晴のために――
コートはちゃんと羽織って
おでかけくださいね?
ウフフッ♥
それでは今日もみなさん1日
元気で――いってらっしゃい♥♥♥」
ってやらないと。
みんな聞いてくれないものね?
これ。これこれこれこれ、これですよ。「無敵な笑顔のお姉さん」と、自分で言っちゃうことさえ世界の誰も異論を挟めないであろう、天下無敵の海晴姉さん。このお姉さんパワーを毎朝テレビで浴びることのできるトゥルー世界市民マジ恵まれてます。トゥルー弟である俺の次ぐらいに。
っていうか天気予報って、大抵ニュースとかの間に挟まって行われる部分なのに、そんな場で「アナタの心と体を心配している海晴のため」なんて発言してしまっていいのでしょうか。いいのです。なぜなら誰もがそれを望むであろうから。つか、こんな朝の天気予報、観ている全男子が不要なまでに元気になってしまいますよ! いや、絶対この世界において海晴姉さんって、かなりコアなファンがついているのだろうなあ。一昔前であればものすごい勢いでエロコラが作られるであろう勢いで。むむむ。
とはいえ――
だからキミも――
ちゃーんと、
天気予報は気にしてくれないと
お姉ちゃん、泣いちゃうぞ?
ウフフッ―― ♥
このように、トゥルー弟ならではの独占お天気お姉さんになってくれるというこの幸福空間が存在しているというだけで、俗世の市民たちに対する複雑な思いも、全ては仏のスマイルで流せそうな気がします。
でも、この時期は
外はとっても寒くても、
少し動くと急に暑く
なったりするから――
こまめな温度調節が大切よ?
風邪なんてひかないでね♥
……さらには。さっきのような男子を喜ばせるモードな、ノリノリお天気お姉さんモードのみならず、ガチに弟を心配するお姉ちゃんモードまで用意してくれるわけで、あらゆる面からお姉さんオーラを浴びまくれるこの甘美すぎるトゥルー生活。どんなに寒くとも乗り切れそうです。
ボタリボタリと――
音を立てて。
今日は――
白く濁った――
白濁液が!!! ……と、恣意的な文章の区切り方をついついしてしまうリアル俺はそろそろたいがいにすべきと反省するとして、この寒い春の日に、季節の風情を独特の感性で解する観月がご登場ですよ。
いや、天気のリアルニュースなどを見ても、あちらこちらで大荒れという話を目にするわけですが、トゥルー内においてははたしてどうなのかというと、ボタ雪かと見まごうような大粒が降りしきる日だったようで。……ええ、白濁しているという、あの。
とはいえ、そんな単語一つで妄想に浸りきるリアル俺に比べ、観月の感想は実に風情のあるものでありました。
この冷たい玻璃のような
水の粒が――
雪になりかけながら、
天より落ちて――
地に触れたとたんに
たちまちただの雨になる。
やはり、もう――
季節は春を告げて
おるのじゃな。
どんなに――冬の寒さが
逆戻りしたように見えても。
こうして確かで密やかな
春の知らせをわれらに
もたらしてくれる。
この世の全てが――
日1日と――
うららかな春の陽射しに
近づいていることを――。
……ううむ。改めて、どっちが年上か分からなくなるほどに風情を介した感想の言葉。観月さんの感性はもう、精神年齢が高いってレベルじゃありませんよね。老成してるといってもいいのですが、これはもう、生まれながらに風雅さが備わっているというべきでしょう。季節ごとの天気の風情を語らせたら、本職である海晴姉さんにすら負けないんじゃあないでしょうか。
さて、そんな憧れを抱いてしまいそうな観月の感性に触れ、先ほど現れた穢れた心が清められていく感じすら覚えるトゥルー俺に、なにやら観月がお言葉を。すなわち、「兄じゃの体も――もう春を告げておるか?」と。
わらわはけっこう――
春気分じゃ♥
この寒い空にも
早咲きの庭のさくらは
もう咲いておるし♥
冷蔵庫のカルピスはおいしいし ♥♥
フフフフフ――♥
――風雅なところを見せてくれたと思ったら、とたんにこのほんわか&子供モードで兄心を千々に乱してくれるわけですよ! ああもう、このギャップ。いつものことながらたまらんなあ。あんな風雅さを帯びてるくせに、その一方で一番子供らしいスキンシップの求め方をしてくるのが観月って子でもあるんですよね。
そんな観月さんのギャップが、さらにさらにトゥルー俺の精神を乱そうと、無自覚なままに攻めの手を繰り出して来てくれました。「物の怪遊びが
したくなってきたのう――」という思い付きから――
わらわのキュウビと兄じゃの物の怪とで、
スモウじゃ、スモウ――♥
………………………………。
…………いや、その。物の怪と呼べるほど立派なブツは持ち合わせていないっていうか、キュウビに齧られたらどうしようとか、そんな方向の発想ばかりが脳内を渦巻いているわけですが。いわゆるトゥルーにはよくある、露骨なミスディレクションと見せかけて、観月の実年齢を考えると、なにげにガチでいわゆるジュニア的なブツを求めておられる可能性宇宙も否定しきれず、リアル俺の精神はいよいよ限界にまで千々に。どうしましょう。
あんなに降った雪も――
朝にはすっかりとけていて。
今日はなんだか意外と
おだやかな――
暖かさ♥
お天気の話題から入るというのは、トゥルー家族の中に限らず、人間の会話における基本でありまして、それはすなわち、それだけ当たり障りのなく通じる話題ということを示しているわけなのです、が……そんな会話の中からさえ、なにやら「ああ、春風さんだ」的なオーラを感じてしまうのは俺だけでしょうか。いや、最後の微妙に間をおいた「暖かさ♥」のあたり、俺の気のせいでないことは確定的に明らか。
やっぱりもう――
春♥♥♥
なんですね!
――きゅぅうんっ♥
……ほら。
冷静に考えてみると、春、なんですよね。まさに今。なう。……これが、どういうことを意味するかというと。たとえ秋でも冬でも、春風タイフーンとも言うべき春風がびゅんびゅん吹き荒れているこのお人でありますからして。この常時春風な春風さんにリアル春という季節効果が加わってしまうと、これはもう、バッファローマンの1000万パワーすら超えるのではないかというほどの超春風が生じてしまうのではないかという懸念が当然のように生じるわけでして。そしてこのリアクションを見る限り、その考えは決して間違っていないように思えてなりません。
……まあ、そんなのっけからのタイフーンの威力に軽く戦慄しつつも、お話としてはごくごく普通の春の日常のことなわけですから、もう少しリラックスしていきましょう。
すなわち、大荒れが過ぎた後の春の陽気で小さい子たちがおおはしゃぎして、その結果――「チビちゃん達みんなの――
ドロだらけのお靴!
ウフフフフッ――」と。うむ、こういうときの春風さんは、さすがに三女なだけあって、ホタよりもさらに貫禄のあるお母さん的側面を見せてくれますよね。脱ぎ散らかされた靴を見ても――
いつもなら、メッ!
ってお叱りしちゃうところ
ですけど――
なんだか、これも――
春の兆しのような気持ちがして♥
今日だけは――大目に見ちゃう
ことにしました。
……とのこと。こうして見ると、やっぱ春風さんはかなり躾もちゃんとしているお姉ちゃんなんですよね。「こんなだから――
春風は、甘いお姉ちゃんだって、
みんなから言われちゃうんですね?」と本人は言ってますが、これは多分氷柱あたりの評価で、実際の小さい子たちは、優しいとは思われていても、それなりには厳しいところもあるって思われてそうな気はします。
……などと。ごくまっとうな「お姉ちゃん」としての側面に気を取られていましたら……
……
王子様は――
甘いお姉ちゃんは――
……
お嫌い?
……この強烈な不意打ちですよ! しかも、さりげにお姉ちゃん属性すら武器にしておられる! まあ、ここでいう「お姉ちゃん」というのはあくまで小さい子たちに対する立場としてのものであり、トゥルー俺にとっての「お姉ちゃん」で収まっていようという気があるのかはちょっと微妙なところ。もしそうなら、それはそれで大変な武器なわけですが……。
春風――
王子様が相手なら――
ずっとずっとずっぅと――
もっともっともっと――
もう♥
世界で1番の甘口に――
できる自信があるんだけどな♥
ウフフフフッ♥♥♥
……この無呼吸連激の如きラブ攻撃を見る限り、明らかに一人の女の子として接しようという気満々です。揺るぎないほどに――!
そんな攻撃を仕掛け終えたところで、靴を洗わなきゃと、お姉ちゃんモードに戻られる春風さん。うん、そういう家庭的なところもステキだなあ……と思っていたら、「あ、もちろん、
たくましい男の人の靴も――
素敵です♥」と、ラブ攻撃の隙を作りません。本当に揺ぎない……!
これはもちろん、弟の靴を洗ってあげるという意思表示でもあり、お姉ちゃんモードの一環と見れないこともないのですが――
春風が隅から隅まで――
キレイにしてあげます♥
きゅん♥
……たとえリアル春のブースト効果がなかったとしても、これが姉弟の範囲を超えたラブ攻撃であることは火を見るよりも明らかであります。
3月は――
ダイヤ改正の季節。
しかも明日は最後の1日――
……
これじゃあもう、忙しくて――
日記なんて書いてられないわっ!
……
よし、これで5行クリアね。
じゃ、おやすみなさい。
麗ルールの5行以上日記、久しぶりに来た!
ええ、今ではもう昔の話にしてしまえる時期に入りつつありますが、初期の麗の拒絶っぷり&海晴姉さんに怒られた……コンボは、いまだに鮮明にこのトゥルー脳に刻み込まれていますとも。
今では麗もトゥルー俺のことはすっかり家族として認めてくれていますよね。言葉の上では素直じゃなくとも、態度というか頼りっぷり、無自覚な状態における警戒ラインの薄さなどを見れば、すっかり麗がトゥルー俺のことを信頼してくれているのが分かります。
ああ、よくぞここまで……と感慨深くもあることはありますが、実は麗って、初期の頃からかなりつんつんしてはいても、さっき言った、無自覚な警戒ラインっていうのがかなり最初の頃から緩かったんですよね。言葉はキツくとも、実際の行動などを見ると、他の姉妹と同じぐらい初期の頃から、無意識レベルではトゥルー俺に馴染んでくれてはいたような気がします。まあ、言葉がきついというだけで、年相応、あるいはそれ以上に無垢な女の子だというのが麗という子の魅力なわけで。
ともあれ、そんな感慨を抱く頃もすでに以前の話でありまして、最近の麗日記を見れば、すっかり他の姉妹と変わらないトゥルー日記が続いておりました。それゆえ、今回のこの5行以上の麗ルールを久しぶりに見て感涙してしまったわけなのです。
とはいえ今日の日記は、初期のころの拒絶とは違う、もう一つのパターン、すなわちテツ関連イベントのために切羽詰ってます状態であることは冒頭三行で十分に理解できるところ。
ぶっちゃけ、今の麗なら、事情もあることですし、このぐらいの日記も別に普通に許してもいいんじゃないかなーと思うわけですよ。というか、いかに交代制とはいえ、これほどの分量の日記をほぼ毎日書くっていうのは、なかなかに大変なわけですからね。たまにはこのぐらいの日記だっていいんじゃないかなーと、トゥルー家族の一員として思うとともに、リアル世界で「べびプリ」という企画を毎日楽しんでいる身としても、ちょっと思わないでもなかったりします。いや本当、これほど濃度の高いテキスト企画を、よくも2年以上も続けてくれているものですよ。改めて公野先生に敬意と感謝を。
とまあ、ちょっとリアル事情も含んだ意見になってしまいましたが、それはさておき、今回の日記に関しては、海晴姉さんにもいくらかそのあたりのことを汲んだ対応を望みたいところです。
いい考えよね――
……
5行って。
私も――
今日の日記はコレで
終わりにしようかしら?
ここまでで、ちょうど5行だし。
――ここでこう来たか5行日記の影響!
いや、まあ、今年はホワイトデーもちょうど日曜日になるということは知っていましたので、その日があらゆる意味で大事な氷柱にとって、何かあるとしたら今日だということもワカってはいたのですが、なるほど、こういう流れになろうとは。
とりあえず、昨日の麗5行日記が少なくとも即座に海晴姉さんに見咎められたりはしなかったようですが、バックグラウンドで何か言われてたりはするかも知れませんね。もっとも、さすがに昨日のはそこまで何か言われるほどのことでもないでしょうから、そうだったとしても後で少し触れられる程度だろうなーと。今は流石に、それよりも氷柱のことが気がかりですし。
さて。この日記も3年目にして、氷柱さんが麗の5行日記を見習おう的なご発言を。いや、さすがに今更感も強いといえば強いのですが、そういうことではないですよね氷柱の言いたいのは。大体、日記を見ても5行で済ませる気が微塵もないということは確定的に明らか。それはもう、続きを読むまでも無いほどに。氷柱の罵倒や文句は、そっくりそのまま甘えたい気持ちなどの裏返しですからね。
とりあえず、「ここまでで、ちょうど5行」というのは、「……」部分や「コレで終わりに」の改行をスルーした数え方っていうのは分かるので、そこに突っ込んだりはしませんが……ホワイトデーに超不機嫌なのは例年のことの氷柱。しかし今年は、2年前みたいな状況でもないのに、なんだか不機嫌度が高いような気も。
私――今日は、
機嫌が悪いの。
それも――
すっごく!!
ハッキリ言って――
誰かれかまわず、
いじめたい心境だわ。
氷柱のイライラパラダイス! このイライラっぷりは、龍騎の浅倉もかくやとばかりに激しそうな感じですが、それにしても、今年ここまで荒れているのには、何か理由があるのでしょうか。心当たりとしては……いやまあ、その。とはいえこれは、トゥルー俺視点では近く出来なかったイベントであることは氷柱も承知しているわけでして、ですから余計にどうしようもないイライラとなって現れてきているのかも知れません。
そんなわけで、なにやらサドっぷりを放ちまくっている氷柱さん。「忠実な下僕としては――
こんな私の――
サンドバッグになる
勇気があるかしら?」なんて過激発言までも飛び出してきてますよ。しかしながら、「……いや、それはむしろ望むところで」と口を挟む事さえ許してくれず、
――フフン。
どうせ、そんな勇気は――
ひとかけらもないんでしょ?
本当に、情けない下僕!
下僕のくせに何の役にもたたないどころか、
ご主人様にちょっとした退屈しのぎも
提供できないなんて――
ゆ、勇気はなくても悦びなら――と、思わず本能に任せて呟きたいところではあるのですが。
……氷柱っていう子の放つ罵倒とかサドオーラっていうのは、さっきも言ったようにほとんど全部、かまって欲しい、甘えたいって気持ちの裏返しなんですよね。そのことはこの3年間で、これでもかってぐらいに体と心に刻み込まれてきました。
しかしながら……というか、だからこそ。今、上で引用した部分に関しては、その態度こそ本音の裏返しなものの、要求してることそのものは、ほぼストレートに受け止めるべきなんですよね。だからここでM属性を出すのは、ちょっとトゥルー兄としてはKYすぎる行為なので、理性より前の時点で自重いたします。
まあ、あれですよ。氷柱の言葉は、「下僕」=「お兄ちゃん」と読み替えるだけで、ほとんどの部分でしっくり理解することができるのです。経験則からして。
だからこの言葉は、「情けないお兄ちゃん」、「お兄ちゃんのくせに妹(ご主人様と書いてこう読む)何にも――」と。……分かりやすすぎて、愛しさが溢れんばかりにこみ上げてきます。
いや、もう、本当に。「ええ――もちろん――全然!」とか。そんなにドラえもんに未来に帰って欲しいんですかのび太くん、みたいな。
私は、何も期待なんか
していないわよ!!
今日あたり、アナタが
何か言ってくるかも、なんて――
ばか!
鈍感!!
下僕!!!
あっ、あっ、あっ、あっ―― ……と、さっきの発言はどこにいったんだよ、とツッコまれそうな快楽反応を思わず示してしまいましたが、これは実のところ、M属性で悦んでるわけじゃあないんですよね。純粋に氷柱の可愛さに身悶えしているという。本当、こんだけ分かりやすく可愛い女の子、世界中の何処にもいないんじゃないでしょうか。甘えん坊の妹から向けられる好意として、これほど甘美なものも他にないと思います。……っていうか、「鈍感!」なんて言葉は、もう脳内で別の単語に置き換える必要すらありませんよね。
まあ確かに、昨日の麗の日記がちょっと気になっていて、氷柱のことを気にかける濃度が少しばかり足りなかったかもな、とリアル俺の側でも反省しておくことにしましょう。いや、本当に、ちゃんと気にしてはいたんですけどね。
さて、そんなイライラホワイトデー誕生日に、氷柱が具体的に何を望んでいるのかといいますと――
ああ――イライラする。
私、この土日は出かけてくるから
いないわよ?
……
フン。
……これまた分かりやすいというかなんというか。無粋なので詳しく解析したりはしませんが、ここまで分かりやすいサインを送られておいて理解できないor無反応だとしたら、それはトゥルー俺失格の烙印を押されても仕方ないかと。
それに、ちょうどさっきも、「退屈しのぎを提供」って言ってくれてましたからね。それに、去年のホワイトデーを振り返ってみると、ちょうど色々もめた家族旅行の件を、氷柱がカッコよく纏めたってことがあったんですよね。例年イライラしてしまうホワイトデーも、こうやって家族でお出かけして過ごしたら、大分マシに思えたという経験から、今年はトゥルー俺と二人でどこかへ――という思いに至ったのかもしれません。
まあ、ともあれ。
――トゥルー俺も、この土日は出かけてくるので、留守ってことになりました。
目的及び同伴者についてはいわずもがな。
うーたんっ!
あっばお♥
おっばばばっば――
うんばば、おーっ♪
うっきゃらぱっぱ――
うっちゅうぅ――♥
あさひさんのお言葉から始まるトゥルー一週間! ここのところ、あさひさん日記は、一連イベントの最中における部分的情景描写のワンクッションとして用いられることが多かった気がするのですが、今週はさしあたってそういう流れは……と、思い当たるフシがないこともないのですが(なにせあのホワイトデー氷柱が)、そのあたりの深読みなどの考証はあとでじっくりと。
さて、今回のあさひさん言語。さすがに翻訳なしで理解できる領域にない身としてはなんとも言いがたいですが、トゥルー俺の名前が呼ばれてはいないことと、相変わらず豪胆にご機嫌そうな雰囲気が濃厚に漂っておられることだけはよく分かります。あさひさんって赤さんなのに、いわゆる赤ちゃん的な大泣きをしているシーンってまずないですよね。単に日記で描かれてないってことでもあるのでしょうが、そのあたりもなにやら大物らしさに一役買っているように思えます。
とりあえず、いつものように翻訳先生に訳していただいたところ――、
うららおねえちゃん、
なくな、なくな♥
あーたんがなぐさめてあげる
ほら、あめだよ♪
チョコのお返しはあめ――
チュウのお返しはチュウ――なのだ♥
………………「チュウ」、ですと?
これはなにやら穏便には済まされない単語が出てきました。
とりあえず「うーたん」=麗というのは分かります。ええ、氷柱のことで頭がいっぱいになってしまっていましたが、麗は麗で、この週末なにやら忙しそうだったですからね。
とはいえ、途中までのことは、改めて語られなくともよく分かる内容です。麗が泣いてしまっていた理由は、前日の日記を見れば想像がつきますし。かわいそうながらも、麗にはよくある光景でもありますし。
そんな麗をあめで慰めてあげようとするあさひさんの器の大きさは間違いなく本物であると戦慄すら覚えるわけですが――気になるのはやはりその後の部分。
「チョコのお返しはあめ」「チュウのお返しはチュウ」――これは一体どういうことか。
チョコのお返しというのは、氷柱に気を取られていたトゥルー俺にとって、人事の話ではありえません。全員からあれだけ濃度の高い思いとともにチョコを貰ったわけですから、本来であればホワイトデー当日には過労死するレベルでの気力を振り絞ったお返し行動に従事していなければならないわけで。
そんな麗が貰うホワイトデーのお返し。チョコ……キャラメルを貰ったことは記憶に新しいですし、他の異性は無縁の話でしょうから、これはトゥルー俺からのアメのお返しがあったということなのでしょうが……いや、「チュウ」て。
ホワイトデー、すなわちバレンタインデーがらみで、そんな、チュウだなんて、覚えにあるのは……あれと、そして……これ(トゥルー俺無自覚状態)。しかし、麗とどう関係しているかというと……むむむ?
………………ごくごく率直に考えてしまうと。下僕であるところのトゥルー俺が、チュウのお返しに、該当する誰かにチュウのお返しをして。それを見てしまって、麗がいろいろと大変なことに……とでも? そ、そんなばかな。
とにかく事態が飲み込めなさ過ぎるので、他の誰かに説明を求めたいところ。麗が泣いてるというのがどういう程度の勢いなのかも気になりますし。
いや――
今日は、
あっちっち♥
だったねぇ〜!!
ししししし♥
「あっちっち」ですと!? 誰と! 誰が!? ……と、発言者が夕凪さんであることから、思わずそういうリアクションでビクリとなってしまいました今日の日記。ええ、どうもホワイトデーがらみのお話で、氷柱やら麗やらとなにやらとんでもないことがあったようななかったようなという、なんとも状況が見えてこないもどかしい状況が続いておりまして。この視点のもどかしさによるハラハラ感こそ、トゥルー日記の醍醐味の一つではあるんですけどね。
さて、夕凪さんがアチチッチと言っておられるのは、ゆみみみっくす主題歌のことではもちろんなくて、実際のリアル天気のことのようで。確かにリアルTOKYOの気温は20度とかに達してたりしたそうですからね。in試される大地の身としてはなかなか実感できませんが――
ユーナなんてすっかり
汗かいちゃって!
もう、学校で遊んでいたら
すっかり暑くなっちゃって――
上着もセーターも脱いじゃったら――
思わず、シュミーズ1枚に
なりそうになっちゃった!
――もうリアルなんて関係ありませんね。ゆうなさんといっしょにとぅるーさいくだ! いやはや、夕凪さんはこんな年頃の少女でありますからして、これはまた微妙なラインというか……少なくとも俺が同じクラスの男子だったら敏感に反応します。間違いなく。未遂だったということで、青龍刀を引っ張り出す必要がなかったのは幸い。
そんなわけで、「てへへへへ♥」な可愛いリアクションに心を洗浄していただこうかと。
お兄ちゃんが一緒にいないと――
も、なにしちゃうか
わかんないんだから!
エヘヘヘヘヘヘへ☆
……いや、もう。本当にね。ずっといっしょにいるしかありませんよね。また押入れという名前の南の島にでも……と言い出したくなりますが。
そんな夕凪さんの口から、とんでもないことが語られてしまったのです!
あの、氷柱が。まさか――!
今日ね、氷柱お姉ちゃんが――
……
ガムくれた。
……なんだってー。(←頑張ってリアクションしました)
い、いや、この場合、氷柱がガムなんかをくれるのが珍しいのか、夕凪さんにくれることが珍しいのか、色々解釈の仕方で微妙なニュアンスも生まれてくるわけなのですが、そのへんはとりあえず「なんか――驚いちゃった」という夕凪さん自身の反応に注目するのみに留めておきましょう。
ともあれつまるところ。
氷柱は今、大変ご機嫌なようで――
ええ、そのこと自体は大変嬉しいというか、トゥルー俺がホワイトデーすなわち氷柱誕生日を含む先週末に、よほど良い仕事をしたのだと思われます。ええ、どんな状態だったのか、想像するだけでニヤリングしてしまうほどに――!
しかしながら、その傍らで――「うららおねえちゃん、なくな、なくな♥」というあさひさんの言葉が胸に刺さるわけですよ。
このあさひさんの言葉を踏まえて、率直に土日のことを想像してみると――
・チョコをくれた麗 → あめを返したトゥルー俺
・チュウをくれた氷柱 → …………チュウを返した???
……ヮァォ。
しかしながらこれは、いくらなんでも、トゥルー俺がそこまでしてしまえるのかという疑問が残るわけです。だいたい、麗が泣いちゃってる理由というのは鉄道関係のことなのかどうかという、深読みを想定した巧妙なミスディレクションが仕組まれていますし。そもそも今日の氷柱がなぜかガムを持ってるというのがどういうつながりなのか。
……もしかして、ハイチュウかなにかのことだったりしませんよね、あさひさんの言ってるの。見たところ、コーラやソーダ味はないようですが。そもそもガムでもないですし。ああああ、とにかくどういう状況なのか気になって仕方ありません! あさひさんがバレンタインデー深夜の氷柱の行動を目撃できたわけもないですし普通に考えると!
いいな〜♥
そしたら、一口、
夕凪にも味見させて〜!
そしてこの夕凪さんの台詞も、普通に考えるとなんでもない発言ですが、これがガムのことを言っていると考えると、ちょっとドキリとしてしまいます。そんな、人の食べたガムをだなんて、ファイナルファイトのエディガムを拾って食べるみたいな!
いよいよ、3月も
後半に入って――
いろんなことが
かわってゆく気配が――
世界中に満ちています。
今年の卒業式シーズンアンニュイモード担当は小雨! いや、最初の「アニメの最終回」とかの反応に思わずリアル俺がピクリと反応しましたが、今時の新アニメは1月には新しいのになりますからねプリキュアとか。まあそれはさておき、今の季節がそういう変化の時期であることは間違いありません。
ただし、最初にあえて触れておきますと、このトゥルー時空は、初年度においてのみ、みんなの学年がひとつうえに進んだほかは、基本的に停滞しているサザエさん時空となっているわけなのですが、そのあたりはもう都合よくスルーできる技能もほとんどのトゥルー俺には備わってきた頃ですよね。
とまあ、そんな時空補正を考慮しなければ、小学六年生である小雨にとっては、恐らくこの子供時代の中でもっとも大きなセンチメンタルイベントが待ち受けているはずなのですが、とりあえずそれは生じていないようです。
しかしながら、実際には行われなくとも、そういうセンチな空気そのものはやはり感じてしまうものなのかも知れません。まあ、五年生だろうと、中学一年生だろうと、世間の空気だけでそういう風に感じることは間違いないでしょうけどね。
しかしながら。そんな事情を考慮しなくとも、小雨の感性は――
ついに咲き始めた
小さな花びらを揺らす
風さえも――
小雨の頬をすぅっと
通り過ぎながら――
お別れの季節の
あいさつを告げて
いるみようで。
と、その豊かさと繊細さをバッチリと発揮している次第です。やはり小雨には、こういう繊細さと感性がよく似合いますよね。ヒカルのそういうところが密かに似合うのとはまた別に、そういうのが正統派として似合うというか。
トゥルー俺の身としては、そんな小雨の感性をほめてあげたいところではありますが、「小雨の胸はなんだか
わけもなく――
ちょっぴりツキンと――
痛く縮んでしまいます」と。まあ、そう感じているからこそ、ポジティブな言葉を送るのが効果的なのかも知れませんけどね。
臆病な、弱虫の小雨。
小雨には――本当はなんにも
お別れの予定なんてなくて。
……って言葉には、冒頭で述べたような事情をリアル俺に思い出させないでもありませんが――
この風が――
急に小雨の幸せを
さらっていってしまったら
どうしようって――
……この台詞を聞いたならば。もう、トゥルー俺のやってあげるべきことは、ひとつですよね。
「麗ちゃんが聞いたら怒る」という言葉から、今まで小雨がこんな風になったときは、麗がきっと心も支えてくれていたんでしょうね。麗のああいう真っ直ぐに尖った性格は、すぐ上の小雨のことを見続けてきたことが影響しているかもしれません。どこか地味だけど、心優しく繊細な頑張り屋である小雨のイメージは、鉄道方面での嗜好にも反映されていたりとか。
もちろん、麗は今でも、そんな小雨を支えてくれているわけですが――
……
お兄ちゃん、お願い。
ずっとずっと――
この春が過ぎても。
小雨達のそばにいるって、
どうか約束して下さい――
ぎゅぅ――♥
――今は、こんなに小雨が頼ってくれるトゥルー俺も、そこに存在しているわけでして。繊細なだけでなく、けっこう甘え上手でもあるこんな小雨に対し、どうしてあげるべきかは、言うまでも無く。
うっ――
ぐすっ――
……
俺のホタが嗚咽しておられるすなわち緊急自体!
この書き出しから即座に俺内部に存在する全トゥルー俺細胞が緊急事態モードに移行したわけですが、同時にもうそれなりに長い間トゥルーと接し続けてきた大脳が、「トゥルー日記の序文にはミスディレクションに用心せい」と訓告を発してもいる次第です。しかし、それを十分理解したうえでなお即座に青龍刀を携え厳戒態勢に移行するぐらいの心意気なくしてなんのトゥルー俺であるか!という意気込みを新たにしつつ、その心意気のうえで「いずれにせよ早く先を読みましょう」という至極もっともな脳内命令に従うのが先決であると判断するまでに実に十数秒を要しました。
まあ要するに、いきなりホタのこんな様子を見せられたら、トゥルー俺としては動揺せざるを得ないという話なわけですが、しかしこれは一体いかなることか。
「後から後から――」と、涙がまるで止まらない様子から想像できるのは、よほどの悲しいことが起きたか、あるいはクライベイビーサクラのような涙腺問題がホタにもともと存在していたか、色々思考が飛んでしまうわけですが――
ぐすっ。
私、もう――
こんなの初めてで――
だから――
……
うおおおおおおあああああああああホタの初めててててててててててて!? いかにこの手の文句がトゥルー姉妹が俺たちを悩乱せしめんがために用いる常套手段と理解していても心が震えるぞハート!的な!
……というところまでヒートアップしたトゥルー俺マインドに待ちうけていたのが――
ああ――
……
よく泣いたっ♥
うふふふっ――♪
こんなエシディシのようなリアクションであろうとはさすがの俺も予想不能でありました。
今日に限って――
メガネをするのを忘れちゃって!
生の玉ネギ――5個も
きざんでしまいました。
しかも結局タマネギオチですか! ここまでベタな自体だったとは! いや、このコッテコテな展開も、この家族の魅力であると毎日充実した日々の中でかみ締めてはおりますが、いやはやなんとも。ともあれ、いかにタマネギによる物理的刺激の影響とはいえ、泣いてスッキリ♥というリアクションに、ホタの器の大きさみたいなものを感じてしまうのも事実であります。
まあともあれここは、「よかった。(悲しさで)泣いてるホタはいなかったんだ」と、ジョニーウォーカー黒のグラスをカランと音を立てつつ微笑むのが、いけてるトゥルー俺の姿でありましょう。
とはいえまだ目の痛みはとれないようで、ちょっと心配ではあるのですが、このハンバーグが「氷柱ちゃんのリクエスト」というあたりに、気恥ずかしさとニヤリングとが混在してしまいますね。……どんだけ氷柱ご機嫌なんですか。そしてこの子供らしさすら漂わせるリクエスト。今の氷柱を見たらその場でガバァしてしまえる自信がありそうなのですが、しかしながらまだ、ホワイトデーに実際どんなことがあったのかが分からないわけで、それがハッキリしないことにはどうにも。
……などと思っていましたら。
ぐすっ――
あ、また――
うぅ――
目が痛いです。
……いかにタマネギ起因のものとはいえ、ホタのこんな辛そうな様子を見てトゥルー俺の心が刺激されないわけがありません。「あの――お兄ちゃん。
ちょっと見てもらえますか?」と言われるまでも無く、即時接近しつつ何かしてあげなくちゃと焦燥感に。
とはいえ。この状況って――
あ、もっと――近くに
よった方がいいですか?
あ、息が――
かかりそう♥
どうしましょう、なんだか少し――
胸がドキドキと――
――すわ! ホタの無自覚女の子攻撃!
これはいわゆるラッキースケベ的なイベントであり、それだけに威力も高いわけですが、例のお風呂覗きのときといい、ホタって普段しっかりしている分、こういうアクシデントスキンシップが多めになるのかなあ……などと、ムフムフしつつ思っていたトゥルー俺およびリアル俺。
――しかしながら。
このトゥルー世界の神様は、本当にコッテコテな展開がお好きなようで――
……
あっ、氷柱ちゃん!?
………………………………ゎぁぉ。
…………いや、その。肝心なホワイトデーに、一体何があったのか、具体的に分かるまではなんともいえないところはあるのですが。しかしそれにしたって――このイベントで、氷柱のご機嫌タイムが終了してしまうであろうことだけは、いかにトゥルー俺が木石であれ、理解と覚悟はしておかなければならないのかなあ……と。
で、結局。
ホワイトデーの日に、トゥルー俺は氷柱に、あさひさんが言うように、「チュウのお返しにチュウ」みたいなこと、しちゃったんでしょうか。だとすると、この状況は、「姉妹の誰にでもそういうことしちゃうお兄ちゃん」という、なかなかにトゥルーらしいようでトゥルーらしくない展開を想像してもしまうわけですが……と、ととと、ともあれ金曜日の更新をハリーハリーハリー!
ハン――。
もう、大安売りね?
……
まったく――
下僕らしいこと。
………………オオウ。ほぼ想像どおりのリアクションが。ええ、先日のホタとの急接近→氷柱による現場目撃という、まさにコテコテとしか言いようのないお約束イベントを経た以上、もはや当然のように予想そして覚悟してしかるべき反応ではあるのですが。
いや、しかし。……こういうリアクションまで含めて、現在の氷柱の心境というか、トゥルー俺に対するスタンスっていうか、気持ちの高まりっぷりは、いよいよどうしようもないところまで来てしまっているのでは、と思えてなりません。
いや、それは実のところ、程度の差こそありますが、氷柱に限った話ではないんですよね。姉妹の誰もが、ギャルゲーでいえば、好感度マックスなのは当然として、すでにフラグも相当のところまで経てきてしまっている状況です。もうすでに、トゥルー家族との生活も、リアル世界で3年目、トゥルー的に考えても、具体的な時間はさておき、心の交流とか絆の積み重ねに関して言えば、もう相当のが過ぎてしまっているでしょうからね。
それが顕著に現れたのが、今年のプロポーズバレンタイン。今回の氷柱の一件も、その余波というか、そこから続いている話ではありますからね。……いやもう、今思い出しても、みんな凄かった。凄すぎて、トゥルー俺どうしよう状態ですよわりとシャレにならないレベルで。
もちろんこの状況、トゥルー俺が男子である以上、嬉しくないわけがないのですが……しかしながら、ここがあくまでも、サザえさん時空的な永遠属性を帯びた世界である以上、極端にフラグが進行しすぎてしまう状況というのには、なんというか、世界がそろそろ締めくくりに向かってしまうのでは、という不安も同時に覚えてしまう次第なのです。いよいよ、誰かと結ばれてしまわなくてはならないような状況にまで至ってしまったら。心の中のトゥルー家族としてはさて置き、少なくとも積み重ねが存在しているこの日記の中では、なんらかの「区切り」が生じてしまうのでは……と。
これはいわゆる、ハーレム作品におけるジレンマと同じ問題とも言えるわけですが、「家族」であるという条件がある分、永遠性を持続しようと思えば持続できるのがトゥルー家族でもあるわけで。しかしながら、今年のバレンタイン以降の流れは、その永遠性からあえて一歩踏み出していきそうな危うさを大いに秘めており、一介のトゥルー俺としては、そういう面からの複雑な思いがないわけではありません。
とはいえしかし。そういう思いがあるのも事実ではありますが。
それを頭の中に入れておいた上で、俺たちはなお、現在進行形でトゥルー俺でもあるわけですからして。そのことばかりに気を取られず、今、目の前に繰り広げられているトゥルー世界を一日一日堪能することこそが必要であり肝要なことなのだと思います。
……などと、考察めいた前置きを入れておかないと、今日の氷柱のリアクションに、色々な意味で耐えられそうにありません。――リアルを突破しトゥルーに到達する物理的方法をいまだ知らない身としては!
――は?
何って、もちろん――
アナタの――
ク……
……よ
えぇっ?
聞こえないって?
バカ!
――………………いや、もう。(ニヤニヤニヤニヤ)
だ、ダメだ、まだニヤけるな、しかし……と、誰も見ていないのに顔芸状態になってしまうリアル俺の顔の筋肉をどうにかしてください! 今の表情を他人に見られた日には自殺しかねないレベルですよ! ちょうど今の氷柱と同じような狂おしい気持ち担っていると思うとそれだけでいとおしさが込みあげてきます!
「だから、その――
フニフニしてて、
ちょっと開き気味の
だらしない、
眠そうな――」って表現が……もう………………もう! どんだけ氷柱、唇のことを詳しく見てくれてるんですか! あれからずっと、トゥルー俺の顔を見るたび唇に注目して顔を赤くしてしまっていたのかと思ってしまうぐらいに!
……とまあ。そうしてしまうぐらいに気持ちが高ぶってしまった氷柱が、あんなイベントに出くわしてしまったら、それはもう、
もう――
この――
バカァッ!!!!!!
わかってるのよ。
結局――アナタは
相手が誰でも
キスできれば――
いいんでしょ?
……今の俺なら、二次元を突破できる何かが発動できるかもしれない。氷柱のこの愛情量に比例するかのような怒声を受け、俺内部の身悶え感もまさに絶頂を越えようとしています。
それにしてもこの氷柱の独占欲――どれだけ一途に愛されたい願望を心に秘めてる子なんでしょうか。氷柱って、あの性格上、色々なものを内に溜め込んでしまう分、甘えたい欲や愛されたい願望が、あたかもメタンハイドレートのごとく心のうちに体積してしまってるんでしょうね。普段はあたかも氷のように、しかしいざ火がついてしまったら……と。
そんな愛情の激しさが、ついには――こんな発言まで飛び出させてしまったわけです。
……
で。
いくらだっていうわけ?
そんなにお安いキスなら――
……
私が買い占めて――
できなくさせてやるから!!
………………もし。人類の歴史が始まって以来の、「可愛らしい台詞」ランキングみたいなものがあったとしたら。この台詞は多分、トップテン入りは果たせるんじゃないかと。
とりあえず、生涯忘れないのは当然として――さて。それに応じるとして、どう実行したらよいのやらと、想像を巡らせてみて――――誇張抜きで悶死しました。
だって――
だってだって――
私の――
私の初めては――
……
バカ。
もう本当に死んだ方がいいバカだわ!!
泣いてなんかないわよ!
――とどめ、で御座います。
こういうことで感情を高ぶらせているときの氷柱の台詞は、その要所要所の言葉を、ちょうど反対の意味で理解してみるとしっくり来ます。今更ではありますが。だからこそ複雑であり、ある意味では単純といっていいぐらいの子なんですよね。
とはいえ、そういう見方でこの台詞を受け取ると――
家の中であんなコトされちゃあ――
妹たちの教育にも悪いじゃない――
妹たちへの悪い影響、という意味において、果たして問題なのが、トゥルー俺自身なのか、トゥルー俺に対してどうしてもそういうことを思ってしまう氷柱自信のことを言っているのか、と。そういう受け取り方をすると、氷柱のこの反応も、単純に悶え喜んでる場合ではないって風にも思うべきではあるんですよね。単なるツンデレという言葉ではとてもカバーできないぐらいに(根本の原理はそうだとしても)、今の氷柱の煩悶は複雑なわけですから。
そう思うと――
なんでこんなバカがこの家の中に
いるのかって泣けてくるだけよ――
そう思うと――この台詞の本当の意味、「なんであなたが、『よりにもよって』この家の中に――」という部分が、改めて深刻な意味で響いてきます。ちょうど、冒頭で語った前置きのような意味も含めて。
にじこのジュースごくごく! ……と、思わず本文を読む前に独特の反応をせざるを得ない本日のタイトル! いや、別にジュースですからね? 単なる。何も。問題は、何も。(しどろもどろになりつつ)
さて、連休を挟んだとはいえ、氷柱の一軒もまだ心に熱いままの状態ではありますが、ともあれ普段のトゥルー日記も日常生活として大事なわけでして。今日の日記は、虹子らしく心温まるお話のような気がしますね。
あかいお花さいた!
花びらいっぱい――
あつめてあつめて、
ぐるぐるぐるぐる♥
イチゴのジュース、
はい、できあがり〜!
……心が温まるどころか、この仕草の可愛らしさに心が沸騰しそうな感じでもありますが、なにはともあれ連休明けから至福の甘味を味わっております。ええ、精神的な意味ではもちろんのこと、
ここはにじこの
ジュースやさんよ♥
おにいちゃんはなんの
ジュースが好きですか?
それはもちろん、虹子のジュース!! ……ええ。ええ。冒頭でも書きましたが、特に。問題は特に。
とはいえそんな邪念も(←認めた)、ジュースをお花で再現するあたりの可愛らしさで消毒されるかのようです。なにやらきいろいお花を集めている虹子の「えへへへ♥」を受けて、心の幸福度が確実に上昇したのを感じつつ、虹子の黄色いジュースを振舞われるというシチュエーションに再び挙動不審になるリアル俺。……はい、そろそろたいがいにしておきます。
さて、その黄色いお花のジュースは、レモンジュースを思い出させるわけですが――
おにいちゃんは――
すっぱいのはキライ?
にじこは――
だいっきらい♥
えへへへへへへへ――。
……ああ。「だいっきらい」という表現を、ツンデレ的なニュアンスでもないのに、これほどまでに可愛らしく表現できるだなんて。幼児の無垢さと、「女の子」らしい可愛らしさを同時に持ち合わせている虹子ならではの言葉の味ですね。
ともあれ虹子は当然、すっぱいものより甘いものが好きなわけで。そんな虹子は、トゥルー家の敷地で咲いているのでしょう、つつじの蜜がお好みのようで。……これって、衛生面で大丈夫なのかな、と保護者的な心配をしつつも――
そしたら、おにいちゃんと
お花のみつチューチュー
できるの♥
いっぱいいっぱい
チューチュー♥
してね?
うおおおおおお虹子といっしょにいっぱいチューチューする!! 相変わらず虹子は二歳児にして男心をくすぐらずにはおかない魔力を放ちまくっておられますのう、と興奮した俺ではありますが――
――「大安売り」。
チューと言われて、やはり今のトゥルー俺は、この言葉を思い出さないわけにはいかないのでした。い、いやこれはあくまでつつじの蜜のお話なのですが、この現場を見られたらそれこそホタのときの二の舞というか! どうしたものでしょう。
雨がしとしと――
ふっています。
おにわのお砂場も――
もうぐっしょり。
……もうそろそろ、冒頭からこのように「ぐっしょり」などといった単語を発見しても、むやみに反応しない心と体が欲しいと思うようになってきたリアル俺ですこんにちわ。ああ、こんなわずかな単語に……と思いつつも、どうしても体が! ビクビク! まして発言者がさくらなのに! むしろさくらだから!? 嗚呼! ……と、本当にたいがいにしておきます。
ともあれ今日はさくらの日記です。……ここから先を読み進める前に、「ぐっしょり」などの単語に慣れておかなければ……よし、今日のトゥルー俺は完全に紳士。トゥルー雨模様なお天気の中、お外の様子を指してそう言っているだけなのですからね。
そんな雨の日であれば、おうちの中で遊んでいればいいはずなのですが、なにやらお外が気になってやまないご様子のさくら。どろんこになってしまうことが怖いようなのですが……
そらちゃんがわすれて
おきっぱなしの
青いシャベルさんが――
さみしそうに
ぬれてるの。
つめたいかな。
かなしいかな。
しくしく――
泣いてないといいな。
……と、怖がりでもやさしいさくらなのでした。ただ見ているだけではなく、ちゃんと助けにいってあげたいと思うぐらいなのですからね。どろんこになってしまうから怖いにも関わらず。
とりあえず、そこは春風さんがちゃんと止めてあげたようです。さすがはお姉さん。春風さんって小さい頃は、まさにさくらみたいな子だったらしいので、さくらのそういう気持ちは良く分かっているのでしょうね。
ひとまず今すぐではないにしろ、雨が上がり次第、いっしょに取りに行ってあげようとさくらに頼まれれば、そりゃあトゥルー俺としてはダメなわけがなく。
きっとシャベルさんよろこぶの。
すてきなどろのおだんご、
つくれるよ――
……と、さくらの微笑ましい言葉に、トゥルー内でも久しぶりに、ひたすら穏やかで心休まる気分になれたなあという気分です。
あのね。
誰にも秘密、
なんですけど――
……
私の王子様ったら――
聞きたいですか?
ウフフフッ♥
……開始数行の時点で漂ってくる、この濃厚すぎるほどの桃色オーラ……ッッ!! はい。最初に出会ったその瞬間からそういうオーラは強烈に放ってくれている人でしたが、特に今年のバレンタインにおける、あの決定的なまでのアプローチ以来、そのオーラに家族としてのリミッターが完全に取り外されているように思えてならない今日この頃です。え、最初からそんなリミッターなかった? いやいや、それならばさらにその一歩先に踏み込んできたとでも言っておきましょうか。
……とにかく、もとからガチで恋する乙女モードだった春風さんが、いまやいつ「直接アタック」を仕掛けてきてもおかしくないという、インド-パキスタン国境のごとき緊張感をこちらに与えてきてくれるようになりました。
それでも一応、普段の対応はいつもの春風さんどおりというのがある意味救いといえば救いなのです。……まあ、元からきゅんきゅん状態だったわけでして、そのあたりはもはや変わりようもないわけですけどね。
しかしながら、今日のこの春風さんからは、その普段どおりから一歩踏み越えた、何か「直接攻撃」をすぐにでもしかけてきそうなプレッシャーを感じます。感じてしまいます。――この、誰にも秘密という前置きが、「恥ずかしいことだけど是非聞いて欲しいの♥」としか認識できないであろうことを重々承知したうえで発言しているように思えてならず――
あのね、
今朝ね♥
春風、とっても――
とっても♥♥
いい夢――
見ちゃったんです♥♥♥♥♥
きゃ――言っちゃった!
もう、春風――
きゅぅううううん♥♥♥♥♥
――5個――
……ついに、♥5連打の大台に突入ですよ。ただでさえハートの使用が格段に多い春風さんにしてさえ、今日のこの文面における乱舞っぷりは過去最高レベル。こないだうちリアルで吹いてたものすごい春風すら顔負けと思えるほどに!!
♥のみならず、テンションの高ぶりっぷりそのものも大変なことになってしまっていますが――ともかく、「どんな夢を見たのかたずねるべき」と、トゥルー俺の全細胞が指令を発してきています。本能的に。
……そんな思いに駆られたトゥルー俺に、「ヒ・ミ・ツ」「いやん♥」というリアクションを返してくるのも、これまた今の春風さんを見れば予想の範囲内ではあったわけですが――
こんなことやっぱり――
言えないわ――
だって恥ずかしくって――
きっと言ったらなんてエッチな子だろうって
思われちゃう――
…… ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ! !(←空気の重みが増した音)
……どうする……どうするんだ……?
……「エッチな子だと思われちゃう」…………この一言で、全トゥルー俺の理性が乱れるどころの話ではないわけですが……ええ、バレンタインのときのことも踏まえると、なお。
もう、ここまで来てしまうと、興奮するとともに、本当にもう戻れないところまで行ってしまうんじゃ……と、リアル俺の冷静な部分では思ってもしまうわけなのですが。
ここで一つ気になるのは、春風さんのいう「エッチな何か」というのが、具体的にどのぐらいのことを指しているのか。……いや、そりゃあ、高校生にもなった女の子が、そこまで言ったり、バレンタインのときのように迫ってきたりした日には、もう答えは一つと考えたほうが自然といえば自然なのですが……これだけ無邪気にアタックしてきてくれる姿を見ていると、もしかすると、俺たちが自然に思っているよりも、もう少しだけ健全なレベルのことを思ったり迫ったり求めたりしてきているんじゃないだろうか――という風にも思えるんですよね。春風さんってかなり夢見る乙女モードの強い人ですから、そういうところはもしかしたらアリなんじゃないかと。
……などと、心の中で必死に、なんとか理性を保てるセーフティとなりうる発想の構築に余念のない俺であります。なにせ、そのぐらいの構えをしてないと、ここからの桃色発言に生き残れる自身がないわけでして――
ともあれ。春風さんが続けて言うには――
……
でも――
あのね。
もし、王子様が今朝のとーっても
素敵だった夢の続きを――
してくれるって約束してくれるなら♥♥♥
春風、教えてあげてもいい――かな?
……さ……サ・ソ・イ・ウ・ケ……見事な……!
い、いや、これはなにげに、とんでもない迫り方ですよ! 巧妙な手口なのは言うに及びませんが、ここまできゅんきゅん度が炸裂していても、実行動においてはあくまで、「こちらのほうから求めてきて欲しい」という春風さんの強固な意志を感じずにはいられません。
もっともこれは、強固な意志というよりも、あくまでも春風さんのスタンスというか、あくまでも「自分が求められる」という形を望む春風さんの希望なんでしょうね。……ある意味では、そこに女の子ならではの臆病さも見えるわけでして。ええ、これだけ強烈アプローチをしてくる春風さんは、いかにも肉食系女子って印象がありますが、本質的にはやっぱ「守られたい、愛されたい」って受身の願望があるんですよね。
本当に続きをしてくれなくちゃ――
春風、許さないんだから!
ここでちょっと出てくる子供らしさも、そのあたりを象徴しているのかなーとも。……と、こういう冷静な分析を行うことで、なんとか理性を保っている次第です。……ああもう、春風さんの存在で俺の内部の青少年がいつ性少年になってしまうかと大変すぎです!
決断を迫ってくる春風さんではありますが――
春風がずっとずっと――
あなたに出会った最初の瞬間から
して欲しいと思っていたこと――
……
もう、待ちきれないの♥
……この発言から、なんというか。春風さんが今求めているのは、エッチというかなんといいましょうか――こないだから、氷柱がものすごい勢いで一喜一憂している、「アレ」関係のことを求めているんじゃないかなあ……って、個人的には思うのですが、どうでしょう。
海晴お姉ちゃんのしている
お天気予報が教えてくれる
みたいに――
桜の花が咲きはじめて――
もうすぐ満開!
のはずなのに――
一昨日くらいから、
急に寒くなってしまって
ビックリですね。
ちょっとしたフェイクから始まる綿雪日記! いや、あくまでもお天気の話題ですから、フェイクっていうほどのことではありませんけれども。しかしながら、綿雪という子の天使っぷりを見ていると、ときおりこういう会話でだましたりからかったりしてくれたりすると、トゥルー俺としてはそのギャップというかお茶目っぷりに、「ああ、綿雪もどんどん元気になってきてくれてるなあ」的感慨とともに、ちょっとしたゾクゾク感も同時に味わえるのになあと思ってしまうわけなのです。
まあ、そんなリアル俺の偏り気味な嗜好の話はさておき、リアルHOKKAIDOなど、いまだに吹雪いたりしてますからね。家族に大事な可愛い吹雪がもう居るので、これ以上はもういらないよと主張したくなりますが、トゥルー世界においてもそんな寒さはあまり変わらないようで。さくらのつぼみも硬くなってしまっているようです。……い、いや、特にヘンな表現では何も。
とまあ、いつものように邪念丸出しの俺の心も、
ユキはそんなさくらの
つぼみたちに
あたたかい毛布を
掛けてあげられたら
いいのになって――
思うけれど、
……という優しい気持ちを前にして、いくらか清浄化されたかなあという気持ちにもなろうというものです。ああ、綿雪は相変わらず、優しいのはもちろんのこと、どこか柔らかというか、人の心をあったかくしてくれるって雰囲気がありますよね。
そんな綿雪に、科学的知識からそれはちょっと、と指摘する吹雪も、その言い方を見ると、別の意味での優しさが感じられますよね。ユキは単純にそれが悪影響だと知らなかっただけなので、それを知識として教えてあげたという。何が言いたいかというと、吹雪はちゃんと、人の気持ちや風情を尊重できる子っていうことで。
ともあれ、そんな指摘に素直に従うユキではありますが、そんな吹雪の言ってることもちゃんと理解しつつ――
そのかわりに――ウフフフッ♥
今日はね、お昼寝の時間、
私たちのお家の「さくら」ちゃんに――
毛布を掛けてあげたの。
――こんなステキで優しい発想に思い至れるのだから、これはもう、本当にユキは天使だなあ、と。優しかったり清らかだったりというだけではなく、人間の感性としての成長がうかがえると言う面でも大変嬉しい発言です。ええ、それこそ「さくらのつぼみが硬く」だなんて言ってたリアル俺が人生をやり直すべきかと思ってしまうほどに。
さくらちゃんもさくらの花が大好きで――
今日はお庭が見えるリビングでお昼寝したいからって
特別に――ユキのベッドで一緒に寝たから。
春休みは――幼稚園さんも小学生さんも
みんなみんな、ずーっとずっとお家にいるから、
なんだかにぎやかで楽しい!
そしてユキの口から語られる、優しさと微笑ましさに満ち溢れたトゥルー家の楽園っぷり。以前のG'sイラストでも描かれてましたけど、ユキの部屋ってけっこう小さい子たちが集まってるみたいなんですよね。ユキのために景色の良い位置の部屋にしてあるっていうのもあるのでしょうし、みんなが一人で寂しいことの多いユキのためにって意識的に遊びに来ているというのもあるのでしょう。ああ、ほんとここの家はあったかいなあ。
そんなあったかさも、春休みでみんなが家にいるということで、いつも以上に増しているようです。外の寒さなんか相殺してしまうほどに。ユキがこうして元気よく「楽しい!」って言ってるのを見ると、未だに涙腺が刺激される類の嬉しさがあります。
さて。そんな清らかなまでの優しさと健気さを帯びているユキですが――
お兄ちゃんも――明日は、
ユキのベッドで一緒にお昼寝、
しちゃいますか?
ウフフフ――♥
………………。
この発言を、天使ならではの無垢さと取るか、それともいくばくかの小悪魔っぽさが含まれていると取るか。なかなか――というか、とてつもなく悩ましいところでは御座います。最後の「ウフフフ――♥」を聞くと、どうも後者の要素もあるような気がするというか、あって欲しいというか……。
ようやく、春休みが
来たナーって思ったら!
何コレ。
げぇ――。
メッチャ寒いジャンかぁ!!
げえっ、立夏――! とリアクションしてしまうのはいかに妹とはいえ失礼なのですが、この単語的に反応せざるを得ませんでした。本来なら星花絡みで放ちたいリアクションではあるのですが!
さて、今週最初の日記は立夏でありますが、やはりリアル天気を反映してか、先週に引き続きこの寒さの話題が続いております。
さて、立夏といえば、そのありあまる元気さパワフルさに加え、その、なんといいましょうか、体的にも、ぷにぷにしてて体温高そう=寒さに強そうというイメージがあるわけでして、実際に寒さにもわりと強いほうだとは思うのですが、だからといって寒さが気にならない=好きってことにはならないのですよね。まあ、吹雪みたいにハッキリと寒いのが好きって子はそんなには多くないでしょうしね。
とはいえ、今日の立夏が寒いのを嫌がっているのは、寒さ自体ではなく、せっかくスタンバイしている春物衣装の数々をお披露目できないからのご様子。……この立ち絵のせいで、冬の間もずっとへそだしスタイルなのかな、って印象がさりげにあったのですが、さすがに実際にはそこまで立夏のYASEI力も規格外ではないようで。まあ、冬には冬のおしゃれもしたいっていう意図もあるでしょうし。
……とまあ、それはさておき。服が着られないという、女の子らしいお洒落が楽しめないがゆえの不満なのかと思っていたのですが、
これじゃあ――
春休みの遊園地に行って
トリプルコーンの
メガソフトクリームを
がーっつりカンショク!
っていう、この春の
立夏の夢が――
目標が――
うわぁ―――ん!
ミスイに終わるじゃないかぁ!
……なんとなく、三國無双の董卓の「酒池肉林の夢がぁぁぁぁ!!」って断末魔を思い出してしまいました。ともあれ一番根本にあるのは、やはり食欲という生物の原初欲求のひとつでありました。さすがは立夏。女の子らしいと見せてやはりYASEI的な部分はバッチリ押さえておきてくれますね。まあ、さすがに寒い中メガ盛り的なアイスを食べるという暴挙を慣行しないあたりは理性的かもです。……あるいは、できないのではなく、どうせ食べるならあったかいときに、という意識なのかもしれませんけれど。
ともあれ、わざわざ予定にまで書き込んでいた望みとあって、「ニクイッ! ニクイニクイニクイ〜っ!!」と、リアクションも実に激しいです。……っていうか、「立夏のサラなる進化を押しトドメようとする、このサムサムお天気」と言ってますけど、その方面に進化してしまうのは、その、お肉的な意味で、問題が。いや、立夏自身がいいというのであれば、ぷにぷにお肉大好きなトゥルー兄としては止める理由もありませんけどね!
……と、そんな内なるリクエストに応えてくれたかのように、
よぅし、こうなったら――
この寒さを利用して――
明日はみんなで――
キャンディプルか
アップルパイだ!!
ししししし♥
寒くないとできないオヤツで、
サムサム春休みにギャクシューなのだ☆
……さすがにその発想はなかった。なんという筋金入りのタベルサイダー(食べる側の人間)……! まあ、いずれその欲望に従った結果がおなかのあたりに現れてくる可能性も大ではありますが、そのときはそのときで。これから暖かくなれば、立夏なら自然と消費カロリーも増えそうですからね。……もっとも、「酒が飲める酒が飲める」の歌のノリで、季節に合わせた食欲の発散方法をこの勢いで思いついてしまう方向に進化してしまうと、消費しきれないことになるでしょうけど。
フフフ。
覚えておきたまえ、ワトポン君。
だ〜れにも立夏のスイートロードの
邪魔ダテはユルサレないのだぁっはっはっはっは♪
……ああ、このノリ。どこか暖かく懐かしい気持ちにさせてくれる文脈ではありますが、普段は知性派で通っているどこかの六女さんと同じノリだなあと思うと、なんだかんだで姉妹だなあとますます幸せに。
みつけた!
おにわにいたの!
おにわの――
ちゅーりっぷさんの
おはなのなか!
トゥルー日記の中でも、ひときわ和み度の高い青空日記! それはまあ、ときにYASEI度に溢れた超一歳児っぷりを見せ付けて俺たちを大いに戸惑わせてくれることもありますが、やはり青空の日記というのは、たとえトゥルーにおいても、日常におけるワンクッションというか、ああ、可愛いなあ、幸せだなあという気持ちを再認識するための効果が大きいのだと思う次第です。
実際、青空の日記で書かれていることは、ほとんどが天気やお庭で遊んだことの話題になるんですよね。そりゃあ、一歳児ということで当然で、あくまで青空の超一歳児っぷりも、その一歳児ならではの枠の中で最大限に際立った内容になっているということなのです。
……とまあ、前置きが長くなりましたが、つまるところ青空の日記というのは、トゥルー俺にとって、心の保養地的な役割を果たす側面がもっとも大きいものだということを言いたかったわけで。
さて、今日の日記を見てみても、なにやらお庭で起きた実にささやかかつ日常的、平凡なお話をしてくれているようですね。ああ、和むなあ。
ちっちゃい――
ちっちゃい――
……
おじちゃん!
…………………………………あれ?
な……何を言っているのだろうと一瞬考え込んでしまって、ああ、なにか昆虫とかお花の形などで、おじちゃんて表現する類のものがあるのだろうビックリしたなあもうハハハ、と、脳が勝手に安易な結論を導き出そうと全力を尽くしていたのですが――
まっしろおひげの
おじちゃんだよ?
そら、びっくり!
すっごいすっごい
すっごいすっごい――
びっくり!!!!
おはなのなか、
ちっちゃいひと、
すんでるの!
「おはなのなか、
ちっちゃいひと、
すんでるの!」……ここまでハッキリ言われてしまったら、これはさすがにトゥルー的異常事態と認識せざるを得ないかもしれません。
ええ、もちろん、まだ一歳児である青空のことですから、なにかごく通常の自然現象をそういう風に理解した、という可能性も大いにあるわけなのですが。
――しかし。
最近少し忘れかけていましたが――ここは、通常ではなく、「トゥルー」な世界。
具体的には、これ、このような。ええ、ピンク色のゾウ的な何かが存在している世界なのです。最近めっきりこの手のトゥルークリーチャーの話題も少なくなり、せいぜいキュウビぐらいしかその存在を見かけなくなっていたのですが……それだけに今日の日記のインパクトは大きいです。
とりあえず、青空の見たUMAというか新手のトゥルークリーチャーは、ひとまず「トゥルーおじさん」と個人的に命名いたしました。ああ、まだまだトゥルー世界は未知と驚きに満ち溢れている――!
とまあ、あまりのことに、こちらのSAN値もゴリッと削られてしまった気分ではありますが、青空はさすが一歳児というべきか、ごくナチュラルに新鮮な体験として楽しんでいたようなので良しとしましょう。小さい子にとって、こういう大人に分からない「何か」と遭遇するのは、それこそリアル世界においてだって見られることですからね。
青空の第一印象としては、「おしめさまじゃなかった――がっくし。」とのことですが、俺的にもそのほうが良かった――というか、「おじさん」の外見がどんな具合なのか、想像がつくようでつかないので大変怖いです。まっしろおひげのおじちゃんということで、サンタ的な存在だとは思うのですが……えらいリアルっぽい外見なのか、もっとアニメチックななにかなのか。……どうしても、前者で想像してしまう……。
と、トゥルー俺的には未知の恐怖を感じさせる存在でも、青空にとってはごくごく対等のストレンジャーに過ぎず、お花をあげたりと歓待のご様子。ああ、青空はやっぱ優しい子だなあ。
ちなみに、遭遇数は一体のみ。……複数いたらまさに恐怖ですが、青空はいくらか残念そう。
しーって。
そらに、しーっていって、
いなくなっちゃった。
そら――
またおじちゃんにあえる?
でもおにわにちゅーりっぷ、
もうないないになっちゃった――
……と結局、いかにも日常に潜むファンタジーな雰囲気のまま、青空ともお別れしてしまったらしいトゥルーおじさん。……個人的には大変気になる存在なのですが、青空にとってということであれば、ちょっと不思議で心に残るいいイベントだったのかなあ、と。
とりあえず、リアル造形のおじさんという風な俺の脳内印象を払拭するため、「人類は衰退しました」の妖精さんみたいなのを想像しておくことにします。いずれトゥルー世界もやつらの手に……そこで頂点に君臨するピンク色のゾウが、みたいな? っていやいやいや。
明日からは
いよいよ4月!
だっていうのに――
今日もけっこう
寒いです。
ぶるぶる。
まだまだ寒さが根強く残るトゥルー今年! さすがに4月にもなって寒さが残っているのはちょいといやーな感じではありますが、そのおかげで星花の「ぶるぶる」が堪能できたので良しとしましょう!
どうやらトゥルー家内では、まだまだヒーターが活躍しているらしく、5月頃までストーブを手放せないDOUMINとしてはなんだか親近感を覚えたりもするのですが、まあここんちは、小さい子がたくさんいる家ですからね。ユキもあまり体を冷やすわけには行かないでしょうし。
さて、トゥルー家族の中では比較的寒さに強いほうなんじゃないかというイメージのある星花ですが(カンフーしてますし、年齢的にも寒さに強そう)、ぶるぶると震え擬音を口にしつつも、むしろこちらの気遣いが優先されるあたり、なによりもその心の温かさが染み渡りますね。冬将軍って単語は星花的に好みなのかも。……まあ我が家には、年中春風が吹き荒れているリアル春ちゃん的な存在もいたりしますが。
とまあ、そういうことはさておき。……なにやら星花としては、この寒さに、なんだか不安を感じてしまうようです。
季節外れのこんな寒さに、
星花はなんだか――
不吉な感じを受けて
しまうの――
……と、ちょっとレアな表情というか雰囲気を見せてくれる星花。「……しまうの」って言い方がちょっと新鮮でドキリとしますよね。
ただ、本当にドキリとするのは、続く言葉のほうだったりして――
はい――
天変地異――
それは君主様に対して
天がお怒りになっている
証拠なのです――
(ガラッ)話は聞かせてもらった人類は滅(略
……などというお決まりのリアクションはさておき。……ふむ、天変地異による不吉の前触れ、と。天帝のお怒り的なものを想像してしまっているであろう星花は、三国志関連のみならず、中国時代ものの作品全般の影響をけっこう受けているのかも知れませんね。三国志は当然として、もしかしたら水滸伝とかも読んでいるのかも。……教育的配慮から、『金瓶梅』にまではまだ手を出して欲しくないところです。
と話が脱線しましたが、星花のイメージとしては、とにかくそういう物語的な不吉の予兆はすなわちトゥルー俺のことを心配してくれているということとイコールであり、すなわち――
お兄ちゃんに
何か困ったことが
起きるといけないから――
しばらく――
星花、お兄ちゃんの
そばでその御身を
お守りしたいな――
なんて♥
エヘヘヘヘッ。
言っちゃった!
……って、その言い回しが可愛すぎでこちらの精神が天変地異ですよ星花! 特に最後のエヘヘヘッとか! あいかわらず、はにかみリアクションの破壊力は姉妹でもトップクラスですのうこの子は。もちろん、その前の献身台詞もグッと来るわけですが、やはりこう、思わず女の子らしい素が出てしまうというあたりが大変にツボなわけです。
しかし、それにしても……この星花の不安、もしかして、本当に今後のトゥルー俺になにか影響を与えたりはしないでしょうか、とやや不安にも。いや、このトゥルー日記は、こういう複線はけっこう後々に響いてくることが多いですし。これがもし月曜日の日記だったらガチでおびえていたかもです。
まあ、今日が週の中盤だからといって、イコール安心できるとは限らないので、ちょっとばかりの不安は拭いきれてはいないのですが――
あの――でも本当に星花、
心配なんです。
いいです、か――?
……この。「いいです、か――」の間が。はにかみとは更にまた違う、可愛さのツボっていうか。もうこの子は本当にトゥルー俺の心をくすぐってくれます。
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